【ラグビー】関東大学対抗戦直前インタビュー③~注目の2年生編~

関東大学対抗戦直前特集の第3弾では、今年U-20日本代表にも選出された2年生の石橋拓也選手・浦野龍基選手・川原健太朗選手のインタビュー。彼ら2年生には「下級生の力も頼もしい」と茂木主将ら上級生からも期待の懸かっている。実力派3選手が語る、今の思いとは――。

 

石橋選手

★石橋 拓也選手(FL・環2・小倉)

「新しいアタックもできるんだというところを見てほしい」

 

――夏合宿で集中して取り組んだことは

 個々のスキルに注目してやっていたんですけど、僕はアタックの面で相手の間を抜くということに注目してやっていました。

 

――同じFLでもある茂木主将の存在は影響したか

精神的な支えでありプレーでも引っ張ってもらったのでそういう面で頼りになりますね。

 

――夏合宿で個人的に変わったと思うことは

以前までディフェンスで頑張っていたんですけどアタックの面でもチームの中でやっていけるんじゃないかなって自信がつきました。

 

――チームの方針でもアタック重視なのか

バックローで相手のディフェンスを巻き込むというスタイルなのでそういった面でもアタックに参加する必要があるということですね。

 

――チーム全体で変わったことは

チームのスキルをやっていくうちにコミュニケーションがしっかりとれて、間を抜かれたりミスをするということが非常に少なくなってチーム力が上がっているんじゃないかなと思います。

 

――精神的に個人的に変わったこと

 

以前まではミスをしたら落ち込んでしまうというのがあったんですけど、ミスをしてもチームのみんなが次頑張ろうって言ってくれるんで、そういった面でミスを恐れずやることと次に切り替えるというように精神的に強くなっているんじゃないかなとおもいます。

 

――夏合宿での体重調整について

 

体重は増やそうという方針でした。朝計って夜同じ体重を維持しようということ。練習がきついんでふつう夜計ると減っているんですけど、夜ご飯をたくさん食べて体重を戻すということを毎日やっていました。

 

 

――練習試合の収穫は

 

慶應の持ち味であるディフェンスがチームの中で激しく、成功率も上がっているんでディフェンスの面でチームは強くなっていると思います。

 

 

――対抗戦初戦の筑波大戦にむけて何をしていますか

 

筑波は日本代表を多く擁していて非常に速く強い相手なので、そういった強く速い相手を動かさないために詰めたりとかディフェンスをしっかりやってそこから相手の攻撃の芽を摘み取ろうってことをやっています。

 

――対抗戦で意識する相手は

 

早稲田と帝京ですね。早稲田は夏も負けているんで絶対やり返してやろうと思っています。

 

――意識する他大学の選手は

 

筑波だと同じFLで同じ2年生の水上選手です。自分と同じ福岡出身でずっと一緒にやってきたので注目しています。

 

――今のチームの状況は

非常にいい仕上がりになってきていると思います。個人的にもいい仕上がりになってきていると思います。

 

――筑波戦までにやりたいことは

筑波戦では激しいタックルでチームにいい流れを持っていきたいと思うのでそういったことができるように今から調子を整えて万全の状態で臨みたいと思います。

 

――秋シーズンのアピールポイントは

タックルを見てほしいのと、昨年まではあまりアタックに参加できなかったので、新しいアタックもできるんだというところを見てほしいと思います。

 

――秋シーズンの目標は

対抗戦全勝したいと思います。

 

――石橋選手、お忙しい中ありがとうございました!

