【バレーボール】バレー部強さの秘密 文学部インテリ対談 森田聡一×小林隆佑×布川隆博

「バレー部強さの秘密」記念すべき第一弾はインテリ文学ボーイ達に迫る!森田聡一(文4)、小林隆佑(文3)、布川隆博(文2)の3人。今や絶滅危惧種となった体育会文学部の精鋭たち。自らを「体育会にはなくてはならない存在」と語る彼ら、知的さ溢れる3人の素顔にスポットライトをあてました。

―体育会の中では文学部は珍しいですよね
 
森田 確かにね。スポーツに興味ないんじゃないかな、文学部には本ばっかり読んでる人が多いから。 
布川 そんな中、慶應バレー部の文学部は違うぞ、と。
森田 そうだね。やっぱり、文学部は体育会に必要な存在だと思うんだよ。文学部はインテリだから他の部員のいろいろな質問に答えたり。知的な体育会と呼ばれてるからね、文学部は。
小林 森田さん、やたら冗舌ですね。すごいですね。でも、確かに文学部の人間はスパイスとして体育会にいてもいいんじゃないかと。
森田 スパイスというか、すでにクリームという感じかな。
布川 ケーキにはなくてはならない存在ですよね(笑)
森田 まあ、実際体育会を引っ張っているのはSFCだけど。
―3人で文学について語り合うことは
森田 よくするんだよ、こう見えて(笑)とくに、オレと小林はサルトルの実存主義がどうとか、「存在と時間」(ハイデッガー)をどう読んだかとか。文学部同士、バレーだけでなく勉強の面でも互いを高めあっています。良い後輩を持ったと思います。
小林 そういうこと言うと、また堅苦しい雰囲気になりますよ。
森田 あと、文学部は2年から三田に行く! 
布川 そこは素晴らしいですよね。
森田 バレー部には三田に通う人が少なくてね。よく、オレは小林と一緒にいました。
小林 そうですね。2人でご飯食べたり。
布川 今年は三田に通う人が増えましたよね。3年生と仲良くなれるのも三田の魅力です。
 
―三田から日吉に通うのは大変では
小林 慣れれば大丈夫。 
 
森田 そうだね。負担とは思わないな
 
 
 
 
 

―三田に1年早く行けることは
 
布川 すごく良いことだと思いますよ。
森田 でも何がいいんだろ・・・
小林 1年目が暇すぎたっていうのはありますよね。
布川 2年目から急激に面白くなりますもんね。
小林 専攻が分かれるのも2年目からなんで。
 
森田 授業が専門教育科目となって、より深いことをやるので、興味が湧きますよ。勉強が充実します。

 
―文学部の専攻は
森田 フランス文学です。
小林 僕は心理学を専攻してます。
布川 教育学です。
小林 3人とも専攻がバラバラなので、一緒に授業を受けることはあまり無くて。
森田 専門分野について勉強しているけど実際身に付いてはいないよな。
小林 いや、そんなことはないです(キッパリ)。
森田 ほほう、小林は身に付いてるそうです。
小林 僕は本気でゼミをやっているので。のらりくらりはやってないですよ。
森田 オレもやるべきことはちゃんとやってるからね。例えば、オレはプルーストという作家が好きで。でも、体育会ではプルーストの「失われた時を求めて」が好きだと言ってもあまり共感されないんです。そこはちょっと面白くない所でもありますね。
小林 僕は大学入ってから村上春樹の作品を全て読みました。好きかどうかと言われるとまた別なんですけど。全て読んでみて、「あぁ」と思いましたよ。
森田 それ絶対なんも思ってねーだろ(笑)
小林 「あぁ」と思いましたよ(笑)わりとスラスラ読めるので。
 
布川 僕も村上春樹は好きです。普通の人が読むような一般的な本を読んでますよ。
 
―「文学部あるある」はありますか
 
小林 結構あると思いますよ。・・・・ちょっと待ってくださいね。
布川 「女子が多いでしょ」って他学部の人から言われます。
森田 そう!その絡みは絶対ある。女子が多くていいねって。でもそんなことないんだよ、実は。女子が多いからって何かが生まれる訳でもないし。
布川 それとこれとは別ですよね。
森田 だから、文学部あるあるは、逆に男友達ができないこと。
布川 そうですよね。何か、友達になる感じじゃない男の人が多い。
小林 これってけっこうなデメリットですよ。
 
