8月末に開幕したリーグ戦も残すところ3試合となった。先週の18・19節では3・4位の駒大・国士館大がともに連敗を喫する波乱もあり、昇格争いは今なお混戦状態。現在8位の慶大にも十分チャンスは残されているだけに、下位チームと対戦する今週は確実に連勝しておきたいところだ。まずは最下位に沈む埼玉工大との一戦。100点ゲームで大勝した前節の勢いそのままに、今節も相手を圧倒してくれることに期待したい。
2018/10/27(土)@国士館大学多摩キャンパス | |||||
第94回関東大学バスケットボールリーグ戦第20節vs埼玉工業大 | |||||
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 |
慶大 | 19 | 19 | 13 | 24 | 75 |
埼玉工大 | 7 | 11 | 12 | 11 | 41 |
◆慶大スターティングメンバ―◆ | |||||
| #4 鳥羽陽介 (環4・福大大濠) | ||||
| #5 原匠(環4・近大付属) | ||||
| #7 澤近智也(環4・高知学芸) | ||||
| #9 山﨑純(環3・土浦日大) | ||||
| #10 髙田淳貴(環3・城東) |
1Qは互いにシュートが決まらない時間が続くが、開始から3分でようやく鳥羽のパスアウトから山﨑が3ポイントを沈めると、ここから完全に慶大のペースに。原のフローター、山﨑のノールックパスからの澤近のアンドワン、髙田のスティールからの山﨑の速攻と多彩なオフェンスを繰り出した。相手のタイムアウト後も勢いは止まらず、髙田のプットバック、華麗なパスワークからの澤近のゴール下と鳥羽のミドルがヒット。最後は工藤翔平(政3・慶應義塾)のアシストから髙田が速攻を決め、一気に19点を連取。鳥羽を中心に堅固な守備も機能し、二桁点差をつけて2Qへ向かう。
2Qも流れは変わらず、鳥羽のミドルとフィジカルを活かしたバスカン、工藤の3ポイントと原のアシストからのゴール下で順調に得点を重ねる。中盤以降も髙田の速攻や小原陸(政4・慶應義塾志木)の3ポイント、さらに鳥羽の連続得点も決まり13-2のランに成功。点差をぐんぐん広げていく。残り3分以降はシュートがリングに嫌われたが、吉敷秀太(政4・慶應義塾志木)が持ち味のオフェンスリバウンドで粘りを見せて主導権は渡さず、38-18でハーフタイムを迎えた。
3Qもオフェンスリバウンドを繋いだボールを澤近が決めて好スタート。以降は得点ランク上位につける髙田が魅せる。まずはプルアップから3ポイントを沈めると、直後にスティールを奪って自らレイアップ。さらに小原のアシストから速攻を決めると、ドライブから相手に体を当てながらのシュートもヒット。このQで9得点をマークした。大差のついた展開に緩みも出たか中盤以降は点差を詰められるも、最後は甲谷勇平(環2・東山)のジャンパーが綺麗にリングへ。20点差をキープして最終Qを迎える。
ベンチメンバー主体で臨んだ4Qは吉敷が爆発。素早いドライブで得たフリースローをきっちり沈めると、以降も2本の3ポイントに強引なレイアップがヒット。最後は岩片悠馬(環2・広尾学園)のアシストからのミドルも決まり、このQだけで12点を挙げる活躍を見せた。さらに甲谷がスティールから速攻、小原がレイアップと3ポイントを決め、工藤もリバウンドで強さを見せるなど他のベンチ陣も持ち味を発揮。ラストオフェンスは甲谷のコーナー3ポイントで締め、75-41での快勝となった。
1Qから相手を圧倒し、終始危なげのない試合運びで見事に完勝を収めた。この日はベンチメンバーの活躍も光り、負担の大きくなっている主力を休ませることができたのも大きい。リーグが混戦模様の中、昇格入れ替え戦に行けるかどうかは他校の結果次第という状況が依然として続くが、慶大にできることは目の前の一試合に勝利することだけだ。次戦の立大戦もしっかりと勝利し、最後の最後まで1部昇格の望みを繋いでほしい。
(記事・写真:徳吉勇斗)
鳥羽陽介(環4・福大大濠)
――試合を振り返って
オフェンスもディフェンスも一人一人が役割を果たして勝てたというのは良かったと思います。
――終盤は主力を休ませることができた
ベンチメンバーも本当にみんな戦えるので、そういった面でチームで勝てたのかなと思います。
――今週は下位チームとの2連戦だが
埼工大も立教大も特にオフェンスの展開がすごい速いので、戻りを速くして皆で中を固めて外をチェックするっていうのを徹底したいです。オフェンスでは一人一人がズレを突いていければ絶対に攻められると思うので、そこを意識してやっていこうと思います。
――他の試合結果も気になる状況となった
本当に混戦でどうなるかはわからないですけど、自分達は一つ一つしっかり勝っていくことが大切だと思うので、あと2試合は全力で戦いたいです。
――次戦に向けて
明日の立教も下位のチームですけど、決して油断はできないので、今日以上にチーム力で戦っていきたいと思います。
吉敷秀太(政4・慶應義塾志木)
――試合を振り返って
1周目の試合とかコーチ陣のスカウティングとかを聞いて、抑え所がはっきりしているチームで、そこさえ抑えれば絶対に勝てると思っていたので、決まり事や戦術を遂行できた結果が1Qのリードに繋がったかなと思います。明日も似たようなチームなので、そこをやっていきたいです。
――自身は4Qにシュートが大当たりだった
自分でもビックリしているんですけど(笑)。前節は前半に1本もシュートを打っていなくて鳥羽とかに怒られたので、ちゃんと狙おうと思っていました。良いイメージが掴めたので、明日もこの調子で狙えるところは狙っていけたらいいかなと思います。
――今日は他のベンチメンバーも活躍を見せた
先週の東洋戦とかは戦術的な部分を遂行できなくて、やられてしまったというのが心の中にあったので、ベンチメンバーも含めてそこを前日までに理解してきて、今日はそこをバシッと出せたんじゃないかなと思います。ただ3Qはベンチメンバー主体の時に攻め込まれてしまったので、もう一回整理してやるのが大事かなと思います。
――順位も気になる段階に入ってきたが
毎回試合帰りに「あそこが勝って、あそこが負けて」みたいなのを考えてやってはいます。でもなんやかんや言って勝つしかないと思うし、僕が入ってから4年間一回も勝ち越したことが無いので、一戦一戦を大事に戦ってしっかり勝つという部分に焦点を当てていけたらいいかなと思います。
――次戦に向けて
明日も特徴がはっきりしているチームだと思っているので、体を休めた上で戦術面をしっかり入れてきて、それをコートで体現できるように頑張ります。
甲谷勇平(環2・東山)
――試合を振り返って
スタートの主力メンバーを休められたので明日につながる試合になったかなと思います。
――久々に長いプレータイムを得たが
空回りしかしなかったですけど、最後はシュートが入ったので良かったです(笑)。
――その最後のシュートが決まったときは
最初はホッとしたっていうのが一番で、でももっと合わせていかないとっていう部分があったので反省しかないですね。
――ここから2試合どうチームに貢献したいか
試合に出たら今日みたいにならないように、しっかりフィットできるようにしたいです。あとはベンチにいる方が長いので、チームを盛り上げられるように頑張りたいと思います。
――次戦に向けて
ラスト2試合しかないので、全部勝って終われるようにチーム一丸となって頑張っていきます。