【野球】豪快な1発で試合を決める!チームを勝利に導く主砲 常松広太郎~春季早慶戦直前インタビュー~

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4月12日開幕の東京六大学野球2025春季リーグ戦も残すは最終週・早慶戦のみ。立大、東大から勝ち点を獲得し、5勝5敗2分、勝ち点2で現在4位の慶大は勝ち点3で現在2位の早大と戦う。令和に入り互角の戦いを繰り広げてきた伝統の一戦を前に、闘志を燃やす選手たちにインタビューを行いました!今回は常松広太郎(政4・慶應湘南藤沢)選手です!(このインタビューは5月25日に対面で実施しました)

――野球を始めたきっかけを教えてください

父親が大の阪神ファンで、僕は2003年の10月27日生まれなのですが、その前日がソフトバンク対阪神の日本シリーズ第7戦で、阪神が勝ったら「虎之介」という名前にしよう、と。それくらいの阪神ファンで。阪神が負けたので「広太郎」になりました(笑)。それで小さい頃から野球の教育を受けていました。

 

――「広太郎」の由来は

親父の名前が「広一」なので、それに「太郎」をつけた感じだと思います。

 

――野球を始めた頃のポジションは

基本的にショートとピッチャー。中学校から高校ではキャッチャーをやっていました。

 

――野球人生で一番の挫折は

そんなに強いチームにいたわけじゃないので・・・。キャッチャーをやっていたときに送球でイップス気味になってしまって、ずっとキャッチャーでやっていくつもりだったので、外野に転向せざるを得なくなって、そこは少し悔しかったところです。ただ結果的には、性格も外野の方が合っているなと今は思うので、良かったかなと思います。

 

――バッティングは小さい頃からお好きでしたか

そうですね。でもキャッチャーをやっているときは、基本的にはキャッチャーの方が好きでした。外野手になってからは、打つことでしか貢献できないので、バッティング一本という感じです。

 

――野球をやってきた中で一番嬉しかった出来事は

それはもう、六大学でデビューできたこと。小さい頃から目標でもあったので。慶應のユニフォームを着て試合に出ると、「本当に出れているんだな」と毎回驚きますね。

 

――春季リーグの話に移ります。ここまで打率2割7分1厘、12安打、3本塁打ですが、ご自身の成績を振り返っていかがですか

もう少しできるかなと思っています。リーグ戦を通して学ぶことも多かったですし、今考えれば「あのときこういう風にしていれば」と思うこともあります。ただ、まずまずの成績は残せているとも思っていて、頑張ってきてよかったな、と。早慶戦も自分の納得のいく成績を残して、いい形で春季リーグを終えたいなと思います。

 

――ご自身で物足りないと思う部分は

本塁打もそうですけど、リーグ戦で悔しい思いをする場面がいくつかあったので、チームを勝たせる一打を打ちたいという思いがあります。

 

――去年の成績は2割1分2厘、7安打、本塁打は0でしたがキャリアハイの要因は何だと考えますか

単純に慣れたのかなと思っていて。リーグ戦水準のピッチャーは練習試合では少ないイニングしか投げないので。いいピッチャーが長いイニングを投げるのは、神宮でしか体験できないことだなと思っています。去年の春、実際に対戦して「こういう球を投げてくるのか」と感じて練習してきたので、練習試合はあまり変わっていないのですが、一つ一つの練習の質は間違いなく上がったと思います。あと、想定するピッチャーのレベルが上がれば上がるほど、普段の練習も意味を成してくると思うので、去年の春があったからこそ、今年結果を残せているのだと思います。

 

――オフに重点的に取り組んだことはありますか

とにかくたくさんバットを振ることと、基本的なドリルをやること。さっきも言ったように、去年の春リーグを経験したことで、六大学リーグにおいてのピッチャーのレベルの想定ができるようになったというか。ピッチャーを想定して、「このくらいまでできれば」という算段がつきました。

 

――ピッチャーの想定というのは、ピッチングマシンの速度を上げる、といったことですか

マシンというよりは、速い球とキレのある変化球に対してどうやって対応するかというところで、バットを内側から綺麗に出していかないと対応できないな、ということを監督とも話しました。そういった基本的なところから見つめ直してやりましたね。

 

――春季リーグ戦を、チームとして振り返ると

やっぱり勝てる試合はたくさんあったと思います。今季は投手陣に怪我をしている人が何人かいますけど、ポテンシャル的には、このチームは必ず優勝できるチームだと思っているので。秋をフルメンバーで迎えて、春の反省を活かすことができたら、優勝できると思います。

 

――ご自身のいちばん好きなところ

思い切りの良さ。すぐに行動に移せるところです。周りには理解されないこともあるのですが、自分で考えて行動できるところはいいところかなと思います。

 

――常松選手の体格をつくる秘訣

まずは遺伝ですね。母親が169センチで、いとこも180センチ超えとかで、巨人族。あとは中学時代からの積み重ねが今に活きているのかなと思います。

 

――常松選手といえばパワーのあるバッティング。ホームランにこだわりは

もちろんあります。ホームランを打って、一塁ベースを踏むあたりで球がスタンドに入るのを見て、観客が沸いて、そこから二塁、三塁、ホームベースを走る間、自分だけに注目が集まる時間。そのときは次の打席のことも考えなくていいですし、打った感覚が右手に残っているのも好きです。「この時間のために野球をやっているんだな」と思えます。

 

――常松選手にとって「強打者」とは

チームを勝たせるバッター。打率やホームラン、打点などのスタッツももちろん大事ですけど、結局はチームを勝たせるのが役割だと思っています。

 

――常松選手にとって「野球」とは

これだけたくさんの人に注目してもらって、自分の頑張りを見てもらえて。自分自身が何者か、というのを学ぶために必要なピースだと思っています。というのも、大勢の人が見ていて緊張感もある場面で本性が出ると思っていて、毎回結果と向き合って、反省して・・・を繰り返す中で、自分のことを分かっていく気がして、それが面白いなと思います。

 

――早慶戦の話に移ります。常松選手が考える早慶戦の注目選手は

渡辺和大(商3・高松商業)。今シーズンはあまりよくはないですけど、六大学で一番いいピッチャーだと思っています。彼のパフォーマンスが、チームを左右すると思います。

 

――対戦したい選手は

伊藤樹(スポ4・仙台育英)選手。明治に対してのピッチングもそうですけど、大事な試合を絶対に落とさないというイメージがあります。そんな彼を打ち崩したいなと思います。あとは外丸と勝利数で競っているので、外丸を援護できるように頑張りたいです。

 

――最後に、早慶戦への意気込みをお願いします

去年の秋は2連勝して、順位以上に慶大ファンに勇気を与えることができたと思っていて、今年の春も慶大の優勝はないのですが、自分たちがこれまでやってきたことを発揮して、僕自身も、勝利につながる一打を打ちたいです。

 

(取材:林佑真、記事:梅木陽咲)

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