【フィギュアスケート】全日本インカレに4選手が出場を決める!秋季交流戦では1年生も躍動

フィギュアスケート

フィギュアスケートのシーズンが始まっている。10月13日~15日には、第78回日本学生氷上競技選手権大会(全日本インカレ)にもつながる東日本フィギュアスケート選手権大会(東インカレ)が行われ、慶大からは女子3級の渡部美遥(理3・桜蔭)、男子3,4級の瀧沢匡平(商3・筑波大附)、女子4級の高澄澄礼(文3・神奈川総合)、女子6級の中島葵(商3・豊島岡)の4選手が全日本インカレ出場を決めた。また、11月18日には第16回関東学生秋季交流戦が行われ、初出場の1年生部員も躍動。練習の成果を発揮する貴重な機会となり、今後の活躍も期待される。

全日本インカレの出場をかけて行われる東インカレ。特に4年生にとっては最後のインカレをかけた戦いとなった。主務も務める大黒美奈(商4・筑紫女学園)は練習では調子を上げて、自信を持って本番に臨んだ。しかし、プレッシャーのかかる本番でジャンプのミスもありインカレ出場は果たせなかった。その中でも、好きで選んだ曲の世界観を存分に演じた。大学入学までは「悩みを共有したりだとかお互いに鼓舞しあったりというのが今まで経験してこなかった」。しかし慶大入学後の4年間を「チームで励ましあって、応援しあって成長していこうっていう姿勢にすごく後押しされた」と振り返った。

主将の木下あかり(政4・頌栄女子)は「本番での悔いがあるというよりはこれまでの期間での悔いの方が大きいです」と語った。しかし、昨年の5級から級を上げて今年は6級で挑戦。「本戦に進むことはできませんでしたが、それでも6級で出られて良かったと思っています」と前向きに振り返る。17年間のスケート競技生活の集大成に向けて、シングルに加えてアイスダンスでも自己ベスト更新を目指す。

 

第17回東日本フィギュアスケート選手権大会

10月13日~15日@ALSOKぐんまアイスアリーナ

♢結果♢

女子3級

第3位 渡部美遥(理3・桜蔭)

第12位 伊藤澄香(法3・都立富士)

第13位 酒巻美海(文3・慶應女子)

男子3,4級

第4位瀧沢匡平(商3・筑波大附)

女子4級

第4位 高澄澄礼(文3・神奈川総合)

女子5級

第16位 古村和佳菜(文1・目黒日本大学)

女子6級

第7位 中島葵(商3・豊島岡)

第21位 木下あかり(政4・頌栄女子)

第34位 大黒美奈(商4・筑紫女学園)

女子7,8級

第23位 久保田美佳(経3・クリスチャンアカデミーインジャパン)

第34位 大谷理麗花(薬2・広島女学院)

 

♢選手コメント♢

古村和佳奈選手(女子5級16位)

――演技を振り返って

前半のミスが悔しくて、あと少しのところで通過できなかったのが悔しかったんですけど、得意のスピンで得点を稼ぐことができたのは良かったなと思います

――次戦に向けて

課題はやはりジャンプになってくると思うので、練習をしっかり積んで頑張りたいと思います

――今後の目標

まずは東インカレを通過して、インカレに行くことを目標としています

――チームの雰囲気は

すごく良くて、学年問わずみんなで頑張ろうという雰囲気があってすごく良いと思います

――応援してくださるみなさんにメッセージ

日頃からの応援ありがとうございます。まだ結果としてお返しできていない部分があってすごく悔しい気持ちですが、これからしっかりと結果を出していけるように頑張りますので今後ともよろしくお願いします

 

伊藤澄香選手(女子3級12位)

――今回の演技を振り返って

インカレ出場を目指して臨みましたが、全体の1番滑走ということもあってかなり緊張してしまって、演技自体はすごく悪かったということではないんですが、なかなか点数が伸びずに 順位もあまりよくなくて結局通過できなかったという言う感じです

――その中での良かった点は

ダブルジャンプを2本組み込んでいるんですけど、1本目失敗した後も気持ちが折れずに2本目に臨めて2本目は決めることができたので そこは良かったなと思います

――練習の中で意識したことは

私はPCS、演技構成点が低いのでスピードを出すことと演技を大きくすることを意識しましたが、試合ではやっぱり緊張してしまってなかなかスピードが出なかったです

――今後の目標は

来年こそはインカレ出場を目指すというのと、ゆくゆくは4級を取得できればいいなと思っています。

――今後の課題は

やはり演技構成点を伸ばしていきたいので、ジャンプを一回転で通す練習とか、ジャンプだけにこだわらないで魅せる演技ができるようにしていきたいと思っています

――応援してくださるみなさんに

いつも皆さんの応援がすごく力になっています。

 

