【ラグビー】新生蹴球部始動!絶対的信頼をもつ4年生幹部3人が語る、今年の新体制/2025年新幹部対談第3弾 今野椋平×山本大悟×米津幸治

ラグビー

2024年12月21日、秩父宮ラグビー場でベスト4を目標に挑んだ大学選手権準々決勝。前半から必死に喰らいつくも、帝京大相手に対抗戦のリベンジ、そして目標達成の夢は叶わず、125代最後の試合が終了した。
その後「日本一」を掲げて始動した2025年シーズン、先頭に立って新生・慶大蹴球部を牽引する9名に1年間の意気込みを伺った。
第3弾の今回は、絶対的存在であった中山大暉(125代)の後を継ぐ主将・今野椋平(環4・桐蔭学園)、副将・山本大悟(環4・常翔学園)、スクラムリーダー・米津幸治(商4・慶應)の3名。幹部の中でも最上級生の3人が春季大会開幕を前にして、どうチームを見ているのか。

熱い対談をぜひ最後までご覧ください!

 

 

ーーまず他己紹介をお願いします!

山本米津:名前は米津幸治といって、通称こーじと呼ばれています。役職はフォワードリーダーに今年からついていて、これまでリーダー経験がないタイプだったんですけど、真面目で明るいキャラというところを学年のみんなから買われてこのフォワードリーダーという役職を任されています。その真面目で明るいというところからも分かるように、気持ちでどんどん前に引っ張って行ってくれるというところを得意としている人間なので、今年大注目のフォワードプレーヤーです。

米津今野:今野椋平は部員の投票で主将が決まる過程で9割を超える部員が椋平に主将を任せたいということでなっていただきました。主将を任せるうえで大切なのがチーム全体を見れる視野の広さと後輩からの人望があるかどうか。コミュニケーションを多くとってくれるような優しくて明るい性格だなと思います。あと1年生の時からずっと試合に出ていてプレー面でもすごく頼りになる存在で、主将としてついていきたくなるような存在です。

今野山本:気持ちよくなったところで(笑)。この方は山本大悟さんという方で、常翔学園出身で、全国大会に出場している選手があまり慶應にはいないのですがそういう数少ないプレーヤーです。どちらが主将なのかわからなくなるくらい頼りがいがある、本当に頼れる男という感じの印象です。真面目なんですけど実は抜けているところがあるのが山本大悟で、まじめそうに見せるのがうまいという

山本:まじめです(笑)

今野:実は色々忘れちゃったり、ちょけた部分があるんですけど、そういうとこもかわいいなと思います。

ーー昨シーズンの振り返りをそれぞれお願いします。

米津:昨シーズン、個人としては試合に初めて出させていただいたというところで強く思い入れのあるシーズンではあったんですけど、ベスト4という目標を掲げていたにもかかわらず、結果ベスト8で止まってしまったことがすごく悔しいです。あとは、フォワードが去年は4年生がたくさんいて、すごく頼りになる存在だったのかなと思っていて、その4年生7人と中野(中野誠章、文2・桐蔭学園)がいて、すごく頼りになるフォワードだったのかなと思います。

今野:昨シーズンは、チームとしての風通しがすごくいい代で、そういったところは今年も見習って、下級生でも上級生に向かって意見できたりという風通しが良かった分、今年もやっていきたいなと思います。積極的にコミュニケーションをとって、チームを創り上げていきたいです。あと幸治も言ってくれていたように、フォーワードがすごい去年は引っ張ってくれていたという部分もあって、今年そこをどうやって幸治に引っ張ってもらってチームを作れるかというところが鍵になってくる。バックスは逆に去年からたくさん出ている選手も多かったのでバックスから今年は引っ張ってチームを作れたらいいのかなと思います。個人のところでは、怪我が続いて悔しい思いをしたので、今年は主将として簡単にグラウンドを離れられないと思うのでしっかりとケアをしながらやっていければなと思います。

山本:チーム全体としては、春シーズンは調子よかったのにどんどん尻すぼみになっていったというところがあります。もちろん頼りになるフォワードはいたんですけど、いまいちチームがまとまりきらずに、方向が一つに定まらなかった、一貫性がなかったかなというところ。メンツはよかったのに結果がでなかったというのが理由かなと思います。個人のところでは、リーダーという役職をいただいて、この一年間リーダーって何だろうと考えながらいろいろやってきて、結果は出なかったけど成長できた一年かなと個人的には思っています。自分がそういう役職をもらってチーム全体を考えること、ちょっとの振る舞いが全体に影響するということ、高校時代にキャプテンをしていてわかっていたつもりではあったけれども大学に入ってまたそれを痛感して、今年につながる成長がたくさんできた一年でした。

 

ーー皆さん今年でラストイヤーですが、1~3年時を振り返っていかがですか?

