慶大にとって17年ぶりの早慶戦勝利をかけたこの一戦。第1Qは両チームともにチャンスらしいチャンスを作れずスコアレスで終えるも、第2Q以降は早大が牙を剥く。11分、早大にPSから先制ゴールを許すと、その後もフィールドゴールで追加点を許し、慶大は2点ビハインドで前半戦を終える。反撃に転じたい慶大だったが、早大の攻撃を止め切ることができず、第3Qにも2失点。その後、慶大は幾度となく攻めの時間を作るものの、早大DF陣にことごとく攻撃の芽を摘まれ得点を奪うことができず無念のホイッスル。0-4の完敗となり、悲願の早慶戦勝利とはならなかった。
第31回早慶ホッケー定期戦
11/23(木) 13:00試合開始 @駒沢オリンピック公園ホッケー場
| 第1Q | 第2Q | 第3Q | 第4Q | 合計 |
慶大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
早大 | 0 | 2 | 2 | 0 | 4 |
スタメン
GK 久保田夕雅(経4・慶應湘南藤沢)
DF 斎藤由希子(経4・慶應女子)、山岡怜奈(法3・Dwight School London)、坂田絢音(経4・慶應女子)、笹山美由希(法3・桐光学園)
MF 新井里英(法2・成城学園)、楫野彩貴(法4・国際基督教大高)、岩越美佳(法2・慶應女子)
FW 曽我部千紗(法3・Fleetwood Park Secondary school)、峰岸未来(経4・慶應女子)、山口夏実(経3・慶應女子)
早大ボールで試合開始。慶大は試合開始早々、早大にボールを保持され自陣での守りの時間が続く。しかしここは、斎藤由希子(経4・慶應女子)、坂田絢音(経4・慶應女子)らDF陣が粘り強い守備を見せ、サークル内への侵入を簡単には許さない。この守備から流れをつかみたい慶大は、曽我部千紗(法3・Fleetwood Park Secondary school)、峰岸未来(経4・慶應女子)らFW陣を中心に突破口を見出そうとするものの、早大DF陣の守備に阻まれなかなか相手陣内深くまでボールを運ぶことができず。その後、第1Q終盤は膠着状態となりボールの奪い合いが続き、両者ともにチャンスらしいチャンスを作ることができず、0-0で終えることとなる。
続く第2Qでも中盤までは両者チャンスを作れずに時間が進む中8分、慶大はこの試合初のPCを献上。しかしここでのフリックシュートは枠外へ飛び、先制ゴールとはならず窮地を免れる。ただ、このPCをきっかけとしてここからは早大による怒涛の攻撃が展開される。11分、早大にこの試合2個目のPCを与えると反則を誘発されPSに。GK 久保田夕雅(経4・慶應湘南藤沢)がグラウンダーのシュートに素早く反応するも、シュート速度が勝りボールはゴールネットに吸い込まれ先制点を許してしまう。さらに15分には、個人技での中央突破を許し、そのままフィールドゴールで2点目を献上。0-2と2点ビハインドで試合を折り返すこととなった。
エンドが変わった第3Q、反撃に転じたい慶大だったが早大の攻撃を止めきれず3分、この試合3度目のPCを献上すると、タッチシュートで3点目を許す。さらに6分にもPCから追加点を許し、4-0と大きくリードを広げられてしまう。何とか攻撃の時間を作りたい慶大は10分、ようやくこの試合初のPCを獲得。笹山美由希(法3・桐光学園)が強烈なフリックシュートで得点を狙いにいくもゴールネットは揺れず。その後は両者ともに得点が生まれることなく、試合は最終第4Qへと向かう。
4点のビハインドと後のない慶大は、攻撃の時間を増やしたいところだったが、早大の守備に屈しシュートすら放つことができない。5分には早大に連続してPCを与え追加点のピンチを招くものの、ここはGK 久保田が意地のセーブを連発し、得点を許さない。その後も早大に主導権を握られ自分たちのホッケーをさせてもらえず、無念のホイッスル。17年ぶりの悲願とはならなかった。
春季リーグ、秋季リーグのリベンジ、17年ぶりの悲願をかけての一戦となったが0-4の完敗に終わった。ただラストイヤーとなった4年生たちの試合後の姿を見ると、みな前を向きどこか清々しさを感じさせる表情を見せていた。また試合後には口を揃えて「ホッケー部で4年間活動できて良かった」と語ってくれた。4年生は5名と人数は少ないながらも、試合では全員がキャプテンシーを持ち、各ポジションを束ねる逞しい姿を最後まで見せてくれた。早慶戦勝利の悲願は次世代へと託されることとなったが、4年生が部に残してくれたものはきっと来年の飛躍につながるはず。来年度の女子ホッケー部にも乞うご期待。
▽筆者コメント
第31回早慶ホッケー定期戦にて、2023年度慶應義塾大学体育会女子ホッケー部はすべての公式戦を戦い終えました!
女子ホッケー部の皆様、1年間取材に協力していただき誠にありがとうございました。そして本当にお疲れ様でした!また、1年間記事をお読みいただいた皆様、ありがとうございました。この早慶戦の続編として、4年生の方々へのインタビュー記事も掲載する予定ですので、そちらもぜひご覧ください!
(取材:金子拓登、佐藤光)