1部昇格に向け順調に勝ち星を重ねる慶大は、勢いに乗る強敵・国際武道大に挑んだ。第1セットは清水悠斗(総2・習志野)の巧みなスパイクと今田匠海(政2・慶應)の堅守で粘りを見せ、終盤は久保田健介(商4・慶應湘南)のサーブから流れをつかむ。清水と松田悠冬(商1・慶應)の連続ブロックで逆転し、27-25で接戦を制した。第2セットは松田の的確なトスワークと山口快人(経3・慶應)・松山鼓太郎(商3・慶應)の3年生コンビが躍動。緒方哲平(環2・日向学院)の好ディグも光り、25-17で連取。第3セットは入来晃徳(環4・佐世保南)のスパイクとサービスエースで主導権を握り、松山の連続得点で突き放す。山口が2段トスから決め切り、最後は松田のサーブで締めくくった。25-17でストレート勝利を収めた慶大は、開幕4連戦を白星で締め、1部昇格へ弾みをつけた。
2025年9月14日(日)
秋季関東大学男子2部バレーボールリーグ戦 @亜細亜大学
第4日 慶大×国際武道大
得点 |
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慶大 | セット | 国際武道大 |
27 | 1 | 25 |
25 | 2 | 17 |
25 | 3 | 17 |
出場選手 |
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ポジション | 背番号 | 名前(学部学年・出身校) |
OH | 2 | 清水悠斗(総2・習志野) |
MB | 9 | 松山鼓太郎(商3・慶應) |
OP | 11 | 入来晃徳(環4・佐世保南) |
OH | 6 | 山口快人(経3・慶應) |
MB | 22 | 稲井正太郎(法2・慶應) |
S | 13 | 松田悠冬(商1・慶應) |
L | 4 | 今田匠海(政2・慶應) |
途中出場 |
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L | 3 | 緒方哲平(環2・日向学院) |
S | 15 | 久保田健介(商4・慶應湘南藤沢) |
S | 26 | 岩間 祥成(環2・成城) |
第1セット立ち上がりは、相手のサービスエースで勢いに押され、3-9と劣勢に立たされた。今季急成長を遂げ、得点源として活躍する2年生OH・清水が巧みなスパイクで反撃を開始。両チームが粘り強くラリーを繰り広げる中、同じく2年生L・今田の安定したレシーブも光る。3点差まで迫るも流れをつかみ切れない場面で、リリーフサーバーの久保田が登場。鋭いサーブで相手を崩し、松田のダイレクトにつなげた。ここから慶大攻撃陣が一気に勢いづく。22-24と相手にセットポイントを握られるも、清水が1枚でバックアタックを止めると、続く松田のブロックで25-24と逆転。最後は山口の正確なサーブカットから清水が鋭くスパイクを決め、27-25で接戦を制して第1セットを先取した。
第2セットは序盤から慶大が主導権を握った。ルーキー・松田が巧みなトスワークとテクニックで得点を重ねると、安定感抜群の山口とチームのムードメーカー・松山の3年生コンビが躍動。山口は相手ブロックを見極め、コースを巧みに突く攻撃を展開。松山も鋭いクイックとブロックで立て続けに得点を奪う。さらにL・緒方の好ディグが光り、相手に流れを渡さない。13-10の場面では松田が1枚ブロックを決め、19-15では松山がこのセット自身4本目のブロックを叩き込む。終盤も山口が緩急をつけたスパイクで相手を翻弄し、稲井正太郎(法2・慶應)のブロックでセットポイント。25-17で第2セットを連取した。

OH・山口、MB・松山(明治学院大戦)
第3セットは松山の鋭いクイックで幕を開けた。エース・入来のスパイクが立て続けに決まり、5-4。さらに入来が自らサービスエースを決め、流れを引き寄せる。山口がサイドから切り込み、稲井が中央から速攻を決めるなど、松田の多彩なトスワークで相手に的を絞らせない。攻撃陣の勢いは止まらず、リードを守り抜く展開に。14-13の場面では松山がクイックとサービスエースを連続で決め、会場の空気を一変させた。夏に磨いた2段トスからのスパイクも山口がしっかり決め切る。緒方・清水・山口が粘り強いレシーブでラリーを制し、21-15。終盤も松山が際どいコースにスパイクを突き刺し、最後は松田の強烈なサーブで締めくくった。25-17でストレート勝利を収め、慶大は開幕4連戦を白星で締めくくった。
(取材:村田理咲)
▼以下、コメント
星谷監督
――今日の試合を振り返っていかがでしたか
国際武道大学というディフェンスが素晴らしく、攻撃のバリエーションも多いチームと試合ができ、その上で勝利することができて良かったと思います。
――立ち上がり苦しい場面がありましたが、それについては
向こうの戦力的に攻めてくるサーブに押されてしまい、こちらも決して引いていたわけではないですが連携が不十分な状況が沢山出てしまって、結果的にサイドアウトがちゃんと切れなかったのが大きな要因かなと思います。向こうの立ち上がりの勢いの良さが素晴らしかったなと思います。
――その後の逆転のきっかけとなったのは
全員がキーマンですね。プレーを落ち着かせるというのでパスの処理で安定をもたらしてくれたのが一番大きいと思います。そのうえで大きなきっかけとなったことをあげるとするならば、途中出場でしっかり役割を果たしてくれた久保田は素晴らしかったと思います。
――残りの秋リーグについて意気込みをお願いします
課題はまだすごく多いのでそれをつぶしていきたいですし、コンディションについても整えるところはしっかり整えて、残りの試合も成長し続けられる状態で準備をしたいと思います。
#6 OH・山口快人(経3・慶應)
――今日の試合を振り返っていかがでしたか
昨日日大を倒した大学というのもあって少し緊張感のある出だしだったと思うのですが、少しバタバタした中で何とかたてなおせてよかったと思います。
――立ち上がり、苦戦する場面が見られたかと思いますが、そこから逆転したポイントについてはいかがですか
コートの中では点数を気にしないという話もあったので、一人一人がそうやってプレーに集中できた結果かなと思います。
――全勝中ですが、これまでの4戦を振り返っていかがですか
春リーグでも勝てたチームだったので、それについては勝てて当たり前と言わなければいけない部分もあるかと思いますが、自分たちのバレーができて、春よりも圧倒的に勝てたというのは大きな財産かなと思います。
――安定したプレーの秘訣は何ですか
自分の中でも安定したプレーは長所だと思っています。自分のプレーを気にしすぎないというのは一つ大切にしていることだと思います。チームを俯瞰して見て、考えられれば練習通りに動けると思っているので、目の前のプレーに集中して振り返りすぎないことを意識しています。
――この夏準備してきたことは何ですか
個人としてはセッターとのコンビを大事にしてきました。春リーグではセッターからスパイカーに戻って、全然決まらなかったし打てなかったという部分があったので、東日本とか早慶戦を経て、相手が一枚になったら決められるという状況に強化してきました。
――また次の試合まで少し空きますが、どう調整していきますか
これから春リーグで負けたチームが増えてくると思うので、段トスをしっかり決め切れるように強化していきたいです。
――秋リーグ残りの試合に意気込みをお願いします
春負けてしまっているので、チャレンジャーとして自分たちのプレーで、勢いが相手を上回れるように頑張っていきたいなと思います。