【ラグビー】勝機を零さず掴み取った開幕3連勝!青学大を圧倒/関東大学ラグビー対抗戦第3戦

ラグビー

関東大学ラグビーの第3戦。立教大との前戦から2週間、より磨き上げられたプレーで青学大を圧倒、積極的にボールを取りに行く持ち前の機動力を見せ得点を量産した。中山大暉(環2・桐蔭学園)や髙武俊輔(総4・尾道)がそれぞれ2トライを見せるなど活躍し、4810で快勝した。

───────

※一部内容に誤りがあったため訂正致しました。ご指摘を頂きました方、ありがとうございました。(10/2 20:00)

10/2 関東大学ラグビー対抗戦 第3戦 @熊谷ラグビー場 11:30キックオフ

 

慶應義塾大学

青山学院大学

前半

24

5

後半

24

5

48

10

 

 

遮る雲もなく、絶好のスポーツ日和といえる秋晴れのもと、ラグビー聖地の埼玉県熊谷市に慶大が姿を現した。今日の相手は青学大。昨年は4014で慶大が勝利している。慶大は2週間前の立教戦でも快勝し、今日もその勢いのまま開幕3連勝を飾りたいところだが、主将・今野が出血を伴う怪我を負い今戦は登録外になるなど、やや不安な面も持ち合わせていた。チーム一体となり主将不在をカバーできるかが鍵となる試合である。

前半、いきなり慶大が魅せる。今日2番を着けて先発出場の中山が開始早々の3分にトライを挙げ、幸先よく5点を先制。さらに12分には佐々木隼(環4・桐蔭学園)も左サイドライン際に飛び込むトライで青学大を寄せ付けない。前半はその時間の多くを敵陣内で戦い、試合を優位に進めていく。

積極的なランを仕掛ける小城大和(商2・北嶺)

立大戦の反省から、今日は低く当たっていくタックルを青学大選手に突き刺し、進撃を許さない姿勢を見せた。中でもアイザイア・マプスア(総4・Kings College)は積極的にこぼれ球を追いかけ拾うプレーが光った。この勢いに乗り中山は26分に今日2トライ目。ここまでは順調に青学大の攻撃を抑えてきた慶大だったが、38分に青学大が短く小刻みのキックを連発して反撃。これに一瞬の隙をつかれる形でトライを許した。このまま終わるかと思われたが、41分に中楠一期(総4・國學院久我山)にも1トライが出て24点目。前半は245の19点リードで終了した。

佐々木隼、魂のラン

 

ハーフタイム、選手の体力を奪う高温と日射は、もちろん観客席にも容赦なく降り注いでいた。選手父兄やOBを含め観客は特に日陰ベンチに集中し、熱中症対策が呼びかけられるほどであった。しかしその暑さを跳ね返すかのように意気揚々と”應援”している姿は印象的だった。前半が終わってビハインドがあった前戦・立大戦とは違ってかなりのリードをしている状況であった点を含め、慶大ベンチは余裕を持って観戦ができているようだった。

 

後半に入ると前半ほどの猛攻ぶりは影を潜め、一進一退の攻防が両軍観客席を沸かせる。青学大は幾度も慶大陣地内に侵入してくるようになりトライ目前までボールを進められるも、慶大守備陣の前にあと一歩が出ない。

守備陣は青学大の前に厚く居座り、得点を与えない

一方の慶大は14分に相手のペナルティーから永山淳(総3・國學院久我山)がキックを決めると、ここから慶大攻撃陣に火がついた。17分に髙武がタックルされながら右ライン際に倒れ込んでトライを決めると、23分にはこぼれ球を一気に拾って鬼木祟(法4・修猷館)がトライ。主将の今野がいない中で副将2名がともにトライで得点し、チームを活気づけていく。とどめは髙武が中央の守備陣を乗り越えるようにトライ。これで48点目として試合を決した。後半25分頃から慶大は順次スタメンを交替させ、百田啓人(法4・慶應)や後藤克徳(商4・國學院久我山)などのベテランから、橋本弾介(法1・慶應)や柳澤雄太(経2・慶應)など期待の下級生まで幅広く出場した。試合経験を積ませることはもちろん、次戦を見据えての起用という面も多いにあったであろう。このまま慶大の逃げ切りはほぼ確実となった試合終了間際だったが、37分に青学大は最後の反撃を見せる。慶大がモールを失敗しボールを受け取ると右サイドを一気に割られるロングリターンを許してしまい、終了間際だけに痛い失点となった。

慶大モール。今日は失敗する場面もあり、修正を期待したい

試合結果は4810。慶大は開幕3連勝を飾った。また、MVPに当たるプレイヤーオブザマッチには慶大から後半に2トライをあげた髙武が選出された。

期待通り3連勝を掴み取った慶大。前回からの反省も生かしたプレーが光った。しかし、反則の数は青学大11、慶大10と両軍ともにかなり多く、それによって攻撃の機会を明け渡してしまうシーンも散見されただけに、修正できるかが鍵となる。次戦は筑波大学との対戦。慶大は3年連続の黒星を喫している好敵手である。現4年生は最初で最後の勝ち星を掴み、先輩の分まで雪辱を果たさねばならない。また開幕4連勝とすれば熊谷に戻っての明治戦、さらには秩父宮にて行われる早稲田・帝京との連戦にも弾みがつく。今後の慶大蹴球部の運命を占うといっても過言ではない次戦、慶大フィフティーンの奮闘に要注目だ。

(取材:東九龍、船田萌恵)

 

 

選手コメント

髙武俊輔選手

慶應としては自分たちがしたい試合展開に運ぶ事ができて良かったと思います。
個人としては久しぶりの試合だったのでとにかくアグレッシブにプレーしようと決めていました。その結果、pomにも選出されて嬉しいです。
これからも応援宜しくお願いします。

鬼木祟選手《副将》

今日はキャプテンがいない中で、自分がチームをまとめることに特にフォーカスしました。やるべきことを明確にして、80分やり続けることをリマインドし続け、3戦目にして目指すラグビーに近づけたと思います。
大きな要因として、ディフェンスのブレイクダウンでの圧力が前の2試合から改善されて、前半からターンオーバーを繰り返すことができました。
細かい部分では、課題点は多くあるため、修正し、入学以来勝てていない筑波大学との試合を、いい形で迎えることができるように準備していきたいと思います。

タイトルとURLをコピーしました