米津:僕自身1、2年生の時は全く試合に絡むような存在ではなくて、1年生はもうFチームから上がることはないのかなという感じで、今のままでは僕個人の目標が達成できないのかなと深く考えていました。それで大学生活が残り3年間しかないということを強く意識しながら2年生は取り組みました。その中でもやっぱり怪我が多くて、なかなか試合に出られないというところで、去年は怪我に対する意識を変えて日々のケアだったり怪我しないプレーを意識して、グラウンドに立ち続けるということを意識して取り組んで、やっとそれが初めて認められて試合に出られたと自分では思います。

今野:1年生の時から試合に少しずつ出させていただいていて、自分自身そういうところから責任というか上級生になったときに引っ張っていかないといけないなと感じていました。大学2年の時は代表のほうに参加させていただいていて、半年くらいチームを離れていたんですけど、そこで自分自身一番といっていいほど成長できたかなと思っています。自信にもなりましたし、

ここでカメラに目線をくださいました!

一同:(笑)

今野:その経験や自分が学んだことを通してチームにどれだけ還元できるかということがすごく大事になってくると思っていました。一人だけの参加だったので、それが代表としての責任を向けられていると感じていました。大学3年次になって、3年生ながら幹部につかせてもらって、チームを引っ張る立場になって、実際どれくらい引っ張ったかといわれたらわからないですけど、自分がやれることはやりながら主にバックスの方をまとめていたんですけど、大和さん(小城大和、125代)とか海人さん(渡邉海人、125代)とかと、一緒にチームを作り上げていけたのかなと思って、そういった経験を生かして今年は大悟と米津と一緒に作り上げていきたいと思います。
あと、大学3年の時に一番後悔したのが夏合宿のシーズン前に肉離れをしてしまったというのがあって。そこが自分自身でもすごく後悔した部分でもあって、つらかったです。チームに一番迷惑をかけたと思っていて、シーズン初戦、すごくチームの流れがよかったときにケガをしてしまって、春も優勝して夏合宿いって試合に勝ったらこのまま流れに乗れるなといういい機会にけがして、すごく迷惑をかけたという部分があったので、今年は肉離れをしてもグラウンドに立たなきゃいけないくらいの気持ちでいます。

山本:僕も1年生の時から、椋平ほどではないんですけど春から試合に起用してもらって、1年生の時は本当にのびのびラグビーをしていたなというところで、高校から大学にレベルアップして、2、3、4年生に頼れる先輩がたくさんいて、1年生としてそこまで責任感はそこまでなくて本当に自由に楽しくラグビーをやれていたなと、椋平もたぶん思っていると思うんですけど1年生として出ていた時はそんな感じでした。2年に上がって椋平がU20でいなくなったり、個人的には試合には出ていたんですがスタメンに定着できなかったり、怪我も重なりましたし、若干後悔も残る、1年時に比べてやりきれない一年だったなと思います。3年生ではさっきの昨シーズンの振り返りでも話したように、役職をもらっていろいろな学びを得て今につながっているのかなと思います。

 

ーー昨シーズン以前と今シーズンとのプレー面での変化は何か感じていますか?

米津:フォワードとしてはさっきも言った通り、去年は4年生が引っ張ってくれて、中山大暉とか、中矢健太、とか冨永万作(全員125代)とかすごくタレントのある選手が多くいた中で、今年はタレントのある選手があまりいないという中で自分たち全員が当事者意識をもって練習に取り組んでいるのかなと思います。ぼく自身、実力でリーダーに選ばれたわけではないので、そういった熱意だったりとか姿勢をみんなに伝播させて全員でボトムアップしていくというのがフォワードのイメージです。

