あと4日で開幕を迎える東京六大学秋季リーグ戦!慶應スポーツ新聞会では、春秋連覇へ闘志を燃やす選手たちに開幕前インタビューを行いました。
第2回は春季リーグ戦で二遊間を守った仲良しコンビ。朝日晴人(環3・彦根東)選手と廣瀬隆太(商2・慶應)選手です。
ーーまずは他己紹介をお願いします
朝日:廣瀬隆太の一番の特徴は長打力と打席でのオーラを持っていて、普段は先輩から可愛がられているいい選手です。
廣瀬:朝日晴人は特徴は走攻守揃っているのが野球選手としての特徴で、性格はのんびりしていてぼーっとしているけど、グラウンドに立つと自分の考えをみんなに共有して、引っ張ってくれるような人です。
ーー先輩後輩の壁は
朝日:いつもこんな感じです。可愛いので、今は許しています(笑)
ーーお互いの良いところを3つほど
朝日:廣瀬のいいなと思うところは長打力…
廣瀬:そういうことじゃないでしょ(笑)人間として好きなところでしょ?
朝日:中身はそんなにないので(笑)守備が意外とどこでもこなせる。三塁も一塁も二塁も、この間は遊撃も練習試合で守っていました。あとは、体がでかいところです。ウエイトもすごいです。僕には無いところです。
廣瀬:朝日の良いところは…
朝日:おい(笑)
廣瀬:基本なんですけど、投げるのが上手いです。送球が正確かつ強い。そこが羨ましいです。あとは野球をすごい楽しんでらっしゃるというか(笑)純粋に野球を楽しんでいるのが見ていて気持ちがいいです。尊敬してるところはちょっと今のところはないんですけど(笑)
朝日 おい!ありすぎて悩ましいんかな?(笑)
廣瀬:でも、僕はのんびりとした自分と似たような感覚が好きです。
朝日:僕も似たようなとこがあるなと。共感できるところは多いです。
ーー春季リーグを振り返って
朝日:チームとしては、初めにノーヒットワンランから始まって不安だったんですけど、4年生を中心にすぐに切りかえて、すぐ引っ張ってくださって、チーム全体が次の戦いに向けてスタートを切れたので、いい形で最後まで行けたんじゃないかなと思います。個人としては、初めて多く出場するということで不安もあって、初めの方は不安にやられてしまったところもあったんですけど、チームメイトのみんなから声をかけてもらったりして何とか乗りきって、不甲斐ないところもたくさんありましたけど、何とか終えることができて良かったです。
廣瀬:結果的に全国で優勝することができたんですけど、自分的には優勝するべくしてしたなという感じがあって。僕はいろいろ事情があって全国の大会を家で見ていたんですけど、その時にやはりミスをしないし、相手投手が良くて打てない時でも点が取れる。一人ひとりが打線としてつながっているというところは、やはりこのチームは強いなって思いました。
ーー朝日選手が試合において意識していたことは
朝日:僕が求められていたのは守備だったので、とりあえず守備だけでもいいから貢献できるようにしようということで、守備に集中することで逆にバッティングへの不安を無くすようにしていたことと、中盤あたりからはみんなから「お前が出ないでどうするんや!」的なこともたくさん言われたので、嘘だと思っても自分に信じ込ませてやっていました。
ーーともに高打率を記録しましたが、何か意識していたことは
朝日:ちゃんと捉えたというより、良いところに飛んで安打になったというのがたくさんあったので。
廣瀬:(朝日選手の高打率は)たまたまです(笑)
朝日:あまり打率が良いとかは思っていなくて、とりあえずちゃんとやろうと思ってやっていました。
廣瀬:打率はやはり高ければ高い方がいいので、僕は結構気にしちゃう方ですね。春は朝日さんに負けたので、秋は絶対に勝ちたいです。
ーーこの春、自分に惚れそうになったプレーは
朝日:僕のプレーで、内野ゴロを打って全力で走ってヘッドスライディングしてセーフになったところです。その泥臭さはモテるやろなと(笑)
廣瀬:僕はバッティングに目が行きがちなんですけども、その中でたまに見せる華麗な守備というのがいいんじゃないかなと。
