第1セットは第1セットは安定のレシーブとスパイクでわずかにリードすると、セット後半はサービスエースを皮切りにスパイクで得点を積み上げ大きくリードし、勢いそのまま25ー20でセットを終えた。第2セット序盤は相手の攻撃パターの変化に対応しきれずリードを許し6ー10と大きく引き離される場面もあったが、4連続得点で肩を並べる。しかし後半は相手のブロックに苦しみ21ー25で惜敗した。第3セットは序盤の好プレーで勢いづき主導権を握るも、終盤の相手の追い上げでまさかのデュース戦へ。力が入る中ミスも増え29ー31で第3セットも落とした。切り替えたい第4セット、今度は序盤のリードを維持してセット後半も18−12と大きく点差をつけると、終盤は軟打も織り交ぜた落ち着いたプレーで着々と点を重ねていく。ここからは内田がスパイクで連続得点を決め、最後は相手のミスを誘い25ー15でこのセットを終えた。最終・第5セットは僅かにリードを許しセット前半を終えるもそこから逆転を果たすと、4年生ので14点まで得点を積み上げ、最後は今季強化した守備で紡いだボールを決めきり、2時間にも及ぶ大戦を15ー12で制した。
2024年10月10日(日)
秋季関東大学男子2部バレーボールリーグ戦
第10戦 慶大×山梨学院大
得点 |
慶大 | セット | 山梨学院大 |
25 | 1 | 20 |
21 | 2 | 25 |
29 | 3 | 31 |
25 | 4 | 15 |
15 | 5 | 12 |
出場選手 |
ポジション | 背番号 | 名前(学部学年・出身校) |
OH | 12 | 内田克弥(環4・松江高専) |
MB | 8 | 芳賀祐介(環4・札幌北) |
S | 6 | 山口快人(経2・慶應) |
OH | 11 | 入来晃徳(環3・佐世保南) |
MB | 22 | 稲井正太郎(法1・慶應) |
OH | 1 | 渡邊大昭(商4・慶應) |
L | 4 | 今田匠海(政1・慶應) |
途中出場 | | |
S | 15 | 久保田健介(商3・慶應湘南藤沢) |
L | 3 | 緒方哲平(環1・日向学院) |
MB | 9 | 松山鼓太郎(商2・慶應) |
第1セットは慶大が持ち前の勢いの良さを如何なく発揮した。難しいサーブにも安定したレシーブを見せ山口快人(経2・慶應)のトスから芳賀祐介(環4・札幌北)が速攻を2本決めて3ー3とする。稲井正太郎(法1・慶應)は山口の片手トスからコントロールの効いたスパイクを放ち得点につなげる。芳賀と入来のブロックで10ー9と逆転すると、3本目となる芳賀の速攻で11―9、直後には内田が体をしなやかに反らせたスパイクを連続で打ち込み13―11とする。セット後半は入来の活躍が目立った。入来はサービスエースを見せると、相手のタイムアウト直後の正確なスパイク、身長を生かした高い打点からのスパイクで18―12と大きく点差を広げた。さらに入来のスパイクで20―14と20点台にのせると、リードを保ったまま25―20でこのセットを終えた。山口のバックトス、計5本の芳賀の速攻など積極的なプレーが目立った。
速攻を決める場面が多かった芳賀
第2セット、序盤は相手の攻撃パターンの変化に対応しきれずリードを許した。速攻を交えた展開の早い攻撃に苦しみ、入来と内田のスパイクが第1セットに引き続き得点につながるも、4―6と2点を追う大事な場面では連携が取れずボールをコートに落としてしまう。渡邊のスパイクで5―7とするも、6―10と引き離されたタイミングでタイムアウトを要求する。ここからは見事な追い上げを見せる。タイムアウト直後に稲井が速攻を決めてチームを鼓舞すると、芳賀と入来は見事なブロックで相手のスパイクを阻みらさらに入来のスパイクが決まり10ー10と肩を並ぶ。このまま勢いを保ちたいところだったが、セット後半はスパイクがブロックに阻まれる場面が多くなる。渡邊の渾身のスパイクもブロックされて12―16とし、それならばと渡邊はブラックアウトで点を積み重ね15―18まで迫る。その後18―23と追い詰められた場面では芳賀のスパイクで19―23、渡邊のブロックで20―23、と主将・副将ペアが意地を見せるも、あと一歩及ばず21―25で第2セットを明け渡した。
稲井は今季多大な活躍を見せている
第3セットは攻撃にキレが戻り、同時に強みとするブロックポイントも増えた。序盤、山口のバックトスから入来のスパイクが決まり勢いづくと、続いて内田のスパイクが決まり、さらに稲井らの強固な2枚ブロックで相手スパイクを阻み6―4とする。試合を通して大活躍の入来はスパイクを決めた直後にはブロックで得点を取り9―6とリードに貢献する。繰り返し点につながっている芳賀の速攻がここでも決まり11―8とし、さらに勢いづきたいこの場面で副将兼アナリストの田鹿の掛け声が会場に響く。ここでコートに入った松山鼓太郎(商2・慶應)は見事な位置どりでナイスディグを見せ、これが得点につながり14―10として相手のタイムアウトを挟む。順調に25点に向かっていると思われたものの、終盤に相手が追い上げを見せる。入来のスパイクで19―15とするも、その後相手の鋭いスパイクを上げられず連続失点。21―20と点差を詰められ、さらに22―22、23―23と肩を並べる展開に。その後内田が渾身のスパイクを決めて渡邊とハイタッチするも、相手も引かず試合はデュースにもつれこむ。ここでも内田のスパイクでマッチポイントとするも渡邊のスパイクがブロックに阻まれ再びデュースに。力が入るデュース戦はミスも増え28―28に。ブラックアウトを取られ28―29とするも、入来が鋭いスパイクをコートに放ち再びデュースにするも、ダブルハンドから最後はブロックアウトを取られ29―31で敗戦した。