 

浦野選手

★ 浦野 龍基選手(SO/WTB/FB・政2・慶應志木)

「僕ら慶應が強豪校を倒すところを見せられると思うので、より慶應を好きに、よりラグビーを好きになってもらえたら」

 

――いよいよ今週末から対抗戦が始まりますが

 

去年は5位という成績に終わって、自分自身もいろいろな経験ができたので、今年はそれを活かして上位に食い込んで、日本一につなげる対抗戦にしたいと思います。

 

――この春にはU20日本代表の経験も

 

春は小さなケガやU20もあってチームに合流できる時間が非常に少なかったので、チームの一員としての活動よりは、むしろ個人のラグビーの能力を鍛える時期だったのかなと思います。

 

――チームに合流してからはSOにコンバートしましたが、その経緯は

 

新チームを作るにあたって、SOの層が薄いということで、まず監督とヘッドコーチから自分にSOをやってくれ、と言われて。現在のチーム状況を考えて、自分がやるしかないと思ったのと、将来またWTBやFBに戻るにしても戻らないにしても、今SOという与えられたポジションを全力で取り組んでいけば、その先の僕のラグビー人生にもいい方向につながっていくと考えたので、引き受けることにしました。

 

――SOとしての現状はいかがですか

 

本格的に始めたのが、U20から帰ってきた7月上旬からで、まだ2ヶ月くらいしか練習できていないので、おそらく相手チームのSOよりは経験もスキルも劣っていると思いますし、試合も夏合宿での3試合ほどしかできていないので、SOらしいSOになれるとは毛頭思っていないです。でも自分に出来ることはその中でもいっぱいあって、やっぱり監督が自分に期待しているのは、オーソドックスなSOの技術であるパスやキックやゲームメイクとかそういう部分じゃなくて、自分はWTBなので足が速く、ステップも含めてランが得意なので、SOからしっかり突破していけるというところだと思います。今から焦ってSOらしいSOになるんじゃなくて、自分の良さを活かしながらやっていければと思います。

 

――自分なりのSO像を作っていくという感じですか

 

そうですね。自分らしさのあるプレーをしたいです。

 

――夏の練習、合宿を振り返って

 

すごい厳しかったんですけど、それを乗り越えられたので、それが一つの自信になりました。チーム全体としても、あれを乗り切って強くなったという自信をつけるためのいい合宿だったと思います。

 

――夏の間に強化したことは

 

SOだったので、今までと違ってフィジカル面だけじゃなく、パスやキックといったスキルの練習が必然的に増えました。特にキックは必要だと思ったので、練習前も練習後もキックの練習をしました。

 

――意識的な面での変化はありますか

 

きつい練習だったので、自分で意識したのはコンディショニングですね。試合後のストレッチもそうですし、リカバリーフードを食べたり、睡眠時間や風呂に入る時間を調節したりといったコンディショニングに気を遣いました。

 

――浦野選手から見て、現在のチーム状況は

 

夏合宿で2敗しているので、すこぶる良いというわけではないんですけど、夏を通して自分たちのプレースタイルも確立できました。筑波という相手に対して、どれだけやれるかというチャレンジャーの気持ちはみんな持っているので、悪くないと思います。

 

――その筑波大に対するイメージは

 

いい選手がいっぱいいて、一人一人の力が強いチームだと思っています。

 

――その他に対抗戦で意識するチームは

 

当然、3連覇中の帝京と、それから早稲田は常に意識しています。

 

――ご自身のプレーの強みは

 

スピードとステップを活かしたランニングだと思います。

 

――対抗戦でもそういったところに注目してほしいですか

 

そうですね、パスとかキックよりは。自分で一人二人抜ききる力は持っていると自分でも思っているので、そこを見てほしいです。

 

――対抗戦に向けての意気込み

 

いろいろ準備はしてきたので、やるだけだと思ってますし、日本一になるためにはここで勝たないといけないので、絶対に勝ちたいと思います。

 

――最後にメッセージをお願いします

 

慶應の伝統であるラグビーを見ていただいて、僕ら慶應が強豪校を倒すところを見せられると思うので、より慶應を好きに、よりラグビーを好きになってもらえたらと思います。

――浦野選手、お忙しい中ありがとうございました!