ーー朝日選手は遊撃手としてベストナインに輝きましたが
朝日:すごく光栄な事だなと思って。同じ高校の増居(翔太=総3・彦根東)くんと取れたことが嬉しかったです。慶大に来るときも、2人で試合に出て活躍出来たらいいなと思っていたので、それができて良かったです。
ーー廣瀬選手は先輩に囲まれて気負ったりすることはありますか
廣瀬:無いですね。先輩方が優しいので、僕は本当にのびのびと野球をするだけです。
ーー打線の中での自身の役割は
朝日:僕はあまり長打とかは求められていないので、場面や状況を考えて1本出すところは打ちに行くし、走者を進めて欲しいところはそれを頭に入れながら練っていくしというように、試合状況によってバッティングを変えられるような選手を目指して練習しています。
廣瀬:僕は走者を返すということが一番の仕事だと思っていて、それに加えて守備でも失策をしないで無難にこなすということがチームに求められてることかなと思います。
ーーお2人で二遊間を守る際に意識していることは
朝日:僕は特にこれというのはないんですけど、廣瀬くんはあまりしつこく言うと嫌がるなと思って、言うところはちゃんと言うんですけど、廣瀬くんがのびのびとやってもらえる環境作りを目指しています。
ーーお互いの守備の特徴は
朝日:堅実なプレーもするんですけど、派手なプレーもするので、ジャンピングスローとか。そういうビッグプレーを見せてくれるので、たまに。見ていて楽しい選手だなって思います。
廣瀬:さっきも言ったんですけど、やはり投げることがすごいです。素人の方は大学まで野球をやっていれば、みんな投げるのは上手いでしょという感じで見ていると思うんですけど、それを踏まえた上でも頭一つ抜けてるというのが、これはもうプロレベルです。キャッチボールだけでもお金を取れます、という感じのキャッチボールです。
朝日:嬉しいです(笑)そういう感じで思っていたんだっていう。
ーー何かルーティンはありますか
朝日:あまり決めすぎると、それに縛られて臨機応変に対応できなくなるのが怖いというのがあって作っていなくて。作っていないというのがルーティンかもしれないですけど、その時の自分の気持ちと対話して、いかに平常心でいられるかというところは意識しています。たまに前の打席のことを気にしたりとか、ミスのことを気にしたりとかするので、そういう時にどう切り換えられるかということを日々の試合でも勉強してやっていますね。
廣瀬:僕は春のリーグ戦前くらいにアイマスクを買ったんですよ。結構いいアイマスクで、マッサージ付きで暖かくなるみたいな。それを買って、行きのバスで付けて目をリラックスさせることかなと思います。
ーー春を通して良かった点、逆に反省点は
朝日:僕は守備。最低限やらなければならないと思っていた守備に関しては割とノーミスでできたと思うんですけど、バッティングに関してはまだまだ甘い球を捉えきれなかったりというのがあったので、その点は修正してやっていきたいと思います。
廣瀬:僕の場合はバッティングで、相手が厳しい球から入ってくることが多いので、それを振らないようにして自分の優位なカウントにするとことを意識してきてはいたんですけど、それがあまりできなかったので、秋はもう少し自分の思い通りにできればいいなって思ってます。
ーーこの夏、意識的に取り組んできたことは
朝日:僕はさっき守備はほぼノーミスと言ったんですけど、見えない失策が実はあって。それがなぜかと思った時に、やはり基本的なところがまだまだ詰められていなかったので、夏は守備に関しては基本に戻って丁寧にノックを受けてやったこととです。バッティングは、力強いスイング。春季リーグ戦を通して、当てにいってしまうケースも多かったので、その点は修正していけるように、どんな状況でも自分のスイングができるようにというのを、まだまだできないんですけど、意識してやっていました。
廣瀬:さっきも言ったんすけど、厳しい球を振ってしまっていたので、バッティングの中で意識を変えて、低めの変化球を振らずに高めの球をしっかりスイングできるように練習していました。
