１１月２６日（日）オータムフレッシュリーグin静岡 東海大静岡キャンパス戦 ＠草薙球場
東海大静岡キャンパス（以下、東海大静岡）と行われたオータムフレッシュ最終戦。勝てばオータムフレッシュ勝ち越しとなる大事な一戦となった。初回、慶大は２番・寳田裕椰（経１・三重）の適時打であっという間に先制に成功。３回にも４番・常松広太郎（政２・慶應湘南藤沢）の一発で追加点を奪ったものの、その裏あっさりと同点に追いつかれてしまう。しかし６回、この日２本目となる本塁打を常松が放ち、勝ち越し。その裏に１点を失ったが、６回に寳田の２打点目となる犠飛ですぐに追加点を奪い、流れを渡さない。最後は翁安毅（経２・小田原）が３人で９回を締め、見事５ー３で勝利を収めた。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
慶大 1 0 1 0 2 1 0 0 0 5
東海大静岡 0 0 2 0 1 0 0 0 0 3
◆慶大出場選手
打順 守備位置 選手名
1 ［５］ 今津慶介（総１・旭川東）
打 小堀政泰（商２・慶應）
6 有馬孝太（政２・鎌倉学園）
2 ［４］ 寳田裕椰（経１・三重）
3 ［６］５ 杉山勇征（商３・清水東）
4 ［9］ 常松広太郎（政２・慶應湘南藤沢）
9 真田壮之（経２・慶應）
5 ［７］ 佐貫碧生（商２・慶應）
6 ［指］ 内田瑛介（経２・ウェスト・トーランス）
打指 池亮達（経２・土佐）
7 ［３］ 谷口航大（経１・慶應）
3 小山春（政２・鎌倉学園）
8 ［８］ 小山春（政２・鎌倉学園）
打 上江洲礼記（商２・小山台）
8 二宮慎太朗（商２・慶應）
9 ［２］ 山口瑛士（商１・奈良県立郡山）
投 坂中大貴（商２・高松商業）
向井颯之介（商３・西宮）
鳥越裕貴（商２・慶應湘南藤沢）
翁安毅（経２・小田原）
慶大バッテリー：坂中、○向井、鳥越、翁ー山口瑛
東海大静岡バッテリー：●倉、高山、田住、澤ー柳
慶大本塁打：常松１号ソロ、常松２号２ラン
東海大静岡本塁打：なし
１勝１敗１分の勝率５割で迎えた最終戦。この日は１日２試合の日程が組まれており、法大との２ー２の熱戦が終わったわずか３０分後にこの試合は行われた。対するは、２０２３年秋季静岡県リーグで３位という結果を残した東海大静岡。勝利を収め、オータムフレッシュを勝ち越して終えたい慶大は、先発マウンドを坂中大貴（商２・高松商業）に託した。
先発を務めた坂中
初回、先頭・今津慶介（総１・旭川東）が初球を右前へ運び出塁。すぐに盗塁を決め、無死二塁のチャンスを作る。ここで迎える打者は、静岡市立高戦に続き２番に入った寳田。外角の球を逆らわずに右方向へ流し、これが先制の適時二塁打となる。幸先よく先制した慶大はその裏、先発・坂中がテンポ良く低めに集め、１本の安打は許したものの内野ゴロ３つで無失点に抑えた。
先制の適時打を放つ寳田
２回は両チーム無得点に終わったが、３回表、４番・常松に一発が飛び出す。甘く入ったストレートを叩いた打球は低い弾道でレフトスタンドへ突き刺さった。この本塁打でスコアを２ー０とした慶大が、試合の流れを掴んだように思われた。しかしその裏、先発・坂中が２巡目に入った東海大静岡打線につかまってしまう。安打と犠打などで無死一、三塁のピンチを招くと、右中適時二塁打、右犠飛であっさりと同点。追加点をとった直後だっただけに、悔しい失点となった。
レフトへ本塁打を放つ常松
ランナーを出すものの点が取れない重苦しい雰囲気の中、５回、待望の追加点が慶大に入る。先頭の杉山勇征（商３・清水東）が四球を選ぶと、続く４番・常松が２打席連続となる本塁打をレフトスタンド中段へ放り込み、勝ち越しに成功。この本塁打でスコアを４ー２とし、投手陣にとっても大きな援護となった。
この日２本目となる本塁打を放った常松
５回裏に失策絡みの失点をしたものの、グラウンド整備後の６回表、再びチャンスが訪れる。２本の安打と犠打で１死二、三塁のチャンスを作ると、今日適時打を放っている寳田に打順が回る。最低限の仕事である犠飛をセンターへ打ち上げ、この試合２打点目をあげた。チャンスをしっかりと得点に結びつけたことで流れを相手に渡さない攻撃を見せ、５ー３で終盤へと向かっていった。
その後は両チーム失策、四死球のない締まった試合展開となる。２点差のまま迎えた、最後の守備である９回裏のマウンドには翁が上がった。低めに制球されたストレートを軸に攻め、相手打者にゴロを打たせ、３人で片付ける完璧な投球を披露。2時間半を超える長時間ゲームの最後を締め括った。
９回を３人で締めた翁
この試合の勝利で、オータムフレッシュ全４試合を２勝１敗１分の勝ち越しで終えた。主に１、２年生でメンバーが構成されているオータムフレッシュ。来年以降の東京六大学リーグ戦にも期待がもてる結果となった。この日は福島でオール早慶戦が行われていたが、そのメンバーの中には１、２年生が少ないものの選ばれている。そのメンバーや３年生、あるいは今回のオータムフレッシュには帯同していない選手、さらには来春入学する新入生とのレギュラー争いから目が離せない。
◆選手コメント
常松広太郎（政２・慶應湘南藤沢）
ーー今日の試合で２本塁打を放ったが、過去には
高校の時には、そんなに自分の中でも記憶がなくて、まさか打つとは思ってなかったので、自分が一番びっくりしています。
ーー打席の中で意識したポイントは
あんまりその前に打席数がなかったので、出来ることはフルスイングしかないと思ったので、とにかく強い打球を前に打つイメージで、ホームランとかは特に考えてなくて、とにかくフルスイングを意識しました。
ーー２本塁打の感触は
結構打った瞬間感触が良くて、入ってくれと思いながら走っていました。どちらも打った瞬間の感触は良かったです。
ーー足を上げて打つ打撃フォームは昔からか
いや、高校の途中からちょっとずつそれらしきものが出来上がってきて、今こんな感じで打ってて。よく人に真似されるんですけど、（自分のフォームが）結構気に入っています。
ーー足を上げることで打ち方の意識は
なるべく無駄な動作をしたくないんですけど、タイミングをとるのに、あのリズムがいいみたいで、不本意ではあるんですけど、体に合っていました。
（記事：大泉洋渡、写真：工藤佑太）
