【野球】齋藤來が劇的同点打! 9回土壇場で追いつき引き分けに 立大①

野球戦評

5月13日(土)東京六大学野球春季リーグ戦 立大1回戦 @明治神宮野球場

3カード目の東大戦で今季初の勝ち点を獲得した慶大。可能性は低いながらも3季ぶりの優勝へ望みをつなぐためにも勝ち点を積み重ねたいところ。慶大は初回、3番・廣瀬隆太(商4・慶應)の本塁打で先制に成功する。4回には8番・斎藤快太(商3・前橋)の左前適時打で追加点を奪い、慶大が試合の主導権を握ったかのように思われたが、先発・外丸東眞(環2・前橋育英)が4回、5回と2イニング連続で失点を喫し、逆転を許す。試合序盤は活発な慶大打線であったが5回以降は走者すら出すことができず沈黙。しかし1点ビハインドで迎えた最終回、栗林泰三(環4・桐蔭学園)、齋藤來音(環4・静岡)に連打が生まれ慶大が土壇場で同点に追いつく。9回は谷村然(環4・桐光学園)がしっかりと試合を締め、立大との第1戦は3-3の引き分けとなった。

 123456789
慶大1001000013
立大0001200003

◆慶大出場選手

打順守備位置  
1[3] 8吉川海斗(法4・慶應)
2[5]本間颯太朗(総3・慶應)
3[4]廣瀬隆太(商4・慶應)
4[9]栗林泰三(環4・桐蔭学園)
R古野幹(理3・岸和田)
1谷村然(環4・桐光学園)
5[7]斎藤來音(環4・静岡)
6[2]宮崎恭輔(環4・國學院久我山)
7[8]横地広太(政1・慶應)
H佐藤一朗(商4・慶應)
3今泉将(商2・慶應)
H善波力(商4・慶應)
R9村岡龍(商1・慶應)
8[6]斎藤快太(商3・前橋)
H村上真一朗(文4・城北)
1森下祐樹(総4・米子東)
H3小川尚人(環4・三重)
9[1]外丸東眞(環2・前橋育英)
上田太陽(商1・國學院久我山)

慶大バッテリー:外丸、森下、谷村ー宮崎

立大バッテリー:池田、吉野ー戸丸

 

慶大本塁打:廣瀬4号ソロ(1回)

立大本塁打:なし

 

ここまで春季リーグ戦3カードを終え、勝ち点1の慶大。順位としては4位(試合前)に位置する。可能性は低いながらも3季ぶりの優勝へ望みをつなぐためにも立大戦、早大戦は2カード連続で勝ち点を獲得したいところだ。その大事な立大との第1戦を任されたのはエース・外丸。試合前まで防御率は1.50と抜群の安定感をほこる。これまで各カード第1戦に先発するエースが勝利を手繰り寄せる投球を見せるか期待がかかる。一方、立大の先発マウンドには、こちらもエース・池田陽佑(コミュ4・智辯和歌山)が上がった。

試合開始前から雨が降り続け、湿気も相まってか神宮球場はどんよりとした空気に包まれていたが、慶大の主将がその空気を一転させる。慶大は初回、3番・廣瀬が右翼席へ大学通算17号となるソロ本塁打を放ち先制に成功する。このまま流れに乗りたい慶大は2回、2本の安打から1死一、三塁と追加点のチャンスを作るものの得点へ結びつけることはできず。さらに4回、連打で無死ニ、三塁と再びチャンスを作るも、6番・宮崎恭輔(環4・國學院久我山)、7番・横地広太(政1・慶應)が凡退。しかし続く8番・斎藤快が左前適時打を放ち、リードを2点に広げる。

廣瀬の打球は逆方向へ運ぶ本塁打となった

一方、先発・外丸は3回まで走者を背負いながらも粘りの投球で序盤を無失点に抑え試合を作る。しかし4回、2巡目を迎えた立大中軸につかまることとなる。先頭の3番・西川晋太郎 (コミュ4・智辯和歌山)に左翼フェンス直撃の二塁打で出塁を許すと、5番・鈴木唯斗 (コミュ2・東邦)に左翼線を抜ける適時二塁打を打たれ1点差に詰め寄られる。さらに続く5回、味方のエラーも絡み2死満塁のピンチを招くと4番・西川侑志 (社2・神戸国際大付)に左翼手の頭上を越える2点適時二塁打を放たれ、逆転を許してしまう。慶大は5回終了時点で2-3と1点を追いかける展開となった。

試合序盤こそ活発な慶大打線だったが、5回以降は立大・池田の前に走者すら出すことができず封じ込まれる。2-3と両者譲らぬまま試合は進み8回、慶大の2番手・森下祐樹(総4・米子東)が四球と失策で2死満塁と追加点のピンチを招く。しかしここは内野ゴロで無失点で乗り切り、最終回の攻撃を控える打撃陣へ最高のバトンを渡した。

安打や四球を与えながらも、2回を無失点で抑えた

残された攻撃はあと1イニング。陸の王者の意地を見せられるか期待がかかるイニングとなった。先頭・廣瀬は凡退したものの、4番・栗林が右翼線へ落ちる二塁打でチャンスを演出。さらに続く5番・齋藤來が初球を振り抜き中前へ抜ける安打を放つと、代走の古野幹(理工3・岸和田)が好走塁を見せ同点の走者が生還。慶大が土壇場で同点に追いつき、試合を振り出しに戻した。

 

同点とした9回裏は、谷村がマウンドへ。なんとか引き分けで試合を終わらせたい慶大であったが、立大打線はそう簡単に終わらない。2番・菅谷真之介 (コミュ3・市立船橋)に左安打で出塁を許すと、2つの四球で2死満塁と一打サヨナラのピンチを招く。しかしここは谷村がストライク先行の投球で戸丸秦吾(コミュ3・健大高崎)を二ゴロに打ち取り試合終了。連盟規定により立大との第1戦は3-3の引き分けに終わった。

この試合、引き分けに終わったものの慶大は守備で失策が3つと荒さが目立った。悪天候の中難しいコンディションではあったが、5回の逆転時には失策が得点へと結びついている。今後この試合のような接戦となった場合、失策の1つが命取りとなることも十分に考えられ、さらには投手のテンポ、打線の流れにも悪影響を及ぼしかねない。明日以降は打線の爆発、投手陣の好投だけでなく鉄壁の守備が見られることにも注目していきたい。

◆選手コメント

齋藤來音(環4・静岡)

強い気持ちを持って食らいつきました!
明日も食らいついていきます!勝ち点取るぞ!

2安打の活躍を見せた

(記事:金子拓登、写真:西慧大、島田翼、大泉洋渡

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