【ソッカ―男子】第18節 雨の中の激闘!!両者譲らずドロー 流経大戦

U-22日本代表の比嘉と競り合う増田

前節の中大戦での快勝から中3日という厳しい日程で迎えた流経大戦。試合は強い雨が降る中行われた。前半は両チーム決定的チャンスを作ることのできないまま終了。後半に入ると、慶大は多くのチャンスを作るも流経大守備陣の前にゴールネットを揺らすことが出来ず、結局両チーム得点を奪うことが出来ないまま試合終了。混戦のリーグ戦においてとても大きな意味を持つ勝ち点1を分け合う結果となった。

第85回関東大学サッカーリーグ戦 第18節

2011/11/9(日) 13:50KO @流通経済大学グラウンド

慶應義塾大学0-0流通経済大学

この日先発出場した松下

慶大は前節と同様4-2-3-1のフォーメーションを採用した。今節出場停止となった田中(環4)が務めていた右サイドバックのポジションには藤田(政3)が入り、「調子が非常に良かった」(須田監督)という松下(総2)をボランチに据えた。前半、慶大は雨で濡れたピッチの中でのプレーに手こずる。最後のところでのパス、トラップなどが微妙に狂い決定機を作ることができない。対する流経大も、慶大の前線からの厳しいプレスに敵陣深くまで攻め込むことが出来ず、シュートは放つものの遠目からのシュートばかりで決定的場面は作れなかった。

シュートを放つ日髙

後半に入り試合は動き始める。後半6分、慶大は日髙(総4)のコーナーキックに松下がファーで合わせるもボールはクロスバーの上へ。対する流経大もペナルティエリア内に侵入しシュートを放つが慶大の守護神中川(環4)が雨で難しい状況の中ボールをこぼすことなくしっかりキャッチし、ピンチを防ぐ。後半23分には大塚(総4)に代え、風間(商4)を投入。得点を狙いにいく。この風間投入が慶大の攻撃を更に活性化させる。後半25分には松下から日髙へ絶妙なスルーパスが通りキーパーと1対1となるもシュートは枠に飛ばずクロスバーの上へ。後半32分には右サイドを風間がワンツーで突破し誰かが触れば1点という低い弾道の好クロスを上げるも、誰も合わせることが出来ない。さらに慶大の攻勢続く。後半43分、裏へのボールに抜け出した風間が強烈なシュート。しかしボールはゴール左に外れてしまう。後半44分にはゴール前の混戦からフリーの松下へボールが渡る。松下はコーナーを突くシュートを放つも流経大の守護神、U-22代表のGK増田のファインセーブに阻まれゴールネットを揺らすことは出来ない。最後までゴールに迫った慶大であったが得点を奪うことが出来ないまま試合終了の笛が鳴った。

スコアレスドローで勝ち点1を分け合う結果となったが、連戦が続いた厳しい試合日程の中では「価値ある勝ち点1」(須田監督)といえる。特に守備面では前線からの積極的なプレスで相手を圧倒し、5試合ぶりに無失点に抑えた。この結果は1点を争う今後の試合に生きてくるだろう。だが、混戦が続くリーグ戦の中でこの勝ち点1がどれほどの価値を持つかは残り4試合の結果次第で大きく変わる。インカレ出場圏をしっかり守っていくために次節からも負けられない戦いが続いていく。

