9月27日(日)に開幕を迎える関東学生ラクロス2020特別大会。慶大はチーム一丸となって、全戦全勝を目指す。今回は開幕直前企画として、今季の注目選手のDF高嶋優奈(理3・慶應女子)、MF川久保博子(理2・慶應女子)、AT秋山雅望(環1・桐蔭学園)の3名にお話を伺った。取材では、各々から今大会に懸ける思いの強さが垣間見えた。
――まずはじめに、自己紹介をお願いします
高嶋:理工学部3年の高嶋です。自粛期間中にアサイーボールを作るのにハマりました、くだらないんですけど(笑)
川久保:理工学部2年の川久保博子です。ポジションはMFです。趣味でサックスをやっています。
秋山:環境情報学部1年の秋山雅望です。ポジションはATです。趣味は最近できていないんですけど荒野行動をすることです。
――それでは、お互いの印象を教えていただきたいです
高嶋→川久保:性格は優しくてとても頼れます。あと、頭が良くてすごいなと思っています。プレーは、ロングシュートが速くて決めるのでかっこいいのと、ディフェンスもアタックもできるオールマイティな選手です。
川久保→秋山:雅望は1年生で今トップチームの1人なんですけど、1年生の仕事を頑張っています。プレーの面でもかっこいいシュートで、さらにテクニックもあるので、リーグ戦も大活躍してくれると思います。
秋山→高嶋:とにかく優しい性格で話しやすいです。でも、ラクロスになるとかっこよくて、大事な時に良いプレーをされて、そのギャップがかっこいいなと思います。
――それぞれ、自身のプレーの強みは
高嶋:インター(パスをカットすること)が得意です。
川久保:MFでドロワーをやっています。ドローの部分を自粛期間中も強化してきたので、自キャ(自分でドローを上げて自分で捕ること)をリーグ戦でもやっていきたいです。
秋山:アタックで攻めるときに一対一でディフェンスを抜くのが得意です。
――(川久保)ラクロスが大好きだなって――
――外出自粛期間中はどのように過ごしましたか
川久保:ラクロス部では大久保(宜浩)HCや幹部の方々がオンラインでのミーティングを整備してくださいました。対面での練習ができなかったのは残念でしたが、ラクロスに関する座学や、チームメイトとの共通認識とのすり合わせは時間をかけてできたので良かったです。あと、楽しかったのは、オンライン練習試合というのを他校とやったことです。ラクロスの試合のビデオをプレーの大事な場面で止めて、その後のプレーをオフェンス側とディフェンス側に分かれてディスカッションをするというものです。オンライン練習試合では相手のプレーの解説を相手がしてくれるので、普段の練習試合で相手のプレーを慶應が分析していたものを、相手独自の表現で聴くことができたので、より深く相手チームを理解することができました。ラクロスに対する見方や考え方を増やすことができて良かったです。
――1年生はどのように過ごしましたか
秋山:自粛期間中は1年生として、基礎的なプレーをzoomなどで先輩方に教えてもらっていました。
――高嶋選手はどうですか
高嶋:ラクロス部としての活動は博子が言ってくれた通りなんですけど、個人的には自粛期間だからこそ、個人的な技術を見直すことができました。パスのフォームの改善をしていました。
――対面で練習ができるようになりましたが、練習はどうですか
高嶋:自粛期間が長かったこともあって、最初にみんなと練習できるってなった時に、やっているだけで楽しいなと実感しました。
川久保:私もすごく楽しいという気持ちがありました。自分自身がラクロス大好きだなって先輩方と練習して感じました。あと、ミーティングですり合わせた部分を実践でやることもでき、モチベーションも高かったです。
秋山:先輩方もそうですが、同期に初めて会えたのが嬉しくて。コロナで同期が入らないかなって思ってたんですけど、同期が37人くらい入ってくれて初めて会えた時は嬉しかったです。
――話が変わりますが、昨年の1年間を振り返ってどうですか
高嶋:昨年は変化した年でした。ずっとATをやっていて、今季からDFをやるようになったので、大きな転換期でした。
――ATからDFになったきっかけはありますか
高嶋:コーチから勧められて始めました。11月、12月くらいからです。最初はDF初心者でしたが、やっていくうちに楽しくなりました。
――川久保選手はどうですか
川久保:昨年は入部して、試合でもリーグ戦初戦から出場させていただきましたが、チームのことを考えるというよりは自分がチームについていくだけで精一杯でした。高校や中学では1学年での団結力があったイメージでしたが、1年間ラクロス部で過ごして、1~4年生までチーム全体として試合、目標に向けて進んでいくという一体感を感じました。
――(秋山)レベルの高い選手が多い――
――秋山選手は大学のラクロス部に入部してどんなことを感じていらっしゃいますか
秋山:高校までは放課後の短い時間しか練習できなかったんですけど、大学に入って長い時間練習できるのは(高校までと)違うなって思います。あとは、レベルの高い選手が多くて、練習中に先輩方のプレーを見て、影響を受けられるのが大きいなと感じています。
――それぞれの学年の雰囲気はどうですか