大黒美奈選手(女子6級34位)

――今回の演技を振り返って

東インカレの前までの練習ですごく調子がいい部分もあったので自信としては非常に今までの試合に比べてはありましたが、本番は少しこう地に足がつかないというか。やっぱり最後のインカレがかかった試合だったので非常に緊張してしまったというのもあって、やっぱりうまくジャンプがはまらずに結果としてはすごく悔しい部分の残る試合だったと思います

――そのなかでの良かった点は

やっぱりこの演技の振り付けもすごく世界観が好きで選んだ曲です。そういったこの世界観を表現することや、この曲の映画が元になっていますが、妖艶さを意識して出した分そこは非常に自分でもよくできたと思います

――練習で意識したことは

私の課題は曲の中でのジャンプの成功率だったので、そこを上げるために練習の時からきっかけを意識した練習を行ったりだとか そうですね ひたすら反復練習をしてミスを少なくしていくというのを意識してきました 。

――集大成のシーズンとなるが

残り半年もない状況で試合も残り1試合とすごく少なくなってきていますが、この残りの期間は自分の好きなスケートを思い切りやりたいなという風に思っていて、今まで挑戦してこなかったアップテンポの曲だったり、自分にとっての新しいスケートを見つけてスケートをやっぱり好きだなと思える期間にしたいなと思います

――本番の緊張は

インカレという舞台が大学生の目指す一番大きな大会だとは思うのでやっぱりインカレに出たいという目標を持つ選手が多い分他の試合とはまた違う緊張感はあったかなと思います。

――応援してくださるみなさんに

この4年間を通してもそうですし、インカレまで力強く背中を押してくれるような応援をくださった方にすごく感謝しています。私は元々小学生のころフィギュアスケートをやっていて、その時はチームでやるっていう競技っていうのは全く経験してなくて一人で戦うっていうイメージが多かったです。この慶應のスケート部でチームで励ましあって、応援しあって成長していこうっていう姿勢にすごく後押しされた部分といいますか、力になった部分があってこれまで一人じゃ心細かったり悩みを共有したりだとかお互いに鼓舞しあったりというのが今まで経験してこなかった分、この大学でスケートを通じてそういう経験をできたことがすごく自分にとって力になりましたし、こういう環境でスケートをできて良かったなという風に心から感じています。そういう環境にしてくださった方、応援してくださった方にすごく感謝しています。

 

木下あかり選手(6級21位)

――東インカレを振り返って

東インカレの演技内容自体は少し悔いの残るものではありました。失敗もいくつかあって、これまでの試合と違って失敗を少なくするために守りの構成で挑んだということもあって悔しい部分もあるのですが、練習の出来とそこまで変わらなかったという見方もできるので、その点においては敗因は練習にあるなと思っています。本番での悔いがあるというよりはこれまでの期間での悔いの方が大きいです。昨年までは5級女子というカテゴリーに出場していたので、一つ級を上げて6級女子で出られたということがまずは大きな収穫であったと思っています。本戦に進むことはできませんでしたが、それでも6級で出られて良かったと思っていますし、キレがどうかのボーダーラインに行けたということに素直に純粋に嬉しく思います。

――演技で特に良かった点

緊張とプレッシャーがあった割には練習と同じくらいの成功率というか、クオリティーで、比較的できたということですかね。

――東インカレに向けてどのような練習をしてきたか

シーズンの初めから変わらず曲かけの練習とエレメンツごとの練習をしてきたんですけど、東インカレの1ヶ月前ぐらいにアイスダンスの競技の方で全日本選手権に今年も挑戦するっていうことを決めたこともあって、そっちの練習の比重が重くなってしまってシーズン初期と比べてシングルの練習にそこまで時間を十分に当てられていなかったのかなって思っています。気持ち的にもそっちに少し持ってかれてしまったというような記憶があります。

――練習で意識していたこと

貸し切りで滑れて環境も恵まれていた方だとは思うので、プログラムを全体を通してだけじゃなくて、部分部分で、特に後半だけ練習するっていうような形をしていました。

――主将として、慶應のチームの雰囲気はどうですか

今年はより部員同士の距離感が近いなっていうふうに思っています。学年を超えて相談しあったりとか応援しあったりとか、もちろん仕事はしっかりとそれぞれの役割をこなすっていうのは変わりないですが、それ以外の部分で声を掛け合うという意味で部員との距離感は近く感じますね。あとは、それもありつつ、個人競技ではあるので、同じ級同士の仲間を応援しながらも、自分は勝ちたいっていう思いがそれぞれにあるなというふうにも感じています。

