【スキー】1年生で見せた大躍進 大西美琴、GS6位入賞・SL優勝!/第99回全日本学生スキー選手権大会

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2月17日から21日にかけて5日間開催された秩父宮杯・秩父宮妃杯第99回全日本学生スキー選手権大会(インカレ)。大西美琴(総1・足利大附属)は、19日の女子1部大回転(ジャイアントスラローム)で6位入賞、21日の女子1部回転(スラローム)では優勝を果たした。

1年生での大躍進について、本人に心境を伺った。

 

大西はインカレ前、韓国で開催されたFEC(ファーイーストカップ)に出場した際、レース中に手を負傷し、回転(スラローム)を3週間ほど練習できないアクシデントに見舞われた。しかし、大西は「焦りはまったくなかった」と振り返る。不安はあったものの、10年以上の競技経験から、焦せらず治すことに専念できたという。

当日については、「自分のやるべきことをやるだけだなと思ったので、変に気を負わず、緊張せずにとにかく攻めようと思って滑りました。」と語り、終始自分自身への強い信頼がうかがえた。

スラロームで攻めの滑りを見せる <Shin WARANABE様 提供>

もっとも、元々フィジカル面やメンタル面が特別強いタイプではなかったと明かす。国立スポーツ科学センター(JISS)に通い、自らトレーニング環境に身を置き、呼吸やアップの方法をルーティン化することで、それが次第に自信へと繋がっていった。

今回のインカレでも、このルーティンが落ち着いて競技に臨む支えになったと語る。「3週間滑らないということが今まであまり経験になかったが、その中でも落ち着いて気持ちを保てたというのは、成長した部分だと思う」と続けた。

 

19日の女子1部大回転(ジャイアントスラローム)では6位入賞と好成績を収めた。しかし、大西は「悔しいの一言です」と静かに語る。今年は大回転の調子に手応えがあり、インカレ前に出場した第41回全日本学生アルペンチャンピオン大会では優勝をしていた。その勢いのままインカレでも優勝を目標にしていたという。「皆は喜んでくれるけど、自分の中では納得できなかったです」と悔しさをにじませた。

21日の女子1部回転(スローラム)では優勝を果たした。優勝が決まった瞬間、部員や先輩が駆け寄ってきてくれたことに対し、「すごい嬉しかった」と喜びを語った。一方で、「どんな大会でも優勝したい気持ちは同じ」と話し、“1年生での優勝”に特別な意味は置いていない姿勢を見せた。

表彰台で笑顔を見せる大西<本人提供>

通常、スキー競技は個人戦であり、声援を受ける機会は多くない。しかしインカレは団体戦となる。大西は「スタートの時に名前を呼んでもらえたり、掛け声を皆で歌ってくれたりという経験は初めてだった」「応援の力というものを感じた」と会場の熱気に驚いたという。その中で「チームで戦っている」という実感が湧き、引退する4年生をはじめとする部員皆に、自分が優勝する姿を届けたいという思いが生まれたと振り返った。

駆け寄る部員とハイタッチを交わし、勝利の喜びを弾けさせる<本人提供>

冬のシーズンは部としてではなく、各自が別々のチームで練習を行う。大西はその期間、ナショナルチームの一員として中国、韓国、北海道など国内外を転戦しながらレースに臨んでいたという。速さを求めるナショナルチームに対して、大西は慶大スキー部を「スキーが楽しいと思える」場所だと語る。主将の鈴木一生(法4・慶應)と女子チーフの清水小春(環4・富山第一)が中心となり、練習中には部員同士が教え合う姿が自然と生まれるという。雰囲気は和やかで、「緊張やプレッシャーからほぐれる」と語り、鈴木と清水の存在があるからこそ「レベル差はあっても、高め合える部活になっている」と続けた。

高め合える仲間たちと<本人提供>

今後の個人目標として大西は、今シーズンは調子が良かったにもかかわらずFEC(ファーイーストカップ)で優勝に届かなかったことを挙げ、来シーズンはシーズンを通してトップを狙える位置から優勝できるよう、オフシーズンも気を抜かず取り組みたいと語った。

一方、チームとしては、来年のインカレで今度は自分が思いきり応援し、「皆のために思いっきり攻めて、また部に貢献できるように頑張りたい」と意気込んだ。

 

着実に存在感を示している大西。来シーズンに向けて、積み重ねてきた成長をそのままに、次の滑りへ踏み出していく。

 

(記事:五條理子、写真:慶大スキー部、Shin WARANABE様 提供)

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