【バレーボール】セットを先取されるも、力の差を見せつけ白星発進!/第41回東日本バレーボール大学選手権大会2回戦vs立正大

バレー戦評

3年ぶりの開催となった東日本バレーボール大学選手権大会(東日本インカレ)。慶大の初戦の相手は立正大。試合後のインタビューで選手たちが「体育館に慣れるのに時間がかかってしまった」と言ったように、第1セットは動きに固さが目立ち、相手のペースに飲まれセットを落としてしまう。第2セットも相手がリードする場面はあったが、徐々に自分たちのバレーを展開し、奪取に成功。第3セット・第4セットは攻守がうまく噛み合い、力の差を見せつけ相手を圧倒した。慶大はセットカウント3-1でトーナメント3回戦に駒を進めることとなった。春季リーグ戦が終わって休む間もなく始まった今大会であるが、関東1部のリーグ戦を戦い抜いて得た収穫と課題を武器に勝ち上がっていって欲しい。

 

 

2022年6月22日(水)

第41回東日本バレーボール大学選手権大会

2回戦 慶大×立正大

 

得点

慶大

セット

立正大

21

25

25

18

25

14

25

22

 

 

出場選手(サーブ順)

ポジション

背番号

名前(学部学年・出身校)

   

OH

18

安達龍一(環4・洲本)

MB

降小雨(商4・慶應)

S

高倉真古都(商4・慶應)

OH

島田航希(経3・慶應)

MB

芳賀祐介(環2・札幌北)

OP

松本喜輝(環3・九州産業)

L

山元康生(法1・慶應)

途中出場

 

 

OH

12

内田克弥(環2・松江工業)

MB

27

下田悠生(経4・慶應湘南藤沢)

OH

渡邊大昭(商2・慶應)

25

樋口太樹(経4・慶應)

 

 

島田のスパイク

1セット目。序盤は動きに固さが目立ち、2-5と出だしでつまずいてしまう。相手の好サーブに対する返球が甘くなったところにダイレクトアタックを打ち込まれ7-10といまいち流れに乗ることができない。しかし、ここから芳賀祐介(環2・札幌北)のAクイック、安達龍一(環4・洲本)のサービスエースが連続で決まり、また島田航希(経3・慶應)のスパイクが大きく相手レシーバーの腕を弾き10-10と試合をイーブンに戻す。ここから点差を広げていきたい慶大は、山元康生(法1・慶應)のナイスディグから安達が機転を利かせて左手でボールを押し込み得点につなげると、またも安達が今度は高さのあるスパイクを決め17-15とリードに成功、立正大がタイムアウトを要求する。流れをつかんだかに見えたが、タイムアウト明け、こちらのミスもあり相手に4連続ブレイクを許し17-19で慶大が1回目のタイムアウト。ピンチサーバー・下田悠生(経4・慶應湘南藤沢)のサーブで崩すも得点することはできず19-22で慶大はタイムアウトを使い切る。最後まで勢いづいた相手のペースで試合が展開し、21-25で第1セットを落としてしまった。

 

 

2連続でサービスエースを決めた松本

切り替えたい第2セットは序盤から互いに激しいサイドアウトの応酬が続く。11-13と立正大が一歩リードした状態でセットは折り返したが、島田のノータッチエースが決まり14-13とここで逆転。島田が華麗なバックアタックを決め18-16、芳賀のAクイックで19-17と各々が持ち味を発揮。慶大が21-17と差を広げたところで、立正大はタイムアウトを要求。春季リーグ戦においてベストスコアラー賞を獲得した松本喜輝(環3・九州産業)が2連続でサービスエースを決め24-18、その貫禄を見せつけた。最後は相手のスパイクがネットを越えず、25-18で第2セットをものにした。

 

 

芳賀がブロックポイントをあげ喜ぶ選手たち

連取したい第3セット。慶大は安達のノータッチエース、島田のブロックの間を抜くバックアタックが決まるなど順調な滑り出しを見せる。レセプションが乱れ、相手コートに直接返りそうなところを高倉真古都(商4・慶應)がノールックで自身の背後に押し込む技ありのツーアタックを決めると、続いて安達がブロックアウトを取り、芳賀が相手スパイカーをシャットアウトし連続ブレイクに成功。11-6とリードした状態で立正大が1回目のタイムアウト。タイムアウト明けも安達が力強い一打でブロックアウトをもぎ取り、続いて高倉のサーブがネットインでエースとなり13-6で消毒タイムアウトを挟む。流れをつかんだ慶大は、連続で芳賀がブロックポイントをあげたことでその勢いは更に加速していく。攻撃においても芳賀が躍動し、高倉との息の合ったBクイックを決め19-9と大きく点差を広げた場面で、立正大はたまらず2回目のタイムアウトを要求。ここで島田に代わり渡邊大昭(商2・慶應)が投入され、直後から攻守において活躍を見せる。渡邊が2連続で相手スパイカーをブロックし22-10、キレキレのストレートへのスパイクを決め24-13。最後はまたも渡邊が渾身のバックアタックを決め25-14と力の差を見せつけた第3セットであった。

