【ホッケー(女子)】春季リーグでの熱戦再び 「悔しい」と結果は真逆に/関東学生ホッケー秋季リーグ5位決定戦vs防大

女子ホッケー

勝つと5位が決まるリーグ最終戦。相手は春季リーグでも5位決定戦を戦った防衛大となった。慶大は序盤から攻めるも相手と互角の戦いを繰り広げ、60分では決着つかず勝負はSO戦へ。慶大4番手の岩越美佳(政3・慶應女子)がシュートを決めるも防大2番手、3番手に連続シュートを許し、1ー2で敗戦を喫した。1部6位で女子ホッケー部の秋季リーグ戦は幕を閉じた。

令和6年関東学生ホッケー秋季リーグ5位決定戦

 10/27(日) 11:20試合開始 

@早稲田大学東伏見グラウンド

 

 

第1Q

第2Q

第3Q

第4Q

合計

慶大

0 

0 

0 

防大

0 

0 

0 

 

SO戦

合計

慶大

×

×

×

×

防大

×

× 

 

♢スタメン♢

GK 斉木はるな(経4・慶應女子)

 

DF 山岡怜奈(法4・Dwight School London)笹山美由希(法4・桐光学園)、西潟遥(経3・International School of Düsseldorf)金子桃子(法4・田園調布雙葉)

 

MF 岩越美佳(政3・慶應女子)村岡咲音(商4・慶應女子)、 尾関恵真(経3・慶應湘南藤沢)

 

FW 曽我部千紗(法4・Fleetwood Park Secondary school)久井玲香(商4・Dwight School London)新井里英(政3・成城学園)

 

9月に開幕した秋季リーグも最終戦。対する相手は春季リーグでも5位決定戦を戦った防衛大となった。会場には両校の保護者や関係者、他大学の選手らも集まりこの一戦を見届けた。

防衛大ボールから試合が始まると、序盤から相手の猛烈な攻めに対し村岡咲音(商4・慶應女子)が粘り強い守備を見せる。開始9分、新井里英(政3・成城学園)がボールを運び攻撃のギアをあげていくと、相手ファウルによりグリーンカードが相手に出され流れは慶大に。第1Q終了1分前、新井が村岡との連携を見せシュートを放つも相手GKにセーブされ、0ー0で最初15分を終える。

粘り強い守備を見せた村岡

防大ボールで始まった第2Qは慶大にとって耐える時間となった。開始早々にサークル内への侵入を許すも、ここは山岡怜奈(法4・Dwight School London)金子桃子(法4・田園調布雙葉)を中心に全員で前からプレッシャーをかけ、得点を与えない。慶大ボールからリスタートとなるも、パスをカットされて再び攻め込まれ全員が自陣での守備を強いられる。なんとかこの時間を無失点で切り抜けると残り1分、25mラインから慶大ボールでリスタート。ゴールまで残りわずかまで攻めるもファウルを取られてネットを揺らすことはできず、ここで前半終了。0ー0のまま、試合は後半を迎える。

前からプレッシャーをかける山岡(5番)

後半開始早々、相手のファウルから始まり慶大がボールを回すも相手にボールを奪われ、じわじわと攻撃される。それに対し慶大は全員下り、守備に徹する。そして、ついに相手ファウルにより防衛大の流れを切り、慶大が一気に攻め上がる展開に。しかし10分、慶大ファウルにより相手がPCを獲得するピンチを迎えるも相手がシュートを空振りし、ピンチを凌ぐ。そして14分、再び慶大ファウルによりPCが行われるも金子がセーブし、慶大を救う。直後にホイッスルが鳴り、第3Qも0ー0で終え最後の15分に突入する。

なんとかピンチを凌ぐ

開始3分、岩越が持ち味のドリブルでサークル内に侵入しシュートを放つも相手GKやDF陣が好セーブを見せ得点とはならない。その後も村岡や新井がゴール前まで詰めるも再び相手GKの好セーブが光りネットは揺らせない。それでも5分、得点こそ入らなかったが慶大はこの試合初めてPCを獲得、その直後には岩越が相手選手を股抜きドリブルで突破し、慶大スタンドからは歓声が上がるなど徐々に試合の流れは慶大に傾き始める。しかし「なんとしてもこのQで決めたい」と両校の意地がぶつかり合う。すると13分、一瞬の隙をつかれてカウンター攻撃を浴びる大ピンチとなるも、25mライン付近で追いついた金子がこの攻撃を止め、急死に一生を得る。ここで試合終了のホイッスルが鳴り、試合は0ー0のまま勝負はSO戦へと託された。

枠を捉えることはできず

先攻は慶大で始まったSO戦。1番手・金子が放ったシュートは相手GKの好セーブで弾かれてしまう。それでもGK斉木が相手1番手にプレッシャーをかけ1番手は両校ともにネットを揺らせない。しかし2番手・尾関恵真(経3・慶應湘南藤沢)、3番手・村岡は相手GKにボールを払い出されてしまい慶大は3人連続で得点ならず。すると相手2番手が決め、続く3番手はゴールネット中段に突き刺す弾丸シュートを放つと会場が湧き、アウェイの空気に。それでも後がない慶大は4番手・岩越がGKを左からかわしてシュートを決め最後まで諦めない。相手4番手のシュートを斉木が体で止め迎えた慶大5番手は笹山美由希(法4・桐光学園)。静寂の中進んだ笹山は相手GKのファウルにより金子がPSO(SOよりも近いところからシュートができる)に。金子が放ったシュートは相手GKに止められここで試合終了。1ー2で敗れた慶大は今秋リーグ戦1部6位となった。

