【野球】春季リーグ戦開幕直前取材④ 下山悠介選手×文元洸成選手~常勝軍団を引っ張る対照的なリーダー~

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4月9日(土)、東京六大学野球春季リーグ戦はついに開幕を迎えます! 慶應スポーツ新聞会では、リーグ3連覇に向け始動した選手たちに開幕直前インタビューを行いました。

第4回はチームを支える主将と副将、下山悠介選手(商4・慶應)と文元洸成選手(環4・智辯和歌山)です。

抜群のリーダーシップでチームを率いる

――まずは他己紹介をお願いします

下山:文元はコミュニケーション力があって、同期だけでなく後輩たちにも声掛けをしていて、逆に声をかけられている姿も見ます。チーム全体に対して色んな発信をしてくれるので、自分がキャプテンをする中で安心感がある存在です。

文元:下山は本人も言っているように、背中で、行動で引っ張るキャプテンだなって思ってて、下山が常に先陣を切って行動してくれることで、”下山がやっているから3年生以下がやろう”という風にチームの中でなっているので、心強いキャプテンです。

――チーム全体として、昨年はどういう1年間だった?

下山:春秋リーグ戦、春の全日本、秋の明治神宮大会の全ての大会を最後の日程まで戦って、嬉しい経験もしましたし、悔しい経験もして。1年間フルで戦ったという貴重な経験をさせてもらった、そんなシーズンだったと思います。

文元:僕は昨年1度もベンチには入らなくて一緒に戦うことはなかったんですけど、スタンドから応援する中で、コロナの影響で試合が少なかったけれど、下山の言う通り大学生の中で1番数多く試合数を経験したと思います。体力的にも精神的にも辛い1年だったとは思うんですけど、その中で4年生を中心としてチームを引っ張っていたので、スタンドから見た慶應はいいシーズンを過ごしていたと思います。

――新チームの雰囲気は

下山:明るいな、というのが第1にあって。やっぱり堀井監督の野球なので、野球に対する取り組み方だったり選手たちの姿勢というのは(前の代と)特に違いはないんですけど、今年のチームなりの明るさを持っているんじゃないかなと思います。

文元:僕は熱意があるチームだなと思っています。慶應の選手は他大学の選手に比べて技術的には劣る部分がたくさんあると思うんですけど、監督の指導のもと、野球に対する思いであったりや一つひとつの試合に対する”絶対勝ってやる”という強い熱意というのは、今年の代も、どの大学にも負けません。

ーー主将、副将になって意識や行動で変えたところは?

下山:自分がまず行動で、背中で引っ張ることを意識しています。どちらかというと言葉で引っ張るというのは得意ではないと思っていて、その分自分の背中で引っ張れるという自負があるので、そこは意識してきました。慶應の野球部には頭がキレて主体的に野球に取り組む選手が多いので、4年生を中心に、一人だけじゃなくて複数の部員でチームを引っ張っていくということを意識しています。

文元:僕は去年まではあんまりチーム軸で物事を考えられていなくて。そういうのも、一度もベンチに入れず、まずは自分がベンチに入らないとチームに対して貢献できていないという考えだったので、入学してからの3年間はチームのことよりも自分個人としてチームに食い込んでやるという気持ちが大きかったです。でも、4年生になってみんなから副将を任されて、今は自分の結果は本当にどうでもよくて。いかにチームが勝つために普段の言動を考えられるか。下山と協力してチームをマネジメントしていくかというところに注力している点が今までとは変わったところです。

ーー主将、副将としてチームを見ていて、チームの「ここが魅力だな」と思う点は?

下山:文元が言った”熱意”というところがすごく慶應のいいところかなと思っています。慶應はスポーツ推薦はない大学で、出身校の名前を見ても他大学の方がいわゆる強豪校からの選手が多くて。慶應には色んなところからの選手が多い中で、”どうにかして日本一に貢献したい”だったり”どうにかして神宮の舞台に立ちたい”という熱い思いを持って、やらされるのではなくて自分で主体的に野球に取り組んでいる選手が多いので、そこが一番慶應のいいところかなと思います。

文元:僕も下山と被る部分はあるんですけど、今200名弱部員がいますが、その全員が考えてできるところが慶應のいいところだと思います。慶應を一般入試で勉強して入学する野球部の選手も多くて、僕も含めて賢い選手がたくさんいるんですけど(笑)野球が上手くなるためにただやるのではなくて、ワンクッション挟んで、どういう方法でやれば上手くなるのか、どういう風に動けば試合に出なくてもチームに貢献できるかというのを考えられる選手が1年生から4年生まで多くいるのが慶應のいいところですし、僕が慶應に在籍している中で好きなところです。

ーー去年のシーズンが終わってから、今までどういう風に過ごしてきたか?

