第33回関東大学女子サッカーリーグ 第3節 vs早稲田大学
2019/09/01(日)14:30KO @早稲田大学東伏見グラウンド
大学リーグ2戦を終えて未だ勝ち点1と苦しい船出となった慶大。今日の相手はクラシコ以来の対戦となる宿敵・早大だ。序盤から主導権を握り早大ゴールに迫る。決定的なシーンも見られたが、ゴールには至らず。0−0で前半を折り返す。前半の流れに乗りたい慶大だったが、53分にPKを決められ先制されると試合は徐々に早大ペースに。73分に追加点を許すとその後もミスから立て続けに失点。反撃したい慶大であったが、早大ゴールを最後までこじ開けることができなかった。そのまま0−4で試合終了。2ヶ月前の雪辱を晴らすことは叶わなかった。
【スコア】
慶應義塾大学0-4早稲田大学
【得点者】
0-1 54分 (早稲田大学)
0-2 72分 (早稲田大学)
0-3 80分 (早稲田大学)
0-4 81分 (早稲田大学)
◇慶大出場選手
GK 加藤楓琳(総4・常盤木学園) |
DF 熊谷明菜(総3・十文字) |
DF 佐藤幸恵(総3・十文字) |
DF 奥本くるみ(環4・浦和レッズレディースユース) |
DF 工藤真子(総4・日テレ・メニーナ)Ⓒ |
MF 勝木日南子(総4・大和)→67分 高月彩香(環2・村田女子) |
MF 松木里緒(環4・常盤木学園) |
MF 小川愛(総3・神村学園) |
MF 髙橋佳里(総1・常盤木学園) |
FW ブラフ フェイ(文1・スフィーダ世田谷FCユース)→83分 足立智佳(環3・大阪桐蔭) |
FW 山本華乃(理3・横須賀シーガルズ) |
あの悔しい敗戦から2ヶ月。早くもクラシコの借りを返す時がやって来た。あの時とは違う進化したチームを見届けるためにアウェーにも関わらず多くのサポーターが詰めかけ、これぞ早慶戦という緊張感に包まれた。先発メンバーでは熊谷明奈(総3・十文字)がCBとして名を連ねた以外には前節と変更点はなかった。
「前半で勝負をしようという話をしていた」(伊藤監督)その言葉通りホイッスル直後から積極的にプレスを掛け、持ち前の走力で相手ゴールを脅かそうとする姿勢を見せる。9分には勝木日南子(総4・大和)のインターセプトから最後はブラフフェイ(文1・スフィーダ世田谷FCユース)がシュートを放つも、相手選手に当たり得点とはならない。その後も試合のペースを掴めていない早大に対しサイドからの崩し、背後を狙うパスなど攻撃のバリエーションを増やして相手守備陣に揺さぶりをかける。守備ではパスコースを的確に読んだプレーや体を張ったプレーでチャンスらしいチャンスを作らせない。またGK加藤楓琳(総4・常盤木学園)の二度にわたるスーパーセーブもあり、相手に得点を与えなかった。37分、小川愛(総3・神村学園)からパスを受けた工藤真子(総4・日テレ・メニーナ)が右サイドからクロスを上げ勝木が滑り込むも、ボールは数センチ先を通過してしまう。その直後には松木里緒(環4・常盤木学園)のボール奪取からPA付近まで持ち上がり、ブラフフェイがシュートするもキーパー正面。惜しいシーンが続く。
すると4分後、前半最大のビッグチャンスが訪れる。抜け出した山本華乃(理3・横須賀シーガルズ)を狙ったスルーパスが山本の足元に収まりGKとの1対1の勝負になる。山本のシュートは惜しくもキーパーに当たりこぼれ球も相手選手が回避してゴールとはならない。そのまま両チームとも得点が入らず。慶大としてはいい手応えを掴んだ状態で後半に臨むことになった。
後半も前半同様アグレッシブな姿勢を見せる。この勢いで先取点を取りたい慶大だったが、一瞬の隙を突かれる。53分中盤付近でボールを奪われるとカウンターを受け、PA内で相手選手を倒してしまう。これがファウルと判定されPK。冷静に決められて、先制点を許す。ここから試合は徐々に早大ペースに。早く同点に追いつきたい慶大であったが、疲れから走力が落ちボールを追いかけるシーンが増え、攻撃の展開に持ち込めない。それでも粘り強く戦う慶大にまたもビッグチャンスが訪れる。
67分、小川のボール奪取からボールを受けた山本がまたも1対1になり右足を振り抜く。同点かと思われたシーンだったが、シュートは惜しくも右隅に外れてしまう。なかなか決定機をものにできない。すると73分、細かいパスからスルーパスで抜け出され1対1を決められてしまい、決定的となる2点目を奪われてしまう。ここで集中力が切れたのか、80分、81分とミスから立て続けに失点。試合は一方的な展開になってしまう。何とか一矢を報いたい慶大であったが最後まで早大ゴールを割ることができず。試合はそのまま0−4で試合終了。クラシコの借りを返すことはできなかった。
これで3試合を終え勝ち点1、得失点差−7と厳しい状況が続く。特に3試合を終えて得点0と得点力が課題となっている。今日の試合もチャンスは作るものの、シュートまで持ち込めない展開が続いた。守備陣も後半は精彩を欠くプレーが目立ち特に最後の2失点は不要な得点を献上する結果となってしまった。ただ随所に良いプレーも見られ、前半の出来では慶大勝利を予感させる試合運びをしてくれた。インカレ出場に向けて今後も厳しい試合が続くことが予想されるが、チーム力が試される時でもある。次戦は昨年インカレで敗れた帝京平成大学だ。昨年の悔しさを晴らし、勝ち点3を掴み取りたい。
(記事:小林由和 写真:柴田航太郎)
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以下、試合後のコメント
伊藤洋平監督
ーー2ヶ月前のリベンジマッチとなりました。試合前選手にどのような声掛けを
過度に早稲田を意識し過ぎず、自分たちのサッカーをしようという話をしました。
ーー0ー4という結果に関して
前半で勝負を決めなければいけない試合だったかなと思います。
ーー今おっしゃられた通り、結果として前半に試合を決めなければいけない試合となりました。前半の手応えは
手応えはありました。相手の交代カードや傾向は分かっていて、前半に勝負しようという話はしていたので、そこは悔いが残ります。
ーー後半は一転して早稲田ペースになりました
ちょっと左サイドを制圧しきれていなかったので、そこの修正が中でできなかったです。
ーー大学リーグ3試合を終えて得点0という結果に関して
そこは重く受け止めなくてはいけなくて、決定機の感じで言ったら前半は特に差はなかったと思います。なのでやはりそういったプレッシャーの中でシュートを打っているか、というところをしっかり自分たちに問いかけたいと思います。
ーー次戦は去年の王者帝京平成大学との一戦になります。意気込みを
リーグ戦は続くのでしっかり前向いていきたいと思います。去年の王者というのはあまり気にせずに自分たちのやるべきことをやって準備したいと思います。