【ホッケー(男子)】前半のゴールを守り切り接戦を制す!1部残留を決める大きな勝利/関東学生ホッケー春季リーグ順位決定戦 vs日本体育大

男子ホッケー

慶大は立ち上がりから攻撃機会をうかがうと、第1Q13分、福島諒太(4・慶應)PCをフリックシュートで決め、先制に成功する。続く第2Q5分、福島からパスを受けた岡本遼一(経2・慶應)が体勢を崩されながらもシュートを決め、追加点を挙げる。さらに、第2Q終盤には岡部匠汰(経4・慶應志木)がボールを流し込み3点目を挙げる。しかし後半、日体大が驚異の攻めを見せ、第3Q3分と第4Q4分に得点し、1点差に迫られる。それでも慶大は最後まで果敢にフィールド上を駆け回り、1点のリードを守り切って試合終了。3―2で今季初勝利を果たし、無事に1部残留を決めた。

令和6年関東学生ホッケー春季リーグ

 

5/26(日) 13:10試合開始 @早稲田大学東伏見グラウン

 

 

第1Q

第2Q

第3Q

第4Q

合計

慶大

 

スタメン

 

GK 高梨賢人(政2・慶應)

 

DF   二宮怜(政1・慶應)、森村悠太郎(政2・慶應)、坂上開道(経4・慶應)

 

MF 岡部匠汰(経4・慶應志木)、島田風或(政2・慶應)、南龍之介(政4・慶應志木)、福島諒太(政4・慶應志木)

 

FW 岡本遼一(経2・慶應)、前田海(経4・慶應)、北村玲(経4・慶應)

 

灼熱の太陽がグラウンドを照りつける中迎えた春季リーグ順位決定戦。勝てば5位決定戦に進出するだけでなく、今季の1部残留が確定する大一番である。この重要な試合、相手はAプール3位の日本体育大学である。日体大とは昨秋の7位決定戦では5-0で慶大が快勝した。スタンドには多くの保護者が駆けつけ、負けられない一戦を見守った。

初勝利を飾れるか

第1Qは慶大のセンターパスで試合が始まった。立ち上がりは日体大が右サイドを中心に攻める。それに対し、慶大守備陣は気合いの入った危なげない守備で守り、攻撃につなげるという展開。6分、相手のスイーパーのトラップミスからそれを拾った北村玲(経4・慶應)が抜け出してシュートを試みるも、相手キーパーのナイスセーブにより防がれてしまう。それでも9分に相手フィールドプレーヤーにグリーンカードが出され勢いに乗った慶大は、12分、岡本が左サイド深くからドリブルでチャンスを作る。これも惜しくも相手キーパーに防がれてしまうが、その後13分に再び岡本が強いボールをサークル内に打ち込み、これが相手の足にあたってPCを獲得する。勝利のためプレッシャーがかかる局面で、福島はこのP Cをフリックで見事に決め、先制に成功する。両者共にチャンスを作りボールが動いた第1Qはこのまま終了し、1―0とリードした状態で第2Qに挑むことになった。

相手ゴールに迫る北村

福島が放ったシュートはネット中段部へ

1点のリードを経て迎えた第2Q は序盤からボールが縦横無尽に動いた。序盤、相手のロングパスが繋がり一気に自陣ゴール前までボールを運ばれるも、北村がカットしてサークル外に出す。しかし、日体大がボールを回し、慶大はなかなかボール保持ができない我慢の時間が続く。そんな中、5分に試合が動く。相手サークル付近で福島からパスを受けた岡本が体勢を崩されながら放ったシュートは、ゴールネット左上部に吸い込まれる。待望の追加点を上げ、このまま慶大ペースに試合を動かしたいところだが簡単にはいかない。

9分、相手リスタート時にファウルを取られ慶大にグリーンカードが出てしまい、2分間を1人少ない10人で戦わざるを得なくなる。しかし、すぐにピンチを脱する。相手選手にイエローカートが出され、10人同士で戦うことに。すると、終了間際にチャンスが訪れる。相手サークル内で慶大が繋いだパスを最後に決めたのは岡部。受けたボールをゴール右側に流し込み、3―0で試合を折り返す。

観客もどよめくシュートを決めた岡本

岡部(中央)のゴールが決勝点となった

第3Qは、双方のチームが緊張感あふれる攻防を展開した。試合開始直後の2分、日体大のFWがサークル内に侵入するも、慶大はD Fを中心にしっかりと守り切る。ところが3分、とうとう追加点を許してしまう。慶大の25ヤードライン内での反則が原因で与えたPCを森村悠太郎(政2・慶應)が見事に防ぐも、リスタート直後に隙を突かれ、3―1とされる。慶大は残り時間に何度も攻め込むものの、ゴールを奪うには至らない。12分には複数回サークル内に侵入するが、得点には結びつかず。それでも14分、前田海(経4・慶應)がサークル内に侵入してきた日体大のボールを外し、福島が25ヤードラインからボールを出すことでピンチを逃れる。15分にはサークル正面からの侵入を坂上開道(経4・慶應)がしっかりとクリア。17分には再びサークル内での反則があり、福島が相手選手が放ったボールを足に当ててしまう反則で2度のPCを与えながらも防ぎ、得点を許さなかった。慶大は厳しい防御に努めながらも、日体大に1点を奪われたQであった。攻撃ではチャンスを作るものの、決定力不足が響き、スコアを動かすことができず、勝負は最後の15分へと託された。

好守備を見せた森村

守備の中心となった坂上(中央)