ーー北海道キャンプはいかがでしたか
朝日:序盤はくそ暑くて、途中からある日突然寒くなって。暑さも寒さも経験しました(笑)
ーー現在のチームや自身の調子は
朝日:チームとしては、毎日試合が重なる中で勉強することがたくさんあるんですけど、悪い意味で落ち着いてきたところもあって、まだまだ成長していかないといけないのに、成長度合いが低いという時もあるので。試合を重ねる中で慣れというのか、こなすような時間も増えて、もっと詰められるところもあると思うので、そこは常に声を掛け合いながら、みんなでチームとして成長して行ければなと思います。個人としては、毎日課題が出てきて不安に襲われるんですけど、毎日反省して練習して成長してという毎日の繰り返しです。
廣瀬:調子は徐々に上がってきているなという感じです。これからあと1〜2週間なので、ここでしっかりと自分の持ち味を発揮できるように練習したいと思います。
ーー4年生への思いは
廣瀬:4年生はチームを引っ張ってくれる人が多くて、僕たち下級生にもそういう声をかけてくれて救われた部分もありましたし、お世話になったので、リーグ戦でしっかり優勝して、神宮大会でも優勝して、日本一になれるように頑張りたいです。
朝日:僕は1個上ということもあって、入部した当初からすごくお世話になっている先輩がたくさんいるので、練習を一緒にしたりとか。そういう人たちのためにも、春は4年生に引っ張ってもらった分、今度は3年生、3年生だけじゃないですけど、下から引っ張って行けるようにやっていきたいと思います。
ーー朝日選手が特にお世話になった先輩は
朝日:挙げるなら、新美(貫太=政4・慶應)さんと中澤(慎太郎=商4・法政二)さんです。お2人は去年まで寮も一緒で、私生活でもすごくお世話になって、練習も一緒にしたりと関わる機会も多かったので思い入れがあります。
ーー秋季リーグ戦のキーマンは
朝日:4年生になるんですけど、中澤選手です。ずっと出るというよりは、ここぞというところで代打で出ることが多いと思うので、多分プレッシャーもかかると思うんですけど、すごく努力をされている方なので、絶対にやってくれると思います。
廣瀬:若林(将平=環4・履正社)さんです。部屋が一緒なのですごく良くしてもらっているんですけど、最近スタメンに名を連ねてきて結果を出してるので、この秋は若林さんが優勝の原動力になるんじゃないかなと思っています。
ーー秋季リーグ戦の個人目標は
朝日:僕は守備で無失策というのが一番大きな目標です。打撃は僕のできることを精一杯やるというだけです。
廣瀬:僕は三冠王を取ります。
ーー正木(智也=政4・慶應)選手の目標も三冠王ですが
廣瀬:いや、僕は勝てると思います(笑)
ーー注目して欲しいプレーは
朝日:僕は守備です。華麗な守備です(笑)特に送球で。
廣瀬:素人でも分かりますから。
朝日:プレッシャーになるので…。
廣瀬:僕も、華麗な守備です。
朝日:守備かよ(笑)
ーー最後に秋季リーグ戦への意気込み、そしてファンや読者の方々へのメッセージをお願いします!
朝日:秋季リーグは春季リーグのように上手くいくような戦いが続く訳では無いと思うので、そういう時こそチーム全員で戦えるように毎日成長して、特に4年生を良い形で終わらせられるようにみんなで頑張りたいと思います。ファンの方々は、いつもありがとうございます。書いてくださる方々もありがとうございます。しっかり熱いプレーをできるように頑張りますので、応援よろしくお願いします。
廣瀬:日本一になってすごく注目されていると思いますし、他の5大学も日本一の慶大を倒すぞという意気込みで来ると思うので、その意気込みに負けないくらいの思いで試合に臨みたいなと思っています。あまり面白いことは言ってないんですけど…いつもありがとうございます!感謝の思いはグラウンドで表現できるように頑張りたいです。
ーーお忙しい中、ありがとうございました!
※当取材は新型コロナウイルス感染拡大を受けて、8月26日にオンライン上で実施しました。
(取材:畠山 里菜子)