ゴールを決めハイタッチする岩越(右側)

劇的な一戦は春季リーグとは真逆の結果となった。春も60分では決着がつかず、SO戦へもつれこむと2ー1で慶大が勝利した。両校の互角の争いには時折左右のスタンドから歓声が上がり、見応えある一戦であった。慶大は後半から選手交代の頻度を上げ、試合の流れを掴みつつあったものの、防大選手のスタミナが最後まで落ちず、最終ラインまでパスをつなげることすら難しいそんなシーンが多かった。

 

リーグ戦が終わってしまい、残す試合は早慶戦のみ。この試合を持って4年生は引退となり、この代でプレーする最後の時間となる。ワセダとは今秋は60分間で決着つかず、SO戦0ー1で敗れている。残り1ヶ月、秋リーグを戦って顕在化した課題に取り組み、最終戦こそ勝利で4年生を送り出してほしい。

早慶戦を勝利で飾れるか

次戦 :第32回早慶ホッケー定期戦

11/24(日)時間未定  @大井メインホッケー場

 

早慶戦直前特集として選手たちの対談の記事も掲載する予定ですので、そちらもぜひご覧ください!

 

▽以下、選手コメント

 

夏目もな(経1・慶應女子)選手

後半、一気に慶應がボールを持てるように

ー今日の試合を振り返って

絶対に5位を死守しなければならなかった試合で敗戦してしまいとても悔しいです。防衛大は全員ボールへの執着心とプレッシャーが強く、チーム全体の盛り上がりも凄くて、慶應もそういった良い部分はどんどん真似していけたら良いなと思いました。得点に繋がるチャンスのシーンはあったのに、それを決め切ることができず、個人としてもチームとしても悔しい結果になってしまったと思います。

 

ー後半からの途中出場となりました。どんなことを意識してプレーに臨まれましたか?

私はまだ1年生で先輩方に比べてまだまだ至らないところが多いので、「圧倒的な5位」を目指す大事な試合で、基礎的なミスでチームに迷惑をかけることが絶対ないようにと意識して試合に臨みました。前半の試合展開を見て、チームとして修正すべき点をしっかり理解して動けるように、頭の中で何度もイメージをしてからプレーに臨みました。

 

金子桃子(法4・田園調布雙葉)選手

守備でも大活躍

ー今日の試合を振り返って

終始防戦一方となり、思うように攻められない時間が続いてしまった試合でした。個人も組織でも全てにおいて相手が上回っていたと感じました。

 

ー第3Qでは相手PCを止めたり、第4Qでは相手カウンターを帰陣して止めました。ご自身のプレーはいかがでしたか?

絶対に無失点に抑えなければいけない試合だったので、最低限この目標の達成に貢献できたのは良かったです。ただボールを取り切ってからの攻撃への繋げ方やPCの攻めで苦戦してしまい、悔いだけが残っています。

 

ーリーグ戦全体を振り返って

リーグ上位に行けなかった以上「圧倒的な5位」を目指していましたが、その5位にもなることができず本当に悔しいです。リーグ全体を通してチームも個人も成長できたと思いますが、勝負に勝てるところまでの努力が足りなかったのだと思います。来年のチームには絶対に上位に進出してほしいです。

 

村岡咲音(商4・慶應女子)選手

相手にプレッシャーをかけ続けた

ー試合を振り返って

勝ちきれなかったこと、どんな展開になろうと最後のSOで決めたら勝ちは勝ちですがそこで負けたのがとても悔しいです。苦しい試合にする前に4Qの中でフィールドゴールを決めたかったのですが、前半から攻められる場面が多く、自分たちがボールを持つ時間が少なかったです。慶應が攻めていて取られたボールをすぐゴール前まで運ばれることがありその前で取り切れるシーンがもっとあればよかったと思います。      

   

ー序盤から積極的に守備についていた印象ですが、なにか狙いはあったのですか?

相手の攻め方が一気にFWに繋いで、押し上げるというプレースタイルだったので、カウンターを食らわないように常にリスク管理としてポジション内でのバランスを意識していました。

     

ーリーグ戦全体を振り返って

リーグ戦全体を振り返って、下位リーグに進むことが決まってから戦ってきた相手はどこもFWに上手な選手がいてその人に繋がれないように前のラインで取り切ろうというのを心掛けていました。ですが、プレスでちょっとしたトラップミスやプレスで取り切った後のパスが合わない、シュートの決め切りなど自分たちで苦しい展開にしてしまった試合が多かったかなと思いました。最後の早慶戦に向けて、まだまだ改善していけると思うので精一杯練習に取り組んでいきたいと思います。

 

(記事、撮影:和田里咲、岡里佳)

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