3季連続5位と低迷が続いていた慶大。しかし今季は勝ち点4を挙げ、8勝2敗で現在単独首位につけている。東京六大学野球春季リーグ戦も残すは5月30日、31日に行われる伝統の早慶戦のみとなった。対するワセダは現在勝ち点1、3勝6敗。宿敵との大一番が目前に迫る。
第7週の明法戦で明大が法大に2連勝したことで、慶大の優勝の行方は早慶戦での勝ち点獲得に委ねられた。5季ぶりの頂点、そしてワセダ撃破へ。そこでケイスポは“優勝の懸かった早慶戦”に挑む選手たちにインタビューを行った。今回は栗林兼吾(商4・小山台)です!(このインタビューは5月22日に対面で実施しました。)
――今シーズンのここまで
チームは今勝ち点4取れていて、明治と法政の試合の結果次第では優勝決まることもあるんですけど、早慶戦で勝ち点取れれば完全優勝ということで、非常にいい雰囲気で来られてると思います。
――個人としては
今シーズンでリーグ戦デビューして、明治の2回戦と東大の2回戦で投げたんですけど、100%の実力はまだ出し切れていないので、早慶戦で投げられたら自分の実力を出し切れたらいいなと思います。
――リーグ戦デビューの瞬間を振り返って
結構ベンチ入りしていたものの、投げる機会はなかったのですが、逆にもう緊張しすぎることもなく投げられたと思います。
――1年秋はチームが優勝を争う中でベンチ入りも、デビューは4年春となった
1年秋は入れたんですけど、2年、3年の春はずっとけがしていて、ベンチに入る機会もなく、3年の春に手術したんですけどそれが治って3年の秋にようやくベンチに入ることができて、ついにこの4年の春で投げることができました。
――けがの内容
左肘の疲労骨折で、骨はもう(自然には)くっつかないと言われたので、それをくっつけるためにボルトを2本入れました。復帰までは半年かからないくらいでした。
――今年は春のオープン戦から好調だが、冬の間にどんな成長があったか
一番は、チームとしても取り組んでいることですが、ウエイトや食事で体を大きくしようということで、それに取り組んだ結果球速もかなり向上しました。チームとしても打球速度や球速を上げる意識でやっていました。
――球速はどのくらいアップしたか
去年の秋まではマックス144km/hでしたが、今年の春に148km/hまで出るようになりました。
――今季手応えを感じているところ
ストレートの球速は上がりはしたんですけど、変化球の質、カットボールの質がトラッキングデータで見たら結構良くなっていたので、いい感触です。
――一方で課題は
一番はコントロールですね。基本左バッターと対戦することが多くて、左の外にストレートとカットボールを投げ切ることが監督に求められていることだと思うので、そこをしっかりやらないといけないと思います。
――現在のコンディション
特に問題なくやって来られてると思います。
――体が大きいが、子どものころから大きかったのか
身長はあったんですけど、体重は高校生までは普通くらいでした。大学に入ってから20キロくらい増えました。去年の秋だけじゃなくてずっと増量しようという意識でやっていたので、それが実を結んだと思います。
――増量の秘訣
量をまず食べることと、ウエイトですね。ウエイトはチームで週3回やるようになってるんですけど、それに加えて自分でやっています。
――たくさん食べるのか
そうですね(笑)、結構食べる方だと思います。
――ピッチングの自信のあるところ
気迫のこもったピッチングです。力で抑えるタイプなので、そこが一番の持ち味だと思います。
――今津慶介(総4・旭川東)主将について事前アンケートで、「いつもふざけてるけど実は真面目で頑張ってるだけの普通の子」と書いていた
練習に対しては誰よりも真摯に取り組んでいて、キャプテンという立場でもあるので、誰かに指摘したりキャプテンらしくやってくれてると思います。
――同期で仲のいい選手
それこそ今津も仲いいですけど、渡辺和大(商4・高松商業)も同じ左ピッチャーでずっといっしょに練習してきて、結構いっしょにゲームしたりもするので、プライベートのところでも仲いいと思います。