山本:うーん、、、

今野:じゃあ大悟君の代わりに話すと(笑)、去年と大きく違うなと感じるのは、練習に取り組む態度というか、去年がそうではないというわけではないですけど、去年以上に一人一人がどうやったら上手くなれるかをバックス内のユニットの練習で話しながら上手くなろうという気持ちが高いレベルの志を持った選手が多いなと感じます。チーム全体としては、自分たちは体があまり大きくないという部分を自覚している分もっと頑張らなきゃいけないなだったり、努力する姿勢というのはきつい練習やウェイトなどスケジュールは大きく変わっているんですけど、そういった中でみんなで頑張ろうという姿勢はすごく感じられるかなと思います。

山本:椋平がいった通り、練習に取り組む姿勢というのは1、2、3年今いる学年全部分け隔てなく同じレベルでうまくなろうぜという、去年以上にまとまれているなとシーズン始まって2か月で一番実感しています。まだ試合が始まってないのでわからないですけど、今年はやっぱりどんどん外に回して、去年よりもっとウイングたちが走れるラグビーができたら一番いいのかなと思っています。小野澤謙真(環2・静岡聖光学院)とか石垣慎之介(政4・慶應志木)とか。1年生もどんどん入ってきますけど外側にいい選手がいっぱいいるので、僕も椋平も内側の選手が外側の選手をうまく使えるのかというところを今シーズンは去年よりも変えていきたいなと思っています。

 

ーー自身のプレーにおける強みは何ですか?

米津:接点のところ、タックルとかブレイクダウンのところはやっぱり譲れない部分だなと思います。そこで自分から流れを作って試合を優位に進められたらいいのかなと思います。

今野:自分自身のプレーの強みは、やっぱり一番はゲームコントロールのところだと思います。試合前に緊張をするタイプではないので、そういった中で落ち着いてプレーするところ。センターというポジションでスタンドと似たようなことも一緒に行っていて、ユーティリティーバックスで色々なポジションを経験した分、他の選手からどう見えているのかということが自分自身わかっていると思うので、そういったことに気を遣いながらチーム全体をまとめていくというのが自分の役割でもあり強みでもあると思います。

山本:僕は誰が見ても一番わかりやすい縦に推進力をもって突っ込んでいくところが自分の強みだと思います。慶應の中でもあまりこういうタイプがバックスの中でもいなくて、とりあえず開いていなくてもそこをこじ開けに行くようなプレーというところが自分の強みとして、椋平と真逆な感じで相性いい感じかなと思っているんですけど、僕が前に出て、椋平が全体を取りまとめるということができるので、僕は前に出るところが強みだなと思います。

ーーチーム内でライバルと思っている選手がいれば教えてください

今野:伊吹央(経4・慶應)です。1年のころから言っていたので、最後まで貫こうかなと。伊吹はなんでかといわれても説明できないような関係なんですけど。

山本米津:怪しい(笑)。

今野:どうしてライバルかというと、自分がフルバックもやっていて、下級生の時に同じような似たポジションの伊吹と1年から上に上がってやっていた中でこいつには負けられないなというのをお互い自主練習とかを一緒にしている分そう感じさせられることが多くありました。今はポジションが異なるので、今で言ったら(ライバルは)大悟ではあるんですけど、ここはあえて伊吹を挙げさせていただきます。

山本:去年までは、村田絋輔さん(125代)とその前であれば三木海芽さん(124代)とか結構先輩に僕がライバルになるという感じでした。今年挙げるとすれば、田村優太郎(総2・茗溪学園)とかはポジションが同じで、去年も僕がメンバーに入るかあいつが入るかという瀬戸際というか、どちらが出るか最後までわからないというところでした。2つ下ですけど、ライバルとして負けられないところかなと思います。もちろん椋平にも負けられないです(笑)。

米津:去年の選手でいうと、遠矢虎太郎さんと藤井大地さん(共に125代)かなと思います。Bチームの中で誰が試合に入るかわからないという状況の中でひたすらレースをしていました。今年だと恩田優一郎(政3・慶應)かなと思います。よき後輩で、すごく支えてくれる後輩ではあるんですけど、やっぱり同じバックローとしてもいいライバルなのかなと思います。

ーー試合前のルーティーンはありますか?

