今季開幕から2連勝を飾った慶大は昨季3位で前節敗北を喫している日体大と対戦した。試合開始して間もない5分、自陣PA付近でファウルを与え、FKを直接決められて、今季初めて先制点を相手に献上してしまう。しかし、その後は慶大の攻撃が活発になり、徐々に試合の主導権を握っていく。すると、45分、左サイドを駆け上がった橋本健人(総2・横浜FCユース)がふわりと浮かせたクロスに佐藤海徳(政4・桐光学園)が頭で合わせて同点に追いつき、1-1で前半を折り返す。後半も序盤こそお互いに拮抗した試合展開となるものの、次第に慶大が押し込む展開となり、67分、橋本のクロスを今度山田盛央(総4・藤枝東)はが頭で押し込んで勝ち越しに成功。さらに、81分には佐藤のCKを八田和己(総4・桐蔭学園)がヘディングゴールを決めて3-1。相手のカウンターにより再三訪れたピンチもディフェンス陣が跳ね返し、攻守が上手く噛み合った開幕戦破竹の3連勝となった。
第93回関東サッカーリーグ戦 第3節 vs 日体大
2019/04/27(土)11:30ko@BMWスタジアム
【スコア】
慶應義塾大学3-1日本体育大学
【得点者】
0-1 5分 伊藤純也(日本体育大学)
1-1 45分 佐藤海徳(慶應義塾大学)
2-1 67分 山田盛央(慶應義塾大学)
3-1 81分 八田和己(慶應義塾大学)
◇慶大出場選手
GK田原智司(環3・静岡学園)
DF沼崎和弥(商4・暁星)
DF酒井綜一郎(政2・慶應義塾)
DF野村京平(総4・國學院久我山)
MF八田和己(総4・桐蔭学園)→90+2分 田嶋凜太郎(総2・暁星)
MF落合祥也(商4・横浜FCユース)
MF佐藤海徳(政4・桐光学園)
MF橋本健人(総2・横浜FCユース)
MF山田盛央(総4・藤枝東)→87分 馬場啓輔(法3・桐蔭学園)
MF多嶋田雅司(商4・國學院久我山)→62分 松岡瑠夢(総3・FC東京ユース)
FWピーダーセン世隠(経4・FCトリプレッタ)
前半開始して間もなくは相手に攻め込まれる。すると、5分に自陣PA付近でファウルを与えてしまい、このFKが直接ゴールに吸い込まれ、相手に先制点を与えてしまうという苦しい展開に。しかし、慶大も反撃に出る。18分に佐藤のFKのこぼれ球をピーダーセン世隠(経4・FCトリプレッタ)が反応して右足を振り切る。惜しくも枠外とはなったが、これを皮切りに慶大イレブンは相手ゴールに次々と迫っていく。すると、45分、橋本が左サイドを駆け上がり柔らかく浮かせたクロスを主将佐藤が頭で合わせてついに同点ゴールを決め、1-1で前半を折り返す。
後半は両校ともに拮抗したスタートとなるものの、62分に多嶋田雅司(商4・國學院久我山)に変えて、松岡瑠夢(総3・FC東京ユース)を投入すると、一気に流れが慶大ペースに。
67分、橋本の左足から放たれたクロスに山田がドンピシャで頭で合わせてゴールネットを揺らし、慶大が勝ち越しに成功。その後も慶大の攻撃の手は緩まず、相手ゴールに迫っていく。すると81分には佐藤の正確無比なCKを八田がヘディングでゴールに叩き込み、3-1。
ディフェンス陣も集中力を切らさず、相手の攻撃の芽を摘み、これ以上の失点は許すことなく、このまま試合は終了し、慶大は今季初の鮮やかな逆転劇で、無傷の開幕3連勝を飾った。
今回、雨の中の試合でピッチコンディションが決して良くない中でも選手達の運動量が後半まで落ちなかった理由の一つに、淺海監督の話す、選手の走行距離をデータ化するということが挙げられるであろう。今回の試合は監督の目指す走るサッカーをまさに体現するものとなった。過酷な環境の中でも最後までピッチを走り抜く慶大イレブン。開幕から3連勝を飾ったこのままの勢いで1部昇格というゴールに向かって走り抜けてもらいたい。
(記事:榎本大輝 写真:室留裕介)
試合後コメント
淺海友峰監督
――試合を振り返って
最初にセットプレーでやられて難しい立ち上がりだったのですけど、今までしてきたことを自分たちが見失わずにできたというのが大きかったなと思います。
――リーグ戦で初めてビハインドの展開での勝利でしたが、選手にどのような指示を送りましたか
失点後の5分というのをもう一回やられないようにというところと、相手が割と間が空いていたのでそこをついていこうというところですね。前半の最後にキャプテン(佐藤海徳)が追いつくゴールを決めてくれた、そこが大きかったです。
――開幕からの好調の要因は
1試合1試合選手が全力を出し切ってくれていることですね。今選手の走行距離をデータ化しているのですが、試合ごとに全体としての走行距離が伸びていて、選手たちが頑張ってくれています。
――次節に向けて
1試合1試合次の試合に全力をささげるというチームの方針は変わっていないのでとにかく全力でやっていきたいと思います。
佐藤海徳(政4・桐光学園)主将
――試合を振り返って
3連勝して素直にうれしいのと、立ち上がりの失点からの逆転で自信につながったかなと思います。
――先制された後のプレーで意識したことは
1番大きかったのはキーパーの田原(環3・静岡学園)がすごいいい声をかけていて、そこからなかなか流れを持っていけなかったのですが、前半終了間際に1点取れたのは大きかったです。
――同点に追い付いた後の後半は
守備の面でもっと統一意識を持つために僕と八田がよりコミュニケーションを取ろうとはしてました。あと監督からセットプレーで1点取ろうといわれていて、その点を意識していました。
――前節で課題に挙げていた自身の攻撃参加について
その面はとてもよかったですね。実際に1点取れましたし、惜しいシュートも1本あったので。
――最後に次の試合に向けて一言お願いします。
時間がないのでしっかり休んでいい準備をするというのと、最後のチームの集合でいい意味で忘れて次の東国戦に臨もうという話をしていたのでやったことのない4連勝をしたいと思います。
八田和己(総4・桐蔭学園)副将
――試合を振り返って
やっぱり試合に勝てたというのが一番大きくて、3連勝できたのが収穫だと思います。
――自身のゴールを振り返って
セットプレーで点を取ろうと話していて、これまでいい形になっていなかったのですが、自分が1点目を取れたのはすごいうれしいです。
――普段のプレーで意識していることは
点を取るというよりもチームをコントロールして、90分を通してチームが勝てるように自分ができることをするというのが自分の持ち味だと思うので、とにかく泥臭く走って、チームのために陰ながら支えるというのが自分のスタイルなのでそこを心がけています。
――次の試合の向けて
連戦になるのでゴールデンウイークで3連勝できたらチームの力もぐっと上がると思うので勝利目指して頑張りたいです。
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