【ソッカー女子】昨年のインカレ王者に完敗 厳しいスタートに

 昨年は1部リーグで全敗を喫した慶大ソッカー部女子。それでも、入れ替え戦で劇的な勝利を収め残留を決めたことで、今年も1部でインカレ出場を狙う。10チーム中上位7チームに与えられるインカレへの切符を目指す慶大イレブンの初戦の相手は昨季のインカレ王者・日体大。その壁は高く、大きな存在として目の前に立ちはだかった。

2012年8月30日(木)11:30K.O@駒沢補助競技場

慶大   日体大
前半
後半
合計

  ♦慶大出場選手(学部学年・前所属)
GK #1 佐々木 優(商2・ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)
DF #8 山本 瑶子(政4・慶應湘南藤沢高)
DF #14 山下 千尋(経4・慶應湘南藤沢高)
DF #19 遠藤 未来(環1・村田女子高)
DF #6 宮原 うらら(政4・成蹊高)
  →#21 平田 諒子(文1・福岡女学院高)
MF #20 二宮 早紀(環1・常盤木学園高)
  →#17 渡邊 紗絵(環2・大和シルフィード)
MF #7 梅原 那奈(環1・常葉学園橘高)
MF #18 赤羽 紗里(総1・スフィーダ世田谷)
MF #4 須藤 なぎさ(商3・大和シルフィード)
  →#15 児島 愛子(法2・ACS Cobham International School)
FW #11 中山 茜(環4・横須賀シーガルズ)
FW #10 石原 愛海(環3・JFAアカデミー福島)
 

 

チーム一丸となって戦う

強豪相手ということで防戦一方になってしまうことも懸念されたが、試合開始直後から慶大イレブンは中盤で積極的にボールを奪いにいく。それが功を奏して互角の戦いを見せるが、前半10分に「ふたつのミスが続いてしまった」と自分たちのパスミスをきっかけに相手に豪快なミドルシュートを決められ、先制を許してしまう。

1点ビハインドとなった慶大だったが、16分には二宮(環1)のコーナーキックから赤羽(総1)のヘディングシュート、25分には赤羽のスルーパスに反応した石原(環3)が右サイドからシュートを放つなど、臆することなく立ち向かう。しかし、個人技に勝る日体大にサイドを崩され、30分を過ぎた時間帯に立て続けに失点し、前半を0―3で折り返した。

反撃したいところだったが、後半は日体大に実力を見せつけられる展開に。後半8分に4失点目を喫するとそこからまさかの5失点。サイド攻撃、ミドルシュート、ポストプレーからの豪快なボレーなど様々なパターンで日体大攻撃陣に圧倒されてしまった。

Wエース・中山、石原は相手のマークに苦しんだ

 慶大のチャンスは後半10分。ショートコーナーから二宮がフェイントで相手をかわすとニアサイドに強烈なシュートを放つ。相手GKの好セーブに防がれたが、得点の可能性を感じさせる。左サイドでは石原がドリブル突破からGKの頭上を越すループシュートを放つが、クロスバーをわずかにかすめ得点には至らない。頼みのエース・中山(環4)は相手からの厳しいマークを受けてしまい、チームとして相手を崩した形での決定機を作ることができなかった。

0-8。「選手たちは手も足も出なかったと感じていると思う」(岩崎監督)。これが関東大学1部リーグの、インカレ王者の実力と言うこともできるだろう。しかし、守りにはいかず、「チャレンジして」攻める姿勢だけは決して失わなかった。この姿勢がいつか結実すると信じて――。厳しい第一歩とはなったが、慶大なでしこの成長はまだ始まったばかりだ。 (並松 康弘)                                 

~ROOKIES 特集~

今年の慶大ソッカー部女子には多くの有望な1年生がその門を叩いた。そこで第1節、9月2日(日)に行われる第2節の戦評でその中でも特に1年時より活躍が期待される選手を紹介する。

①名前②学部学年・前所属③ポジション・背番号④紹介文

①二宮 早紀②環1・常盤木学園高③MF・#20④速さと高い技術を兼ね備えたドリブラー。高校女子サッカー界の名門・常盤木学園高出身で、女子サッカー日本代表・京川舞とともに攻撃を牽引した。ケガの影響で途中出場途中交代に終わった早慶定期戦の雪辱に燃えている

 

①赤羽 紗里②総1・スフィーダ世田谷③MF・#18④ボランチからサイドアタッカーまで中盤のあらゆるポジションにおいて、高いレベルでプレーできる。6月の早慶定期戦では右サイドからのクロスで先制ゴールをアシストする活躍を見せた

♦監督・選手コメント♦

岩崎 陸監督

(今日の試合を振り返って)日体大は昨年の大学チャンピオンなので、そこに向かって自分たちがチャレンジできるかっていうふうに考えていたんですけど、8-0ということでやっぱり相手に圧倒されてやられたというところですね。選手たちは手も足も出なかったと感じていると思います。でもすべてがやられているわけではなくて、自分たちが〝守〟から〝攻〟に移るところでボールを奪われてやられるっていうパターンなので、そのバランスさえしっかり取り戻せば、また元に戻れると思います。非常に厳しい試合でした。(今日の試合への意気込みは)自分たちはチャレンジするだけだと。うちは昨年リーグ最下位で、相手はインカレチャンピオンで、もちろん周りの期待はものすごくありますけど、自分たちがピッチでは自信をもってプレーして、(試合後に)胸張ってピッチを出ていける試合をしようと言ってたんですけど、一つ一つの局面でやられて結果的に8点取られて選手たちはかなり落ち込んでますね。(早慶戦後から力を入れて取り組んだことは)早慶戦では守備はよくできたっていうのがあったんですけど、そこから何人かケガ人で抜けてしまったのでその守備の再構築をしました。メンバー変わった中で8点取られてしまったので、自分たちがどこに重点を置いて戦うのかというのはこの2日間でしっかり考えて次につなげないといけないですね。(今後の課題は)まずは11人で戦うということで、攻守の狙いをもう一回確認していきたいですね。今日の日体大さんは正直強かったです。目標はインカレに出て、そこから一つずつ勝ち上がっていくことなので、今日起こったことをもう一回チームで確認して、好守で何をするかを明確にするというところですね。日体大とインカレでもう一回戦って成長した姿を見せたいですね。(最後まで攻めの姿勢は失わなかったが)最初3点取られちゃったんで、今から守ってもしょうがないからとにかく1点奪いにいこうとしたんですけど、日体大の守備が堅かったですね。そういう中でもチャンスを一つでもゴールに結びつけると、また違ったと思います。(手応え・収穫は)スクランブル、計画通りに変えた選手も積極的なプレーを見せてくれたことですね。夏休みに彼女たちはかなり頑張って実力を上げてきたので、そういう選手が苦しい時に活躍してくれてよかったです。

中山 茜主将

(今日の試合への意気込み)開幕戦なので勢いをつけていこうとみんなで話して試合に臨みました。(インカレ王者日体大と対戦して)ディフェンスラインでボールを回して、そこからトップを目がけた大きなロングフィードで狙ってくる強いチームだったと思います。(チームのコンディションはどうだったか)暑くてばてた選手もいたが、ここから大変な連戦が続くのでチーム一丸となって取り組んでいきたいです。(次の試合への意気込みは)もう1度11人で何をすべきだったのか反省して、ボールの獲りどころから全員で共通認識を持って1点1勝を目指していきたいです。

 

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