今野:僕はちょっと恥ずかしくて、自慢とかになってしまうかもしれないんですどそうではないっていうことだけ(笑)。スパイクを磨くということです。代表の時に筑波の濱島遼(体育専門4・福岡)という同期がいて、すごく仲いいんですけど、その子が試合前にすごい手入れして試合時間に向かうという姿をずっと同じ部屋で見ていて、とても大事だなと思って、それ以降やるようにしていて今ではやらないと気持ち悪いみたいなところもあります。

山本:試合前は、僕は音楽がすごい好きなので、何を聞くとかは決めてないんですけどその時の気分でまあまあでかめな音量で一曲聴くくらいですかね。

米津:ルーティーンっていうわけではないんですけど、チームメイトと話す、談笑みたいなことはずっとしていて、それで緊張を紛らわすっていうのもあります。

山本今野:それ緊張してるからなの?(笑)

米津:まぁ特にルーティーンはないかなと思います。音楽聞くくらいですかね?

今野:他己紹介させていただくと、(米津は)寝る前に手を上に掲げて栄光の架橋を聞くことです。

米津:0~100まで嘘じゃん(笑)

今野:1~100だろ(笑)

米津:相部屋の山中優太郎(商4・慶應)が盛り上げてくれます。試合前の時とか、栄光の架橋かけながら僕の部屋に入ってきてくれて、すごい迷惑なんですけど(笑)、盛り上げてくれます。

山本:僕、手首にテーピングを巻きます。(ルーティンとしては)そっちのほうがいいですかね(笑)。

ーー卒業生含め、影響を受けた人やその人の印象に残っている言葉はありますか?

山本:僕が1年生の時に監督だった栗原徹さんと、僕が1年生の時に4年生だったセンターの鬼木崇さん(123代)の二人です。栗原前監督は、僕が思い描いていた大学ラグビーそのものみたいな人でした。僕は高校の時はうまく考えてラグビーするというよりもとりあえずパワーを出すというラグビーをしていたんですけど、大学に入って、例えば走る速さをコントロールして相手をひきつけたり、キックを蹴るか蹴らないかの駆け引きをしてみたり、といった頭を使うようなラグビーを大学ではしたいなと思っていたところで、前監督はまさにそういう人です。ラグビーのプレーひとつでいろいろ工夫するし、常に1聞くと10帰ってくるような本当にすごい人で、自分のラグビーの引き出しが増えたな、すごく影響を受けた人だなと思います。
鬼木さんは1年の時にポジションが同じだったので、同じようにプレーの引き出しを増やしてくれた人です。グラウンド内ですごく頼りになる存在で、僕が何かうまくいっていなかったらアドバイスをくれてすごい面倒見のいい先輩で、今思えばあの人に教えてもらったプレーが今も活きています。なので、その2人が影響を受けた人かなと思います。

米津:OBの124代の木村亮介さんという方で、幼稚舎のころから先輩後輩の関係のままずっと一緒にラグビーをしてきました。あの人も1、2、3年生の時は下のチームでずっとプレーしていて、最後の4年生の早慶戦でスタメンとして出場した時は、うれしすぎて、うれし泣きしてしまうほどの仲でした。その偉大な先輩の姿を見て自分も試合に出たいなと思い描きました。実際に僕がメンバーに入った時も手紙を書いたりしてくれて、それで試合も頑張ることができました。

今野:何人挙げていいんですか?1学年一人ずつとかでもいいですかね(笑)。
僕が1年生の時に4年生だった中楠一期さん(123代)です。高校で全国の環境でやらせてもらって、1年生の時に自分の大学生活で時間がすごくある中でラグビーに熱中することが難しいなと思ってしまった期間が少なからずあって、その時に一期さんと残って練習したり、ラグビーの会話したり、そういったところでまた引き戻されたというかラグビー楽しいなと思って、もう一回取り組めたきっかけになりました。今もリーグワンで活躍されていてそういった姿を見ながら自分も頑張ろうと思うときが多々あります。
やっぱり長くなりすぎちゃうので、2人にします(笑)。俺はやっぱり大暉さんを一番尊敬しています。幼稚園の時からずっと人生の一歩手前を歩いていた先輩で、スクールから学校から部活から全部一緒だったので常に追いかけてきました。去年主将になって今まで見たことのない姿を一年間見て、一言一言に重みがあったりチームを引っ張る力をすごく感じていて、それを超えていけるように頑張らなきゃなという意味で、大暉さんです。

ーー皆さんの共通点といえば?

