【ソッカー(男子)】最高の舞台に兄弟で挑む 洪潤紀×洪潤太/早慶クラシコ2025直前企画第4弾

ソッカー男子

2021年以来5年ぶりの勝利を目指すソッカー部。今年は慶大が1部リーグ、早大が2部リーグと所属リーグに差があるだけに絶対に負けられない展開となった。早慶クラシコ直前企画第4弾となる今回は兄の洪潤太(政4・東京朝鮮中高級学校/三菱養和SCユース)と弟の洪潤紀(政2・國學院久我山)にインタビューを行った。

 

ーー他己紹介

潤太(ユンテ):潤紀は、サッカーにおいては真面目。他はガサツで頑固。でも、その頑固さがあるからこそ、一日中グラウンドで練習し続けたりできるのかなって思います。

潤紀(ユンギ):潤太は几帳面だし、細かくて自分とは逆。

潤太:性格は逆です。

 

ーー兄弟仲は

潤太:仲良しかと言われると超仲良しではないです。普通の兄弟です(笑)。これに関しては本当に面白くないな…(笑)。

 

ーー今季はトップでの出場機会が増えたと思うが、お互いの活躍を見て

潤太潤紀:自分もそうなんですけど「試合出てるだけ」みたいなところは若干あるのかなと思っていて。潤紀の場合は、試合の中盤から後半にかけて出る場面が多くて、もう一つ頑張ってほしいなってキーパー目線としては思っています。ただ、2年生でもう試合に出てるという意味では、まだまだ伸び代があるのかなと思うので頑張ってほしいなって思うところです。

潤紀潤太:キーパーは4年が潤太だけなんですけど、ピッチ内だけじゃなくてキーパー全体を引っ張っていってるかなって印象です。プレッシャーとかもあるんだろうけど、頑張ってるんだろうなって思います。

兄から期待を寄せられる潤紀

ーーお互いのプレーの強みは

潤太潤紀:やっぱり身長があるので、他の人なら届かなくて刈り取れないだろうなっていうところでも足を伸ばしてボールを取りに行けてるし、身長ある割にしなやかでドリブルも細かい選手だと思うから、下手なポグバ(=ポール・ポグバ/ASモナコFC)かなって思う。

潤紀:まあちょっとね(照)。ポグバよりもでかい。

潤太:ポグバよりは下手だけど、周りよりは上手い。

潤紀潤太:結構、1対1とか至近距離のセービングには結構自信あるのかなって思ってるし、良い時は結構フィールドプレイヤーぐらい見えてるし、落ち着いてるなって感じですね。

 

ーー選手で例えるなら

潤紀:下手な彩艶かな(笑)。(=鈴木彩艶/パルマ・カルチョ1913)

潤太:あざす(笑)。

 

ーー慶大に入学した理由は

潤太:大学の進学先を考えた時に、お父さんが何気なく「慶應入ったらカッコよくね?」って言ったのが最初で。スポーツ推薦でサッカーが強い大学に入るか、もうちょっと勉強頑張って慶應に入るかで迷って慶應を目指しました。きっかけは本当に「慶應に入ったらカッコ良いな」って思ったからです。潤紀は、俺が慶應入って「やっぱり、お兄ちゃんのようになりたい」って思った側面が大きいと思います(笑)。

潤紀:「まあそういう選択肢もあるのか」ぐらいでしたけど。全然慶應に行きたいとか思っていなくて、でも塩貝くん(=塩貝健人/國學院久我山/2024シーズンまで慶大ソッカー部に所属・現在はオランダのNECで活躍)が慶應に行くことになって、その時ちょうど2部から落ちて3部だったんですけど、塩貝くんが行くなら慶應も強くなるかなって思って。多分、他の大学に比べたら個人的にチャンスもらえる機会も慶應なら多いと思うし、自分が選手として発展途上の段階だったから、いっぱい試合に出て慶應で成長できるかなと思って選びました。

弟に影響を与えたという潤太

 

ーー前期リーグ振り返って

潤太:リーグ戦に関してだと、自分自身何もチームにもたらせなかったなって。失点もリーグで1番多いし、止めたシュートも少ないし、あんまりポジティブな影響を与えられなかったなって思う。

潤紀:自分もチームも現状最下位でうまく行ってない中で途中から出ても正直何も変えられなかったし、本当に何もできなかったなって感じです。

 

ーー1番印象に残ってる試合は

潤太:アミノバイタルカップの明治戦ですね。明治は少なからず貢献できたのかなって思って。試合終盤にかけて相手がロングボールとかロングスローを入れてく中で、自分がハイボール出てキャッチして攻撃を終わらせられたってシーンが何回かあったので。そこは自分の強みが活かせたし、これまでのリーグ戦の反省がすごい出た試合だったなって思います。

潤紀:自分は最終節の日体大戦です。本当にサッカー素人が1人混じってるぐらいの感じで、本当にメンタルもだいぶ崩れてたし、フィーリングも良くなかったし、自分の弱さが出たなっていう試合でした。色々悩みましたね。

 

ーー今シーズン、アミノバイタルも含めて点数つけるなら

潤太:55点ですかね。60が自分の中の及第点で、及第点に行けた試合もあるんですけど全体としては及ばなかった部分が大きいので及第点はつけられないのと、かと言って自分の良さが出なかったかっていうとそんなこともないなと思っているので。これからもっと細部を突き詰めて、及第点、100点を目指していきたいなって思っています。

潤紀:20点ぐらい。本当に試合出てるけど、練習とか練習試合でしているようなプレーは関東リーグで全くできなかったし、まあ自分ならもっとできるだろうっていう期待もあるし、何もできなかったって側面も含めて25点ぐらいです。

思うような結果は残せなかった

ーー潤太選手は4年生で唯一のGK、何か大変なことは

潤太:一つ挙げるならば、キーパーのことを相談できる人がいないってことですかね。去年とかは一つ上の代にキーパーが4人いたので同期内でもたくさん相談してたと思うし、自分も相談に乗ってもらっていた中で、今年は1人だからこそ気軽に相談できる人がいないなっていう大変さは若干感じていますね。

 

ーー潤紀選手は、三浦大基(経2・慶應)選手など同期の活躍はどう感じているか

潤紀:大其が点を決めたりするのは嬉しい反面悔しいし、自分の刺激にはなっていますね。特に大基に関しては。

 

ーー仲のいい同期

潤太:俺は自信もって言えるんですけど、同期全員と本当に仲良いです。もちろん家が近い人とは結構一緒にいる時間が長いかもしれないですけれど、結構誰とでも仲良くなれる。強いていうなら、清水皇貴(経4・三田学園)とか井村広大(経4・慶應)とかは仲良いですね。ご飯は全員行くんですけど、オフの日に誘ったりするのはその辺りかもしれないです。

潤紀:俺もみんなと仲良いっていうのは大前提で、馬場翔大(商2・國學院久我山)かな。膝の怪我をしているので、翔大のためにも頑張りたいって感じですね。

 

ーーサッカー以外の趣味は

潤太:自分は相撲観戦です。2年前ぐらいから二子山部屋っていう部屋を応援していて、最近その部屋の力士が十両っていうところで優勝してちょっと嬉しいなって感じです。

潤紀:アニメとか漫画は潤太の影響で、俺が漫画を読み始めるずっと前から漫画とかが家に置いてあったので。基本アニメを見るか、漫画を読んでます。最近は『HUNTER×HUNTER』を見直してます。

成長した姿を見せたい

ーー今季もあと半年、シーズンの目標は

潤太:この一年を通して、これまでの指導者の方たちに「これだけ成長してくれたんだな」って思わせられるように、試合に出て活躍したいです。これまでのキーパーコーチの方からも連絡が来たりする中で、内容が「最近、試合出てるね」くらいなんですけど、結果をしっかり残して「良かったね」って思わせるぐらいインパクトのある半年にしたいなって思います。

潤紀:成長して、後期は自分が結果を出してチーム勝たせたいし、今年のチームで大臣杯・インカレ含めて何か成し遂げたいなっていう思いはあります。

潤太:全国ですね。全国獲りたいね。

 

ーー昨年の早慶戦を振り返って

潤太:正直、昨年の早慶戦を振り返っても、別に「勝てなかったな」ぐらいにしか思えていなくて。チャンスで決めきれなかったですし。もちろん悔しかったですけど、やってくれよっていうのが正直なところですね。「もうちょいやってほしかったな」っていうのが、スタンドから見て思しごことです。

潤紀:早慶戦は自分が高2の時にも見ていたんですけど、こんなに試合が盛り上がるんだっていうのをすごく感じました。大学で日本一盛り上がるのが早慶戦だと思うし、もちろん負けて悔しかったですけど楽しい試合だなって思いました。

潤太:結果以外のところだったら、準備とか片付けも含めて楽しかったなって自分も思いました。

 

ーー潤紀選手は以前「早実に敗れた選手権のリベンジを果たしたい」と話していたが、その意味で早慶戦は重要か

潤紀:2年前の選手権で早実(=早稲田実業)に負けたんですけど、とにかく早実の応援がすごかったですし、試合に負けた後に「紺碧の空」を歌ってる姿を今でも覚えていて。めっちゃ仲良かったので久我山のみんなともっとサッカーをしたかったんですけど、それを打ち砕かれた相手でもあるので。今回「久我山讃歌」は歌えないですけど「若き血」を歌いたいですね、「紺碧の空」は歌わせたくないですね。

 

ーー早慶戦の注目選手は

潤太:俺はやっぱり、主将の田中雄大選手(商4・成城学園)に期待してます。向こうのボランチに山市秀翔(スポ4・桐光学園/川崎フロンターレ内定)がいて、彼もいい選手なんですけど、自分は雄大が関東で1番だと思ってるし。最近はあまりミドルシュートを打ってないんですけど、それは早慶戦のために温存してるかなって思うので、パスとかもそうなんですけど雄大のシュートを見てみたいですね。

潤紀:自分以外だったら、三浦大基ですね。大基がやってくれると思いますね。いつも通りドリブルで良いパスをくれれば、俺が決めるって感じですね(笑)。

兄弟で早慶戦での活躍を目指す

ーー早慶戦で注目してほしいプレー

潤太:これに関してはあんまり言うべきじゃないかもしれないけど、もし仮に1点差で負けていた場合は最後にセットプレーとかで上がった時に、俺の入り方を見てほしいですね。1番点を決めそうな入り方するので(笑)。そこは注目ポイントですかね。あと、ちょっと冗談抜きで言うと、ビルドアップは見ていてほしいです。人とは違うというか、慶應ソッカーをする上でキーパーのビルドアップは欠かせないと思うので。自分はまだまだ発展途上ですけれども、そこはちょっと見てほしいです。

潤紀:自分は、前をパッと向いた時のアイデアとかゴールに向かっていくプレーとかは見ていてほしいですね。

 

ーー早慶戦への意気込みをお願いします!

潤太:まずは勝つことっていうのが自分自身の最低限で、その上で良いパフォーマンスをしたいなって思います。キーパーっていうポジション柄、受け身である以上は自分自身で何かを作り出すことは難しいと思うんですけど、その中でも良いプレーしてたなって観客が思うぐらいパフォーマンスで頑張りたいです。

潤紀:自分は「勝って楽しむ」っていうのを大事にしたいです。いざ試合出たら、勝たなきゃ楽しくないし、あんな楽しい雰囲気の中でサッカーできるのもすごい貴重だし、色々楽しみながら勝って終われるように頑張ります。

ーーありがとうございました!

(取材:塩田隆貴、記事:伊藤梨菜、長掛真依)

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