1ヶ月後に迫ったラグビー早慶戦は今年で100周年。慶應スポーツでは、慶大選手、監督へのインタビューを配信していきます。第1弾は、主将・今野勇久(総4・桐蔭学園)と副将・佐々木隼(総4・桐蔭学園)の桐蔭学園コンビです!
ー他己紹介をお願いします
(今野)佐々木隼です。僕が隼と初めて会ったのは中学二年生で、東京都の中学ラグビー選抜で二人ともそこに選出されて話したのが最初のきっかけでした。中学の頃は僕が中学選抜のキャプテンをしていて、副キャプテンを隼がやっていたので、今の形とほぼ同じ感じです。高校も同じ桐蔭学園でしていて、彼は僕以上に早くから試合に出ていたので、スーパースターという感じです。人間的なところでいくと、隼はいろんな人に好かれる能力がすごいと思っていて、先輩・後輩・同期と、グラウンド内外で人気があって慕われてるっていう印象です。
(佐々木)今野勇久は、出会ったきっかけはさっき話してくれた通りで、中学くらいから彼はリーダーシップがある人間だと僕は思っていて、桐蔭学園時代は小西がいましたので一緒にやってましたが、慶應に実際入って、キャプテンは勇久しかいないだろうという感じでした。人間的なところでいうと、プレー見てもらえるとわかるかもですけど、とにかく熱い人間なので、自然とみんなが付いていく感じを行動でも言動でも出していくというのをすごい感じます。とにかく体を張ってチームを前に連れてってくれる人間と感じています。
ーここまで全勝。試合内容を振り返って
(佐々木)とりあえず大学選手権への切符を掴んだということで一安心ですが、試合内容としてはまだまだチーム全体として満足はしていません。これまで慶應が大事にしてきたセットピースとかディフェンスだったりという部分でミスが続いて、満足してない部分はありますが、対抗戦の前半でこのような課題が出たのはポジティブに捉えて修正して、自分たちの日本一という目標に向けて戦っていければと思います。
(今野)チーム全体として危機感を抱いているのは率直にあると思います。もちろん勝てて勝ち点を取れたのはいいことですが、内容をブレイクダウンしていけば、自分が一年間やりたいラグビーが体現できていない。なのでそこに対しての危機感はありますし、それを練習で変えていこうと。ただチームが常に右肩上がりとはいかないので、隼が言った通りポジティブに捉えて、シーズンの最後にいい勝ち方をするようにリカバリーしていきたいです。
今野主将:主将になった経緯
(今野)学年内で誰が主将に?という投票をしてみんなが僕に投票してくれたのもあり、また慶應の主将は自分も入ったときからずっとやりたかったのもあったので、それをみんなが後押ししてくれたという感じです。
ー理想の主将像
(今野)特に誰のような、というのはないですが、僕自身が例えば早稲田の相良昌彦(社4・早実)とか明治の石田吉平(文4・常翔学園)みたいにラグビープレイヤーとしてのカリスマ性で引っ張っていくことはできないと思っているので、誰よりも行動して、チームのために発言してというのを地道に続けていく。それにみんなが刺激を受けて日本一に向けて歩んでいけるチームを作れる主将は理想ですね。
ー副将の存在・助けてもらっているところ
(今野)僕はこれをやろうと決めたら突っ走ってしまうのは事実で、少し周りが見えなくなってしまいます。それを鬼木や隼が歯止めをかけてくれるというか。例えばそれがうまく動いてくれればフォローしてくれたり、部員間でそれってどうなの?という意見が出た時には2人が協力的にそういう意見を吸い上げてくれるというのはあります。
ー2回の夏合宿のテーマ
僕自身はテーマとしてチーム力というかチームが一つになるというのがテーマで。ラグビーはもちろんAチーム以外のチームとも繋がりを作って仲良くなることなどは意識しました。
ー佐々木副将:最初の印象から関係性は
(佐々木)正直そんなに変わらないかと。変わった部分…いい意味で変わったといえば最初は同じチームメイトとしてやっていくでしたが、高校大学と同じ学校で過ごすに連れて、ラグビー以外でもなんでも話せる親友になれたかな…と、そんな感じです。(笑)