今野:まじでなくない?(山本は)多趣味、(今野は)趣味普通、(米津は)趣味ないって感じだし(笑)。米津は一個上、大悟は関西だからずっと一緒にやってきたとかもない。

山本:好きな教科は?英語。

今野米津:数学。

山本:ごめんなさい、ないかもしれないです(笑)。

 

ーー今年の幹部選びの経緯を教えてください

今野:自分と大悟が去年下級生ながら幹部を務めていたというのもあって、リーダーミーティングに毎回参加させてもらうことでチームの事情を一番近くでその中で得られたものが多かったというのを監督に伝えたというのが多分一番大きくて。それで下級生を入れるってなったときに、そのメンツを誰を選ぶかというのは、「今年はこういう目標で、こういうことをしたいから、その中で誰がキーになるのか」というのを話し合った中で3年生の2人(恩田優一郎、政3・慶應と笠原悠真、政3・慶應)を選びました。中野(中野誠章、文2・桐蔭学園)を選んだ理由は、フォワードリーダーを決める時に、中野が結構有力で。米津はパッションというか、気持ちでみんなを引っ張るタイプで、中野は色んな知識があるので、リーダーミーティングとかで話しやすいのではないかというのがあったのと、各学年にリーダーがいたら、学年をまとめるときに効率が良いと思ってという感じです。

山本:そうですね。下級生たちを選んだのは、去年1年自分たちのリーダーとしての経験がすごくいいものだったという点で、来年・再来年のチームを見据えて下級生に今年も入ってもらった。そこが一番大きいです。

 

ーー部員だからこそわかる〇〇選手のここが良い!というところを教えてください

山本:杉山雅咲(総4・大阪桐蔭)。大阪出身で、中学校の頃からずっと仲良くて。外からラグビーのプレーを見ると、自分でガツガツ行くってよりも結構周りを上手く使って、サポートしていくようなプレイヤーに見えるし、初対面の人とかにはおとなしい感じで見られがちなんですけど、最近部の中では超はっちゃけてて。ウエイト中はずっと歌ってるし、心配になるくらい騒ぎまくってて。プレーでは真面目そうなのに、部の中ではそういう感じです。

米津:確かに、合宿でもみんなお風呂の中で疲れてる中一人でずっと喋ってました(笑)。1・2年の頃はそうでもなかったけど、3年春から夏くらいまでの留学から帰ってきてから爆発した感じです。

今野:仲良くなればなるほどあいつが変人だって気付く(笑)。

 

ーー新チームでの注目選手をあげるとしたらどなたですか?

山本僕は幸治(米津)で。これ結構大事で、僕と椋平はキャプテンと副キャプテンで、ポジションも近くて、ちょっと言い方変かもしれないですけど、パワーバランス的には去年と違ってバックスに偏ったリーダー陣の構成になっている。僕たちの代のフォワード陣の中で試合に出てる人も中々いなかったのもあったので、フォワードが今年カギになるというのが分かってる中でそこでリーダーに選ばれているこいつ(米津)が、すごくプレッシャーになっちゃうかもしれないですけど、今年一年どうフォワードをまとめていくのか、個人としてはどうパフォーマンスを出してくれるのかというところに期待です。もちろん僕と椋平もフォワードと共にやっていくんですけど、より近くでフォワードをまとめてくれないと今年のチームはうまくいかないとも思ってるので。プレーにもリーダーシップのところにもすごい注目しています。

米津:ありがとうございます(笑)。僕がフォワードリーダーとして一人あげるなら、中谷太星(環2・東福岡)。去年彼はリザーブから出場する機会が多かったと思うんですけど、今年は4年生が卒業したというところで、すごくリーダーシップを発揮してくれててかなり助けられる部分が多いです。チームで最重量ですし、彼のスクラムを始めとしたフィールドでのプレーにも期待したいなと思います。

今野:幸治は確実にそうなんですけど、、、祥平(藤田祥平、経4・慶應)とヤス(安田雄翔、法4・甲南)、学生コーチの2人です。祥平は、この代のキャプテンになってもおかしくないくらい、フォワードからの熱い信頼があって、グラウンドでプレーできない分、どれだけ幸治と一緒にフォワード陣を引っ張れるかがすごくキーになるので。ヤスは自分自身が相部屋で、夜も共に過ごしてきた(笑)。あいつが学生コーチに選ばれて、選手を辞めなきゃいけないってなったとき、学生コーチを頑張ってくれる分、自分たちも応援しなくちゃいけないなって一番感じたので。ヤスと一緒にバックスをいかにまとめていけるかっていうところで、挙げさせてもらいました。

 

ーー幹部としてそれぞれ意識することは何かありますか?

