【バレーボール】 秋季リーグ特集第2弾!佐藤洸史主務×布川隆博副務インタビュー

頼もしい佐藤主務(右)と布川副務(左)。背景には「日本一」 

 

 

秋季リーグ特集の第2弾は、佐藤洸史主務(政4)と布川隆博副務(文3)の対談。主務・副務はプレーのみならずコートを離れた数多くの場面で慶大バレー部を支える、まさに「縁の下の力持ち」。今回はそんなお二人に、今夏の合宿からバレー部の絆、それぞれの人物像、そしてリーグ戦への思いなどを語っていただいた。

 

―主務・副務の仕事内容はどのようなものなのですか

佐藤 主に主務はプレー以外の面、例えば部の会計であったり体育会とかの手続きだとか、大会に出るための申請を行ったり、あとはOBと現役をつなげる架け橋のような役割を担っています。

布川 あとは合宿の手配だったり、外部の人と接する代表ですよね。

佐藤 主に部内での仕事、OBとの間での仕事、体育会との間での仕事と一般の外部との仕事というように4つの関係の中での仕事が多いという感じです。

布川 わかりやすいですね。

佐藤 4つの柱ということで(笑)副務は主務と一緒の仕事を手伝ってもらいます。

 

―今夏は企業との練習試合も多かったですよね

佐藤 今年はいろんな企業から呼ばれて、それは今までにない経験で。夏合宿が例年の2倍の長さという異例の夏でしたね。でもやっぱり企業とやったのは良い経験になったよね。

布川 確実に。プレーだけではなくて取り組み方もレベルが高かったです。

佐藤 例えば練習方法もすごい工夫されていて。1つの練習の中でもいくつものプレーが重なるような練習のしかたでした。僕たちよりも遥かに効率の良い練習をしていましたね。そういうところを吸収できたというのも大きな収穫でした。

布川 あと(練習に対する)姿勢や盛り上げ方もアツイものがあったし、それに乗る形で慶應も自分たちで盛り上げていくという課題を克服できつつあるのかなと思います。

 

アツイ議論を交わす2人

―その夏の成果は

佐藤 もう確実にチームの全体的なレベルアップにつながったし、上のレベルを知った分、まだまだ自分たちはやらなければいけないという、練習に対する意識が上がったなと感じます。

布川 一人一人を見ても積極的な姿勢が生まれましたよね。この夏を通じて強くなっていると思いますので、あとはそれを試合で出せるかどうかですね。

 

―OBの方々と接することで特別なものが得られることはありますか

佐藤 やっぱりまず、礼儀の大切さを感じます。あとは高校時代の部活は現役と監督で成り立ちますけど、大学の体育会に入って2年間は選手としてプレーして、そこから副務・主務と段階を踏んでみて、部員と監督だけじゃ成り立たないんだな、ということをすごく感じます。OBの方々からの会費で部の活動が成り立っていることを会計の仕事を通じて感じたし、あとは現役だけではなく今まで部活に関わってきた人たちとの一体感でこの「慶應バレー部」が動いているし、存続もできている。日本一に向けて活動していくなかで、そういう人達の存在なしには日本一には成れないのだなと副務・主務を通じて感じました。

 

―やはり慶應OBの方々の絆は強いですか

布川 慶應バレー部が好きだと思ってくれている方たちが多いというのは感じます。

佐藤 世間一般的に慶應はつながりが強いというのはよく言わるけど、やっぱりうちの部も就活中に手厚い援助とかしてくれるし、プレーだけでなくていろいろなところで支えてくれているという一体感が凄まじいと思います。

 

―試合では応援の方々も多いですよね

布川 練習試合や普通の練習のときでもいらっしゃってくださるし、OBだけでなくファンの方々も来てくださるので。

佐藤 最近ファンの方も増えたよね。やっぱりツイッターの効果もあるし、DVD販売とかで広まったというのもあるし・・・いろんな人の力をお借りしているのを感じます。

 

喜びを爆発させる佐藤主務(中央)

―佐藤さんは大学からバレーを始められたとお聞きしましたが

佐藤 よくご存じで(笑)

布川 佐藤さんの人物像に迫っていきますよ(笑)

