【空手】シーソーゲームの末、劇的な逆転優勝! 早慶空手定期戦

11月12日、早稲田大学にて第70回早慶空手定期戦が行われた。早慶両付属校の中学生、高校生も参加し、まさに双方の伝統と意地がぶつかり合う大熱戦が繰り広げられた。最後に行われた大学生による組手の試合では、互いに一歩も譲らぬシーソーゲームの展開の末、見事に慶大が勝利をおさめた。

第70回早慶空手定期戦

2011 11/12(日)@早稲田大学 空手道場

慶應   早稲田

先鋒  見上(環2)1-6丸山
次鋒  南光(商1)6-2谷崎
三鋒  又村(政3)6-0大島
四鋒  山内(経2)5-2平野
五鋒  山岡(理3)1-2尾山
六鋒  阿部(政3)1-6薬師寺
中堅  佐藤(商4)0-4羽柴
八鋒  宍戸(商2)6-0張
九鋒  峰岸(商2)3-2永田
十鋒  屋敷(政1)3-4森井
十一鋒 田中(経2)0-6小笠
副将  仁科(法3)6-1駒井
大将  川島(法4)6-4増井

慶應 7勝6敗

勝利を決定づけた川島主将

会場が大いに盛り上がるなか組手の試合は始まった。先鋒の見上は高校選抜優勝経験のある丸山の前に敗戦するも、その後は南光、又村、山内が奮闘し連勝。慶大は完全に流れをつかんだかと思われた。しかしこのままでは終わらないのが早大。山岡、安部と連敗し、試合を3勝3敗の振り出しに戻されてしまう。なんとか勢いを取り戻したい慶大だったが、佐藤副将も体格差で劣る相手に苦戦を強いられ敗戦。早大にリードを許してしまう。

しかし宍戸が相手を寄せ付けない見事な試合展開を見せ、6-0で快勝すると、続く峰岸も接線を制して連勝。5勝4敗と再びリードを奪う。今度こそこのまま勢いにのりたい慶大だったが、屋敷は善戦虚しく惜敗。続く田中も敗戦し、再び早大リードの展開に。二試合を残し慶大は5勝6敗と、いよいよ後がなくなった。

相手と対峙する佐藤副将

ここで慶大の命運は仁科に託される。会場の声援に後押しされ「気楽に集中していけた」という仁科は、序盤から積極的に相手を攻め終始相手を圧倒し勝利。勝負の行方は大将戦までもつれこむ展開となった。大将を務めた川島主将は、相手の終盤の猛攻をなんとかしのいで6-4で勝利。鮮やかな逆転劇で慶大が早慶戦勝利をおさめた。苦しい時には部員全員が声を出し、まさに部一丸となってこの死闘を制した。慶大の優秀選手賞は南光、山内、川島。

By Kiyoaki Onuki

川島主将

(後輩に伝えていきたいことは)そうですね。熱い気持ちですかね。今日も気持ちで勝ったようなものなので。(4年生が取り組んできた革新的なことが好影響となったか)メリハリつけて1年間マンネリ化しないでみんながやる気出していけたのは良かったと思います。(今日もかなり盛り上がりだったが)はい、僕らが目指した色は出せましたね。こっちは騒ぎが好きなので笑

佐藤副将

(今日の試合を振り返って)相手が早稲田で一番強い相手だったので何とか点差をつけられないようにやったんですけど、負けてはしまったんですけどそれが出来て良かったです。(4年生が取り組んできた革新的なことが好影響となったか)今日の試合の雰囲気からも分かると思うんですけど、チームがお互いに信頼関係があって、試合では全員が全員を応援するっていう雰囲気が出来て、それでいい感じで試合出来たかなと思います。(後輩に伝えていきたいことは)あと1週間あるので、今日は自分の試合が出来なかった分、自分の試合をしっかりするということと、後輩にはとにかく気持ちで負けないとういうことを伝えられたらなと。そのために全日本で自分の試合を体現していきたいと思います。

仁科

(早慶戦を終えて)11月20日の全日本ではもっと上の学校がくるので、今日の試合は勝たなきゃいけなかった。なので勝ててほっとしていると同時に、全日本に向けて気持ちを切り換えていかなければならないと思います。(早慶戦とはどのような舞台か)慶應義塾体育会にとって早稲田というのは宿敵なので、絶対勝たなきゃいけない、一番勝たなきゃいけない試合だと思っています。色々試合はありますが早慶戦だけは絶対勝つ、落としてはいけないものだと思います。(組手の結果について)僕が負けたら終わり、負けだったので、正直ほんとに早慶戦は厳しいなというのを田中くんが負けたときに思いました。だがバックの応援があったので、落ち着いて全然緊張せずにやれたので、気楽に集中していけたと思います。(良かった点と課題点)良かった点は、しっかり相手の前で勝負できたという点で、相手の動きをしっかり見て中段にカウンターを合わせる、相手に合わせた組手というのを出来たのが良かった。良くなかったのは、一回気迫に負けて下がってしまったところがあったので、それは修正していかなければならない点ですね。あとは中段突きなんですが、ちょっと無防備になる瞬間があるので、もっとしっかり顔の部分を守っていかないと、(相手の)レベルが上がってくると勝ててこないので、そこを修正していきたいと思います。(組手で重点をおいて取り組んできたこと)とにかく前期は技のスピード、パワーを上げて、相手が怖いと思うような突きを打つことを重点的に練習してきました。後期は間合いの際で行くか行かないかのところの厳しい勝負を日々のスパーリングで意識して練習してきました。(全日本に向けて)全日本は本当にレベルの高い学校が多くて、僕らのレベルから言って相手は絶対格上なので、どこまで戦えるかは分からないんですけど、とにかく相手にのまれないで自分の組手をする、絶対に前で勝負する。前で勝負することはどんなにレベルが違っても出来ることなので、前で勝負して、とにかく前で相手を潰すことを意識してやっていきたいと思います。(今後の課題は)フットワークをもっと滑らかに、相手をもっと振ることを覚えないといけない。大部分は出来てきているので、技の起こりだとか細かい部分を修正していきたいと思います。

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