 

 

川原選手

★川原 健太朗(CTB/WTB・環2・小倉)

「川原が出てよかったな、と思われるように頑張りたい」

 

――今週末から対抗戦が始まりますが

 

去年は対抗戦で2回ほどメンバー入りさせてもらいましたが、試合に出られず悔しい気持ちがあったので、今年はしっかりと試合に出てチームに貢献していきたいです。

 

――この春にはU20の日本代表の経験も

 

海外のチームとプレーすることによって、日本人と外国人の違いを生で感じることができてよかったです。外国人選手とやるときは特に、基本プレーが勝敗を分けるということを再認識しました。いろいろな体験ができたので、春シーズンは充実していたと思います。

 

――夏の練習を振り返って

 

自分が知らなかったサインプレーなどもたくさんあったので、山中湖でひとつひとつ確認していきました。どういう形で点を取るのか、どういう形でディフェンスしていくのかが分かって、チームにもしっかり溶け込めた気がします。チームに遅れをとっていた分を取り戻せてよかったです。

 

――夏の間に強化したこと

 

基本的に山中湖ではフィットネスを意識したんですけど、個人としては、CTBなのでやっぱりパスを。名頭薗(商2・慶應)くんと、毎日50本は絶対放ろうということで、山中湖では毎日毎日パスを放っていました。

 

――フィットネス強化の手応えは

 

山中湖、菅平を経験して帰ってきて、まだこっちの暑さに慣れない部分はあるんですけど、走らなきゃいけないという意識がすごい芽生えて。徹底されて言われたので、ゲームの中で、しっかりCTBとして走っていこうということは頭の中でもできているし、体も動いているので、その効果が出てよかったなと思います。

 

――意識面での変化は

 

先ほども言いましたが、やはり基本プレーは大事ということです。ひとつひとつのプレーによって勝敗が左右するので、ひとつのパス、ひとつのタックル、そのひとつひとつの細かいところまでを意識してやらないといけないということを春、夏を通して意識するようになりました。

 

――田中監督は「夏の間にどれだけ伸びるかが対抗戦の結果を左右する」とおっしゃっていましたが、その夏を終えて、チーム状況はどう感じていますか

 

夏はすごく走り込んだので、基本中の基本である「どれだけ走れるか」という基盤はできたと思います。そのスタミナをどう活かしていくかが今後のチーム作りになると思います。

 

――ご自身のプレーの強みは

 

Bksの中では体格に恵まれていると思うので、その大きさを活かした縦の突破や、ゲインラインを突破することだと思います。

 

――慶大は体格差で劣勢にまわることが多いですが

 

フィジカル面では、U20のときもあまり劣っている気はしなかったので、自分がしっかり当たって、味方をちょっとでも前に出せてあげたらいいなと思っています。

 

――対抗戦で意識する相手は

 

選手としては東福岡高校だった早大の布巻選手です。小倉高校時代からずっとやってきたので。この前の夏の早慶戦でも対戦しましたが、早稲田というのはすごく意識しています。なぜか頭の中に住み着いているような感じがしますね。

 

――初戦の筑波大に対するイメージは

 

高校日本代表だった選手もいっぱいいて、すごいチームだと認識しています。野澤HCもおっしゃっていたんですけど、いかにチャレンジャーとして、80分間どれだけ相手より多く走って、粘って、走り続けるかというのが焦点だと思います。それができてやっと勝利が見えてくるのかなと思います。

 

――対抗戦での個人的な目標は

 

試合自体でどれだけ自分がチームのために貢献できるかということを思っています。自分がいてよかったと思われるようなプレーヤーになりたいので、対抗戦でも、川原が出てよかったな、と思われるように頑張りたいです。

 

――ご自身のこのプレーを見てほしいというところは

 

縦の突破です。体が大きいので、それを活かしたプレーを見ていただきたいです。

 

――最後にメッセージをお願いします

 

慶應のラグビーをたくさんの方が注目してくださる中で、自分もこうしてインタビューされる一人として頑張っているからには、責任を持って、ひとつひとつのプレーを大事にし、自分がいたから勝てたというプレーをしていきたいと思っています。応援よろしくお願いします!

 

――川原選手、ありがとうございました!

 

(取材 大貫 心明・宮本 大)

 

第3弾をもちまして、蹴球部関東大学対校戦直前インタビューは終了します。お忙しい中取材に応じてくださった選手の皆様、取材の調整をしてくださった主務の岡様、副務の大池様にこの場を借りてお礼を申し上げたいと思います。

 

慶應スポーツ新聞会蹴球班一同

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