【ソッカー(男子)】最終節で東農大に敗れ自動昇格の希望が消える… “荒鷲の逆襲” 結末は運命の2部参入プレーオフへ

ソッカー男子

いよいよ2023年度のリーグ戦も最終節。2部昇格を大きく左右する一戦ということもあり、下田グラウンドは前節までをはるかに上回る観客で埋め尽くされていた。序盤からボールが落ち着かず、主導権を握りきれないまま時間が経過していく。慶大は、田中雄大(商2・三菱養和SCユース/成城学園)や 荘司慈英(商3・慶應)を中心にパスを回しながらゴールへと迫ろうとするが、東農大の好守を前に思うような試合運びをすることができない。そして11分、クロスからのゴールを許し失点。そのまま1点ビハインドで前半を折り返す。後半も東農大のペースで試合が展開されるが、GK・竹内秀太(商4・桐蔭学園)も積極的に前へ出てボールを処理する。後半も田中雄大を中心に攻撃を展開し、熊澤維吹(文4・國學院久我山)や立石宗悟(法2・桐蔭学園)らを筆頭にゴールへ迫っていくが、あと一歩のところで噛み合わない。さらに73分、一瞬の隙をつかれて東農大に痛恨の追加点を許す。慶大は最後まで全員で戦い抜くも、東農大からゴールを奪うことはできず。最終節は0ー2で東農大に敗れ、“荒鷲の逆襲”の結末は2部参入プレーオフに持ち越しとなった。

 

2023/11/18(日)14:00キックオフ@下田グラウンド

 

【スコア】

慶應義塾大学0―2東京農業大学

 

【得点者】

11分 中條歩(東農大)

73分 中條歩(東農大)

 

◇慶大出場選手

GK

1 竹内秀太(商4・桐蔭学園)

 

DF

3 山本献(商4・國學院久我山)

4 入江修平(政3・慶應)

5 山口紘生(商3・國學院久我山)

 

MF

16 永澤昂大(政2・國學院久我山)→ 54分 8 菱川天風(総4・桐蔭学園)

20 田中雄大(商2・成城学園/三菱養和SCユース)

17 荘司慈英(商3・慶應)→ 54分 29 茅野優希(政3・慶應)

10 塩貝亮太(商4・暁星)→ 74分15 清水皇貴(経2・三田学園)

 

FW

7 熊澤維吹(文4・國學院久我山)

13 藤井漱介(商1・静岡学園)→ 63分11 千代田和真(政4・慶應)

9 立石宗悟(法2・桐蔭学園)→ 85分 28斎藤大雅(文1・京都サンガF.C. U-18 /立命館宇治)

 

勝てば自動昇格の可能性も残る最終節は、応援や横断幕、要所要所から慶大ソッカー部の熱量を感じることができる。一方の東農大も、もちろん気合い十分。開始早々から東農大にCKを与えるが、しっかりと守り切る。また、田中雄大(商2・成城学園/三菱養和SCユース)や 荘司慈英(商3・慶應)らが体を張ったプレーで守備から攻撃へのチャンスを演出。パスを回してゴールに迫ろうとするが、東農大の容赦ないパスカットでなかなか得点に結びつけることができない。そして11分には、慶大DFを交わしてクロスを押し込まれ、失点してしまう。13分には、CKから主将・山本献(商4・國學院久我山)が頭で合わせるが、わずかにゴールの上。山本は悔しさを滲ませる。

多くの観客が駆けつけた

チームの中核を担う田中雄大

なんとしても前半のうちに得点を返したい慶大は、サイドを使って立石宗悟(法2・桐蔭学園)や藤井漱介(商1・静岡学園)にパスを出してゴールへと迫っていく。スルーパスに合わせて立石宗悟や藤井漱介が何度も駆け上がるが、相手GKにボールをキャッチされシュートを打たせてもらえない。前半終了間際も、熊澤維吹(文4・國學院久我山)を軸に前線へとボールを上げていくが、得点には結びつけられず1点ビハインドで前半を折り返す。

敵陣を駆け上がる立石宗悟

慶大FWに欠かせない熊澤維吹

エンドが変わった後半も、東農大のペースで試合が展開される。52分には、CKからシュートを放たれヒヤリとする場面も見られたが、ボールはゴールの上へと外れて難を逃れる。我慢の時間が長く続くが、山本献や山口紘生(商3・國學院久我山)ら、慶大の頼れるDF陣が東農大の猛攻を凌ぐ。56分には、GK・竹内秀太(商4・桐蔭学園)がシュートを弾き追加点を許さない。DF陣の堅守に応えるかのように、60分、慶大はチャンスをつかむ。塩貝亮太(商4・暁星)のクロスに藤井漱介が合わせ、シュート。しかし、非情にもバウンドしたボールは枠を外れてしまう。

シュートを止める竹内秀太

安定感のあるプレーでチームを支える山本献

さらに難しい展開に追い討ちをかけるように、73分、一瞬の隙をつかれて失点を許す。決定力が発揮できない中で、慶大にとっては痛い2点目となった。それでも、慶大も攻勢を強め一進一退の攻防に持ち込む。途中出場の千代田和真(政4・慶應)も華麗なドリブルで相手DFを交わしチャンスメイクする。70分台後半には、チャンスの場面で山口紘生、清水皇貴(経2・三田学園)、茅野優希(政3・慶應)らがシュートを連発するが、どうしてもゴールネットを揺らすことができない。応援も最後まで全力で声を出し続け、荒鷲イレブンの背中を押す。終盤は最終ラインでパスを回し攻撃の好機を伺うが、悔しくもここで試合終了のホイッスル。この敗戦で2部自動昇格の希望は絶たれ、運命の2部参入プレーオフへ進出することが決まった。

競り合う山口紘生

女子部も応援に駆けつけた

命運を分ける2部参入プレーオフの舞台は、昨年の2部参入プレーオフで亜細亜大に逆転負けを喫したブリオベッカ浦安競技場。そして、今年のチームには、昨年のプレーオフに出場したメンバーも多く残っている。あの日から約1年、部員一人一人が様々な思いを胸に戦ってきた慶大ソッカー部。4年生のリーグ戦を締めくくる最後の試合、そして”荒鷲の逆襲”の結末は、12月2日の2部参入プレーオフへと持ち越された。今年こそは、ブリオベッカで「若き血」を歌う姿を、そして嬉し涙を流す姿をこの目で見届けたい。

 

次戦12/2(土)2部参入プレーオフ決定戦11:00キックオフ@ブリオベッカ浦安競技場

 

▽以下、選手インタビュー

主将・山本献(商4・國學院久我山)

ーー今日の試合を振り返って

負けられない試合だったのですけれど、得点力だったり自分たちがしっかり点を決め切るというところに関してはなかなかうまくいかなくて、失点も2失点してしまって難しい試合だったかなと思います。

 

ーープレーオフに向けてどのような調整を

まずは心のところと体のところということで、ピッチ内では今日出た課題であったり、得点のところだったり、そういったところにこだわって、勝たなきゃいけないという状況ではあるので、そういったところにこだわってやっていきたいなと思います。ただピッチ外のところでも抜かりなく、ピッチ内に向かっていけるように集中して、隙なく良い組織にしていきたいなと思っています。

 

ーープレーオフへの意気込み

去年経験したこととしては、やっぱり最後は結果。結果を出さないと何も残らないということを経験しているので、なんとしても勝って、最後は気持ちだと思うので、そこはしっかり全員で頭を揃えてやっていきたいなと思います。

                        (取材:上村真子、愛宕百華、長掛真依)

 



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