5月18日から2日間にわたって行われた、東京六大学野球春季リーグ戦、対明治大学戦。2連敗で惜しくも勝ち点を落とす結果となったが、応援席ではどんな‟應援”が繰り広げられたのか。ケイスポ部員が目撃した、應援指導部員の奮闘をリポートする。
5月18日(土) 慶應義塾大学 ●0-5○ 明治大学
~試合概要~
慶大・外丸東眞(環3・前橋育英)が初回に1点を失ったものの、粘りの投球で味方の反撃を待つ。しかし明大・高須大雅(3年)の前に得点を奪えず。明大のリリーフ陣にも苦しめられ、無得点で初戦を落とした。
序盤から落ち着いた試合展開となる中、3回には「元号」にちなんだ声かけが。「“慶応”は“明治”よりも古い1858年から、160年以上の歴史がある。大きな声で伝統を感じながら「三色旗の下に」いくぞ」という声かけで、毎試合3回に歌われる「三色旗の下に」が始まった。
5回にはこの日が母親の誕生日だという部員が「直接言うのは恥ずかしいが、明治に勝って母を喜ばせたい」と意気込み。しかし試合は無得点に終わり、得点時の「若き血」は明日に持ち越しとなった。
―1回戦の感想
野球応援担当Nさん:試合状況に呼応した応援席になってしまって、我々でアクションを起こせない、どんどん盛り下がってしまう。応援席から手を打てなかったことが、反省として残りました。応援席の雰囲気を改善したかったので、夜に野球サブ(野球応援の担当者)3人で、明日に向けて緊急の手を打たないといけないのではと考えました。ZOOMで深夜まで会議をして、3人が気づいたことを言い合い、寝るまで話し合って問題点を洗い出し、応急処置的な改善をしました。結果としては、自分たちは声で直接伝えるべきだとなり、翌日の部門集合で思いを伝えました。今の應援指導部は、嬉しい悲鳴ですが1、2年生の人数が多いです。1、2年生はまだカード負け越しを経験したことが無いので、その屈辱をしっかりと伝えました。
5月19日(日) 慶應義塾大学 ●3-4○ 明治大学
~試合概要~
2点ビハインドで迎えた9回裏、慶大は3番・水鳥遥貴(商4・慶應)からの攻撃で無死満塁を作るも、6番・坪田大郎(商3・慶應)の右犠飛1得点に終わり、最終回のチャンスを活かしきれなかった。3-4で明大に2連敗を喫し、勝ち点を落とす手痛い敗戦となった。
正念場となった明治戦には、普段よりも多くの観客が訪れた。この日最初の声かけを行ったのはKさん。にこやかな太陽のイラストを手に、応援席を鼓舞した。
3回には「三色旗の下に」のメロディーとともに、Eさんが登場。「応援が無くても試合は成り立つかもしれない。しかし、私たちは選手に勇気を貰い、選手は歓声に勇気を貰う。だから声を出して欲しい」と熱いメッセージを送った。
また、明大戦のみで使用される応援歌である、「孔明」が神宮に響き渡る場面もあった。この応援歌専用の楽器として、「銅鑼(ドラ)」が用意されている。
最終回には大チャンスを作ったものの、反撃及ばず敗戦。部員それぞれの悔しい表情が印象的であった。
(取材:片山大誠、加藤由衣、岩切太志、ウジョンハ、工藤佑太)
<さいごに>
今春のリーグ戦も、いよいよ早慶戦を残すのみとなりました。ケイスポ應援指導部班では野球のリーグ戦開幕にあたり、様々な企画を行いました。新しいことばかりでしたが、多くの協力のもとで2カ月を過ごしました。記事を読んでくださったみなさん、ありがとうございました。早慶戦の前にも記事を公開する予定です。ぜひご覧ください!
慶應スポーツ新聞会 應援指導部班チーフ
工藤佑太