【端艇】第90回全日本選手権大会 2日目

準決勝進出を決めた男子舵手なしペア

第90回全日本選手権大会2日目となる14日は、敗者復活レースと女子舵手なしペア、女子エイトの予選が行われ、慶大端艇部からは女子ダブルスカル、女子舵手付クォドルプル、男子舵手なしペア、男子舵手付ペア、男子ダブルスカル、男子舵手付フォア、男子エイトが敗者復活レースに出漕。女子エイトが予選に出漕した。

 

 

この日の先陣を切ったのは、女子ダブルスカル。前日の予選の雪辱を晴らしたいところであったが、序盤から先頭集団に差を離され6着でのフィニッシュとなり敗退となった。続く女子舵手付クォドルプルも力漕を見せるが、先頭を行く仙台大学と一橋大学に離されてしまい4クルー中3着でこちらも敗退となってしまった。

 

次に出漕したのが、男子舵手なしペア。レースの中で一番長い距離を漕ぐコンスタントの部分、「そこを強く漕ぐことを意識した」(関口・法3)というように、中盤以降、1位を走っていた戸田中央総合病院RCとの差をつめていき「ラストも上げられた」(関口・法3)との言葉通り最後は1艇身の差をつけての勝利。翌日の準決勝へと駒を進めた。

 

続く男子ダブルスカル、男子舵手付ペア、男子舵手付フォアは先頭集団に差を離されてしまい敗者復活戦での敗退となってしまった。また、インカレでは種目になかった女子エイトは予選を行い、結果は5クルー中5着となってしまった。だが、まだボートを始めて3か月程度という初心者の1年生が2人乗る中で、「120点」(西山主将・政4)と今後に向けての手応えをつかんだ。

がっくりと肩を落とす男子エイトクルー

 

最後に行われた男子エイトは2レーンでの出漕。風が吹くコンディションの良いとはいえない状況で、準決勝を目指し力漕したがトヨタ紡績、早稲田大学をとらえることはできなかった。2着までが上に進めるという条件の中で3着でのフィニッシュとなり、準決勝進出とはならず敗退となってしまった。

 

2日目まで終え、3日目である15日の準決勝のレースには予選・敗者復活戦を勝ち抜いた男子シングルスカルの飯塚(法2)、男子舵手なしクォドルプル、男子舵手なしペアの3艇が挑む。また、敗者復活戦には女子エイトが出漕する。

 

(記事・櫻井 悠平)

 

 

【監督・選手コメント】

 

畠山監督

(今日のレースを振り返って)

まずエイトから。できばえそのものは昨日とたいして変わらない。ちょっと昨日よりもいいとは思います。この風の影響でちょっとかわいそうだったかなというのもあるんだけれども。できばえそのものは昨日よりも進化しているかなと。これが終わってもうジ・エンドなんだけれども昨日の予選で中部電力をしとめられなかったことからこういうことになっているので。じゃあなぜ昨日の予選でそういうことになったかというと、昨日の予選に至るまでのアップだったりとかそういったところが手ぬるかったかなと思いましたね。

(他のクルーに関しては)

他のクルーは全部見ているわけではないんだけれども、男子のペアとか付きペアとか負けちゃいましたけど、(舵手なし)ペアは残ったけれども、相当下手なので今日はその下手な部分を修正することを指示しましたけど、そこに関しては伸びしろが大きいから、まあ全部伸びしろ大きいんだけれども下手だから。まだまだ伸びると思いますね。今、実力だと中くらいの強さだと。付きペアの方は、ちょっと仕様もないレースで、あれはちょっと一方的にという感じがしますけれどね。女子は、女子クォードはですね、昨日よりは多少修正されたんだけれども、ちょっとやっぱりここに関しては付け焼き刃的な感じが本人たちもしてると思うんだけれども。パフォーマンスレベルが低い、それとやってることがレース前には調整はしてきたけれども基礎レベル、徹底レベルが低いので、なかなか実力をレースで出すのは難しいと。女子のエイトに関しては、ダブルワークになってしまったけれども、あれは逆に初心者が二人乗っていて。全然レースにならないかと思ったんですけど、意外とレースっぽくなってて。初心者が乗っているので逆に今、練習しますけど、またちょっと伸びるんじゃないですかね。明日に向けて。

(明日の準決勝に向けて一言)