                      By Hideki Nishino

コメント

須田監督

(雨の中の難しい試合になったが今日の試合を振り返って)非常に良いゲームだったと思う。お互いフットボールをやって、お互い決定的なシーンを作ったし内容も非常に良かった。こういうゲームをやるとリーグ全体もレベルが上がるし、試合後流経大の監督さんともお互いの良さについて話すことも出来、非常に気持ちの良いナイスゲームだったと思います。(後半に入る時の指示は)全体的には非常に良いと。あと45分、プレッシングを続けること、自由にやらせないこと、それから相手がキーパーにボールを戻す場面があったので、そこの時の対応。その辺を重点的にアドバイスしました。(田中奏一選手の出場停止に伴い、藤田選手をサイドバックに起用して松下選手をボランチに起用しましたが)コンディションの良い選手を出すというのが僕のポリシーなので。そのなかで16番松下純土の調子が非常に良かった。もちろん息吹があそこのポジション(ボランチ)をやるのは良いのだけれど、今サイドバックに誰がいるかというとなかなかいない。その中で純土の調子が良いので、息吹は右サイドも経験があるということで、息吹を右サイドバックにして純土を中盤に上げた。今日は純土も期待に応える良いプレーをした。守備もそうだしこぼれ球も拾ってたし、攻撃でもゴール前に飛び出してシュートまでいけたりと、もちろん決まらなかったけれど、それは相手のキーパーが良かったからだし、彼のプレーは合格点、むしろかなり高い評価が与えられるんじゃないかと思います。(今日の勝ち点1をどう捉えるか)非常に大きな勝ち点1だと思う。もちろん勝ち点3取れれば一番良かったが、お互い今日は負けたくない試合。向こうは負ければインカレがなくなるし、うちらは勝ち点3が取れば優勝戦線に残れる。そういう中で最低限の結果は残せたし価値ある1点だったと思う。(次の試合に向けて)もう1戦1戦。あと4試合で上位に残っていられるのは何年ぶりかのことなので、与えられたチャンスに感謝しながら、逆にそういったところを楽しみながらみんなでやっていきたいと思います。もう残り4試合というよりは1戦1戦決勝戦のつもりで戦っていこうということを選手に言っていますし、そういった戦いをすることで結果もついてくるのではないかなと思います。

笠松主将

(今日の試合を振り返って)非常にいい内容で自分達のサッカーが出来たので勝ち点3を取りたかったんですけど、その中でも守備は集中を切らさずに勝ち点1を取ることが出来たのは、非常に大きな結果だと思います。(後半に向けた修正点は)相手のGKにボールが入った時に、寄せるのか寄せないのかが少し曖昧になっていたので、そこの所の意志統一をしっかりすることを意識してやったので、それが上手くいったと思います。(あと4試合で重要なことは)優勝も狙えるけど、もしかしたらインカレにもいけないかもしれないというどっちに流れてもおかしくない状況で、慶應の部員全員で準備して、全員が気持ちを1つにしてやることが大事だと思うので、試合に出ている選手だけでなく全員で一丸となってやることが重要かなと思います。(順大戦に向けて)順大は前期に負けていて、そういうチームに勝たないことには上にはいけないと思っています。1週間休めるので、3連戦の疲れをしっかりとっていい準備をしたいなと思います。

河井

(今日の試合を振り返って)久々の相手ということで、負けなくて良かったと思います。勝っていれば流経大は自分たちよりも上に行くことはないんだろうなと思ったし、勝てていれば最高だったんですけど、引き分けは別に悪い結果ではないかなと思います。(雨の中の試合でしたが、コンディションは)まず人工芝という環境でやりやすくはなかったですが、相手は毎日練習している場所なので。雨の中ですが守備陣も集中して頑張ってくれましたし、できれば攻撃陣が点を取って勝てれば良かったと思います。(自身のプレーは)今日はもうちょっとボールを引き出せたら良かったと思います。なかなかいい形で前にボールが入らず、ボールを奪った後だったらチャンスがありましたけど、ビルドアップというか、自分たちがつないでチャンスをつくるというのはあまりなかった。そういうところで自分がもう少しうまくボールを引き出して、周りをうまく使えたら良かったと思います。(風間選手が入ってから勢いがありましたがどんなことを意識しましたか)前半0-0で折り返して、まだまだ体力が残っていたので、後半必ずチャンスが来ると思っていました。(相手はホームでのプレーでしたが印象は)そんなに怖さは感じなかったです。まずは守備の面を意識して、ボランチの二人もしっかり守備してくれていたし、それで抑えられたんじゃないかと思います。(次節順大戦に向けて意識することは)もう残り4試合なので一戦一戦いい準備をして戦うこと。まずは相手に負けないことを意識して。負けなければ相手に勝ち点は与えないので、その辺を意識して戦っていければ、最後まで、まだインカレもありますし、どっかでチャンスが来るんじゃないかと、諦めずに戦っていければと思います。

