秋雨のなか挑んだ青学大戦。2連勝中の相手を前に先制点を許すも、AT荒井(経3)、AT吉岡(理4)の2得点で逆転すると、MF清水(商2)などが追加点を挙げ勢いづく。しかし、雨脚が強まると試合は一転。前半ラストに2ゴールを明け渡してしまう。白熱した戦いが続く後半16分、ここで雷鳴が確認されたために試合は8分余りを残して終了となる。スコアは5-3、思わぬタイミングで慶大の勝利が決まった。
第31回関東学生リーグ女子 第3戦 vs青学大
9/1(土) 18:40ドロー @駒沢オリンピック公園総合運動場第二球技場
| 前半 | 後半 | 合計 |
慶大 | 4 | 1 | 5 |
青学大 | 3 | 0 | 3 |
スタメン
ポジション | 背番号 | 名前 | 学部・学年 | 出身高 | 得点 |
G | 28 | 大沢かおり | 経4 | 学芸大附属国際 | 0 |
DF | 62 | 櫨本美咲 | 経4 | 慶應女子 | 0 |
DF | 75 | 平井淑恵 | 商3 | 慶應女子 | 0 |
DF | 81 | 野々垣眞希 | 商2 | 慶應女子 | 0 |
MF | 58 | 清水珠理 | 商2 | 慶應女子 | 1 |
MF | 66 | 石川のどか | 政4 | 品川女子学院 | 0 |
MF | 73 | 伊藤香奈 | 経4 | 慶應女子 | 0 |
MF | 97 | 小久保磨里奈 | 政4 | 慶應NY | 1 |
AT | 18 | 荒井理沙 | 経3 | 慶應女子 | 2 |
AT | 32 | 友岡阿美 | 政4 | 慶應女子 | 0 |
AT | 33 | 西村沙和子 | 商4 | 慶應女子 | 0 |
AT | 72 | 吉岡美波 | 理4 | 大妻多摩 | 1 |
ベンチ入り選手
ポジション | 背番号 | 名前 | 学部・学年 | 出身高 | 得点 |
G | 5 | 西村佳子 | 政3 | 東京女学館 | 0 |
DF | 7 | 浅井七海 | 商3 | 慶應女子 | 0 |
MF | 17 | 脇坂遥香 | 経3 | 慶應女子 | 0 |
MF | 20 | 溝口友梨奈 | 経2 | 慶應女子 | 0 |
MF | 26 | 井上ゆり子 | 経2 | 慶應湘南藤沢 | 0 |
MF | 51 | 石田百伽 | 経4 | 慶應女子 | 0 |
MF | 59 | 日野美咲 | 商2 | 慶應女子 | 0 |
MF | 77 | 橋本ひかる | 政4 | 慶應女子 | 0 |
現在2連勝中と順調に歩を進めるチームは、同じく2勝を手にする青学大と対戦した。ともに「走る」ことを持ち味とする者同士の戦い。秋雨に振り回されながら、目まぐるしい試合展開が繰り広げられた。
前半、雨中の戦いに先手を打ったのは青学大。素早い攻撃でゴール前まで迫られ、相手に先制点を許す。立ち上がりにつまずく慶大だが8分、MF伊藤香奈(経4)が惜しくも外したフリーシュートのリバウンドを慶大が奪うと、AT荒井理沙(経3)が器用にゴールへ打ち込み1点を返す。さらに10分、AT吉岡美波(理4)がフリーシュートを決め、束の間に逆転に成功する。その後も荒井、MF清水珠理(商2)らの追加点で突き放し、好調な試合運びを見せる慶大だが、激しい雨がグラウンドに降り注ぐと試合は一転。一瞬の油断から奇襲を食らい、続けざまに2失点を許す。前半ラストにはロングパスからのチャンスが生まれるも、得点には至らず。4-3の1点リードで試合を折り返した。
後半、「最初から慶大の流れに持っていく」(小久保磨里奈・政4)との言葉通りに3分、フリーシュートのチャンスを得た小久保が着実にゴールを決めきり、序盤の流れをつかみとる。これを機に得点を伸ばしたい慶大だが、足場の滑るなかでパスが上手く通らず。両者がコートを激しく走り交う白熱した展開となる。ゲームも終盤に差しかかる後半16分、雷鳴のために試合が中断。この時点で試合時間の8割に到達していたため、審判員から打ち切りが告げられた。予想外の結末に選手たちは混乱の表情を見せるなか、2点のリードを守り抜いた慶大の勝利が決まった。
「8割で終わる試合は初めて」(荒井)というように、思わぬ形で終止符が打たれた第3戦。速攻などで青学大に思わぬ苦戦を強いられる場面も見られたが、悪天候のなか「ミスボールに慶大の方が速く反応できていた」(荒井)と振り返るよう、技術面で上を行く慶大の強さが勝利に繋がった。また、荒井や清水など今リーグでは初となる下級生選手による得点も見られた一戦だった。3連勝を収め、FINAL4進出に大きく近づいた慶大。「得点力に欠けている部分がある」(小久保)と話す現状から、残る2戦では大量得点への飛躍に期待が懸かる。
(記事:堀口綾乃 写真:津田侑奈・内田貴啓)
次戦 9月17日(月) vs東農大
11:30ドロー @武蔵大学朝霞グラウンド
以下選手コメント
小久保磨里奈(政4・慶應NY)
雷などで集中力の切れやすい試合になるだろうと予想されるなか、勝ち切れたことは良かったと思います。
――青学大の印象は
走るチームになってきているなという印象でした。前線ハイプレッシャーからライドでプレッシャーをかけてくるのを強みにしているチームだったので、それ以上に私たちも走って勝つことを意識して臨みました。
――前半を1点リードで終え、後半はどのようにして臨みましたか
後半は雷が鳴ったりで集中力が切れてしまうところで、しっかりと切り替えて、最初から慶大の流れに持っていくことを意識して臨みました。
――後半、自身の得点シーンを振り返って
決めなきゃいけないシーンで、決めるという気持ちでしか打たなかったので、それが良かったのかなと思います。
――次戦へ向けて
今は得点力に欠けている部分があるので、10点以上の大量得点で勝ちたいと思います。
荒井理沙(経3・慶應女子)
個人的な話だと、リーグで初得点できたのでと良かったです。一本目は危なかったですが、前の試合ではシュートを打ったのに決まらなかったので、一歩成長したかなと思います。チーム的には、青学大は慶大と似て走るチームなので、走り負けないように戦いました。雨で中断もありましたが、走り負けなくて良かったなと思います。
――雨の中の試合でしたが
お互いにパスミス、キャッチミスがあって、そういうミスボールに慶大の方が速く反応できていたと思います。
――まさかの雷で試合が終わってしまいましたね
今年リーグ出るのは初めてでしたが、8割で終わる試合は初めてだったので、「終わりかあ(笑)」みたいな感じでした。中断したときに次どう攻めるかとか話していたので、みんなびっくりしていました。
――次戦に向けて
東農大は結構走るチームなので、今日の青学戦みたいに個人でもゴールを決めていきたいし、チームとしても走り負けないことを前提に課題を克服していきたいと思います。