佐藤 最初はレギュラー目指して本気でスポーツをやりたいというのが根底にあって、それまでは野球をやっていて達成感というか、満足な気持ちになって、じゃあほかのスポーツで何ができるかと考えて始めたのがバレーだったのだけど、最初は初心者だから周りのみんなとの差がすごくて、途中で何回も「ついていけんのかな」と不安に思ったこともあったけど、やっぱり一度始めたことだし。何より、勝利という一つの目標を目指して週6、毎日顔をあわせて練習するという中でできた仲間というのが、非常に僕にとっては必要なんだなと。それがあったからここまで続けてこられたし、途中で学連に行くか副務になるかとなったとき、初心者の自分がこの部活に対して何ができるのだろうと真剣に考えて、自分なりに行動できて、そしてそれが周りに認められたときがこの部活にいて良かったと思いますね。この部活に自分が貢献できるのはこういうことなんだなと。球出しやスランプの選手の練習を手伝ったりなど、陰でチームを支えるということに喜びを感じ始めて、初心者だけれどもそういうところで力を発揮しようという気持ちが固まって、副務・主務という立場を今まで続けてこられたなと。本当に最初は大変だったけど、今はそう思います。ここまでこられたのは周りが温かい目で見守ってくれていたからだし、今はとても充実感に満ちあふれています。

 

―布川さんから見て佐藤さんは

布川 僕は中1からバレーをやっていて、それでも1年の最初とかはレベルが違うなということはすごく感じて大変だと思っていたのですけど、大学から始めた佐藤さんはそれどころではないじゃないですか。佐藤さんは大学に入る前に練習に行ってたりしたんですよね?

佐藤 そうだね、地元の大学とかに。

布川 そういうところとかもすごいと思います。何をしててもめげない前向きさというか。筋トレも佐藤さんはすごいやっていて、主務が筋トレすることでそれが直接どうとかじゃないけど、周りから変化球的に盛り上げるのがすごいです。

佐藤 良いこと言ってくれるね~

布川 企画などでみんなが言っていることを積極的に取り入れてやってみようというところとか、みんなに信頼されるところが多いですね。

佐藤 すごいね。感無量です。

 

6月10日に行われた早慶戦には多くの観客が集まった

―佐藤さんからみた布川さんは

佐藤 いやもう、一年前の副務だった俺と比べたら、本当に主務をいろいろ助けてくれていて。今まで主務を8カ月間やってきて一番貢献してくれたというのが早慶戦で。あの大歓声が集まったのは布川と応援指導部の水野さんが頑張ってくれたからで。俺が他の準備で忙しかったときに、広告のチラシとかの原案を考えてくれたりね。

布川 あれは僕だけじゃなくて、村上さんとかいろいろな人も手伝ってくれましたけど。でも早慶戦は頑張りました。盛り上げようっていうのがすごいあって。

佐藤 そうそう、本当に頑張ってくれて。その結果、例年の2倍ぐらいの人が集まってくれたし、第1セットの21-24から逆転できたのも、あの歓声を集めてくれた布川がいてくれたからこそだったよ。それ以外でも常日頃から積極的に布川の方から「これどうですか」っていう提案だったり、「手伝いましょうか」って言ってくれたり。もう本当に去年の俺とは大違いで。できる副務だから、来年期待できますよ。

布川 部活頑張るしかないので。他のところはあんまりちゃんとしていないので(笑)

佐藤 頼りになる副務です。本当にそれに尽きます。

 

―最後に秋季リーグへの意気込みを

布川 4年生にしてみれば最後のリーグ戦ですし、みんなすごい気持ちは高まっていて、夏も経てある程度自信もついて、チームが良い状態であるのは間違いないので、それを結果としてあらわすために、まずは初戦、あまり得意としていない順大との対戦なのですけど、チーム一丸となって絶対に取りたいです。そして最終的には優勝ですね。

佐藤 ケガ人も少し最近出て、チームとしては不安要素もあるけれど、一戦一戦、後輩もOBも一般の方々も含めて、優勝目指して一球一球本当に大切にするという姿勢を常に忘れず、たとえ誰がケガしようともチーム一丸となってそこをサポートし、一点でも多く取って最終目標であるリーグ戦優勝へ初日から全力で向かっていきたいと思いますね。支援してくださっている方々への感謝の気持ちを忘れずにみんなで勝利を掴み取りたいです。

 

――お忙しい中、ありがとうございました!

(取材 古尾谷拓真)

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