【端艇】女子舵手付きクォドルプルが3位入賞!有終の美を飾る 全日本選手権大会

 

表彰台で笑顔を見せてくれた女子舵手付きクォドルプルのクルー

9月15日から18日にかけて埼玉県戸田市・戸田ボートコースにて行われた第89回全日本選手権。慶大からは8チームが出場し、女子舵手付きクォドルプルが3位入賞、女子エイトが6位入賞、男子舵手付きペアが4位入賞を果たすなど全国の舞台で健闘した。

種目名 結果 決勝タイム
男子ダブルスカル 予選敗退
男子舵手付きペア 4位入賞 7:59.43
男子舵手なしフォア 予選敗退
男子舵手なしクォドルプル 予選敗退
男子舵手付きフォア 予選敗退
女子エイト 6位入賞 7:25.21
女子舵手付きクォドルプル 3位入賞 7:18.63
男子エイト 予選敗退

~2日目のコメント~

男子舵手付きペア

嶋本

男子舵手付きペアは2日目に行われた予選を1位通過。決勝進出を決めた。

(今日の予選を振り返って)社会人の東レ滋賀の実力がまったくわからず、予想としては早いと予想していたんですけど、どう対応していいかわからない状況だった。最初の500メートルで先に(東レ滋賀に)出られてつらい展開が続いたんですけど、そのあとクルーでまとまって追い抜くことができた。(調子はどうだったか)よくもなく悪くもなくといった感じだった。(決勝戦に向けて)絶対に表彰台の一番高いところに登りたい。

小野

(今日の予選を振り返って)厳しい試合になることは重々承知だったので、どんな展開になっても最後は自分たちが一番になると信じていた。最初は苦しい展開だったが最後は1位になれて、あきらめずに強くいくことができた。(勝因は)試合に向かっていくにあたって緊張とか気負いもなくできたと思う。(チームのいいところはどういうところだと考えているか)一言で言ってしまえばまとまりがあるということ。個人個人の仲がいいというわけではないがクルーの上では「そこに行こう」と言えばそうできる。学年の垣根というのは感じない。(4年生なので今大会で引退ということになるが)このことは結構意識していまして、4年間でまだ決勝Aにも行けていない状況だったので、最後の最後くらい自分に花を持たせてやってもいいだろう、と思っています。悔いを残さず、最後までやるつもりです。(決勝に向けて一言)予選の結果は良かったが大差だったわけでもないし、レース展開によっては負けてしまうということもあり得るので、油断は1秒たりともしないで最後まで行きたいと思う。(目標は)もちろん優勝です。

山中

(今日の予選を振り返って)作戦がばっちりはまって、1位で通過できてよかったと思う。体力はある方だと思っていたので、途中相手がへばってきたところで一気に追い抜こうというのはずっと言っていて、実際に相手がへばったところで一気にスパートをかけて追い抜くことができた。(勝因は)練習から常に高いモチベーションでやってきたので、その成果も出たのかなと思う。(4年生なので、今大会で引退ということになるが)引退というのはすごくうれしいんですけど、最後にこの部に何か残せたらなと思う。ちょうどこれから伸びる2年生と一緒に乗っているので、何か感じ取ってくれればいいなと思います。(チームのいいところはどういうところだと考えているか)嶋本も先輩の自分に対してどんどん意見を言ってくれるし、逆に僕が島本に何か言っても何もしこりも残らないので、そういったコミュニケーションができるところだと思います。(決勝戦に向けて一言を)相手もすごい早いと思うので、練習の成果を生かして、優勝できたら優勝します。

