11月30日(土)・12月1日(日)・12月2日(月)大学日本代表候補選手強化合宿 @松山坊っちゃんスタジアム
2025年夏、日本で開催予定となっている「第45回日米大学野球選手権大会」に向けた大学日本代表候補選手の強化合宿が、11月30日より3日間、愛媛県松山市内にある松山坊っちゃんスタジアムで開催された。慶大からは昨年から大学日本代表の監督を務める堀井哲也監督、渡辺和大(商2・高松商業)、渡辺憩(商1・慶應)が参加した。(この取材は、11月30日・12月1日に行いました。)
明治神宮大会で青山学院大が初優勝を飾り、史上5校目の大学4冠を成し遂げてから約1週間が経過。11月30日から3日間、全国各地から3年生以下、計46名の精鋭たちが松山に集い、2025年夏・日本で開催予定の「第45回日米大学野球選手権大会」に出場する選手の選考を兼ねた強化合宿が行われた。
11月30日の初日は、昨年から大学日本代表の指揮を執る慶大・堀井哲也監督やコーチの挨拶後、シートノックやフリーバッティング、50m走の計測などが行われた。渡辺和は、國學院大・當山渚(経3・沖縄尚学)、渡辺憩は、同級生の法大・熊谷陸(人1・花巻東)とキャッチボールを行い、交流を深める様子が見られた。その後渡辺和は、投内連携に参加。渡辺憩は、フリーバッティングを行い、安打性の当たりは少なかったが、大きな当たりが何球か飛び出した。その後の50m走では6.40秒を記録すると、本塁からセカンドへの送球タイムは1回目1.86秒、2回目1.83秒と記録を伸ばし、強肩ぶりを発揮した。
12月1日の2日目は、アップやシートノック後にシート打撃を行い、実戦形式での練習を実施した。1死一、三塁の状況で渡辺和がマウンドに上がると、マスクを被ったのは渡辺憩。約1ヶ月ぶりの「渡辺バッテリー」で臨むと、先頭打者の中大・繫永晟(商3・大阪桐蔭)に左前安打を許したものの、しっかり後続を断ち切った。また2死二塁から、創価大・立石正広(法3・高川学園)の打席で渡辺憩が三盗を阻止。勢いにのった渡辺和は緩急のついた投球で、その後の打者を危なげなく打ち取った。直球は146km/hを計測し、状態の良さを披露。また、渡辺憩は渡辺和降板後もマスクを被り、正確な送球で何度も盗塁を阻止。フリーバッティングでも快音を響かせるなど、「総合力」で首脳陣へのアピールに成功した。
次の大会では3連覇がかかっている日米大学野球選手権大会。米国選手の150km/hを超える速球対策や、重厚感のある打線への配球が鍵となる。今回の合宿で得た経験を活かしてオフシーズンでさらなる成長を遂げ、日本代表のユニフォームに袖を通すことを期待したい。
◆選手インタビュー
――侍ジャパンの候補に選ばれたことはどのように伝えられたか、またその時の心境は
渡辺和:封筒みたいなやつがきて、「選考されました」と書かれていました。寮に届いていて、嬉しかったです。
渡辺憩:(渡辺和と一緒の方法で、)嬉しかったです。
――今日、他大学の選手と話したか(このインタビューは11月30日に実施しました)
渡辺和:神奈川大の松平さん(=松平快聖・人2・市原中央)と、立大の吉野さん(=吉野蓮・コミュ3・仙台育英)など、ピッチャーは3分の1くらい話せました。まだ話せていない選手もいっぱいいます。
渡辺憩:同じ1年生の立大の小林(=小林隼翔・コミュ1・広陵)と、法大の熊谷選手とは3人でよく話してます。野球の話はそんなにしなくて、雑談が多いです。
――話してみたい選手は
渡辺和:特にいないです。
渡辺憩:キャッチャーとはたくさん話せたので、ピッチャーの選手とたくさん喋りたいです。
――秋の早慶戦から今日までの過ごし方は
渡辺和:一旦1週間各自練みたいなのがあって、その後投げ込み期間があって、今という感じです。
渡辺憩:1回休んだんですけど、この選ばれてもう1回ギアを上げて調整して、自分の体とかレベルを上げていきました。
――今日の感想と今後の意気込みを
渡辺和:他大学の凄い選手たちと一緒に練習できるということは貴重な体験でもあるので、その体験を自分の経験にして、これからの飛躍につなげたいと思います!
渡辺憩:今日1日目で他大学の選手と一緒にプレーしてみて、とても刺激になる1日でした。明日からもたくさん刺激を受けて、慶大に帰ってもそれを還元できるように頑張ります!
(取材:梅木陽咲、記事:加藤由衣)