試合内容の詳細な記事はこちらのリンクからご覧ください。
【女子ソッカー】セットプレー2発に沈み敗戦 早慶戦初勝利への想いは未来に/第24回早慶女子サッカー定期戦 | KEIO SPORTS PRESS
【試合後インタビュー】
◇小熊藤子(環4・山脇学園/スフィーダ世田谷ユース)

最後の早慶戦を戦い抜いた主将・小熊(画像中央・黄色のユニフォーム)
――試合が終わって、今の率直なお気持ちは
開会式とかもあって、トロフィーも貰ったりするような試合で、男子部は勝利したので、自分たちは勝利の喜びを分かち合えなかったのはすごい悔しいっていう想いが強くて、失点もセットプレーの2点で自分たちが崩されたわけじゃないからこそ悔しさが残る一戦でした。
――裏を取られた場面では小熊選手がかなり広い範囲をカバーしていました
もちろん自分の特徴であるカバーリングっていうのは活かせたときもありましたけど、カバーリングしなきゃいけない状況を自分が作り出してて、もう一個、声で前を動かしたりしなきゃいけないのに自分のことで精一杯の時間帯も多くて、結果的に自分がボールを回収できたから良かったんですけど、組織を統率する力っていうのは1部相手でもっと自分が発揮しなきゃいけない能力だったのかなと思います。
――先ほどもありましたが、失点はいずれもセットプレーからとなったことについてはどう評価されますか
正直悔しいですけど、セットプレーを決め切る力っていうのはやっぱり1部と2部で大きな差があると思うので、そこは自分たちはもっと基準上げてやらないといけないですし、セットプレーは2部で強みとして戦ってきたからこそ、自分たちも点決めなきゃいけなかったですし、失点もなしにしたかったって思います。
――試合前のインタビューで、「賢く泥臭く、虜にさせる」というチームのビジョンを体現したいとお話されていました。そのビジョンは達成できたと考えていますか
時間帯によってですけど、「賢く」できた部分は間違いなくいつもの2部の試合よりは少なかったって思っていて、だからこそ「泥臭く」っていうところは自分も意識したし、みんなも、美桜(中村)とかも「泥臭く」、最後まで体を投げ出したりして失点を防いだっていう事実もあるので、「泥臭く」っていう部分はいつもよりはそういうシーンが見られたのかなって思うんですけど、自分たちのサッカーである「賢く」っていうのはあんまり体現できなかったので、そこは悔しさが残ります。
――試合前には、守部選手が7年前に早慶戦を観戦した際にソッカー部に入学したいと憧れを抱いたように、自分たちのサッカーで慶應でやりたいと思う子供たちが増えて欲しいとお話されていました。未来の後輩たちへの想いをお願いします
0-2という結果で、悔しい結果にはなったんですけど、来年再来年、勝利して慶應の女子サッカーが早稲田を倒す景色は見たいですし、その景色を見たから入ってくれる人ももっともっと増えてくれると思うので、今回は悔しい結果になったんですけど、少しは「賢く泥臭く」っていうのを体現できたと思うので、虜にさせられた人も少なからずいたと思うので、この試合を見て入って来たいと思う人が1人でも多くいたら良いと思います。
――スタンドには應援指導部や男子部の選手たち、そしていつも応援に来られている保護者の方々が駆け付け、大きな応援が響いていました。応援は力になりましたか
はい、とっても力になって、自分たちは2部で親御さんとか関係者の方しか見てくれない試合が多いので、早慶戦といういろんな人が見てくれるところでやれてすごく嬉しいですし、これを作り上げてくれた学生、大人、色々な人の力を借りての大会だったので、だからこそ勝利を届けたかったという想いはあります。
――早慶戦は勝利できずに4年間終わってしまいました。そのことについて想いはありますか
悔しいですし、今日も勝利して歴史を変えるって意気込んだ中で勝利できなくて悔しい想いもありますが、この悔しい想いは後輩に託したいと思います。
――試合後、4年生の中で話したことがあれば教えてください
もう早慶戦っていう大きなイベントが終わってしまって、あとは引退に近づくだけですけど、まだ1部昇格っていう可能性は全然あって、自分たちも首位で折り返してるので、そこに全力投球するだけかなって思います。
――最後に、残りのリーグ戦6試合に向けて意気込みをお願いします
