【野球】大先輩の金言を胸に奮闘中!定位置奪取へ闘志を燃やす大型内野手 八木陽~秋季早慶戦インタビュー~

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9月13日に開幕の東京六大学野球2025秋季リーグ戦も、残すは最終第8週・早慶戦のみ。東大・立大から勝ち点を獲得し、5勝6敗1分、勝ち点2で現在5位の慶大は、11月1日・2日に5勝5敗、勝ち点2で現在2位の早大と戦う。伝統の一戦を直前に控え、気迫をみなぎらせる選手たちにインタビューを行いました!今回は八木陽(法2・慶應)です!(このインタビューは10月22日に電話で実施しました)

ーー怪我もあって昨年は春秋とリーグ戦の出場はなし。2023年夏の甲子園で共に戦い優勝した塾高野球部の同期が1年生ながら出場しているのを見て、悔しさなど感じる部分はあったか

確かに他の同期の塾高の選手は何人か出場していましたし、渡辺憩(商2・慶應)とかは特に結果も残していたので羨ましさとか悔しさはすごくありました。塾高の同期以外でも林純司(環2・報徳学園)が同じショートのポジションで出ていたので負けたくないな、っていう思いは去年から持ってました。水鳥遥貴さん(令7商卒・現明治安田)から「今、試合に出られてなくても自分も1年生の時は出られてなかったし、(斎藤)快太さん(令7商卒・現日立製作所)とかの方が下級生の頃から試合に出ていたけど、4年生になってみたら自分もしっかり試合にも出られるようになったから、負けずにずっと練習続けな」っていう言葉をかけてもらいました。その言葉を聞いて、人と比べるんじゃなくて自分が成長するためにしっかり練習しよう、という気持ちで去年は過ごしてました。

 

ーー春季は主に守備固めなど途中出場が多かったが、秋季では明大2回戦から立大3回戦まで連続で先発出場中。順調に段階を踏んでいるように見えるが、自分の感触的には

確かに今は出場機会を貰えていますが、他大学のレギュラークラスの選手に比べるとやっぱり技術面でも体力面でも劣っているな、と感じるので先発出場できてることに全く満足はしていないです。それでも経験をさせてもらっているのは間違いないので、来年以降に活かしたり、まだリーグ戦に出場できてない同級生達にも六大学のレベル感を伝えないといけないなと思っています。春季の時には先発出場で出たいな、という悔しい思いもした中でチーム事情も相まってチャンスが巡ってきたので、ここでしっかり活躍して試合に出続けられる選手になりたいな、という思いです。

 

ーー現時点で、リーグ戦8戦無敗と圧倒的な強さで今季優勝した明大との試合では、第2戦でスタメン出場。明大の強さをどのあたりに感じたか

もちろん個々のレベルが高いというのもありますし、一人一人の選手が目指す所が高いな、という印象です。現状では慶應の選手だと、ベンチに入っている中でもスタメンぐらいの人しか社会人で続けたりとかプロ野球を目指したりしませんが、明大の選手は多くの選手が社会人野球をやる、とか代打で出てくる選手でもプロ野球に行きたいとかって思っている人は多分たくさんいるだろうから、そのような部分での意識の差もやっぱり若干あるのかなっていうのは感じています。全国的な強豪校の高校出身選手も多いので、高校での経験も豊富ですし、さっき言ったような部員同士が高いレベルで切磋琢磨している中で、勝負強さが鍛えられているんだと思います。鍛えられた勝負強さによって勝負所で1本が出ることで、8戦全勝という強さに繋がっているんじゃないかな、というのは明治をずっと見ていて思うところです。

 

ーー今季、打率は立大戦終了時点で2割5分。この成績を自分なりに率直にどう評価するか

正直、自分の打席に立っている感覚から言うと、もっと打てなきゃいけなかったし、打てると思った球はいっぱいあったので、率直にもっと打ってかないといけないなっていう気持ちです。ただ、今秋の開幕前には、ここまでに試合出るっていうのは思ってなかったので明確な目標っていうのを立てていませんでした。例えば今秋は打率3割打つ、などしっかりとした目標を開幕前に決めてやっていった方が良かったかなっていうのは反省点ですね。全部が今経験ではあるので、やっぱり着実に甘え球を捉えないときつくなってきますし、逆に言うと甘い球もあるなっていうのは感じました。今、チームとしても苦しんでいて中々打ててないですけど、決して球が凄くて対応できずに打てないわけじゃなくて、甘い球をしっかりと捉えていけば日本一の青山学院大学とかにも勝てるだろうし、明治とかにも2連勝できるチームになれると思います。

 

ーー打順としては7番に入ることが多いが、打線の中で自身の役割をどのように捉えているか

6番に入っている竹田一遥(環1・聖光学院)がしっかり送ってくれてチャンスで自分に回ってくることが意外と多いので、早慶戦でチャンスで回ってきたら1本打てる練習をこの練習期間にしたいな、と思っています。今、吉貝(鉄朗)さん(商3・慶應)が8番で僕が7番になっていて、高校の時もフレッシュでもその並びだったこともありますし、2人でなんとか点取うろや、みたいな話はしてますね。