☆桐蔭学園時代について☆
藤原監督へのインタビューはこちら→https://keispo.org/wordpress/77434/
ー2人にとって藤原先生の印象は
(今野)恩師っていうとベタですけど、すごく自分の考え方を変えてくれた人かなと思っています。先生に何かをめちゃくちゃ言われたというわけではないですけど、言われたことを咀嚼して行動に移してきたからこそ成長出来たかなって感じですね。
(佐々木)目上の人に使う表現かはわからないですけど、すごく人格者という感じで。ラグビー以上に人間的な部分を成長させてくれました。甘い部分は全部高校時代に叩き直してくれたかなと。あの時苦しかったことが、今に活きてるなと思います。
ー藤原先生からのメッセージを読んで
(今野)藤原先生っぽいなという感じですね。全部を教えてくれないというか、だからこそ自分で意味を考えたり模索したり。それを高校生活で経験して来たんで、藤原先生からのメッセージは嬉しかったですし、懐かしさを感じました。
(佐々木)やっぱり見透かされてるなと(笑)。 慶應で、2年生の時は副将やるなんて思ってなかったですし。僕なりの解釈では左手っていうのは今まで自分がやってこなかった方をしっかりやれって意味かなと思います。
ー早慶戦が100周年の節目を迎えることに関して
(今野)僕と隼は高3の時で隼のお兄さんがいる時に早慶戦を見に行ったりとか、小さい頃からずっと見てた夢の舞台なので、まずそこに、しかも記念の100年目に立てるのが光栄です。だからこそ、自分たちも歴史を感じていますし、絶対に負けられないなと。自分たちにとって大きなターゲートなのかなと思っています。
(佐々木)100周年ということ自体はあまり意識してないですけど、もう10年以上勝っていないので、そこを勝って慶應ラグビーの歴史を変えるまでいかないですけど、自分たちとして結果を挙げたいというのが。長年勝ってこなかった早稲田に勝ってチームを勢いつけたいです。
ー桐蔭学園時代のチームメイト、早大・小西泰聖(スポ4)が復帰。
(今野)小西が復帰するまで結構連絡を取っていて、どういう辛さやメンタル、また少し良くなった時の状態も知っていたので、1友人としてすごく嬉しいです。ただ本人にも言っていますが、彼自身にとってはこんなところはゴールどころかスタートに過ぎないと思うので、しっかりやれよとは言いました。
(佐々木)ちょくちょく連絡とったり話したりはしましたが、4年のシーズンには絶対に戻ってくると思ってたので、彼はそういう男なんで。まあ彼はここがゴールじゃないとわかってると思うんで、敵としてライバルとして、最後の戦いに挑めたらと思います。
ー早稲田の注目・要警戒人物
(佐々木)槇瑛人(スポ4・國學院久我山)ですね。彼は僕と違って2、3年生からすごい活躍していて、それに負けないように。自分も精一杯やりたいと思います。
(今野)相良ですかね。高校の頃一緒に関東選抜をやったことがあって、身近で見たからこそ高い能力があるって知っているので、近くでやっていればすごいなってのは感じてました。彼はこれからもスター街道を勝ち上がっていくと思うんですけど、僕らは今年でラグビー終わりなので、最後に一泡吹かせてやりたいと思っています。(笑)
ーファンの皆様へ一言
(佐々木)今年はREBORNという新しいスローガンに向かって挑戦していますが、結果を出さなければ意味がないので、結果を出してOBや保護者などお世話になった方に恩返しできるように頑張りますので、応援よろしくお願いします!
(今野)REBORNと掲げている意味は、右肩上がりで常に好調にはいかないと思うので、きつくなった時に自分のやってきたこととか仲間を信じてより強く大きいチームになっていければと。これからタフな試合が続きますが、自分たちがコントロールできるのは相手どうこうではなく、自分が試合に対して最高の準備ができたかというところだと思うので、その準備をしっかりやって絶対に勝ちたいと思います。
ーありがとうございました!
(取材:東 九龍)