【ソッカー(男子)】古川、立石の2ゴールで今季を締めくくる勝利! 第22節 Vs駒大

ソッカー男子
コロナウイルスで大きな影響を受けた今季。ついに迎えた最終節は前期に4失点で大敗した駒大と対戦。試合を通して相手に攻め込まれるものの、31分に古川紘平(政2・学習院)が試合を動かす先制点を決める。相手も攻勢を強める中迎えた後半の77分、前がかりになった相手守備をつく形で供給されたロングボールを立石修也(経4・慶應義塾湘南藤沢)がワンタッチで押し込み駄目押しゴール。最終節を勝ちで締めくくり、残留も大きく近づいた。
 

2020/12/19(土)13:30ko @会場非公開

 
【スコア】
 慶應義塾大学 2ー0 駒澤大学  
 
【得点者】 
1ー0 31分 古川紘平(慶應義塾大学)
2ー0 77分 立石修也(慶應義塾大学)
 
 
◇慶大出場選手
GK田原智司(環4・静岡学園) 
DF小林誉貴(商3・清水東) 
DF谷本竜一(総3・FCトリプレッタユース)
DF酒井綜一郎(政3・慶應義塾)
MF日川優太(商3・高崎) 
MF勝俣昂亮(商4・清水東)→90+4分 東山航大(総4・柏レイソルユース)
MF中畝楓流(法4・桐蔭学園)
MF山本献(商1・國學院久我山)→78分 橋本健人(総3・横浜FCユース)
MF松岡瑠夢(総4・FC東京ユース)
MF杉本崇太朗(政4・名古屋グランパスユース)→68分 松本雄太(商3・國學院久我山)
FW古川紘平(政2・学習院)→70分 立石修也(経4・慶應義塾湘南藤沢)→86分 山田敦久(政4・桐蔭学園)
 
 
4年とっては学生最後の試合、そしてチームにとっても残留がかかった大事な一戦。空中戦多用してくる相手に対して慶大は中盤に日川優太(商3・高崎)や中畝楓流(法4・桐蔭学園)をスタメンに抜擢して試合に臨んだ。
 
試合は前期同様前線にロングボールを供給し、好機をうかがう相手に苦戦する。8分にはPA内に侵入を許すピンチを迎えるも何とかしのぐ。ボールを足元に収められない慶大だが裏をつくパスとサイドからのクロスを中心に組み立てていく。10分には山本献(商1・國學院久我山)の仕掛けからクロスが入るが味方選手に合わず。

左サイドからクロスを上げる山本

19分には古川、22分には杉本崇太朗(政4・名古屋グランパスユース)が相手のクリアミスから絶好機を演出するものの枠内にシュートを打てない。積極的な相手の隙をつく形でペースをつかみ始めた慶大は31分、主将松岡瑠夢(総4・FC東京ユース) からボールを受けた古川が相手マークを外して左足を振り抜いてシュート。ゴールに吸い込まれ試合を優位に立つ先制点を決める。

杉本は積極的なプレーで相手ゴールを脅かした

その後は一進一退の攻防でピンチを迎える場面もあったが、最終ラインと守護神田原智司(環4・静岡学園)の踏ん張りで失点を許さず前半を折り返す。

相手選手を振り切り先制点を決めた

 
後半に入ると相手がより攻勢を強める。何度もロングボールを供給され押し込まれる時間が増えるものの、慶大も中を固めてシュートを打たせない。対する慶大も63分に前がかりになった相手に対してのカウンターから古川がシュートを放つなど貪欲に追加点を狙う。そして松本雄太(商3・國學院久我山)と立石が投入されると、迎えた77分、相手ロングボールからフリーで受けた中畝楓流(法4・桐蔭学園)が相手PA手前にボールを供給。それに反応した立石が前に出ていた相手GKの隙を逃さずゴールを決める。

追加点の起点となったボランチ中畝

学生トレーナーも務める男の最終戦でのゴールで試合を決定的なものにし、相手は前に出ざる得ない状況になる。しかし慶大も最終節を勝利で収めるという気迫の守備で最後まで失点を許さず試合終了。最終節を勝ちで締めくくった。