 

ーー長年プレイしていたショートではなく、サードでの先発出場が続くがサード守備の難しい所は

サードの守備をやるのが小学生とか中学生の最初ぐらいぶりだったので、まず投げる角度とかが難しかったですし、あとはタイム感覚ですかね。ショートだと動いて捕ってステップして投げるっていう一連の動作があるんですけど、サードは捕ってステップ→投げるみたいな感じで流れがなくて。意外とタイム感覚的なものがないからステップ踏みすぎてしまう、とか焦って送球が崩れる、とかそういう部分でも難しいですね。あとはやっぱり強い打球のハーフバンドとかもなんとか捕らないといけないので、その反応の部分の練習とかもしています。

 

ーー東大2回戦では、4打数3安打の大活躍。この日の大活躍を振り返って何か要因などあれば

メンタルの部分で開き直れたっていうのが一番ですかね。東大1回戦を落としたっていうのもありましたし、その日の1打席目でも三振しちゃって。バットに当たらなくて、うわもうこれどうしようかなっていう。もう正直も打てる気がしなくて、2打席以降はバットを気分転換で変えてみたんです。この打席で打てなかったら代えられちゃうだろうなっていう気持ちで、もうとりあえず来た球打ってやろうってそう割り切れたことが良いコースに打球飛んだりとか、ちゃんと芯で捉えられたかなと思います。

気持ちの割り切り、ですね。

 

ーー東大戦、立大戦とここまで2カード連続で3試合目までもつれているが、先発で3試合戦うことで気づいたこと、体力面での疲労などは

疲労を感じたってことはあまりなかったかなと思ってます。逆に試合を重ねるごとに、打席の中での落ち着きとかが出てきましたね。最初は結果を出さなきゃ出さなきゃっていう打席で、どんどん打席が終わっちゃってる感じがあったんですけど、今はちゃんと自分が打つ球を考えて打席立ててます。試合をたくさんできたことで、慣れも出てきて、落ち着いてプレーできるようになった分緊張感も減ってきましたし、気疲れとかもしなくなってきました。意外とだんだん楽になってきてる感触です。

 

ーー事前アンケートでは、同期の水野敬太(経2・札幌南)選手、中塚遥翔(環2・智辯和歌山)選手、渡辺憩選手について言及。3選手の長所をどのように見ているか

まず水野はぶれないメンタルというか、自分の球を信じて投げ込める度胸がすごいな、と思いますね。自信を持って投げている姿が本当にエース級くらいの自信があるなっていうのを守っていて感じます。中塚は自分にはないところが沢山あるところが凄いな、と思います。パワー、スイングスピードもそうですけど、「智辯和歌山」というところを乗り越えてきた「強者感」みたいなものを感じますね(笑)。本当に何にも動じないところが特にすごいな、と思っています。憩(渡辺憩)はプレッシャーがかかるところで1年生の時からずっと結果出してきましたし、期待もされて苦しいところもあったと思います。今季に関しても、サードにコンバートしたりとか色々考えたり苦しいことがあった中で、彼なりにめちゃめちゃ頑張ってるところをたくさん見てきてるのでそれがすごいなって思います。

 

ーー憧れている選手や六大学の中でライバル視している選手などがいれば

憧れてる選手は守備で言えば宗山塁(明大OB・現東北楽天ゴールデンイーグルス)選手、打撃は高橋由伸(慶大OB)さんですね。ライバル視している選手は、中学の時チームメイトだった法大・中村騎士(営2・東邦)です。

 

ーー今後の個人的な目標

まずチームとして日本一になりたい、勝った景色見たいっていうのはあります。そのために自分がもっと首位打者取れるくらい打てるようになって、というのが最終的な理想ですね。首位打者をとってチームの日本一に貢献する。ポジションはショートで出たいです。

 

ーー今季のワセダの印象

オール早慶で対戦した印象で言うと、しっかりと繋いでくるチームというか、しっかりとした野球やってくるチームだなっていうのはあります。ただ、別にそこまで恐怖感があるとか、強くてどうにもならないっていう感じはなくて、しっかりと自分たちの持てる力を発揮すれば、絶対良い勝負ができると思います。春のように2連敗みたいになることなく2連勝できる力はあると思っていて、ワセダも慶應も今秋はお互い結構粘り強い試合をしているので、良い試合になると思います。

 

ーーワセダの選手に一言

髙橋煌稀(スポ2・仙台育英)へ、高校時代(春のセンバツ、夏の選手権)、フレッシュリーグと戦って6打数2安打なので3安打目打ちます!!

 

ーー早慶戦へ向けての意気込み

ここまでの試合ではチャンスで回ってきた自分の打席で代打が出されることが多いので、早慶戦こそはチャンスで打って目立てるように、チャンスで代えられずに(笑)しっかりと結果を残します!

 

(取材、記事:鈴木啓護)

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