今日の早慶戦でやっぱり1部のレベルは高いことと自分らが普段の生活から質を変えていかなきゃいけないっていうのが分かったので、1部で戦えるチーム作りっていうのを後期開幕までに仕上げていって、単独首位でリーグ戦終われるように頑張ります。
◇中村美桜(理4・慶應湘南藤沢)

好セーブも目立った守護神・主務の中村(画像中央・緑のユニフォーム)
――今日の試合を振り返ってください
2失点どちらもセットプレーで、ゴールキーパーとしてセットプレーは自分が指揮を執ってやらなきゃいけなかったものの、全員の集中力はあったんですけどちょっと切れてた部分があって、そこをちゃんと統率できてなかったことが敗因となってしまったと思います。
――敗れてはしまいましたが、チームとして良かったと思うところはありますか
去年の早慶戦はピッチの広さとか会場の大きさにみんなが慣れてない部分があって、自分たちのサッカーが出来なかったんですけど、今日は前半はちょっと怯えてる部分があって自分たちのサッカーが出来なかったものの、後半になってからは少しずつ自分たちがやろうとしてるサッカーを形にすることが出来たっていうのはポジティブなのかなっていう風に考えてます。
――後半、コーナーキックの流れからミドルシュートを防いだシーンを振り返ってください
あのシーンはセットプレーで前半やられていたのでもう絶対に失点してはいけないっていう一心で、ただボールを追ってたっていう感じです。
――相手フォワードとの1対1を防いだシーンなど好セーブが目立ちました。3年生の頃のキーパー転向からどのような練習を積んできましたか
男子部のゴールキーパーコーチと男子部のゴールキーパーのみんながほんとうに毎日、細かく指導をたくさんしてくれて、自分の課題をすべて網羅できるような練習を作り上げてくれてて、昨日もちょうど1対1の練習をしてて、私が出来なかった部分を反復して練習してくれたおかげで、昨日の練習がすごい甦ってきて、こうすれば捕れるんだっていうのがフラッシュバックしたので、ほんとうに男子部のキーパーに感謝しかないです。
――女子部の皆さん・男子部の皆さんを含め、多くの方で作り上げた早慶戦はどんな舞台でしたか
私は主務っていう立場もあって、作り上げる側でもあったので男子部のマネージャーにはすごくたくさんお世話になったんですけど、やっぱり1から早慶戦を作るっていう大変さとマネージャーのこだわりだったり、この大舞台を作り上げる苦労っていうのを知ってる分、すごくこの場で勝ちたかったし、マネージャーのみんなが報われるような戦いをしたかったんですけど、結果としてはそれは叶わなかったにしろ、この大きな舞台を作り上げてくれた方々にほんとうに感謝しかないです。
――リーグ戦はまだ残っていますが、最終学年での早慶戦という一つの区切りを迎えられて、今感謝を伝えたい人はいますか
感謝を伝えたい人は、やっぱり応援してくださる方々っていうのが一番大きいですね。普段のリーグ戦でもすごくたくさんの方々が応援に来てくださるんですけども、勝っても負けても一つ良いプレーがあったらすごい鼓舞してくれる声があったり、負けていても「大丈夫だよ!」とかポジティブな声をかけてくださる、応援してくださる方々がいるからこそここまで積み上げてこられてると思うので、後期もたくさんお世話になると思うんですけど、応援してくださる声がこれからの私たちの力の源になると思うので、これからも応援お願いしたいっていうのといつも感謝してますっていうのを伝えたいです。
――1年生の頃に立てられた、「4年生の時の早慶戦」という目標には届きませんでした。18人の後輩たちに向けて、初勝利への想いをお願いします
私たちは4年間続けて負けてしまったけれど、少しずつに対すワセダに対する自分たちのサッカーっていうのが出来てると思うので、来年こそは絶対に勝ってほしいっていうのと、自分たちが楽しんでこの場を作り上げると同時にここでプレーしてほしいなって思います。
――リーグ戦残り6試合、今日の試合で得た経験をどのように活かしていきたいですか
1部リーグに所属する早稲田大学との一戦で、やっぱり1部の基準って2部とは全然違うなって思ったことが試合中何度もあったので、自分たちが来年から1部に上がりたいのであればここを基準にしていかないといけないっていうのが全員が分かったことだと思うので、この学びをこれからの練習に入れていって、最後6試合全勝して1部昇格出来るようにしたいなって思ってます。
◇野村亜未(総3・十文字)