――今年の目標

まず、シングルでは1、2試合残っているのでそこでパーソナルベストを出すことです。具体的には、二回転半のダブルアクセルを2本決めて、70点近くを出すことが目標です。あとは、アイスダンスの方は全日本選手権が来月にあるのでそちらにまずは集中して、結果を出す、そこでもパーソナルベストを出すことが目標です。

――4年間の集大成となるシーズンに向けて意気込み

私はこれまでの17年間で、昨年が自分の中では1番実績が残せたという実感があるシーズンでした。そこでの成功体験を活かして残りの期間は短いですが成功につながったと思う努力とか、そういったものをぎゅっと詰め込んで最後集中してけがなく終わりたいなって思っています。


 

第16回関東学生秋季交流戦

11月18日@KOSE新横浜アイスセンター

♢結果♢

男子初級クラス

1位石原稜雅(法1・麻布)

2位 土屋功輝(商1・慶應志木)

3位 中川雄太郎(商1・慶應志木)

4位 畠山空(商1・相模原中等)

男子3・4級クラス

3位 瀧沢匡平(商3・筑波大付属)

女子初級クラス

3位 坂口さくら(文1・江戸川女子)

7位 茅一洲(経2・WLSA Shanghai Academy)

女子1級クラス

2位 三宅冴佳(理2・桜蔭)

4位 武山結衣(商2・神戸女学院)

女子2級クラス

2位 中村杏(政3・慶應湘南藤沢)

3位 青柳伽奈(文1・青山学院横浜英和)

女子3級クラス

4位 伊藤澄香(法3・都立富士)

6位 渡部美遥(理3・桜蔭)

8位 酒巻美海(文3・慶應女子)

10位 石黒利奈(法4・東大教育学部附属中等)

女子4級クラス

2位 高橋澄礼(文3・神奈川総合)

 

秋季交流戦では、1年生も含めて多くの部員が出場し、自身の練習の成果を発揮した。

♢選手コメント♢

青柳伽奈選手(女子2級3位)

――今日の演技を振り返って

緊張したんですけど、楽しんで滑り切れました

――今日の良かった点は

転倒せずにこらえられた点が良かったと思います

――改善点は

普段緊張しないともう少しスピードとかPCSが延びるような滑りができると思うんですけど、足に力が入らなくて、なので場数を増やしてもうちょっと改善して行けたらいいなと思います

――今後の練習の目標は

まずはダブルジャンプの安定した着氷とスピンのバリエーションを増やして試合で戦えるようになりたいです

――好きな選手は

キム・ヨナ選手に小さい頃憧れてスケートを始めたのでキム・ヨナ選手が大好きです

――チームの雰囲気は

とにかく1年生はみんな仲良くて誰か怪我しちゃったり落ち込んでいたらみんなで励ましあえるんでこのままずっと卒業までいい関係で行けたらと思っています

――応援してくださるみなさんに

怪我とかも多いんですけどいつも献身的に色んな、精神的にもサポートしてくださるので本当に感謝しています。いつもありがとうございます

 

武山結衣選手(女子1級4位)

――今日の演技を振り返って

今自分が出せる100%は出せたかなと思っています。細々としたミス、例えば最後の決めのポーズでつまずいてしまったり、途中少しうまく氷が押せなかったりっていうことはあったんですけど 今これ以上の演技を望むことはできないなと思っていて、今望める最大の演技をすることができたと思っています

――今日の良かった点は

普段今までの試合で笑顔がないとか顔がこわばっているって言われることが多かったんですけど今回はいつもよりは笑顔に滑れたこと また今までよりも全然自信をもって滑れているって言って頂いたことがうれしかったですし 自分でも良かったところかなと思っています

――それでも緊張はありましたか

すごい緊張して 4分間練習も少し緊張したんですけどコールされる前後はとても緊張してしまって あ、もしかしたらダメかもと思いました

――今後の目標は

とにかく今年 次の試合までに2級を取りたい事と、なるべく早くアクセルジャンプと三級を所持して4年の卒業までに東インカレを突破してインカレに出ることです

――先輩方から学ぶことは

初心者から始められた先輩方でも慶應はすごいスケーティングが上手な方ばかりなので、そういう先輩の滑りに早く追いつきたいというよりそういう滑りになっていきたいなと思いますし 上級のレベルの方(5~7級)結果を残している方は日頃のスケートに対する向き合い方が私たちとは全然違うなと思うので、そういう向き合い方を自分も身に着けていきたいと思います