序盤から内田のスパイクが光った
序盤で勢いづきたい第4セット、序盤はシーソーゲームが続くも、山口が相手ボールの浮きを見逃さず6―4に。相手スパイクに対するディグも前セットよりも上がるようになり、紡いだボールで渡邊がスパイクを決めて8―5と点差を広げる。相手のタイムアウトを挟んだ直後にも渡邊のスパイクが決まり、さらに内田のスパイクで11―8と引き続きリードを保つ。ポール間際の難しいボールも内田が決め、芳賀のブロックで13―10とする。芳賀の速攻が決まり、渡邊も力強いスパイクでこれに続くなど慶大はさらに勢いづくと、これを感じ取った焦る相手のミスが多くなる。ここで入った松山のナイスサーバから18―12とする。7点差で先に20点台にのせると、その後は軟打も織り交ぜた落ち着いたプレーで着々と点を重ねていく。ここからは内田がスパイクで連続得点を決め、最後は相手のミスを誘い25―15でこのセットを終えた。
試合終盤もプレーと声掛けでチームに覇気を与え続ける主将・渡邊
勝負の第5セット、入来のスパイクでブロックアウトをとりスタートするも、サイドアウトの取り合いで3―3に。相手スパイクを内田があげてそれを渡邊が決めて5―3とここで一歩リードに成功する。5―5の緊迫の場面では相手に次点を譲るも稲井の渾身のスパイクで再び同点に。渡邊のサービスエースで8―7と優位にセット前半を終えたと思われたが、ここはジャッジが覆り7―8となる。しかしここで慶大は崩れなかった。コートチェンジを経て入来がスパイクを2本決めて喜びを爆発させると、内田のダイレクトで10―9と逆転する。芳賀の速攻と渡邊の活躍で14点まで得点を積み上げると、最後は今田のナイスディグでつながったボールを入来が決めきった。2時間にも及ぶ大戦を15―12で制した。
抜群の守備力を誇る今田
(記事:五関優太、撮影:長掛真依、河合亜采子)
▼以下、コメント
星谷健太朗監督
ーー今日の試合を振り返っていかがですか
昨日も落としてしまい、状態も良くなかったところから、今日は今日でまたみんなでエネルギーを込めて試合に向かっていこうという思いで迎えた中でしっかりとそれができたし、結果としても勝利することができて非常に幸せな気持ちでいっぱいです。
ーー特に第1セットなどは選手皆がバレーをいつもよりもさらに楽しんでるような姿が見えた印象でしたが、監督から見てその点はどうでしたか
重いものはもうこの間の負けからほぼほぼ取れてしまっている状態であったはずなんですが、それをまだ払拭しきれていなかったのはそうだったと思ってます。それでやっぱりそれじゃダメだよねというので、今日は気持ちを込めてスタートからしっかりできたんじゃないかなと思います。
ーー次戦に向けて一言
秋リーグも最終戦まで進むことができて、 我々は大きな怪我人も幸にしていませんので、今週の練習でまたどうなるか分かりませんが、こうやって開催させてもらっているということに感謝の念を持って、最終戦で大暴れできるように、我々の1番成長しきった状態を皆さんに見せられるようにしっかり準備して戦いたいと思います。
入来晃徳選手(環3・佐世保南)
ーー連敗を断ち切って勝利を勝ち取りましたが、振り返っていかがですか
入替戦が消えて、何を目標に頑張るかというのが見えなくなる時もあったのですけれど、やはり目の前の勝ちに集中したというのが今回の結果に結びついたと思うので、練習から試合からそういう意識を持ってやれたのかなと思います。
ーー試合内容を振り返っていかがですか
しっかり自分たちのやりたいことができましたし、その分相手のやりたいこともさせてしまった中で競り勝てたというのは良かったのですけれど、しっかり相手を抑え込めるという点ではまだまだなのかなと思います。
ーー2週間の中断期間を経て成長を感じている部分はありますか
目標がなくなった中でどうやるかというのは何度も考えましたし、プレーだけではなくて精神面の部分は2週間で少しは成長できたのかなと思います。
ーーご自身のプレーはいかがでしたか
最後、体力がなくなったりした時に雑になる部分が多かったので、そういったところを無くしていければもっと良いプレーヤーになれるのかなと思います。
ーー最終・学芸大戦への意気込み
春リーグで負けて、やはりリベンジという部分が強くあるので。この1週間でしっかりと固めて、頑張りたいなと思います。
山口快人選手(経2・慶應)
ーー今日の試合を振り返っていかがですか
昨日、負けて3敗しちゃったんですけど、目の前の1戦ということで1試合を大事にしようというのが勝ちに繋がったかなと思います。
ーー今日はクイックが試合中よく見られましたが、意識していたことはありますか
相手のブロッカーを見ながらクイックが通るなと思ったので意識的に使いました。
ーー次戦に向けて
春リーグ1部で負けているので、リベンジとするのと、2部の中でも1番強いと思うのでしっかり立ち向かっていくっていうのを意識してやっていきたいと思います。