【Last message】最高の環境で チームに支えられ戦い抜いた主将/4年生特集「Last message〜4年間の軌跡〜」 No.25・李晨暉(レスリング部)

レスリング

24年度に引退を迎えた4年生を特集する「Last message~4年間の軌跡~」。第25となる今回はレスリング部主将の李晨暉(経4・Western Academy of Beijing)。未経験者という立場で慶大レスリング部に入部した李。最後にはチームに支えられながら主将としてその責務を全うした。そんな彼の歩んできた4年間を振り返る。

 

中国出身の李。高校時代はバスケットボール部に所属しており、レスリングを始めたのは大学に入ってからだという。初心者でも上のランクを目指しやすいレスリングというスポーツに、さらにはレスリング部の和気藹々とした雰囲気に魅力を感じ、慶大レスリング部に入部した。未経験ということもあり、経験者との差に苦しんだこともあったというが、最終的にはチームのサポートもありながら主将に就任。自分が頑張らなければならないというプレッシャーを感じつつも、主将として1年間戦い抜いた。

未経験者ながら主将になった李

そんな李が一番印象に残っている試合は2024年の大東文化大との1部2部入れ替え戦だったという。彼が入部時は1部に所属していた慶大レスリング部。未経験者ながら1部の舞台で奮闘していた李だったが、やはり経験者との差は大きく、1年目は思うような結果が出ず。その後チームも2部に降格。「2部優勝」を目指して挑んだラストシーズンだった。後輩の活躍もありながら、2部優勝を成し遂げたレスリング部。出場権利を得て挑んだ1部2部入れ替え戦。試合は白熱した展開を迎え、3-3で同点のまま、最終試合へ。“1部昇格か2部残留か”チームの命運の握ったのはほかの誰でもなく主将の李だった。3年前、1部の選手相手に手も足も出なかった李。あのときは悔しかったと語った李だったが、責任と期待を十二分に背負ったこの日の李は3年前と確実に異なっていた。部員に支えられながら整った練習環境で鍛錬を積んできた李は1部の選手相手に善戦する。1年生ときと比べものにならないほどの成長を見せた李だったが、やはり1部の壁は高かった。試合は僅差ながら大東文化大に勝ちを譲り、悲願の「1部昇格」はならなかった。ただ、李はこの試合を振り返って「惜しくも勝って、チームを1部昇格させることは出来なかったんですけど、1年生の時比べて自分の成長を一番実感できた試合だったなと思います」と語った。

チームを2部優勝へ導いた

主将を務めた李。今後のレスリング部に期待することとして「レスリング部のいいところとして、先輩後輩に関わらずみんなで仲良くやっているというところがあると思っていて。今は昔より部活のレベルが上がっていて、部員同士のレベルの違いがあったりとか、部員が多くなったりとかで昔より団結が難しくなったという状況はあるんですけど、自分が入ったときと同じようにみんなで支え合って練習しやすい環境を続けていってほしいなと思います」と話した。レスリング部全体の優しさや温かさに支えられながら初心者という立場から4年間戦い抜いた李。そんな李自身もレスリング部の雰囲気の良さに貢献した一人だったに違いない。彼が「この体育会に入りたい」と思った雰囲気、「後輩に守り続けていってほしい」と思った雰囲気を途切れることなく保ち続けてほしいと思うものだ。

レスリング部の雰囲気を大切に

(記事:塩田隆貴)

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