主将松岡の献身的なプレーが今節も光った

 
相手の攻勢をしのぎ、足を止めずに走り続けてペースをつかみ、迎えたチャンスを決めきるという今季を象徴する試合だった。1点目の古川にとっては当初の目標だったシーズン5得点を達成するゴール。2点目の立石は最終学年として学生最後の試合で、限られた時間で決めたゴール。両者のゴールはシーズンを締めくくる上で最高な展開だったに違いない。

目標としていた5ゴール目を挙げた

まだ専大と筑波大に未消化試合があるため、残留が決まったわけではないが、得失点差の関係もあり残留が現実的なものとなった。特に後期は苦しい時期が続いたが、日々成長し乗り越えていく姿が後期初勝利を挙げた筑波大戦以降、観ている側にも伝わってきた。今節をもってチームは新体制となり、戦力の入れ替えもある。しかし淺海監督も「とにかく成長曲線を止めてはいけない」と言うように、これからも成長し、より一層飛躍する荒鷲軍団の姿に期待したい。
 
 
 
 (記事:室留裕介  写真:菅原千尋)   
 
 
淺海友峰監督

選手へねぎらいの言葉をかけた

ーー残留がかかる最終節を監督ご自身はどのようなお気持ちで臨みましたか
最終節ということで個人としては、4年が最後の試合で色々な思いがありましたが、残留がかかっていることもありましたし、試合としてはどの一試合も変わらない大切な試合なので、自分としてもいつもと同じように過ごさないといけないと言い聞かせていましたし、選手たちにもいつも通り試合通して成長できるようにやっていこうという話をしました。
 
ーー立ち上がり押されながらも古川選手のゴールで先制できましたが前半の評価は
前後半通して押される場面が多かったのですけど、抑えるべきところを抑えられたという印象です。それでも頭が止まっているときにピンチを作られたりしたので、組織としては反省点が多く出た試合だと思います。
 
ーー後半は途中投入された立石選手が追加点を決めました
調子もずっと良くて、一回は下のチーム行ったのですが調子がいいなと思っていて、FWの選手にアクシデントがあってもう一回トップチームに上がって結果を出してくれました。出すときにも、後半(相手チームに)身長が高いFWの選手が二人投入されるということが予想していたので、そのような時はインアウトする(途中投入後再び交代する)と伝えて、10分でも15分でもいいからやってきてくれと言ったら結果を残してくれたので本当に大したものだなと思います。
 
ーー試合は2対0で勝利し残留を手繰り寄せました
運ももちろんあったのですけど、その運を手繰り寄せたのは学生の頑張りなので、そこはよくプラン通りに頑張ってくれたと思います。
 
ーー1年を通してチームはどのように成長しましたか
すごく苦しんだ時期が多かったですけど、殻をちょっとずつ破って学生が頑張ったと思います。ただ僕自身一年を振り返って、負けた試合は僕の責任の試合ばっかりで組織としてもですけどもっと勉強しないといけないし、とにかく成長曲線を止めてはいけないと感じます。
 
ーーチームを率いた4年に対しては
すごく厳しい言葉ばかり投げかけていたのですけど、最後まで投げ出さずにチームへの犠牲心を忘れることなくやってくれたので本当に感謝していますし、彼らにとってはこれからが本番だと思うのでまた、学んだことを遺憾無く発揮してほしいと思います。
 
ーー主将としてチームとしてけん引した松岡選手にかける言葉は
元々性格としてはすごく大人しい子でここまでの重責を担わせたのは僕で、途中苦しそうになっていた時期もあったのですけどよく乗り越えてくれてチームをまとめ上げてくれましたし、何よりオンザピッチのプレーで引っ張ってくれたのでプレイヤーとしても人間としても一回り二回り大きくなってくれたなと思います
 
ーー来季もチームとして戦う3年以下に対しては
4年が引退して戦力としては今のままだと落ちるので、そこは練習とハードワークで埋めないといけないのでとにかく1日も無駄にしないで、しっかりチームとして個人としても成長させるよう導きたいですしとは言っても彼ら自身がやることなので彼ら自身で成長して一部で戦い続けるチームだったり優勝を目指せるチームになりたいという野心を持ってやらないとずっとこういう厳しいシーズンが続くのかなと思います。
 
ーー最後に応援下さった方々へのメッセージをお願いします
今年は特にコロナという難しい状況で、正解はなくて活動しないというのも一つの意見ですし、学生スポーツを経験できるのは人生で数年間しかないのでリスクを冒してでもやらせたいというのも意見で、我々はリスクを冒してでも学生にしかできない経験・プレーをさせたいという思いがあったのですけど、やっぱり応援や支援をして下さる方々がいらっしゃらなかったらそこは実現できなかったので、コロナ禍でもぶれずに応援や支援くださった方々には心から本当にありがたいと思っています。
 