下山:重点的に取り組んできたのはバッティングのパンチ力をつけるというところです。一年生の頃から公式戦に出させてもらった中で、ミート力や対応力の面では結構ついてきた方ではあると思っています。でも、今ひとつ打球が伸びずにフェンス手前で外野フライになったり、打球が外野の間を抜けてくれなかったりというのがたくさんあったので、そこをなんとかもう1レベル上の段階に行くためにはパンチ力をつけるのがポイントだと思っていたので、冬とオープン戦の期間はそこを意識して取り組んできました。

文元:僕個人としては、とにかくバッティングを磨くというところです。監督からも守備・走塁は半分諦められているので、(笑)残りのバッティングでチームに貢献できるように、この練習の期間はどうすれば試合で打てるようになるかというところを考えてきました。具体的には、変化球を打つのが元々得意だったんですけど、速い真っ直ぐに対して対応できないというのが自分の中の課題だったので、監督にも指導をあおりながらどうすれば速い球を打てるのか、スイングのキレなども向上心を持ちながらやってきました。

ーー新1年生の印象は

下山:野球の技術を持っている選手が多いなという風に感じますし、かつ一人ひとり個性があるなというのを見てて感じています。

文元:1年生の何人かはもうA戦に対応しているんですけど、技術もあるし、体の強さ、力もあるので楽しみという思いを持っている反面、まだまだ先輩に対してもっとガツガツ来て欲しい思いがあります。僕が1年生の時は先輩に色々質問して、なんとかチームに馴染もうと思って頑張ってコミュニケーションをとってきたので、そういうガツガツさをもっともらえたらさらに良くなるんじゃないかなと思います。

ーー2、3年の後輩たちは?

下山:2年生は4学年の中でも特に明るい印象があって、3年生は一番人数が多いんですけど、ものすごく熱い思いを持った選手がたくさんいる印象があります。

文元:一言で言うと”泥臭い”選手が多いかなと思っていて、2、3年生とコミュニケーションをとる中で思うのは、『下手くそなんですけど、こういう風に頑張ってます』みたいに、自分の弱さをちゃんと知れて練習できている選手が多くて。その中でも自分の弱さって隠したくなると思うんですけど、それをさらけだして受け止めて日々の練習を頑張っている選手が多いなっていう印象を持っているので、今も十分力のある選手が多いと思うんですけど、これからどんどん伸びていく後輩が多いと思うので、すごく期待をしています。

ーーお互いの存在を知ったのはいつですか?

下山:僕は、文元が高3の春のセンバツで智辨和歌山のキャプテンで甲子園に出ているのをテレビで見て、そこで知りました。

文元:僕は元々高校から塾高に行きたくて、それが叶わなかった人間なので、高校入学時から自分がダメだった高校にはどんな人がいてるんかなというのを調べまくっていたので、僕は高1から『下山くん、試合に出てるな、すごいな』っていうので知りました。

ーー大学で初めて会った時の第一印象は?

下山:文元はテレビで見ている存在だったので、その人が目の前に現れてちょっと怖いなって思っていたんですけど、話していくうちに全然怖くないな、てなって、いい具合にふざけているのでホッとした記憶があります。

文元:僕はそもそも慶應の選手に初めて会ったのは入寮した(大学入学前の)2月で、その時生井(惇己=総4・慶應)と宮尾(将=商4・慶應)、下山の3人でした。僕は元々人と仲良くなるのは得意だと思っていたんですけど、この3人は仲良くなれないんじゃないかなというくらい、想像できないくらいお上品なお方のイメージだったんですけど(笑)特にその中でも下山は本当にいい環境で育ってきたなというか、自分みたいな周りにヤンキーばっかりのところじゃなくて、丁寧に育てられてきた子だなという印象を持ちました(笑)でも打ち解けていく中で、性格が良くて馴染みやすかったですし、今でも僕個人としては仲良くさせてもらっていると思っています!(笑)

ーーお互いの尊敬する部分は?

下山:色んな人とコミュニケーションを取れて、かつ全体に対し時には厳しい言葉をかけてくれるという、両方しっかりしているところが文元に対し尊敬できる部分です。

文元:下山は野球に対しての取り組みが一番尊敬できるなと思っていて。僕は中学校や高校の同期のプロに行くような選手を何人も見てきて、僕も頑張っているつもりではあるんですけど、そういう選手の取り組みはやっぱり他の選手とは違う、プロに行くような選手は桁が違うんです。下山はそれに匹敵する、野球に対する熱い向上心を持っているので、そこが本当に尊敬するところです。

ーーまもなく春のリーグ戦が開幕。春のリーグ戦のキーマンは?

