2月4日に開幕した2022年北京五輪。慶大スキー部で主将を務める古野慧(政4・関根学園)がフリースタイルスキー・男子スキークロスに出場する。慶大スキー部から五輪選出は1972年の札幌五輪以来、50年ぶりの快挙である。
これまでアルペン競技のインターハイで結果を残すなど非凡な才能を見せてきた古野。世界で戦いという強い意志のもと、大学入学を機にクロススキーに専念してきた。スキークロスは4人の選手が同時にスタートをし、ウェーブやジャンプ台、コーナーなどからなるコースを滑り着順で勝敗を決める競技であり、レース中に激しいクラッシュなどが起こるその激しさから氷上の格闘技と言われている。古野もユニバーシアードで7位入賞を果たすなど活躍を見せていたものの、自身初のW杯で前十字靭帯断裂の大怪我を負ってしまう。しかし、そんな逆境にも負けず不撓不屈の精神でリハビリに励んだ古野。昨季のW杯で13位に入るなどの成績を収め、見事北京五輪への切符を掴んだのである。
古野が出場する北京五輪、男子スキークロスは2月18日(金)に行われる。大怪我からの復活を経て、慶大スキー部から50年ぶりに五輪出場を決めた古野の活躍から目が離せない。
慶大スキー部の活躍は古野だけではない。2022年2月2日に行われた第100回全日本選手権大会では女子スーパー大回転で慶大スキー部副将の五十嵐紫乃(法4・山形中央)が2位の選手と0.02秒という僅差で優勝を果たした。
また、2月4日に行われた第95回全日本学生スキー選手権大会のアルペンスーパー大回転では山中新汰(環1・札幌第一)が優勝に輝いた。慶大がアルペン競技において1部優勝をするのは58年ぶりであり、慶大スキー部に新たな歴史を刻んだ。
まだまだ続く今季の慶大スキー部の戦い。部員数約20人と決しと規模は小さいながらも着実に成績を残している少数精鋭、慶大スキー部の活躍から目が離せない。
(記事:船田萌恵/写真:慶應義塾大学體育會スキー部)