【特集】日本人初のオリンピック選手を追って――大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」

トークセッションでの中村勘九郎さん

“日本で初めてオリンピックに参加した男”金栗四三が主役の大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」。スポーツを主題に取り上げた大河ドラマということもあり、今回はNHK主催のイベントに参加し、キャストや監督から大変有意義なお話をいただくことができた。

 

12月19日、大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」のトークセッションイベントが先日行われた。今回は、“日本で初めてオリンピックに参加した男”金栗四三と、“日本にオリンピックを招致した男”田畑政治の2人を主役にした、近現代が舞台にしたドラマが描かれる。また、大河ドラマでは珍しい海外ロケを敢行し、すでにストックホルムで3週間の取材が行われたという。イベントでは副調整室・撮影セットの見学の他、訓覇圭プロデューサー・井上剛監督・金栗四三役の中村勘九郎からお話を伺うことができた。

学生の質問に答える井上剛監督

今回の主役である金栗四三について、演じる中村は「主役(の金栗四三)については、役をいただくまで知らなかった」と話す。実際、私もこの大河ドラマを知るまでは一切といいほど知らなかった。しかし、箱根駅伝の創設に取り組む他、日本マラソン界の発展に貢献し「日本マラソンの父」とも呼ばれる名人物だ。その他、インタビュー中幾度も、金栗が一途に物事へと打ち込む姿について何度も触れ、同時にそれが魅力なのだと話していた。放送の際はぜひその点についても着目して見てみたい。

東京高等師範学校の校長室そっくりに再現されたセット

その後、井上剛監督からは撮影にまつわる話からスポーツとマスメディアに関わる話を伺うことができた。今回のドラマにも新聞記者が大きな役を果たす他、放送元のNHKは1964年に初の中継放送を実施。監督は、劇中でその関係性についても描いていくとのことだ。また、監督は同時に「選手だけでなく、指導者や応援もしっかり映すことがメディアとして大事」と話す。記事を書く際にとかく選手のみに着目しがちだが、私たちもそういった視点を持つことが大事だと気付かされた。

 

NHKの大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」はNHK総合で2019年1月6日(日)午後8時から放送が開始される。日本人初のオリンピック選手、金栗四三と1964年のオリンピック誘致の功労者、田畑政治の生き様をぜひ見て、様々なことを感じて欲しい。

 

(リポート:中村駿作)

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