予選敗退に終わり肩を落とす男子エイトのクルー

~最終日のコメント~

畠山監督

(決勝全体のレースをふりかえって)まず、順番にいくと女子クォドに関しては、初めて銅メダルをとったんですけども、あれは優勝を狙いにいったんですよね。1位を狙いにいっての銅メダルなので、まあメダルをとったことに関しては褒めてあげたいと思いますけど、この全日本選手権、基本的には誰が(日本で)一番速いのかを決めるだけの話で、1位は価値があるけど2位3位はあまり価値がないんじゃないかと。まして4位も2位も3位も同じじゃないかということで、彼女たちには1位ということを、それを狙ってるプランをたてて出した。結果的に3位だったんですけど、まあ2位とか3位とかを狙うプランだったら、また4着になってるということになると思う。1位、2位と早稲田、デンソーに関してですけど、もうちょっとレーシングしたかった。まだまだ地力の差があるので、前半にすぐ離されちゃったんだけど、昨日までの持ちタイム、前半の500mのラップからすると彼女たちの進歩というのを褒めてあげたいと思います。それから、舵手つきペアに関しては、実は予選も一回しかしてないので各クルーの実力が分からないと。で、いきなり決勝なのでぶっつけ本番に近いけれども、結果的に決勝で最下位と。これも副将の山中君が乗ってたんだけども、なんというかあまり実力は出せてたとは思わない。実力が出せてたとは思わないというかそれも実力のうちなんだけど。ちょっといまいち堅くて、重かったかなと。少し残念。嶋本もまだ2年生なので、将来ある、体も大きいし、インカレの付きペアは山中と吉田が乗っていたんだけどいまひとつ伸びなかったので、思い切ってそういうクルー編成したんですね。私たちが予想していた通りというか、期待以上の船の動きをしてくれた。非常に素材としてはいい組み合わせだったんだけども、まだまだ腹が据わってなくて練習の一番悪いのが出るっていう。女子のクォドは腹が据わっていたので練習以上のものが出た。腹の据わってないのは練習の一番悪いのが出ると、最たるものは男子の対抗エイトと。まだまだ、という感じですね。それから女子のエイト、これは女子の付きクォドが決勝に出るというのは史上初なんだけども、女子のエイトもこれも史上初と。うちはメンバー的には勝てるメンバーではないのだけども、ぎりぎり8人で。でも土俵にのぼることが大事なので、まあここをきっかけに来年再来年とチャレンジし続けることが大事なのかなと思っています。(今大会で4年生は引退となるが、その4年生はどのような学年だったか)すっとこどっこいだよね。本当にね。まあ強い選手も多いし人数も多かったと思います。彼らがもたらしたものは、下級生にもたらしたものも大きいですし、実際その力の強さというか、そういうのはあったと思います。どんどん急速に進歩していった代で、ただまだまだ腹の据わり方が甘いというか、心の部分がスピードに追い付いていなかったかなと。普通は心が成長してスピードがついてくるんだけどちょっと逆な感じ。スピードはどんどん出てくるんだけど。まあでもいい代でしたよ。(3位に入賞した女子クォドにはどんな声をかけたか)おめでとうございます、と言ったかな、終わってから。すごく回り道をしてきたんだよね。インカレのときもクルーが変わったりとか、主将の上田が腰痛が発症して歩くのもおぼつかなくなって、病院に連れてって、その間他の3人はどうするかだとか。それでも上田に関してはすごく大きなものを学んだんじゃないかと思うんだよね。自分が4年生で一番強いんだから、一番前のストロークを漕いでるんだから引っ張てくんだけど、ボートは一人で漕ぐんじゃないんだよね。そのとき下級生が力を合わせて彼女を押してくれてるというのを感じた思う。そういう意味では、よかったのかなと思います。決勝に関しては、実は昨日の夜から今朝にかけてさらに進化すべくちょっとした練習をしたんですが、上田は腰が痛いからできない状況の中で3人でやってた。だけどその通りに彼女はやってくれて、スタートで出れたんだよね。だから勝負になった。そういう意味ではすごくどんどん進歩していった。明日やったらもっと速いんじゃないか、っていうクルーでした。どんどん上手くなる。(新人戦に向けての意気込みは)慶應はご存じの通り、他の学校と違ってスポーツ推薦もなくて、受験して入ってきてもらってそれを鍛えて鍛えて4年生までになんとかこうドンと出す、という学校なので、新人戦はちょっと厳しいんだよね。でも、っていうところでやれることを全部やっていい成績を残したいなと思っています。