山本:去年一年は色々痛感する一年だったっていうところで、今年はコミュニケーションをどれだけ増やせるかというのがリーダーとしてキーになるかなと思ってます。やっぱりリーダーという役職が付くと、近寄りがたさみたいなのができちゃうかなって思うんですけど、新入生にもコミュニケーションをとって僕が1年生の時にやってもらってきたようにプレーを教えてあげるとか、一緒にふざけたりとか。「こういうリーダーについていきたい」と思われるように、他愛もないことも含めて色々みんなとコミュニケーションが取れるように今も意識してますし、それを1年間続けて信頼に至る人物になれるように頑張ります。

米津:自分は中高とも控えの選手で、大学でいきなりフォワードリーダーというのを任されて。日本一を目指す上で全国を知らないというのはディスアドバンテージなのかなと思うんですけど、その中でみんなで一緒に決めたことだからこそ、そこに責任を持っていかないといけないし、リーダーとして高い基準を作り続けるというのを意識してやっています。吉田さん(吉田雄大)という社会人のフォワードコーチから「リーダーであるお前が高い基準を示さないとみんな着いてこない。お前以上に頑張る人はいないんじゃないか」と言っていただいて。そこができて初めて後輩や同期がついてきてくれるのかなていうふうに思いながら日々練習しています。

今野:絶対にブレない。それを1年間突き通す。一番先頭に立って引っ張っていかなくちゃいけない立場というのもありますし、そういう人が軸がブレて用意してた目標に対してもブレてしまうとなると、チーム全体として信頼もなくしてしまうと思うし、日本一という高い目標かもしれないけど、そこに向かって引っ張り続けるという「ブレない」ことが今年一番大切かなという思いです。

ーー春季大会に向けてどのような準備をしているか教えてください

米津:フォワードとしてはセットプレーのところで、スクラムとラインアウトを1月からやってきたのでそこを強みとして出せるように、春季大会、まずは相手を倒していきたいと思います。

山本:チーム全体として、フィジカルのところかなと。結局ラグビーってぶつかり合いのスポーツなのでどれだけ上手くパスやキックができても、体が強くないと、体が当てられないと勝てないので。僕のプレー柄的にもどれだけ体が強いかが一番キーになると思うので、とりあえずトレーニングのところにあと2ヶ月くらい(取材は3月中旬)実際取り組んでて、体重も1、2kgくらい増加している感じなので、体の強さは一番準備しているところかなと思います。

今野:バックスとしていうと、今年ミスをなるべく少なくしてチャレンジできるようなチームを作りあげたいというところで、毎年慶應は「チャレンジ」といっておきながらも、外に展開していく中でミスが増えてしまうっていうのがあったので、新シーズン始まってからミスに対しての意識を上げていって、なるべくミスしないように集中力を持って練習に取り組むのをバックスは特に意識しています。チーム全体でいうと、体もそこまで大きくないし特別上手い選手がいっぱいいるわけでもないというところで、一つ一つのプレーでチャレンジしたり、ちょっとした隙をつけるようなチームにならないと勝機は見えてこないと思うので。一個一個勇気を持ってやって、それに伴ってミスが少ない良いチームになるのかなと思っています。

 

ーー個人として、試合で注目してほしいポイントを教えてください!

山本:僕はわかりやすくボールキャリーのところです。スクラムからのアタックも、ラインアウトからのアタックも、多分僕が最初にボールをもらって前に出たりするプレーが多いと思うので。そこで僕が体を張って前に出る姿に注目してほしいです。

米津:タックルのところです。慶應らしくひたむきに、泥臭く、低いタックルをし続けるところを見てもらえたらなと思います。

今野:僕は2つあって、1つ目は、体を張るところ。センターっていうポジションもそうですし、主将という立場としても一番やらなきゃいけない部分だと思うのでしっかりそこをやります。2つ目は、ゲームコントロールの部分でフォワードとバックスの繋ぎ目になると思うので。その2つをしっかり意識して、得点を重ねていくというところに注目してほしいです。

 

ーー最後に力強い意気込みをお願いします!

米津:体張ります!

山本:一番体張ります!

今野:ブレずに突き進みます!

ーー貴重なお話をありがとうございました!

(取材:島森沙奈美、月井遥香)

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