迎えた第4Q。2点を追いかける日体大は序盤から激しく攻撃を仕掛け、慶大は一向に自陣から抜け出せない。すると4分、相手のパスをカットしようと慶大選手が前に出た一瞬の隙を突かれてしまう。フリーとなった相手選手がゴールを決め、1点差に迫られる。そこから慶大は選手一丸となって1点を守ろうと守備に奔走する。太陽に体力を奪われる中、両校にパスミスが目立ち、なかなかロングパスを繋げることができない。すると10分、自陣内でのパスを相手にカットされるも、慶大はキーパー以外の全選手が必死の帰陣し、なんとか守りきる。それでもピンチは終わらない。13分、慶大の守備陣形が整う前に相手選手が25ヤードラインからシュートを放つ。このシュートはゴールギリギリの右側にずれ、九死に一生を得る。全員でピンチを脱した慶大はラスト1分でボール保持に成功、最後は味方内でパスを回しながら時間を稼ぎ、ここで試合終了のブザー。第2Qでの岡部のゴールを守り切り、3―2で春季リーグ戦初勝利を飾った。

全員で守り切った

ようやく今季初勝利を収めることができた慶大。守備から攻撃へとつなげ、3点を先取した。しかし、徐々に前節の逆転負けを喫した駿河台大との対戦を彷彿とさせるような試合展開となった。後半に入ると、慶大は前半とは打って変わり、ボールを保持することができず、相手の攻撃を耐え凌ぐ時間が続いた。それでも慶大イレブンは一心不乱にピンチを脱し、見事に1点を守り切った。次戦は開幕戦で完封負けを喫した法政大との対戦である。少しでも上の順位である5位を目指し、今日の試合のように果敢に攻め、一丸となって1点を守り切る試合を期待したい。

5位決定戦に臨む

 

次戦 春季リーグ5位決定戦 6/9(日)11:20~  vs法政大 @早稲田大学東伏見グラウンド

 

(取材、写真:久保田敦也、宇田川志乃、岡里佳)

 

▽以下、選手コメント

主将・FW前田海(経4・慶應)選手

チームを鼓舞し続けた前田

——今日の試合を振り返って

勝てたことは良かったのですが、ただその中でやっぱり自分たちとしても課題が残る試合で、最初3点リードして、 その流れで勝てるはずだったんですけど、やっぱり押し込まれた時にチームとして後ろ向きになってしまう癖があって。そこで前回の駿河大戦でもリードしていたものの、その後5点取られて負けたっていう試合があったんで、選手の中には2失点した時にそのことがちょっと思い出して、ちょっと負けるビジョンを持ってしまった選手もいるかもしれないんですけれど、今回は自分たちでしっかりとコントロールすることができて、しっかり前に出て、2失点したしましたけど、抑えくることができたんで、良かったです。

 

——前回の駿河台戦では逆転負けという悔しい結果となりましたが、そこからどのように立て直しましたか?

前回、前に前に、となっていて、全体的にちょっと押せ押せの雰囲気になってしまってたんですけれど、今回は途中で1回半分に引いて、1回チームを落ち着かせるってことをしてから、その後で前にプレッシャーかけるってことをやっていたので、自分たちとしても守っていきたい形にできました。

 

——次戦に向けて意気込みをお願いします

前回負けて3ー0で負けてしまったチームなんですけれども、実力としてもそんなに自分たちが負けてるとは全く思っていないので、次こそ勝って返したいなと。

F B福島諒太(政4・慶應志木) 選手

先制点を挙げた福島

——今日の試合を振り返って

前回の駿河台戦で逆転負けをしてしまって、監督にも「こんな弱いチームだと思わなかった」や「2部降格もありえるぞ」など厳しい言葉をいただいていましたが、それは見返せたかなと思いますし、安心しています。

 

——1点目PCからの得点となりましたが、得点したときの心境を教えてください

出しが不在で急遽岡本(遼一)くんに出してもらったんですが、もうやるしかないなという気持ちで、コースは甘かったんですけど、意表をつける様なコースだったので結果的にはよかったかなと思います。

 

——最後迫られる展開になったと思います。最後どのような守備を心がけていましたか

まずは守り切るサークルに入れないということをベースでそれを徹底しました。サークル外でちゃんと当たる、その後のボールをちゃんとクリアするということ。また攻めるときにサイドの縦からシンプルに強打になったとしても出すなど、安牌に行うということを意識しました。最後時計との戦いでしたが、守り切れてよかったです。

FW岡本遼一(経2・慶應)   選手

2点目を決めた岡本

——今日の試合を振り返って

春リーグで1勝できたので、とても嬉しいです。

 

——体制崩されながらのゴールでしたが、得点したときの心境を教えてください

死ぬ気で絶対決めてやるというパッションで決め切りました。

 

——次の5位決定戦に向けての意気込みを教えてください!

法政は一度対戦して悔しい負け方をしてしまったので、次こそは絶対勝てるよう全員で分析して勝ちに行きたいと思います。

MF岡部匠汰(経4・慶應志木)   選手

3点目を決めた岡部

——今日の試合を振り返って

春リーグで初めての勝ちということで、まず勝ち切れたのがよかったかなと思います。でも春リーグが終わったわけではなく、残り1試合あるのでそこに向けて出てきた改善点をブラッシュアップしたいです。ブラッシュアップするにはいい試合になったと思います。

 

——3点目が決勝点となりましたが、得点したときの心境を教えてください

 

正直3点以上得点できると思っていたので、3点で終わってしまったのはネガティブな面です。後半もこっち(慶大)は0点で終わってしまったので、自分を起点にもっとチャンスを演出できたらなと思いました。

 

——次の5位決定戦に向けての意気込みを教えてください!

次は開幕戦で敗れた法政戦ということで、勝ち切って5位入賞を決めたいと思います。

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