2月28日、大阪にて第2回東西フィギュアスケート競技会が開催された。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、試合開始直前に2日目の試合中止が決定。急遽1日目の試合後にエキシビションという形で、2日目に出場予定だった選手が演技を披露することとなった。慶大からは、今大会で引退の岡安萌(理4・森村学園)、佐々木花音(文4・県立相模原中等教育)を含め5名が出場。岡安以外はエキシビションでの演技となった。
2月28日 第2回東西フィギュアスケート競技会
@丸善インテック大阪プール
☆試合結果
クラス | 選手名 | 学部学年・出身校 | 点数 | 順位 |
Eクラス女子 | 岡安萌 | 理4・森村学園 | 17.53点 | 4位 |
Eクラス女子にはこの試合が引退試合となる岡安萌が出場。「思い切って楽しもう」と最後の演技に臨んだ。冒頭、シングルアクセルで転倒があったもののその後のジャンプはミスを引きずらずに成功させる。最後まで気持ちを切らさない表情豊かな滑りを見せた岡安は、部員や観客から大きな拍手を送られた。常に笑顔で楽しみながら演技をする姿が印象的な岡安。最後まで笑顔でスケート生活を締めくくった。
2日目に出場予定だった湯浅加彩(総2・智辯学園奈良カレッジ)、土屋有葵(経3・慶應女子)、田村周彦(法法1・桐朋)、佐々木花音(文4・県立相模原中等教育)がエキシビションとして1日目の試合後に演技を披露した。
インカレの演技内容に満足できず、もう一度試合に出たいという思いから今大会にエントリーした佐々木だが、エキシビションでの演技となってしまう。「滑る場をくれたことに本当に感謝」とし、選手としての最後の演技に挑んだ。プログラムは、思い入れのある昨シーズンの楽曲「天空の城ラピュタ」を選択。冒頭のダブルアクセルを着氷させると、体を大きく使ったステップを披露。後半に入りダブルフリップ、ダブルトーループのコンビネーションジャンプを決めるなど大きなミスなく演技を終えた。「スケートをやっててよかった」と大学4年間を振り返り、スケート人生に幕を下ろした。
(記事・写真:相川環、高井真衣)
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以下、選手インタビュー
岡安萌(理4・森村学園)
――今日の演技を振り返って
みんなの前で滑る最後の演技ということもあって結構緊張したんですけど、演技が始まったらすごく楽しんで滑ることが出来たので今終わってみると幸せな2分間だったなと思います。
――最後の試合でした
ラストシーズン自分なりに追い込んで練習していたのでここまで頑張った自分を褒めるような気持ちはありました。
――今日はどういう思いで演技に臨みましたか
思い切って楽しもうと思って滑りました。
――笑顔が印象的でした
自分が100パーセント集中するとあまり周りを意識出来なくなるので、演技中は周りの人に意識を向けて滑ることを練習から意識するようにしました。
――ラストシーズンを振り返って
ラストシーズンは大きな目標としてスケーティングスキルの底上げというのがあって、自分ではあまり分からないんですけど周りの人から褒めていただいたりとか下の点数も後半になるにつれ出るようになったので、その点は目標が達成されたのかなと思います。
――感謝を伝えたい人は
もちろんスケート部の同期、後輩、OGOBの方々や他大の合宿にも参加したので他大のお世話になった方々、毎回見に来てくれる家族、携わってくれた方々みんなに感謝を伝えたいです。
――これからは一般企業に就職ですか
大学院に進学します。競技としては引退なんですけど、スケートは大好きなので気分転換に滑りに行こうかなとは思います。
――後輩に伝えたいこと
今後競技は引退なんですけど、試合とか部員発表会は見に行けるので後輩の成長をすごく楽しみにしてます。個人個人充実したスケート生活を送れることを本当に心から願っています。
佐々木花音(文4・県立相模原中等教育)
――今日の演技を振り返って
今日は、バレンタイン(カップ)の時が調子良くなかったからその分良い演技をしようと思っていたんですが、結構開いちゃって、まあすごく良い演技とは言い難い演技になっちゃったんですが、皆の応援を受けて、楽しく滑ることができたなと思います。
――演技の前に涙されてましたか
恥ずかしいですね。グループ3人いて、1番と2番の子が関西の子で、アウェーだ、どうしよう、って練習の時から思ってたのですが、本番前ハイタッチを全員そのままやってくれて、それが嬉しすぎて、涙が。
――引退試合の予定が、今日急遽エキシビションに変わってしまったことについて
インカレですごく悔しくて、もう一回試合に出たくて今大会に出ることにしたので、試合じゃなくなったのは、残念でもあったのですが、こういう状況の中で、この試合をできたことがありがたいことだし、明日の競技中止だけど、今いる人たちは出させてくれるとか、運営側の配慮というのがありがたくて。エキシビションだったとしてもこうやって滑る場をくれたことに本当に感謝だなと思いました。
――引退試合の今大会に、オペラ座ではなくラピュタになぜしたのですか
簡単に言うと、自分のプログラムの中で、一番好きなプログラムがラピュタだったっていうのが大きいです。あとは、大学3年の時に使ってたのですが、そのラピュタっていうプログラムで世界が広がったというか、たいした選手じゃなかったんですが、初めて表彰台に上ったり、インカレで2位になったりという結果とか、加点が結構もらえるようになったとか、自分の中での初めて良かったことっていうのが、このプログラムですごくあったので、思い入れも1番あるかなと思って、最後もう1回滑りたいなと思っていたので、こちらに決めました。
――スケート人生を終えて、お母さんへの思いは
衣装の面だけでなくて、毎試合見に来てくれたりとか、練習とかも支えてくれたり、ご飯とか。私が試合でボロボロでも励ましてくれたりとか、すべての面で、感謝してます。
――選手としては今日で一区切りですが、最後に一言
この4年間は、スケートをやっててよかったなと思う瞬間がたくさんあって。今日もそうだったんですが、大学1,2年生の時は、部活の入るのは初めてだったので、部活の仲間が無条件に応援してくれるというのが、それだけですごくスケートやっているのが楽しくて、全員が同じ目標を目指している訳ではないし、レベルもバラバラだけど、皆がスケートを頑張っているっていう団体に所属して、いろんな大会に出て、毎回めっちゃ応援してもらって、自分がこの環境に身を置けたことが、本当によかったなと思います。
4年生の選手のみなさん、引退おめでとうございます!
4年間、お疲れ様でした。
今大会をもって今年度の取材は終了となります。
いつも気さくにインタビューに答えて頂いた部員のみなさん、ありがとうございました。
この場を借りてお礼申し上げます。
来年度もぜひよろしくお願い致します。