女子舵手付きクォドルプル

上田主将

女子舵手付きクォドルプルは3位でゴール。初のメダル獲得となった。

(今日の試合を振り返って)インカレの時の決勝は明確なレースイメージができなくて不安なまま試合に臨んだんですけど、今日の全日本の決勝は前日に5人みんなで話し合って、リアルなレースイメージができて本番に臨めた。今までスタートが苦手だったんですけど、とにかくスタートで出ようとしました。また、監督に新しいことを教わって実行してみたらラップタイムが今までより5秒早くて、自分たちの中では本当に最高のスタートができて、かつ第2クオーターで絶対にかぶろうとして、実際にかぶることができた。そのあとは1位と2位に離されたんですけど、3位を狙ったのではなくて、本当に優勝を狙っていて最初スタートを決めることができて、最後に追い上げてきた仙台大学から逃げ切れて3位という結果になったのではないかと思います。すごく満足のいくレースだった。(監督からはどのようなことを教わったのか)スタートスパートという高いレートで漕ぐんですけど、その時にボディを全部使ってしまうのではなくて、ボディを半分くらいにして漕ごうとした。(新しいことをするにあたって不安はなかったのか)苦手なことだったので、それ以上悪くなることはないと思ったし、同じことをやっても勝てないと思ったので、変えるしかないと思った。(引退となるが、4年間を振り返って)入部した時の女子部は先輩と私の2人だったが、最後には早稲田とデンソーに並ぶクルーになれて、本当にいいときにこの部に入れたなと思うし、本当にいい人たちに恵まれて、いい環境に恵まれて、一生懸命練習だけに集中できたというのは本当にたくさんの人のおかげだし、本当に運がいいなと思う。本当に幸せです。(4年間で特に印象深い試合は)今日の試合が一番です。(ずっと部を引っ張ってこられたが、次の代に臨むことは)今日の最後の女子エイトでもそうなんですけど慶大の女子部のいいことは、あげようと決めていたところでコックスのコールがかかったらどんな状況でも絶対にあげることができることができるところだと思うので、これを新たな伝統にしてほしい。

齊藤

(今日の試合を振り返って)前日のタイムとかを見ると私たちが4位で、自分でも私たちが4位だと勝手に思ってしまっていた。でも昨日の夜にクルー全員でレースイメージをして、どこであげるとか、どこでこうするとか、を決めて今までこのクルーでやってきた中で一番いいイメージができて、すごく勇気が出て、その時は優勝できるんじゃないかっていうくらいいいイメージができた。今日試合してみて、昨日、スタートは長く漕ぐよりも回転しようということで、漕ぎ方を変えてみたのですがタイムが昨日のラップタイムより4秒くらい短くなった。そのおかげで半艇身かぶるくらいついて行けていた。インカレの時も決勝で負けたのはスタートが勝てなくて精神的に追い詰められてしまい、第2クオーターからずるずる落ちて行ってしまうというのが私たちのパターンだったので、それは絶対にやったら負けてしまうということで、漕ぎ方を変えたら、タイムが出て、これはいけるって第2クオーターの時にみんなで思えた。第3クオーターに入るころに仙台大学が後からあげてくることで有名なクルーなので、今のうちに離すぞ、ってクルーで話していて、イメージ通りのレース ができました。優勝はできなかったんですけど、納得のいくレースができたと思います。(新しいことを試すことには不安はなかったのか)不安は大きかったんですけど、変えなきゃ変わらない、ということを監督もおっしゃっていて、変えるなら大胆に変えなきゃ変わらないと思っていた。誰一人として納得のいく漕ぎ方じゃなかったらちゃんと言えるし、それができることがこのクルーの好きなところです。納得いく漕ぎ方ができたときにはそれを徹底的に追及できることが勝てた勝因だと思います。(引退ということですが、4年間を振り返って)2年生の時にマネージャーから漕手になったので、まだ漕手歴3年で、志半ばで終わってしまうという感じがしないでもないんですけど、3年生の1年間は対抗に乗れなくて、エルゴも全然まわらなくて、私はいつ対抗に乗れるんだろうと思っていた。学校もあるし4年生まで続くられるのかなと思っていました。「日々努力していれば報われる」って先輩方がおっしゃっていたので、こんなことやっても意味がない、って思わずに、毎日同じことでも何回も言われたことを繰り返してやって、誰よりも追及するってことを一心不乱にやっていた結果として対抗に出ることができて、慶大クォドルプル初めての入賞という結果をつかむことができて、本当に感無量です。(一番印象に残る試合は今日の試合か)そうですね。他のメンバーはあるんですけど私は表彰台に上ったのが初めで、印象深いです。最後の試合でこういうレースができるなんて思ってもいませんでした。(次の代に臨むことは)漕ぎ方とかはいろいろいいのが見つかってくると思うので、精神論になるんですが、クルー全員で意思統一して全員でやらなきゃできない、っていうことをわかるクルーになり続けてほしい。クォドルプルでもエイトでもそうだと思うんですが、全員で勝つために何ができるかって考えて地道に毎日同じことができるクルーが勝てると思うので、そんな先輩になっていってほしいなと思う。

