慶大は秋リーグ開幕から2連敗。いずれの試合も反則によって増えたキルプレーでの失点が最後まで響いた。課題を修正し、強敵中大を相手にリーグ戦初勝利を飾ることはできたのだろうか。
2018年9月16日(日)12:30F.O. @ダイドードリンコアイスアリーナ
慶應義塾大学1-7中央大学
Period | 1 | 2 | 3 | Score |
慶應義塾大学 | 0(8) | 1(13) | 0(10) | 1(31) |
中央大学 | 2(12) | 1(12) | 4(11) | 7(35) |
※()内はシュート数
第1ピリオド、4分、7分に早くも2得点を中大に許してしまう。この2点は慶大の反則によるキルプレー中の失点であり、反則の多さが課題となっていただけに慶大に重くのしかかった。しかし慶大は、タイムアウトを活用して上手く気持ちを切り替えた。その後のイーブンの状態ではFW運上雄基(総2・埼玉栄)が足を使って敵陣に攻め込むなど拮抗した攻防を見せた。スコアは0-2のまま試合は第2ピリオドへ。
第2ピリオドは第1ピリオド後半の引き締まった空気が残ったまま進む。攻撃面ではDF若森龍太朗(環1・苫小牧東)が相手ゴールを脅かすなど、慶大は中大を上回る数のシュートを放った。守備面ではGK木村初穂(総1・苫小牧東)がノーマークのピンチを救うなど、中大の猛攻をしのぐ。しかしピリオド後半に差し掛かった10分、再び反則からキルプレーに、そして失点を喫し、点差は3点に広がった。それでも18分、慶大は5対3のパワープレーのチャンスで中大に食らいつく。ゴール前で小さく守る中大の外側でパックを何度も行き来させ、DF在家秀虎(環4・埼玉栄)からのキラーパスをFW滝智弥(政4・慶應)がバックドアから押し込み、1-3と再び点差を2点に縮めた。
しかし続く第3ピリオドは、試合後のコメントで滝が「気持ちで負けた」と顔を歪めたピリオドとなった。それまで、イーブンの状態では互角に中大と戦っていたが、慶大の守備が瓦解する。最初のフェイスオフ以降、慶大が中大の動きや攻撃のリズムについていけない場面が目立つようになり、慶大は1分15秒、1分46秒、3分に立て続けにゴールネットを揺らされた。7分にパワープレーを得て、ゴール前に迫るなど良い形での攻めも見られたが、得点とはならない。さらに慶大は12分に再び中大に1点を追加され、1-7と大きく突き放された。FWスーリック(総4・駒大苫小牧)が中大GKの肩口を狙うなど、一矢報いるべく最後まで戦ったが点差を縮めることはできず、秋リーグ開幕3連敗を喫することとなった。
現在勝ち点なしのチームは慶大を含め3校、早く1勝して頭一つ抜け出したいところだが、次戦の相手、明大は昨年王者であり厳しい戦いが予想される。しかし慶大の伝統は格上の相手にも果敢にぶつかり、最後まで足を動かすホッケーだ。どんなに相手が強くても諦めず、勝利だけを見据えて前に進むことができるチーム、それが慶大である。第4節で慶大は最強の刺客となることができるのだろうか。
(記事:鈴木啓仁、写真:室留裕介・國分萌々子)
以下コメント
主将/FW滝智弥(政4・慶應)
――今日の試合を振り返って
戦術など以前に、格上のチームに挑んでいく気持ちが足りず負けてしまい、悔いの残る試合になりました。やることをやって負けたのではなく、気持ちの面で負けてしまい、恥ずかしさを感じました。気を引き締め直していきたいと思います。
――慶大の勝利の方程式、ロースコアゲームに持ち込めなかったのはなぜか
1、2ピリはイーブンの状態ではしっかり戦えていたのですが、反則をしてキルプレーで失点をするという、直前の2試合と全く同じ形での負け方をしてしまいました。3ピリは完全に自分たちの形を見失ってターンオーバーを多く取られてしまったので、気持ちの面に加えてもう少し戦い方について考え直していきたいなと感じました。
――苦しい状況の中で手にした1点は練習通りの形だったのか
5―3のパワープレーのチャンスで、練習通りの形でしっかり決めることができたので良かったです。
――次戦への意気込みは
ここ3試合で自分たちの現在地を実感させられました。次の相手は1番の強敵にはなりますが、あと1週間しっかりと立て直して、準備していきたいと思います。
次戦予定
平成30年度関東大学アイスホッケーリーグ戦第4節vs明治大学
2018年9月22日(土)12:15 F.O. @ダイドードリンコアイスアリーナ