慶應義塾大学蹴球部には毎年日本中の名門高校から数多くのラガーマンが”日本一”の野望を胸に入部する。そんな慶應選手を輩出する高校で指揮を執る監督に当時の選手の姿や現在の成長を聞く取材企画。第3弾は海を越え、ニュージーランドはKing’s CollegeのKevin Putt監督。蹴球部の要ともなっているアイザイア・マプスア選手を送り出した名将に、文書にてインタビューした。
英語版記事はこちらから読めます。→https://keispo.org/wordpress/78501/
ー彼の高校時代、また当時の指導について聞かせてください
アイザイアはキングスカレッジの高校でとても優秀な選手でしたし、いい青年でもありました。私は、彼がここにいる間、2nd XVと1st XVの両方でコーチをしました。
彼はポジションがとても多彩で、11年生(15歳)では6番、8番、12番をこなしました。彼の一番の特長は、「指導のしやすさ」と「学習意欲」でありました。彼はラグビー選手として成長し、非常に規律正しく正確なブラインドサイドのルーズフォワード(=フランカー、FLと同義)となり、またラインアウトのオプションとして優れていたため、チームのためにロックをプレーすることもできました。彼は、イーデンパークで行われたオークランド1A決勝で惜しくも敗れた2018年のチームの重要なメンバーでした。
ー彼の活躍の秘訣はなんでしょうか
彼は常に非常にアグレッシブな選手で、その秘訣は、規律を守り、タックルを高すぎず低めに保つことでした…また彼は優れたオフロードを、加えてディフェンスの誰もおらず空いているところを見つけることのできる非常に優れたフットワークをも持っています。
ー彼へのメッセージをお願いします
Please wish Isaiah well from us…he was (and remains) a fine King’s man.
Putt監督の言う「規律を守り、タックルを高すぎず低めに保つ」は、まさに慶應ラグビーに通じるところが大きい。そのような面でも、慶應は彼を迎え入れるのに適していたし、彼もまた慶應ラグビーに馴染みやすかったと言えるのではないだろうか。大きい体格を生かしたラインアウトやオフロード、さらに優れた観察眼など、まさに慶大の新時代に必要不可欠な1ピースとなっているアイザイア。彼の活躍をKing’s Collegeの人々も楽しみに待っている。さらにその姿を見たNZの後輩たちにも日本で、慶應でプレーしたいと思わせるような活躍を、彼はきっとみせてくれるはずだ。
(記事:東 九龍)
※画像はKing’s Collegeよりご提供いただきました。