――ピッチングの話もするのか
そうですね。やっぱりすごいので、あいつが意識していることは参考にするようにしています。
――オフの日の過ごし方
最近だとバーベキューに行きました。普段は…何してるっけな(笑)。あまり外に出るタイプではないので、外出たらバーベキューとかですかね。
――座右の銘や好きな言葉
自分の意識していることで、全力投球という言葉が好きですね。
――ここからは早慶戦について。昨季の早慶戦は2週間前の立大戦でベンチ入りしていたものの、早慶戦ではメンバーを外れた
多分立教戦終わってからの空き週で結果を残せなかったことが要因ですね。
――初めて観戦した早慶戦
中学1年生か2年生の時に、髙橋佑樹(令2環卒)さん、ボンバーさんと呼ばれている方が投げている早慶戦を1回だけ見に行ったことがあります。
――慶應に憧れを抱いたのはいつ頃か
結構その時で、髙橋佑樹さんはシニアがいっしょで(東京神宮リトルシニア)、高校は違うんですけど直属の先輩なので、早慶戦は学生野球の中では群を抜いた試合だと感じました。
――栗林選手にとって早慶戦とは
学生野球の最高の舞台です。注目度もそうですし、ワセダも慶應も懸ける思いが強い特別なカードだと思います。
――今季の早大の警戒するポイント
やっぱり髙橋煌稀(スポ3・仙台育英)投手がかなりいいピッチャーで、1試合目は渡辺(=渡辺和)も投げると思うので、ロースコアの展開になると思います。一つミスが出た方が負けることになるので、そこをなくしていかないと1試合目を取ることができないと思います。
――早大の永田陽向(文4・早稲田佐賀)選手が栗林選手とリトルリーグ時代に対戦が多かったとアンケートで答えていた
どこのリトルかは覚えてないんですけど、なんか見たことあるなと思っていたら、そうだったんですね(笑)。
――永田選手にメッセージ
もし対戦できたら、いい勝負しましょう!
――春に森村輝(令8総卒)さんにインタビューした際、「小山台高校で培ってきたことを、野球の上達でもいいし人生の今後のヒントとかなんでもいいけど掴んで、高校の教訓でもある“毎日を全力で生きてほしい”」と栗林選手含めた小山台高校の後輩にエールを送っていた
さっきとまた違うんですけど、慶應に入ってきた理由の一つに、森村さんとか木暮(=木暮瞬哉、令8法卒)さんとか上江洲(=上江洲礼記、令8商卒)さんとか(小山台高の)先輩がいたからというのもあります。教訓は、小山台高校の野球部の監督がよく仰っている「生活の中に野球あり、野球の中に人生あり」という言葉があって、そこは大事にしていかないといけないと思います。
――最近会っているか
2週間前くらいに僕と(小山台高から慶大に進んだ)後輩と食事に連れて行ってもらって、3人が社会人になってから初めてということで、お話聞かせてもらいました。基本的に仕事の話で、木暮さんはゴールデンウイークの時だったので、仙台から帰ってきてどういう生活してるとか、上江洲さんは研修中と言ってたんですけど、森村さんはもう結構ちゃんと、とかですね。あとは今のリーグ戦で勝てているのが先輩たちも嬉しいと言ってくださいました。
――木暮さんは栗林選手と同じリリーバーだが、どんなことを学んできたか
木暮さんのすごかったところは、動じないところで、いくらピンチの場面でマウンドに立っても自分のピッチングができる方だったので、そこをできるように頑張ってます。
――小山台高の後輩たちにどんな姿を見せたいか
もちろん投げてる姿を見せたいですけど、チームとして優勝する姿を見せられたらいいかなと思います。
――高校時代、最後の夏は神宮球場での敗戦で終わった。この春はどんな終わり方をしたいか
まずはしっかり優勝する形で終えたいですし、個人的にも伝統の一戦で投げられたら嬉しいですね。
――最後に力強い意気込み
勝ち点を取って、完全優勝できるように頑張っていきたいと思います。
(取材:柄澤晃希)


