昨年は早慶クラシコをはじめ多くのリーグ戦に出場し、幾多のスーパーセーブでチームを救ってきたGKの根津拓斗(政3・慶應)。関東大学選抜という刺激的な環境での経験が、彼のサッカーへの熱意をとめどなく溢れさせている。悔しさを大いに滲ませた入れ替え戦をバネに、目指すは「3部初代王者」というチーム目標への貢献だ。
観客を魅了するGK
怪我から復帰し、昨年からスターティングメンバーのGKとして多くのリーグ戦に出場してきた。そんな彼の強みは、191㎝という一際目立つ高身長を活かしたシュートストップだ。彼自身、観客が「それを止めるの⁈」というシュートを止められるところを己のアピールポイントに挙げる。彼の活躍によりチームが脱した窮地は数知れず。要所要所における存在感は抜群なのだ。
だがスーパーセーブを続けるだけでなく、彼はバックからも大きな声でチームを鼓舞する役割も担う。高校時代から空中戦は無敵だったようだが、それに加えて大学サッカーでの経験を糧に更に成長した部分がある。それこそがまさに「声出し」だ。高校時代は副主将を務めながらも、声出しの部分では主将に頼っていた部分が大きかった。それが大学サッカーでは、チームを勝たせる「声出し」を常に意識した。昨年の経験を武器に、今季は一層「声出し」においても彼の影響力が勝利の鍵を握るだろう。
そして何より、新型コロナウイルスの影響で昨季は無観客試合が基本だった。つまり多くの観客を前にした彼の華麗なるプレーの数々は、惜しくも封印されてきたのだ。今季の試合は、待望の有観客での開催となる。「観客を楽しませたい」と誓う彼の躍動は、声で、プレーで、慶大ソッカー部を盛り立てる。
サッカーに捧げる大学4年間
いざ入部してみると、大学サッカーのレベルの高さに直面する。クロスやプレースピードの速さで、高校と大学の大きな壁があった。その違いに順応していく中で、身長を活かしたプレーなど自分自身の活路を見出し、現在の地位を築き上げた。チームメイトから「大学no. 1 GK」と称されるなど部内からの厚い信頼はもちろん、関東大学選抜にも選出されるなど評価は高まるばかり。だが満足することなく、貪欲に成長を続ける彼の勢いはまだまだとどまるところを知らない。
関東大学選抜を経て
このチームに参加したことの収穫は技術的なことのみにとどまらない。共に選ばれた彼意外の選手たちが皆、揃いも揃って完全なプロ志望だったのだ。「サッカーで生きていく」と覚悟を決めた選手たちと共に立つピッチや練習は、彼のサッカーに対する向き合い方に大きく刺激を与えた。ただ直向きにサッカーと向き合う周りの選手の1つ1つのプレーに突き動かされ、サッカーに対する姿勢や熱意が格段に上がったことは間違いない。初めて選抜に選ばれた中で、GKとしての存在意義や自分とサッカーの関係を改めて見つめ直すきっかけにもなったこの経験。そして選ばれし者しか味わえない環境が、一回りも二回りも彼の成長の礎として刻まれるに違いない。
劇的な敗戦を喫した入れ替え戦を経て、慶大ソッカー部が掲げるは新たに設立された3部リーグの「初代王者」。そのチーム目標達成のため、根津はリーグ戦においてGKとしての役割を全うしチームに貢献したいと意気込む。将来を見据えプロのチームに参加できる機会に期待を馳せつつ、今年は大学3年目としてサッカーを今まで以上に追求劇的な敗戦を喫した入れ替え戦を経て、慶大ソッカー部が掲げるは新たに設立された3部リーグの「初代王者」。そのチーム目標達成のため、根津はリーグ戦においてGKとしての役割を全うしチームに貢献したいと意気込む。将来を見据えプロのチームに参加できる機会に期待を馳せつつ、今年は大学3年目としてサッカーを今まで以上に追求する彼の姿がピッチで解禁される。どんなシュートも止める鉄壁の守護神として、彼こそが慶大を「3部初代王者」の座に必ずや導いてくれるだろう。する彼の姿がピッチで解禁される。どんなシュートも止める鉄壁の守護神として、彼こそが慶大を「3部初代王者」の座に必ずや導いてくれるだろう。
(記事:佐藤光)