森田 男友達は結局体育会でできるんだよね。
 
―オフはどのように過ごしていますか
 
森田 小林は「最近楽しいことしかない」ってさっき言ってたよな。
小林 そういうのはやめて下さい(笑)オフは起きたら昼過ぎなので、大体午後からのスタートなんですけど、その日によってすることが全く違いますね。でも、部活なくてオフって言われると困っちゃうな。
森田 僕は、何も予定がない時は家の近くのカフェに行って読書しています。
小林 ホントですか、それ。すかしちゃってるなー(笑
布川 僕はまず何かをしようってことで、必ず外出します。メメント・モリという言葉が人生のテーマというか、自分の中にあって。
森田 「死を忘れるな」だね。
布川 はい。もしかしたら明日死ぬかもしれない、なら迷わずやってみようといつも考えています。
 
森田 こういう格言とかをちょくちょく挟むのが文学部の特徴だね。やっぱり文学部は空気感がちがうよ。
  
―韓国合宿はいかがでしたか
 
森田 真面目な話、格上のチームと3日間密度の濃い試合がて来たってことで、本当に強くなれたと思う。
布川 主務として大変ではなかったですか。
森田 準備はスゴイ大変だったよ。現地でのスケジューリングも大変だったし。ぶっちゃけた話、合宿終わって成田に着いて、京成線で帰っている時に「自分が成長できたな。本当に体育会バレーボール部に入ってよかったな」ってしみじみ感じたんだよね。
小林 お疲れっす。
 
  布川 お疲れっす。
 
―海外の選手を相手にして 
小林 覚悟が違うというか・・・相手は住み込みでやっているし、兵役とか免除されるレベルなので気迫がすごかったです。そのような選手を見れたっていうのは良い経験となりました。
布川 刺激となりましたね。相手はみんな大きかったです。背丈というより、体つきが違った。
森田 向こうはバレーのエリート集団だからね。それを見れたことだけでも意味があった。
 
小林 スポーツをやることの意味がこっち(日本)とは違うなって思いました。生活のため、将来のためにバレーをやっている印象でしたよ。
 
 ―春以降は好成績を重ねていますね
 
森田 でもやっぱり大事なのはリーグ戦ですよ。六大学交流戦優勝とか東日本インカレの結果にもチームは全然満足していないです。リーグの事ばかり考えています。
 
布川 東日本インカレ3位っていうことに対して、良かったというきもちは誰も持っていないですね。リーグ戦への気持ちが強すぎて。
  
森田 だから、日頃の練習で雰囲気が悪かったりすると、「このままじゃ、リーグ勝てないぞ」と引き締めなおしたり。相手は東海大や中大を想定して練習をしています。
 
―秋季リーグにおいて重要なことは
森田 勝てるチームにはしっかり勝つということです。リーグは実力が拮抗しているので、1つ負けるのも本当に痛いですから。
小林 法政や早稲田など今年に入ってから勝ち越しているチームにはしっかり勝ちたいですよね。今年は2部との入れ替えもあるので。そこにきっちりと勝ちきった上で東海や筑波に挑戦したい。
  
―秋リーグに向けて個人の意気込みを
布川 基本的にはスタメンの人達をサポートすることが僕のすべきことだと思いますが、バレーをしている以上、自分も出たい思いもあります。僕にとっての最低限の仕事はチームをサポートすることで、その中で試合出場を狙っていきたいと思います。
小林 練習などの面でもチームの調子を上向きにさせられるようにしたいです。自分は出るとしたらサーブからの出場だと思いますが、紅白戦などではアタッカーを務めるなど、試合前の段階でもチームに貢献できれば良いと思います。また、プレーヤーである以上は試合に出たい気持ちも強いので、チーム状態を上向きにさせるのと同時に自分のコンディショニングをし、いつでも試合に出れる状態をこれから1か月半保っていきたいです。
森田 チームを裏で支える主務としての目標に、「部員がバレーボールだけに集中できる環境をつくる」というのがあるので、それをリーグ中は心がけていきたいです。
 
 
―森田さん、小林さん、布川さん、お忙しい中ありがとうございました
By Takuma Furuoya
 
 
 
 

 

左から小林、森田、布川

♣小林隆佑
文学部3年。盛岡第一高校(岩手)出身。身長190センチ。最高到達点315センチ。
♥森田聡一
文学部4年。修道高校(広島)出身。176センチ。最高到達点315センチ
♦布川隆博
文学部2年。桐朋高校(東京)出身。183センチ。最高到達点320センチ

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