残っているクルーは、クォードに関してはポテンシャルを目一杯発揮して今のポジションにいると思うので。まあでもまだ(漕ぐレンジが)短いんでね、まだ削り取る余地はあるだろうと、レンジをね。ペアに関してはさっきも言ったけれども基礎的なところがもうちょいレベルアップできそうなので、今日その練習でそこを修正しとこうということで、明日臨めたらいいなと思っています。シングルはね、彼は組み合わせにも恵まれたんですけど、彼の持つスコアからいくと、かなりいいレースをしてると思うのでね、ここ2、3日どんどん上達をしてきていて、まあずっと長い間怪我で漕げなかったので。それでもあそこまで持ってきているので、このレースを機会に成長してくれるんじゃないかなと期待してるんだけど、チャレンジしてほしいなと思っていて、どこまで自分と闘えるかという感じですね。1人乗りなので。人のせいにできないので。自分との闘いに勝ってほしいなという感じですね。

 

 

荻野和樹主将(男子エイト B)

(今日のレースを振り返って)

第3クオーターで攻めきれませんでした。必ず800メートルで一位を狙いにいくことは忘れず、念頭に入れてレースプランを立ててやっていきました。

(今大会を終えて)

引退がかかっていたレースだったので、死ぬ気でやってきたんですけど、結果的に負けてしまったので悔しいですね。ただ、インカレの決勝にいった早稲田や一橋を相手に、互角とは言えないですけど、しっかり勝負できるんだぞというところを見せつけられたという意味では来年にもつながってきているのかなと感じました。

(今日のレースから、今後後輩に期待したい点は)

本当に強い慶應を見たいということですね。敗者復活戦で負けるような慶應は見たくないですし、何より後輩が本当に強いので、この強さを更に強くして、予選なんかは余裕で勝ち上がる慶應を見たいですね。

 

 

西山玲子主将 (女子舵手付クォドルプル 2 、女子エイト S)

(クォドルプルのレースを振り返って)

前日負けた一橋大とあたって、前日は一気に相手にさされてしまったんですけど、今日はずっと粘って粘って、何度もアタックし続けました。あれで負けたなら仕方ないというレースができたので、よかったと思います。

(レースプランは)

昨日並べたことで出られるタイミングは分かっていたので、そこを絶対に逃さないということです。あとはそこでレース展開が変わったので、とにかくさされそうになったら逃げる、させるときにさす、それだけですね。

(エイトのレースは)

これはもう120点です。5月の末くらいに入部して、まだボート始めて3ヶ月の一年生が二人も乗ってたんですよね。初レースが今回だったんですけど、スポーツ推薦のある東京経済大に負けていたのをさして、さされそうになってもずっと逃げて、最終的にはさされちゃったんですけど、本当に頑張ってくれたなと。

(二つのレースで、疲れなどは)

疲れてます。

(明日のエイトの敗者復活戦に向けて)

発展途上という言葉が似合うクルーで、根性を感じていて、このエイトの出す定速が今年の慶應の女子部の実力だと思っているので、全員で総力戦で一丸となって、一秒でも速いタイムを出して、絶対に最終日に残りたいと思います。

 

 

関口 慧 (男子舵手なしペア B)

(今日のレースを振り返って)

昨日のレースが最初にぶっこむというか、飛ばして。でオーバーペースでいってしまったので、その反省をいかして一番長い距離のコンスタントを一定のレートで漕ぐところを一番重視してそこを強く漕ぐことを意識して、それが結果的にできたレースだったなと思います。で、ラストも上げられたので、そこはよかったかなと思います。

(準決勝進出を決めた感想は)

やっぱり全日本選手権というのはインカレとまた違って、企業が多数参加しているので、そういう意味ではすごいハイレベルな試合なのでその中で最終日まで残れるということが決まったということはすごいよかったことだと思います。

(インカレから全日本選手権までで重点的に練習してきたことは)

そうですね。やはりこの舵手なしペアという競技はコンスタントでいかに強く漕ぐかということがすごい重要な競技なので、そういう意味でコンスタントの強さというのを一定に保つ、最後まで保ち続けるということを意識して練習してきました。

(準決勝に向けて意気込みをひとつ)

きっと厳しい戦いになると思うんですけど、学生らしく全力を出していいレースができたらいいなと思います。

 

 

種目                  タイム     

女子ダブルスカル

8′34″03

女子舵手付クォドルプル

7′42″99

男子舵手なしペア

7′10″34

男子舵手付ペア

8′15″59

男子ダブルスカル

7′43″38

男子舵手付フォア

7′39″03

女子エイト

7′42″79

男子エイト

6′14″28

 

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