前日に国士館大を下した慶大、この日の相手はここまで2勝3敗の立大だ。法政・日体・国士館と強豪との1巡目の対戦を早くも乗り切っただけに、ここからは連勝街道を突き進みたいところだ。是が非でも勝利という結果が欲しい慶大だが、試合は最後までどちらに転ぶかわからない展開となった。
2018/9/9(日)@日本体育大学世田谷キャンパス | |||||
第94回関東大学バスケットボールリーグ戦第6節vs立教大 | |||||
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
慶大 | 17 | 16 | 19 | 14 | 66 |
立大 | 17 | 11 | 14 | 19 | 61 |
◆慶大スターティングメンバ―◆ | |||||
#4 鳥羽陽介 (環4・福大大濠) | |||||
#6 小原陸(政4・慶應義塾志木) | |||||
#7 澤近智也(環4・高知学芸) | |||||
#8 吉敷秀太(政4・慶應義塾志木) | |||||
#10 髙田淳貴(環3・城東) |
1Q、まずは小原のアシストから澤近が連続でシュートを決めると、髙田のレイアップ、鳥羽の3ポイントとリズム良く得点を重ねる。守備でも積極的なダブルチームで相手の自由を奪ったが、序盤からディフェンスリバウンドで苦戦し、相手にセカンドチャンスをものにされてしまう。中盤からは守り合いの様相となるが、吉敷の力強いドライブ、工藤翔平(政3・慶應義塾)の巧みなパスフェイクからのミドルで加点。互いに点差を離せないまま、17-17の同点で最初のQを終える。
2Qまずは髙田が圧巻のスキルでゴール下に侵入し得点を奪うと、続いては工藤がアウトサイドのシュートを連続でヒット。立大はたまらずタイムアウトを要求する。その後は外がなかなか決まらない苦しい時間が続くが、澤近が果敢にペイントエリアに切り込んで得点を重ね、オフェンスに苦労するチームを救った。ディフェンスでも鳥羽を中心に激しさを見せ、2点リードで迎えた残り40秒には甲谷勇平(環2・東山)が3ポイントを沈める。最後は工藤のスティールから小原がブザービーターをヒット・・・かと思われたが、シュートは笛の後だったとして得点は認められず。それでも5点リードでハーフタイムを迎えた。
3Qは最初こそ相手に連続得点を許すも、髙田の3ポイント、さらに吉敷が自らのシュートのこぼれ球を拾って得点を奪い、再び流れを引き寄せる。中盤には鳥羽のステップバックジャンパー、髙田と工藤の連続3ポイントが次々とリングに吸い込まれ、46-32とこの日最大となる14点のリードを奪う。その後はターンオーバーが続くも、ディフェンスで踏ん張りを見せ簡単には得点を許さない。最後は澤近、髙田が華麗なドライブからインサイドで得点を挙げ、二桁点差をキープして最終Qへ。
4Qも多くのシュートがリングに嫌われたが、中盤に鳥羽と髙田のアウトサイドが決まり、残り5分過ぎで61-47となる。しかしここからミスが相次ぎ、相手にオフェンスリバウンドも多く取られ、残り1分半で63-56と一桁点差に。タイムアウト後も流れは変わらず、速攻と3ポイントを決められ残り30秒で2点差と正念場を迎える。しかしこのピンチを救ったのが髙田だった。残り12秒、前のスペースが空いたのを見て一気に中へ切り込むと、ファウルを受けながらも放たれたシュートが見事リングに吸い込まれた。このビッグプレーで勝負あり。最後のリバウンドも髙田が確保し、白熱の一戦は66-61で終了した。
これまでの試合では好調だった外のシュートやリバウンドで苦戦し、最後まで相手に苦しめられる展開となった。ただそのような状況でも、しっかりと勝ち切って結果を残せたのは非常に大きい。いずれも接戦を制したこの連戦の経験は、今後の試合で必ず活きてくるはずだ。次戦からは6日間で4試合をこなすハードな日程となる。ここで一気に昇格争いで優位に立つことができるか、引き続き慶大の戦いに要注目だ。
(記事・写真:徳吉勇斗)
髙田淳貴(環3・城東)
――試合を振り返って
国士館と比べれば立教の方が評価は下だと思うけれど、それでもなかなか流れに乗れなくて、最後も詰められてしまいました。全体的に嫌な流れだったけど、勝ち切れたのは良かったです。
――終盤詰められた場面は
ボールマンに積極的にプレッシャーを掛けてきて、一人一人が慌ててしまって、ターンオーバーも出たしシュートも単発になったので、そこで相手に走られたのが原因かなと思います。
――最後のバスカンについて
何でかわからないけど、結構道が空いていたので(笑)。でもバスカンになって良かったです。
――決めた瞬間の気持ちは
いやあ・・・最高でしたね(笑)。
――改善したいところは
4Qにオフェンスリバウンドを何本も取られて、ハーフコートでターンオーバーして速攻をやられる場面があったので、簡単なミスをなくしていきたいです。どのチームも力の差はないと思うので、しっかり勝ち切るために徹底していきたいです。
――けが人ももうすぐ戻ってきそうだが
チームの雰囲気もすごく良いので、そこに主力二人が帰ってくれば、もっとチームとして上に上がっていけると確信しているので、そこはすごく楽しみです。
――次週への意気込みを
1巡目はもう落とせる試合が無いと思うので、1試合ずつ確実に勝ち切りたいと思います。
吉敷秀太(政4・慶應義塾志木)
――試合を振り返って
試合内容は反省点も多いですけど、昨日も今日も接戦で苦しい状況の中で勝ち切れたのは大きいし、自信に繋がると思います。
――最後の髙田のバスカンについて
単純に、さすがエースだなと。前半は結構休んでたけど、ここぞという場面で仕事をしてくれる、頼れるエースになってくれて嬉しいです。
――欠場者が多い中でも連勝できたのは
今日も得点は60点台でしたけど、守ってリバウンドを一個でも多く取ってというところで勝負できているのは本当に大きいと思います。本音を言えば早く戻ってきてほしいですけど、このメンバーでも勝負できるのは地盤ができてきたからだと思います。
――これからの課題は
僕も小原も接戦の場面で最後まで出ることが今までなかったけれど、そういうシチュエーションも増えてくると思うので、そこの精神的な部分を磨きたいです。でも今日は良い経験になったし、勝ち切れたのを自信にして、これからも接戦で勝てるようにしていきたいです。
――次週に向けて
2試合やってまたすぐ2試合あるので、明日からコンディションをしっかり整えて、練習からみんなの気持ちを合わせてやっていきたいと思います。
工藤翔平(政3・慶應義塾)
――試合を振り返って
後半は出場機会は無かったけど、スタメンの5人が頑張ってくれて勝ち切れて良かったです。個人的にはシュートが当たっていたけど、決めるべきところで落としてしまったので、そこは課題だなと思いました。
――全体的にリバウンドで苦しんだが
相手は身体能力が高くて、オフェンスリバウンドも飛び込んできたので、(ボックス)アウトのところをしっかりやらないといけなかったです。国士館にもやられたので、そこは練習して来週に臨みたいです。
――それでも控えセンターとして十分な働きを見せた
今日はシュートが入ってくれたので。繋ぎとしては良かったかなと思います。
――連勝で自信もついたのでは
そうですね。去年は結構負け越していたけど、今年は本当に良い流れで来ていると思います。
――次週に向けて
今日ダメだったところをしっかり修正して、来週も勝ちたいと思います。