下山:僕は4年生投手の中村(公祐=商4・市川)と田中智貴(法4・慶應)がキーマンになると思っています。リーグ戦経験はまだないんですけど、オープン戦を重ねていく中でかなりいいピッチングをしていて、さらにラストイヤーなので4年生の意地じゃないですけど、神宮の舞台でいいピッチングをしてくれるんじゃないかなという風に期待をしています。

文元:4年生だと山本晃大外野手(総4・浦和学院)で、僕と同じでなかなか入学してからリーグ戦で活躍することができなかった選手なんですけど、一気に力を発揮してきてます。今は3番・廣瀬(隆太=商3・慶應)、4番・下山っていう流れで来ているんですけど、この二人はある程度リーグ戦の経験も豊富でどれだけ調子が悪くても大体ここまでは打ってくれるだろうなという計算が監督もできていると思うんですけど、まだ山本はリーグ戦の経験がない分どこまで活躍できるか未知数なので、山本が力を発揮すると繋がりのある打線になると思うので期待しています。1年生は外丸(東眞=環1・前橋育英)というピッチャーなんですけど、もうA戦で何度も投げていて場慣れをしているピッチャーだなと思うので、リーグ戦に入っても落ち着いて自分のピッチングができる精神的な強さがあると思います。

ーー他大学で注目している選手は?

下山:早稲田大学の中川選手(卓也=スポ4・大阪桐蔭)を注目しています。やっぱり早慶のキャプテンというのもありますし、個人的に中学の最後の試合で中川くんがいるチームに負けたので、この時から僕の方が一方的にライバル心を持っているので、中川くんに負けないような活躍でチームを優勝に導きたいなと思っています。

文元:僕は立教大学の池田陽佑(コミ3・智辨和歌山)、西川晋太郎(コミ3・智辨和歌山)の二人で、高校の後輩で、高校時代から仲良くさせてもらっています。僕が慶應決まった瞬間から『六大学のリーグ戦で戦えたら夢があるね』という話をずっとしていたので、智辨和歌山のメンバーとリーグ戦で戦えたら今風の言葉で言うと”エモい”と思うので、すごく楽しみにしています。

ーーリーグ戦での個人的な目標は?

下山:キャプテンなので、一年間ケガなく離脱なく、常にチームの中心でいることを目標にやっていきたいと思っています。

文元:僕は個人の目標がないので、チームの目標を。とにかくリーグ戦優勝、日本一。そこで僕は試合に出る出番は下山の100分の1くらいだと思うんですけど、試合に出ていない時間で自分のできる精一杯の貢献をしていくというところが目標なので、とにかくチームの勝利に全力を注いで頑張っていきます。

ーーチームや自分の注目ポイントは?

下山:個人的にはバッティングを見て欲しくて、今までよりも力のついたバッティングに注目してほしいです。チームとしては、一球に対して”気を出して”戦っている姿に注目してほしいです。

文元:個人としては、代打の1打席、終盤のここぞという場面で監督から指名していただけたらチームを救うような一本をおそらく打てると思うので、そこに注目してほしいなと思います。チームとしては下山も言っていた通り”気を出す”というのを再三言っているので、僕が先頭に立って1プレー1プレー盛り上げまくって、気を出しまくっている姿を見てほしいです。

ーー最後に慶スポ読者へメッセージをお願いします!

下山:いつも塾野球部への応援ありがとうございます。今年は冬から春にかけてチーム全体でタフな練習を積み重ねてきました。春のリーグ戦優勝、ワセダに勝つ、日本一は僕らの揺るぎない3大目標で、これら全てを達成できるよう全力で頑張るので、今季も応援よろしくお願いします。

文元:いつも応援ありがとうございます。今年はチームスローガンに”挑越”を掲げて、偉大な去年の先輩方を超えるようなチームを作るという目標のもと、下山が先頭に立って部員全員で厳しい冬を乗り越えてきたので、今年も必ず優勝できる自信を持ってリーグ戦を戦います。みなさんも熱い思いを持って応援してくださると嬉しいです。よろしくお願いします!

ーー応援しています! お忙しい中、ありがとうございました。

 

※当取材は新型コロナウイルス感染拡大を受けて、4月3日(日)にオンライン上で実施しました。

(取材:北村可奈)

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