松下

(今日の試合を振り返って)チーム的には決して悪いサッカーをしているわけではなくて自分たちのサッカーでイニシアチブをとってサッカーが出来ていたと思うんですけど、結果がついてこなかったのが、残念です。(個人の出来は)僕自身最近試合に絡めてなくて、今日スタメンででたわけで、個人的には死ぬ気でやろうと考えてやっていました。(監督からはどのような指示を受けていましたか)試合直前までボランチとセンターバック。どっちでやるかってのがわかんなかったんですけど、ボランチで出て、ゲームをコントロールしろっていうかゲームを組み立てろっていう指示でした。(松下選手的にはボランチとセンターバックのどっちがやりやすいか)最近はボランチの方がやりやすいです。(相手の流経大の印象は)ビルドアップがすごくうまくて、後ろから組み立ててくる。どちらかといったら僕たちと似ているサッカーをしていたんで、見ている人たちもいい試合だったんじゃないかなと思います。(今日の試合は久々の無失点試合でしたが)後ろからボランチ含めて、キーパー含めて7人がまあ90分間集中した結果だったと思います。(逆に攻撃の面で足らなかった部分は)僕含め、やっぱ決めきれるところは何回かあったんでそういうところを確実に決めていかないと上にはいけないのかなっていう感じです。(今日のピッチコンディションも影響したのでは)いつもは天然芝なんですけど、今日は人工芝ってことで、普段人工芝でやってるってこともあるんで、特に注意するってところはなかったですね。(やっぱり天気の影響があったか)それはやっぱりむこうも一緒なんで、特にないですね。(次節への意気込みを)チームが今日負けなかったっていうのはとても大きなことで、インカレに向けてあと4試合ですか?まあ頑張っていきたいと思います。

増田

(振り返って)自分たちの方がチャンスもありましたし、主導権握って進めていたので、ホントに勝ちたかった。(ディフェンス面では大きなピンチもなく無失点で終えたが)まずディフェンスからやっていこうとゲームに入って、そういう点に関してはみんな集中してディフェンスできていたと思うので、評価していいと思う。(今日はボランチに松下選手が入ったが)純士くんとは前期にも最初の方では組んでいたので、お互いコンビネーションは悪くなかったと思うので、問題なくできた。(後半風間選手が投入されてから流れも良くなった一方で得点を取り切れなかったが)簡単に言ってしまえば決定力だが、そういうチャンスまでは作れていたので、あとは決めるだけというところで次につながるゲームだったと思う。(ここまでCKからの失点が多いということでその部分の意識はあったと思うが)神奈川大学戦と中央戦でセットプレーで3失点してしまっていたので、セットプレーに関しては練習して、今回の試合でも集中して入っていた。(何か練習から意識して入っていこうといった話はあったか)セットプレーは一人一人責任感が重要だと思うので、自分のマークに徹底して責任を持ってやることを意識していた。(次戦・順大戦に向けて)ここに来て上位のチームが負けたり、今日も筑波が負けていたり、そういった面でリーグ優勝も見えるが、インカレ行けないということもあると思うので、僕らは日本一目指してやっているので、4位以内という気持ちでやっていれば(インカレに)行けないと思うので、リーグ優勝というのを意識して、また来週1週間準備したい。

慶大出場選手

GK中川翔太(環4)

DF黄大城(総4)

DF松岡淳(商3)

DF笠松亮太(総4)

DF藤田息吹(政3)

MF増田湧介(環1)

MF松下純土(総2)

MF日高慶太(総4)

MF河井陽介(政4)

MF森田達見(商3)

FW大塚尚毅(総4)→68分風間荘志(商4)

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