 

 

この日大活躍の渡邊のスパイク

勝ち切りたい第4セット。先のセットからの渡邊の勢いが衰えず、長いラリーを強烈なバックアタックでものにし3-1、また2連続で得点し7-3と立正大を突き放す。勢いそのままに12-7と5点差をつけたところで、立正大がタイムアウト。差を縮められるも13-10と慶大リードでセットは折り返しに。相手のレセプションの乱れを見逃さず、松本がダイレクトを打ち込み14-10、渡邊がバックアタックを決め16-13、またも渡邊がネット際を制し、20-17と慶大が先に20点台に到達。相手スパイカーのナイスプレーが光り、21-20と1点差まで詰められる場面もあったが、最後は相手のスパイクがアウトになり25-22で第4セットを取り、セットカウント3-1で初戦を白星で飾った。

 

 

(記事・写真:田中瑠莉佳)

 

 

以下、コメント

 

高倉真古都主将(商4・慶應)

――今日の試合を振り返って

予想より苦戦したというか、思い通りいかなかったなと思います。

 

――思い通りいかなかった部分というのは

いつもできているプレーができていなかったり、ロングサーブが取れなかったり…。あと体育館の影響もあって自分もちょっとやりづらかったというのもあって慣れるのに時間がかかっちゃって1セット目は良くない結果になってしまったと思います。

 

――監督不在の中で主将として意識していたことはありますか

セット間では主に降がブロックやレシーブの具体的な指示をしてくれているので、自分はいくぞ!って言うだけで、監督がいるいないでやり方を変えるみたいなことはなかったです。

 

――明日の東海大戦に向けて

どれだけ食らいついていけるかだと思います。今日みたいな試合をやっては勝てないと思うので、そこは良い意味で切り替えて修正して頑張りたいと思います。

 

 

 

松本喜輝選手(環3・九州産業)

――今日の試合を振り返って

そうですね、東日本インカレ初戦ということでみんな慣れてないところもあって、ギリギリの戦いになってしまったかなという印象です。

 

――1セット目取られてもその後うまく立て直せていました

相手は1回戦を戦って体育館に慣れているのに対して、自分たちは初戦でまだ体育館に慣れていない状態だったので、1セット目取られたのは仕方なかったという気持ちで切り替えるようにしました。

 

――ご自身の手応えは

まだリーグ戦の反省も活かしきれていないところがあるので、もう少しできるんじゃないかと思います。

 

――明日の東海大戦に向けて

やっぱりリーグ戦で負けた相手ということで、リベンジの気持ちをもってチャレンジ精神でやっていきたいと思います。

 

 

 

芳賀祐介選手(環2・札幌北)

――今日の試合を振り返って

自分はこの会場初めてで慣れない中での試合だったんですけど、それにしても2部の相手に1セット取られてしまったことは全体的に反省点が多い試合だったと思います。

 

――春季リーグ最終戦でご自身の課題としてブロックの出し方などをあげられていましたが、今日のブロックの振り返りをお願いします

1セット目は相手セッターの引きつけがうまくてブロックのリードを徹底できずにどっちだろうってなって、空いてしまったところから打たれて後ろが取れず…みたいな状況が多かったです。それを降さんに指摘していただいて、2セット目以降は完璧ではないですが修正できたと思います。

 

――クイックもよく決まっていましたが、攻撃面はいかがですか

降さんと自分が前衛のローテーションでのブレイク率とかを見たときに自分の攻撃が重要になると分かっていて、練習でしっかりコンビを合わせてきた中での成功だったので安心しました。本当に上を目指すという意味でも、明日の東海大戦でも決められるように頑張りたいと思います。

 

 

 

渡邊大昭選手(商2・慶應)

――今日の試合を振り返って

全体的に入りがぬるかったと思います。あまり良い状態でスタートダッシュが切れずにズルズルいってしまって、流れがずっと立正大学さんのままで落としてしまったのが1セット目だったと思います。それが2セット目も続いていて、どうにかしてこの流れを変えたいなと思って、自分は3セット目の途中で出場したんですけど、そこで良い形でスパイクやブロックを決めることができたので良かったです。

 

――久しぶりに長い時間の出場だったと思いますが、いかがでしたか

久しぶりのバレーで単純に楽しかったです(笑)。

 

――得点を量産されていましたが手応えは

みんながつないでくれて、高倉さんが良いトスをあげてくれて、結果的に自分が決めているだけなので、手応えとしては自分の役割を果たしたというところだと思います。

 

――明日の東海大戦に向けて

スタメンかどうかは分からないですが、東海大学さんは関東1部1位で、春季リーグで負けている相手なので、挑戦者の気持ちでしっかり臨んでいきたいなと思います。

 

 

 

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