 
松岡瑠夢主将(総4・FC東京ユース)

後期に入ってからは調子を上げ、チームをプレーでけん引した

ーー試合を振り返って

前回絶対に負けちゃいけない試合に負けてしまったので、危機感がありました。今日は出ている人だけではなくて、トップ以外のみんなもバスの移動の時にバスの外から応援してくれたりしていて、チーム全員で、みんなの思いを背負って戦った気持ちが出た良い試合だったかなと思います。

 

ーー4年間を振り返って

1年生の頃から関東リーグに出させてもらっていて、1年生の時は1部で何も出来なかったので、悔しい思いしかなかったです。4年目も自分が思っているよりは満足できる結果は出せなかったのですが、新たな自分の特長を発見することができましたし、それは慶應に来て培われたものだと思います。慶應に来て、自分はプロに行くことが決まりました。慶應に来ていなかったら、「ちょっと上手い選手」で終わっていたと思うので、4年間鍛えられて、本当に感謝しています。

 

ーー主将としてチームをけん引した一年間を振り返って

自分は正直主将をするような人間ではないので、普通に選出していたら主将にはなっていなかったと思います。監督にあえて厳しい役職を与えてもらって、最初の方は中々プレーもうまくいかず、苦労した点もありました。しかし、同期のみんなや最後は本当に監督にも助けられて、自分のプレーも出せるようになっていきました。チームはまだ(1部リーグ)残留が決まっていないですが、このまま残留が出来たら、これで1つ役目は果たせたかなと思います。

 

ーー後輩の部員の方々に向けて

3年生以下は戦える選手も揃っていますし、いい選手も多いので、来年はもっと厳しい練習になると思いますが、しっかり毎日乗り越えて、1部という舞台で頑張ってほしいなと思います。

 

ーー応援してくださった方々に向けて

自分はユースの頃も、慶應に入ってからも、色々な方々の支えや応援があってサッカーが出来たと思っているので、本当に感謝しています。次の舞台に行っても、そういう方々の期待に応えられるように、地に足をつけて頑張っていこうと思います。

 
 
立石修也選手(経4・慶應義塾湘南藤沢)

最終節でうれしい初ゴールを挙げた

ーー最終節をどのようなお気持ちで臨みましたか
勝ち点3を何としてももぎ取りたいとみんなが思っていたので一丸となって戦えたかなと思います。
 
ーー監督にはどのような指示でピッチに入りましたか
最後残り5分10分でもう一度代えられると言われていたので、プレーできる時間は10分くらいしかないと理解して入ったので、そこで何としてでも結果を出さないとメンツが立たないなという気持ちで臨みました。
 
ーーその結果リードを広げるゴールを決めました
自分が決めたと言いたいところですが、どう考えても周りの人が与えてくれたゴールだと思うので本当に感謝しかないです。
 
ーーチームとしては残留に大きく近づく勝利を挙げました
前期大敗している相手なので力みすぎるところもあったのですけど、(この勝利は)積み重ねの結果だと思うので最後勝利で締めくくったのはとてもよかったです。
 
ーー4年間を振り返って
大学生活のほぼ全てをソッカー部で過ごしたので、本当に感慨深いなと感じています。
 
ーー4年間を共にした同期に対しては
この最後の試合に行くときに他のカテゴリーの人が全員で送り出してくれて。今日試合に出る人の名前を呼んで頑張れと送り出してくれて、そのような仲間に会えたのは嬉しいですし、120名の部員で掴んだ勝利だと思うので感謝しかないです。
 
ーー後輩にかける言葉は
今年は苦しいシーズンだったと思うし、コロナウイルスもあって色々と大変だった一年なので、来年はさらに爆発して進化できるように頑張って欲しいです。
 
ーー応援下さった方々へのメッセージをお願いします
コロナウイルスがあってなかなか応援に来れなかったり、(応援されている方の中にも)苦しい思いしている方もいるので何としてでも前を向いて戦おうという思いを持ってソッカー部はやってきたので、このような状況で応援して下さった方々へ感謝の気持ちを伝えたいです。
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