辻次

(3位という結果について)慶應史上初の女子クォドでの決勝ということで、すごく私も1年生ということで緊張していたんですけど、まさか3位というところまで、この短い期間で仕上げたクォドだったのでいけると思ってなくて、もちろん優勝できなかったのは残念だったんですけれども、先輩方の引退試合でメダルをとることができたことはすごく嬉しいです。(決勝のレースの内容について)今日のレースの内容については、今までは第1クォーターがすごくタイムが出ていなかったんですけども、昨日始めた新しい漕ぎ方で第1クォーターのタイムはすごく上がってそのおかげでラストまで行くことができたので、それはよかったです。(決勝のレースは緊張したか)インカレのときに決勝まで初めて私は行ってそのときはすごく緊張したんですけど、決勝の空気っていうのを分かるようになって、今日は緊張せずに力を発揮することができました。(コックスとして気をつけた点はどこか)今日は風がきつかったので、風が弱いときに勝負を仕掛けたりだとか、水面があまり荒れてないときに勝負を仕掛けたりだとかをすることと、他のクルーたちが速いことは分かっていたんで早め早めに勝負を仕掛けて差を離せるように頑張りました。(今のクルーはどんなクルーだったか)このクルーはどの練習でも一本一本に気持ちを込めて、毎回毎回、上手くなろうとする向上心が強くて常に意識の高いクルーで、昨日や今日もレース前の最後の一本まで上手くなろうと努力して、上手くなれたからこそ、この結果が出たんだと思います。

三好

(今日の決勝のレースを振り返って) 前日にクルーのみんなで話し合い、やろうと思っていたことをレースで出せたので、自分たちのレースをすることが出来た。(全日本選手権にかける意気込みや、チームのモチベーションは)大会の予選、準決勝と勝ち上がっていくにつれ、チームの団結力も高まっていった。信頼できる仲間がいるから頑張れる、という思いが強かった。(今後に向けて) 私は今回でメダルが初めてだが、この結果に満足するのではなく、これをスタートとして、これからも上位を狙っていけるように頑張っていかないといけないなと感じた。

西山

(今日の結果を振り返って)優勝を狙っていたので悔しさが無いと言ったら嘘になるが、この三年間で六回目の決勝にしてようやく表彰台に登ることが出来たので、喜び半分悔しさ半分という感じです。(全日本選手権にかける意気込みやチームのモチベーションは雰囲気は最高です。四年生の二人が引っ張ってくれて、私たちはそれについていったら間違いないと思えるくらい信頼関係も完璧だった。上田が腰を痛めたり、敗者復活まで行くなど、ピンチの状況もあったが、そこでクルーが一致団結し、ここで絶対に終わらせないぞという気持ちになれた。気持ちで掴んだ結果です。 (今後に向けて)今シーズン、4で初めて決勝に行けて、メダルを取って、というように確実にステップアップしているので、次は一番いい色のメダルを取れるように、私が引っ張っていこうと思います。

男子舵手付きフォア

小野

(決勝のレースをふりかえって)コーチに堅かったって言われたんで、まあ自分達としては正直そんなつもりはなかったんですけど、たぶん自然とそうなってしまった。(コックスとして気を付けたことは)気負いすぎていたのはあるんですけど、気を付けたのはとにかく前に出たかったので、最初から行くしかないなと、それしか頭になかったです。(最後の大会となったが今の心境は)始まる前はもう最後だと思って、ずっとこれで終わりかと思ってまあ寂しい気持ちとか色々あって、結構泣いたりとかしていたんですけど終わってみるとやっぱり負けると悔しいですよね。まあやることはやったんで悔いはないんですけど、後悔もしてないんですけど、悔しいです。(4年間通してのボート部としての生活はどうだったか)本当にやってきてよかったなとずっと思っています。

山中

(決勝のレースを振り返って) やっぱり決勝独特の雰囲気にアップのときから呑まれてしまい、自分たちの実力を発揮できなかったのが悔しかった。(最後の全日本選手権でしたが、それにかける意気込みやモチベーションはどういったものでしたか)僕たちの代になって、早慶戦も負け、インカレも日本一になれなかったので、今回はどの種目でもいいので日本一をとりたかった。しかし結局とることは出来なかったので、日本一という目標が達成出来ず残念だった。だが、個人的には二年生の島本にすごくいい経験をさせてあげられたと思うので、後輩に何かを残せてやれてよかった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました