【ソッカー(男子)】早慶戦は部員全員で作り上げる グラウンドマネージャー・細川紳×眞木昂輝/早慶クラシコ2025直前企画第9弾

ソッカー男子

2021年以来4年ぶりの勝利を目指すソッカー部。今年は慶大が1部リーグ、早大が2部リーグと所属リーグに差があるだけに絶対に負けられない展開となった。早慶クラシコ直前企画第9弾となる今回はグラウンドマネージャーを務める細川紳(理4・清水東)と眞木昂輝(商4・慶應)にインタビューを行った。

 

ーー他己紹介お願いします。

細川眞木:眞木は、ほんと生粋の慶應ボーイって感じで(笑)。いるだけで空気明るくなるし、みんなの雰囲気作ってくれる存在ですね。

眞木細川:細川は、ズバッと指摘できるタイプで、そこが良さでもあって。組織のことちゃんと考えてるし、頭使って動ける感じです。

 

ーーお二人がグラウンドマネージャーになった経緯を教えてください。

細川:学年で話し合いして、「誰が向いてるか」って相談していって、最終的には投票とか怪我のこととかもあって決まりました。個人的にも「やるか」って気持ちは固めてたつもりです。

 

ーーグラウンドマネージャーの普段の仕事内容について教えてください。

細川:平日は練習準備から始まって、ボール出しとか練習中の管理もするし、声出したりもします。試合の日はアップ見たり、社会人コーチと一緒に試合中も声出して、遠征の時はマネージャーと連携してスケジュール管理もやってますね。

 

ーー主務の辻野悠河選手(商4・暁星国際)はどんな方ですか?

眞木:選手もやりながらってところで辻野はマジで全部できる。選手もやりながら裏方もやってて、もう“ハイスペック”って言葉がほんと似合う男ですね(笑)。

 

ーー主将の田中雄大選手(商4・成城学園/三菱養和SCユース)はどんなキャプテンですか?

細川:シャイだよね(笑)。

眞木:そういうチャーミングなところもありながらも、ピッチに入るとめちゃくちゃ頼りになるし、1個上なのにあんまりそう感じさせない親しみやすさもあって。愛される主将だなって思いますね。

 

ーーグラウンドマネージャーをやる中で、大変だったことはありますか?

細川:肉体的な面ではトップの練習も見るし、B戦もあるし、週末もずっと現場にいるから結構ハードで。選手はオフでも、自分らは出っぱなしってこともあります。

眞木:最初は大変でしたけど、やってるうちにやりがいとか見えてきて、今はめちゃくちゃ「しんどい」って感じではですね。

 

ーー選手として続けたい気持ちはありましたか?

眞木:ゼロってわけじゃないですけど、「めっちゃやりたかった」ってほどでもなかったですね。

細川:自分が選手としての価値ないなって思った時点でキッパリ区切りつけたというか。もちろん「俺ならこうするな」ってプレー見て思うことはありますけど、それでしんどくなる感じはもうないですね。

眞木:羨ましいっていうジェラシーはありますけど(笑)、しんどいって思ったことはあんまりないですね。

細川:今はもうジェラシーだけだね(笑)。

 

ーーグラウンドマネージャーに決まるまでに迷いはありましたか?

眞木:時間的に考えたら、他の代と比べたら割とスムーズに決まったと思います。ただ、自分の中でサッカーやめるって決めるまではちょっと時間かかったかなと思いますね。

細川:サッカーは小学生からずっとやってきたので、いざやめるってなったときに自分の中で噛み砕く時間は必要でしたけど、時間的に考えたらめちゃくちゃ長くはないかなと思います。

選手へのジェラシーはあるという眞木

ーーグラウンドマネージャーのやりがいを教えてください。

細川:やりがいはまずチームが勝つこと。それが一番大きいです。勝つためにそこから逆算して、動いてますし、それが報われるとすごい嬉しいですね。

眞木:僕は「これ俺いないと回ってないな」って思える瞬間があると、やっぱやっててよかったなって思いますね。

 

ーー前期リーグとアミノバイタルを振り返っていかがでしたか?

細川:最初はメンバーが定まらなかったり怪我人が出たりで、苦しい時期が続いたんですけど、東洋大戦の勝利からはチームが乗ってきて、全国も決められたと思うし流れは良くなってきてると思います。

眞木:同じような感じではあるんですけど、個人的には4年生がたくさん活躍してくれてるっていうのが嬉しいですね。若干のジェラシーもありますけど(笑)。

 

ーー印象に残っている試合はありますか?

眞木:僕はそれこそ東洋大戦で。終了間際の逆転勝ちで、恵風(=角田惠風(商4・慶應/横浜F・マリノスユース)のフリーキックを昨日のことのように覚えてますね(笑)。

細川:アミノバイタルカップの明治戦ですね。リーグで差を感じてた相手に勝てたのが嬉しかったし、自分たちの代で全国決められたっていうのがやっぱ大きいです。

 

ーー 今年の慶大ソッカー部はどんなチームですか?

眞木:どうですか細川さん

細川:4年が個性豊かすぎるっていうのはありますね(笑)。去年の4年生と比べちゃうとあれですけど、みんなキャラが濃くて、いい意味でサッカーにまっすぐで。ピッチ内での動きとか、サッカーに対する熱量が高いチームだと思います。

眞木:そういう4年生がいるっていう点で、「サッカー色」が強いチームだなと思いますね。

細川:中町さんが来たっていうのが大きいかもですね。

 

ーー中町監督はどんな方ですか?

細川:カリスマ性がありますね。サッカー選手としても人としても尊敬できる存在ですね。オーラもありますけど、話しやすくて、距離感もちょうどいいですね。

眞木:もうほんとにかっこよくて。本当にリスペクトできる人です。

細川:「ついていきたい」って思うよね(笑)。

眞木:本当にそう(笑)。何言われてもスッと入ってきますね。

 

ーー早慶戦で注目の選手はいますか?

細川:齋藤真之介(経4・桜修館/FC町田ゼルビアユース)で。彼のドリブルはもう素晴らしいですし、早稲田の佐々木奈琉(社学4・帝京長岡)との勝負も楽しみですね。

眞木:自分は藤平一寿(法4・桐蔭学園)で。去年ギリギリメンバーに入れなくて、悔しい思いしてるの見てたので、今年は出て暴れてほしいですね。出たら注目です(笑)。

細川:それで言うと、今年は4年生全員でスタメンを埋められるぐらい4年生が活躍してるので、ほんとに4年生全員に注目して欲しいですね。

眞木:怪我から復帰する大下崚太(商4・慶應 /東京ヴェルディユース)とかもいますし、応援団長候補の菅原司(経4・駒大高)も当日どこにいるかはわかんないですけど、注目ですね(笑)。

 

ーー 今年の早慶戦に向けての関わり方を教えてください。

細川:運営に直接関わってるわけじゃなんですけど、企画とかビラ配りの現場もちゃんと見るようにはしてます。今年の早慶戦も、出場する選手だけじゃなくて、いろんな人の努力で成り立ってるってことを知ってもらえたらいいなと思います。グラマネっていう仕事をやっているからこそ、見えないところの努力で早慶戦が作り上げられてるところをみなさんに知っていただきたいですね。

 

ーー去年のグラウンドマネージャーから受け継いだことはありますか?

細川:受け継いだものっていうのは物理的な、、

眞木:魂でしょ(笑)スピリットでしょ(笑)

細川:自分はトップの担当なので柳町一葉(令7卒・慶應)さんにお世話になってたんですけど、一葉さんは、一人ひとりにしっかり目を配ってて、誰よりも組織のために動いていたので。自分もそういうとこは見習っていきたいなって思ってます。自分はそういうことが得意ではないんですけど、そういう姿勢を口ではなく目で見て学びましたね。
眞木:菊田凌万(令7卒・桐朋/ 東京武蔵野シティFC U-18)さんは、ミスがなくて、しかもそれをアピールせずに自然にこなすのがすごかったですね。自分もああなれたらいいなって思ってます。なんて言ったらいいかわかんないんですけど(笑)、ほんとにミスがなくて、しかも飄々とやってのけるので。自分だったら絶対「俺がやったよ」って言っちゃうと思うので(笑)。

視野の広いという細川

ーーソッカー部生活もあと半年、次の代に残したいことはありますか?

眞木:自分は、雰囲気作りかなと思いますね。モチベーターとして、周りの空気を良くするっていうのが自分の特徴だったと思いますし、それが唯一残せるものかなと思います。あんまり思いつかないですね(笑)。

細川:よく言えば自分は、アンテナ張っていろんなことに気づけるタイプだと思うので。良く言えば気が利く、悪く言えば余計なとこまで気づいちゃうって感じで(笑)。でも、グラマネってやっぱりミスのない“模範”であるべき存在なので、ミスをできるだけ減らして、アンテナを広げていってくれたらなと思います。

眞木:自分は結構オンオフの切り替えかもしれないです(笑)。オンオフの緩急を伝えていきたいです。

 

ーー趣味はありますか?

眞木:筋トレとモルックですね。友達が正規品のモルックセット持ってて、公園とかでやってます。あと、正規品じゃなくて代々受け継がれる自作の木の棒を持ってる友達もいて(笑)、棒のこと「スキッドル」って言うんですけど、友達のを借りていつもやってますね。

細川:俺はあんまり一つのことにハマらないタイプで、最近はドライブとか焚き火とか小旅行とか。一人でいるのが結構好きですね。最近はいろいろあって行けてなくて、最後に行ったのは3月で、日立駅の夕日が綺麗でしたね。

 

ーー最後に、グラウンドマネージャーという仕事の魅力を教えてください。

細川:結構「誰でもできる仕事」ってよく言われますけど、自分は結局それをどこまでこだわれるかが大事だと思ってて。そう考えると、誰にでもはできない仕事だと思ってます。この代のグラマネは「自分たちにしかできなかった」って言ってもらえるような存在になりたいですし、実際そう思えるように残り半年頑張りたいです。誰にでも出来るものじゃないっていうのが魅力かなと思います。

眞木:プレイヤーじゃない立場でサッカーに関わることで、違う視点からいろんなことが学べました。学生のうちにそれができたっていうのは貴重な経験だったと思いますね。振り返って気づく魅力もあるのかなと思うので(笑)、社会に出てからその経験の良さに気付ければと思います。

ーーありがとうございました!

(取材:塩田隆貴 記事:佐藤凜汰朗)

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