CFでフル出場した副将・野村(画像中央・シュートを狙う)
――今日の試合を終えて率直なお気持ちは
率直に、悔しいというのが一番あります。自分が決めればもしかしたら2-1で流れが変わっていたのかもしれないというのがあって、あの1本を決めきれなかった。今までの積み重ねなんだろうな、と。やっぱり1本を決めきれる選手になりたいなと改めて感じました。こんなに多くの方が集まってくださる早慶戦で、今まで一度も勝ったことがない。先輩たちが積み上げてきてくださった想いを背負って、来年こそ勝って初勝利を飾りたいです。
――前半から駆け出しも良かった中でご自身のプレーの手ごたえ
今日は全体的にスピードとか、ワセダに潰されるところが多くて、自分の中でもこれといって良かったプレーというのはなかったんですけど、チャンスを作り出せたり、自分が一番走ったりというのは、FWとしての使命だと思っていてそこに関しては(自分の力を)出せたかなと思っています。
――ハーフタイムはチームでどのような話を
多分みんな焦っていて、結構今までじゃ考えられないくらい言い合うような状況でした。こんなに焦ることじゃないし、「これはやばい」と思って、守備の部分での修正点が多かったんですけど、「失点したのもセットプレーだし、ゲームの中で崩されてやられているわけじゃないから、そこは自信持っていこう。大丈夫だから。」とチームに声をかけました。
――ゲームを通して感じたワセダとの差
スピード感、個の技術とか。今まで2部で通用してきた、自分の駆け出すっていうところでも、(この日の試合では)気づいたら周りに何人も(相手が)いた。秀でた部分がワセダにはある中で、自分たちは個じゃなくてチームの総和として勝ちたかったんですけど、そこが上手くできなかったなというふうに思います。
――副将として臨んだ早慶戦
どうしても、本当に勝ちたくて。個人的な話になってしまうんですけど、早慶戦の週の水曜日に捻挫しちゃって。ベストな状態で臨みたかったのに、怪我した翌日テーピングして固めて練習に入ったんですけど、耐えきれないくらい痛くて。今までできていたことが当たり前じゃないし、ピッチに立たせていただくことすらも当たり前じゃないって気づきました。だからこそ、試合に出てる人間としてやっぱり勝ちたかったし、ベンチで涙で流している選手もいたので、悔しいという思いが強いです。
――野村選手自身、普段怪我は少ない方
少ない方ですね。自分の準備不足ではあるんですけど、いつも大事な時期に限って(怪我をしてしまう)。前期リーグ戦の開幕前にも怪我をして、やっと治ってきたというところで自分的にもコンディションも上がってきていた中で、心が先走ってしまって身体がついてきてくれなかったかな、と。でもやっぱりそこは試合に出させていただいているからこそ、結果を残したかったです。
――4年生の姿を見て
かっこよかったです。走っている姿を見て、「本当に(早慶戦)最後なんだ」と思わせられました。「自分もこんなんじゃダメだ」となった。中村美桜さん(理4・慶應湘南藤沢)とかも、過去にフィールドでプレーしていた中で今はGKをやってくれていて、小熊藤子さん(環4・山脇学園/スフィーダ世田谷ユース)も相手に絶対自由にやらせない守備をしていて、坂口芹さん(総4・仙台大学附明成)からの良いパスも、自分が決めたかったんですけど…守部葵(環4・十文字)さんも今まで怪我で出れなかった中で、今試合はスタメンで出場して。本当に4年生の存在の大きさを実感しました。背中で見せてくれるものがあって、やっぱりそこについていきたいなと改めて思いました。
――その想いも背負って、後期リーグそして来年の早慶戦に向けて
後期リーグの意気込みとしては、現在首位で折り返しているのでその流れを止めないで連勝を積み重ねていく。一番は、2部優勝して1部に昇格するというのが目標で、自分自身も得点を決めきるところで、チームに貢献したいです。
来季の早慶戦は、自分たちは失うものもないので(笑)。次がラストチャンスになるので、本当に絶対に得点を決めて勝ちたいです。そこに向けてベストで臨めるように、これからも頑張っていきたいです。
(インタビュー:島森沙奈美、柄澤晃希)
関連記事
【ソッカー(女子)】初勝利に燃える4年生カルテット! 小熊藤子×坂口芹×中村美桜×守部葵/早慶クラシコ2025直前企画第12弾 | KEIO SPORTS PRESS