高嶋:個性豊かな人が多い代だなって思っていて、性格も含め、多種多様って言葉が合うかなと思います。
――中でも、一番個性が強い選手をあげるとすれば
高嶋:面白いのは、鈴川英(経3・慶應女子)ですね。ずっとグミを食べている子です(笑)一番好きなのはハリボーとハイチューらしいです(笑)
――2年生はどんな学年ですか
川久保:面白い子も多くて、騒がしくて、ノリノリって感じです。ちょっと騒ぎすぎちゃったととかもある、問題児の多いって言われがちな学年です(笑)
――1年生はどうですか
秋山:まだみんなで遊びに行ったりできず、練習の時にしか会えていないんですけど、しっかりしている人、頼れる人が多いです。あと、それ以外の時は面白くて、一緒にいて楽しいです。
――学年の間の関係性についてはどうですか
高嶋:上下関係は他の部と比べてないなって思っています。先輩後輩関係なくプレーのことやそれ以外のことでも話すので仲いいなって思います。
川久保:先輩方も意見の出しやすい雰囲気を作ってくれます。優奈さんは理工学部の先輩なので1年生の時から履修の相談など何でも相談載ってくれるので、先輩方と色々な話ができています。
――4年生のすごさってどこですか
高嶋:練習時とそれ以外のメリハリがすごくあるなって感じています。普段はフレンドリーで何でも話せる感じなんですが、練習中は本当に頼れる、引っ張ってくれる先輩でかっこいいです。
川久保:4年生の先輩方は私たちの育成を担当してくださった代です。ラクロス部は2つ上の代が育成をしているんですけど、1年生のときのサマーやウインターの試合のための練習を指導してくださったり、1年生の時からお世話になっている代で、色々なことを教わっています。
――お手本にしている先輩はいらっしゃいますか
高嶋:卒業した私たちの育成を担当してくださった先輩方など、挙げ始めたらきりがないですね(笑)1人挙げるなら4年生の田中若菜(理4・慶應NY)さん。雰囲気を良くしてくれるなって思っています。練習中、みんなが落ちているときに励ましてくれるし、反省など思っていることはちゃんと言う。幹部ではないんですけど、影から支えている感じがすごいなって思います。
川久保:私が高校3年生の時に全日本で優勝した試合を会場で見ていて、まず強い憧れを感じました。あと、今、具体的に憧れている先輩としては2つ上のゼットさん(日野美咲=商4・慶應女子)。ドローも教えていただいていて、シュートフォームもゼットさんを真似しているので、憧れています。
――ラクロスが楽しいなって思う瞬間っていつでしょうか
高嶋:試合の時は勝った時、誰かが点数を決めた時にみんなで喜びを分かち合うのが一番好きな場面です。練習中でも誰かが今までやったことの無いようなプレーをしたときなど、一つ一つをみんなで喜ぶときが一番好きです。
川久保:ラクロス楽しいなって最近感じたのは自粛明けでした。あとは、試合で勝った時も嬉しいですし、このチームでプレーしていて嬉しいという気持ちもありました。
秋山:練習の時は誰かと連係プレーが決まった時。試合では点数が決まった時にみんなで喜ぶ時です。
――(高嶋)攻めるディフェンスを――
――特別大会で注目してほしい部分はありますか
高嶋:今年の慶應のディフェンスは、守るディフェンスではなく攻めのディフェンスを目標にしています。今それをみんなで練習しているので、守ろうとせず攻め切ってプレーをすることを心掛けてプレーしたいです。その中でもオフェンス中の相手のボールを落として奪うというのを一番頑張りたいです。
川久保:今年の慶應は、ブレイク(ターンオーバーから一人多い状態で攻撃すること)で大量得点を取ることを目標にしています。それをドローからボールをしっかりとって、アタックに持っていくというのを重視してやっていきたいです。あと、ゴール前では自分でシュートを打ちに行くだけではなく、パス・フィード(ゴール裏からゴール前にいるオフェンスに対してパスすること)も得意なので、そこも注目してほしいです。
秋山:オフェンスは大量得点をすることが目標なので、そこに関われるように積極的にゴールに向かって貢献したいです。
――最後に特別大会に向けて意気込みをお願いします!
高嶋:試合数も限られているので、1試合1試合を大切にして、全戦全勝できるように頑張ります!
川久保:まず、このような状況下でリーグ戦も開催も怪しいなか、特別大会を開いてくださった日本ラクロス協会に感謝しています。昨年度はFINAL4で立教に負けてしまい残念な結果で終わってしまったので今年は悔しさを晴らすべく、全戦全勝したいです。あと、今年のスローガンは「RISE`n`ROAR」。挑戦者として頂点に上り詰めて、その喜びを全員で叫ぶという気持ちが込められているので、試合に勝って、特別大会を応援してくださった方々やお世話になっている方々と勝利の喜びを分かち合いたいです。
秋山:コロナで練習再開が1カ月前からでしたが、その1カ月先輩方と練習させていただいて、すごく貴重な経験ができ、先輩方が教えてくれたことにとても感謝しています。その先輩方に試合で恩返し出来たら良いなと思います。
(取材・記事:菊池 輝)
――お忙しい中、ありがとうございました!
(この取材は9月6日にオンラインで行いました)