――スケートを始めたきっかけは

小さい頃から浅田真央選手が好きだったのと、他大学で高校で一番仲の良かった先輩が大学からスケートを始められて、スケートって大学からでも始められるんだったら自分もやってみたいなと思ったのがきっかけです

――応援してくださるみなさんに

日頃からの応援ありがとうございます。今日みたいな演技をこれからも続けていけるようにこれからもっと気を引き締めて練習に励んでまいりますので今後ともよろしくお願いします

 

石原稜雅選手(男子初級1位)

――今日の演技を振り返って

実は疲労骨折していて、練習出来ていなかったんですよね。その中でもなんとか、ミスもいっぱいありましたが、1位になるとこができてとても良かったです。

――今日の演技で良かった点

3番目のジャンプで、フリップの後にアクセルをつけることができました。もともと2本目のアクセルで転んだらつけようと思ってはいましたが、結構ぶっつけ本番に近かったのでつけられて良かったです。

――改善点

演技全体の流れが本当に良くなくて、ジャンプもミスがありましたし、それ以外でもちょっとガチャガチャしていたので、次の大会ではエレメンツももっと難しいものをやりたいですし、完成度も上げて臨めればと思います。

――今日に向けて具体的にどのような練習をしてきたか

あまり氷上には乗れなかったので、最低限の氷上練習と曲を聞いてのイメトレとか柔軟とかを中心にやっていました。

――今シーズン初めての試合はやはり緊張したか

最初は、スタート時点に着くまでは結構緊張していました。でも、演技が始まってからは集中してできたと思っています。

――東インカレの先輩をみて学んだこと

やはり、全てにおいて実力が全然足りていないというのは感じています。でも、残り一年で、来年の東インカレには絶対に出たいので、出られるようにその差を詰めていかなければと強く思います。

――目標にしている選手は

イリア・マリニン選手とネイサン・チェン選手が特に好きなんですが、とにかくジャンプがすごいです!難しいジャンプも跳ぶのですごいなと思います。

――今後の目標

級などどこまでいきたいとかは設けず、限界まで、うまくなれるまで、頑張りたいなと思います。

 

茅一洲選手(女子初級クラス7位)

――今日の演技を振り返って

自分的には、今まで練習で出来たものを、今日は本番でジャンプとかは出来ましたが、最後のスピンが、練習中も出来ていないことが多くて、今日も出来なかったのが悔しかったなと思います。ジャンプも出来たと思っても、結果をみて思ったより点数が低かったです。後でジャッジスコアが出たら、しっかり自分が出来ていないところを見て次回に繋げたいと思います。

――今日の演技で特に良かった点は

ジャンプが転倒していないということが良かったと思います。

――改善できるところ

全ての事がうまくいったら良かったと思います。特に、先ほどジャンプをテレビで見ていたのですが、もっと高くちゃんとジャンプっぽいジャンプを跳べたら良かったです。スピードとか、スケーティングスキルももっと伸ばしたら良かったです。最後のスピンももっと練習したら、入りとかもスピードとかも、もっと良く出来たと思います。今日は出来ていないので次は頑張ります。

――今日に向けてどのような練習をしてきたか

普通のスケーティングは日常のメニューでずっと練習していていました。今回ループを2回入れたので、ループの練習を集中して、昨日と一昨日の2日間はそれをずっと練習していました。

――フィギュアスケートを始めたきっかけ

同級生のみかが私が所属している学部のクラスメイトで慶應に入った時に日本の部活の文化を体験してみたいなと思って、何かの体育会に入ろうとしてた時に、みかの紹介でフィギュアスケート部に来てと言われて、そのまま入ってきました。

――目標にしている選手

主将のあかりさんのことをすごく尊敬しています。自分の頑張っているモチベーションであかりさんの動画をよく見ていて、すごい頑張っている姿を見て、自分もあんなすごい人に少しでも近づきたいなって思ってます。あかりさんの頑張っているところを見てて、自分も少しずつ上に行きたいなと思っています。

――今後の目標

いつもの目標と同じで、スケートするときはジャンプを跳びたいとかではなく楽しく笑顔で滑りたいなと思っていて、スケートすること自体を楽しみたいと思っています。

 

(取材:小田切咲彩、國廣篤志)

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