前節は攻守でペースを握り4試合ぶりの勝利を手にした慶大ソッカー部。今季初の連勝を目指し、名門筑波大と対戦した。しかし、試合早々にPKで先制されてしまう。前方からのプレッシャーで相手ゴールに迫るものの後半の60分にその裏を突かれて追加点、アディショナルタイムの90+1分にダメ押し点を許す苦しい展開に。終了間際に山田敦久(政4・桐蔭学園)のゴールを決めるも、1対3で悔しい敗戦となった。
2020/9/12(土)17:30ko @たつのこフィールド
【スコア】
慶應義塾大学 1-3 筑波大学
【得点者】
0-1 7分 池谷祐輔(筑波大学)
0-2 60分 森海渡(筑波大学)
0ー3 90+1分 瀬良俊太(筑波大学)
1ー3 90+2分 山田敦久(慶應義塾大学)
◇慶大出場選手
GK田原智司(環4・静岡学園)
DF日川優太(商3・高崎)
DF酒井綜一郎(政3・慶應義塾)
DF谷本竜一(総3・FCトリプレッタユース)
MF小山内慎一郎(総3・青森山田)→90分 山田敦久(政4・桐蔭学園)
MF田嶋凛太郎(総3・暁星)→71分 中畝楓流(法4・桐蔭学園)
MF山本献(商1・國學院久我山)→71分 松本雄太(商3・國學院久我山)
MF橋本健人(総3・横浜FCユース)
MF田村祐二朗(環2・藤枝東)→57分 松岡瑠夢(総4・FC東京ユース)
MF内桶峻(政4・國學院久我山)
FW古川紘平(政2・学習院)→62分 宮本稜大(商2・國學院久我山)
時折小雨が降る、初秋の訪れを感じさせる涼しさの中でのゲームとなった。対戦相手は淺海監督も「こちらが胸を借りる立場」と評する名門筑波大。今季初の連勝をかけた今節も相手をリスペクトして一戦に臨んだ。
試合序盤の6分、相手CKの後の混戦で田嶋凛太郎(総3・暁星)が相手選手を倒してしまい、PKを与えてしまう。そのPKを冷静に決められ1点ビハインドという苦しい展開になった慶大は、前線からの積極的なプレスで相手ゴールをうかがう。29分には右サイドでボールを奪取すると、ボールを受けた古川紘平(政2・学習院)がドリブルで相手GKと1対1の絶好機を迎えるがシュートはゴールの右で同点とならず。その後も日川優太(商3・高崎)のロングスローなど積極的にプレスをかけるもののシュートまで持ち込めない展開のまま前半を終了する。
後半に入ると相手へのプレスを強めていく。そして57分には田村祐二朗(環2・藤枝東)に代えて松岡瑠夢(総4・FC東京ユース)をピッチに送り出す。59分には左サイドでパスカットした橋本健人(総3・横浜FCユース)が松岡へ裏を狙うパスを出すもののオフサイド。逆に60分、筑波大が裏へのパスから得点し、ハイプレスの隙を突かれた慶大はリードを広げられてしまう。その後はペースを握り、64分、85分にPA手前正面の位置でのFKを獲得するものの得点に結びつかない。攻めあぐねる中、アディショナルタイムの90+1分に筑波大にゴールを決められ3点差となってしまう。しかし直後の90+2分、左サイドでボールをつなぐと、橋本からパスを受けた終了間際投入の山田敦が左足を振り抜きゴール。最後に意地を見せたが1対3で敗れて連勝を逃した。
序盤の失点が重くのしかかった試合だった。今季は先制を許した試合は1分4敗と、淺海監督もビハインドの状況をひっくり返すような打開力を課題に挙げていた。しかし内容面ではこれまでの敗戦とは異なるポジティブな要素もあった。持ち前の走力で高い位置でボールを奪取するシーンも多く、積極性を発揮できていた。今後もこのような積極性を出せればさらなる飛躍が期待できるだろう。次節は延期分の1試合があるが前期最終節と、折り返し地点。さらに相手は早大と負けられない相手だ。去年の夏の早慶定期戦では試合のペースを握るものの後半ATに劇的ゴールを許し敗戦を喫した。リーグ戦では3年ぶりの早慶戦だが、早大は今季6勝1敗と圧倒的な強さを見せている。厳しい展開が予想されるが雪辱を果たすべく、打倒ワセダに臨む。
(記事、写真:室留裕介)
淺海友峰監督
--試合のプランは
全体的には前回フォーメーションだったり守りにアレンジを加えて、しっかりと相手をリスペクトしてストレングスを消して入りたいなと思いました。
--スタメンは下級生中心の構成でしたが
前回結構頑張っていたということで、ベースは変えずに、あとはサイドのところが出せるように中畝から田嶋を選びました。
--PKという形で早々に失点を許しました
不運でしたけど、それをひっくり返したり追いつけるような力が私たちにはないと。強いチームはああいう現象が起きても追いついてひっくり返せるチームだと思うので。実力だと思います。
--前線から積極的なプレスをかけていましたが攻撃面は
橋本のところは相手がリスペクトしていたので、攻撃の部分でいうともう少し広く使ったり幅や深さをとったりしないといけないなと思います。
--ここ2試合は攻撃の形が出来ていますが、チームとしての成長は感じますか
相手のあるスポーツなので、圧力とかは違うと思うのですけど、やっぱりチャレンジしようとしてくれている部分が学生の中にもあるのでそこの部分がこの2試合で出ているのからと思っています。
--次節はリーグ戦としては4年ぶりの早慶戦です
まあとにかく強いんで。逆にいうと失うものがないですから、いつも通りリスペクトして、ただリスペクトしすぎないで自分たちが勝てるという道筋を描いて準備をしたいと思います。
山田敦久選手(政4・桐蔭学園)
--途中出場でしたがどのような指示でピッチで入りましたか
大きい動きで相手の背後を取れと言われていて。ツートップにフォーメーションを変えていてどちらか裏抜けるという指示を受けて。あと点を取って来いと言われて中に入りました。
--試合には敗れましたが、ゴールを決めました
橋本選手からいいボールが来て、自分もファーストタッチでいいところにおけて思い切ってシュートを打ってゴールになったので良かったです。
--今季は途中出場の機会が多いですが手ごたえは
おっしゃる通りあまり試合に出ることができてなくて途中出場が多いのですけど、自分は4年という上級生の立場でしっかりと腐らずに練習から100パーセントなのはもちろん、途中から出た時に何ができるか考えて取り組むことが大事だと思うのでその姿勢はこれからも切らさずにやっていきたいと思います。
--今後に向けての意気込みをお願いします
今日は負けてしまったのですけどしっかり反省するところは反省して、気持ちを落としすぎずに来週は慶早戦で大事な試合なので一週間準備をしていきたいと思います。