【男子ラクロス】無失点で勝利!盤石の戦いぶりで、1試合を残してグループ1位通過を決める/東海大戦

開幕3連勝と勢いに乗る慶大ラクロス部。この日の相手は東海大。4連勝でFINAL4進出を決めたい慶大は1Q,2Qと相手を圧倒すると、メンバーを入れ替えた3Qも相手に流れを渡さず、15-0と見事完封勝利。ラクロスの試合において無失点という、素晴らしい試合を演じて見せた。

第25回関東ラクロスリーグ戦(男子) 第4戦 VS東海大

2012/9/17(月・祝)14:30 F.O@駒澤第2グラウンド

チーム 1Q 2Q 3Q 4Q
慶大 6 5 1 3 15
東海大戦 0 0 0 0

慶大のここまでの欠点は「(試合の)入りが悪い」(栗田隆宏・経4)こと。しかし、この試合は田中篤志(政4)のゴールで幸先良く先制することに成功する。さらに、その直後の3分にも陣野クリス(法3)が一人で持ち込んでシュートを決め、一気に流れを引き寄せる。相川駿主将(政4)を中心とする守備陣のインターセプトから、効果的な攻撃につなげていき、東海ディフェンスを圧倒していく。1Q終了間際には相川主将がボールを奪うと、藤澤晶(経4)、田中副将へとボールを繋ぎ最後は石黒啓介(商2)。終始敵陣で試合を進めた慶大は、6-0で1Qを終了する。

2Q、出だしこそ東海大ペースとなるが、5分に石原謙吾(文4)が一人で長い距離をひとりで持ち込みシュートを決める。その後も加藤亮平(経4)からボールを受けた斉木がこの日2点目となるゴールを決めたが、その後は1Qに比べやや勢いが落ちたのか相手にボールを奪われる機会が増加。東海大に押し込まれる時間帯が続く。この、悪い流れもここまで安定した守備を見せている守備陣が、無失点に抑えると再び慶大の時間が訪れる。14分に相川主将が遠目からのシュートを決めると、その直後には斉木慎一郎(経4)からボールを受けた加藤がきっちりシュートを決める。このQを5得点無失点で言える。

80分を通して東海大を無失点に抑えた守備陣。ラクロスの試合で無失点に抑えるということは、快挙といっていい。

3Q、大量にリードしている慶大は主力を下げて若手を多くピッチに送り出す。しかし、「試合慣れしていないので、格下の相手であったにも関わらず、自分たちのいいところというか、1,2年生それぞれ個人の良いところが生かせなかった」(田中副将)と語るように中々自分たちのプレーをすることが出来ず、苦しい戦いを強いられる。また、「フルフィールドディフェンスからハーフフィールドディフェンスに切り替えた」(相川主将)守備が上手く機能せず、中々慶大は攻めの時間を作ることが出来ない。しかし、慶大はディフェンスが粘り得点を許さない。結局、このQも無失点で最終Qを迎える。

 

ここまで無失点と素晴らしいゲームを見せてきた慶大だったが、4Q、慶大は流れをつかむことが出来ないことへの焦りからか、ファールが多くなり、攻めに転ずることが出来ない。しかし、堅いディフェンスで凌ぐと、流れは徐々に慶大に傾く。石黒からボールを受けた田中副将がしっかりとゴールを決めると、18分にも栗田がボールを持つと石黒、藤澤へと繋ぎ、最後は田中副将がこの日5点目となるゴール。最後まで集中力を切らさなかった慶大は、結局15得点0失点という素晴らしい結果で勝利を収めた。

この日安定した守備を見せたG小畑(環4)

15-0と圧勝した慶大。中でも無失点に抑えることができたということは、ラクロスでは異例なこと。素晴らしい結果を残すことができた。しかし、ディフェンス面では「フルフィールドディフェンスをやめてハーフフィールドディフェンスに持ち込むというところで、まだフルフィールドのディフェンスをしてしまっている選手もいた」(相川主将)と戦術の切り替えでは課題も見られた。また「経験不足」(田中副将)と語る下級生のレベルアップも不可欠。そうした意味でもアメリカ遠征の持つ意味は大きい。1試合を残してグループ1位通過を決め、まずは最低限の結果を残した。本当の戦いはここからだ。

(記事 住田孝介)

以下、選手コメント

DF相川駿主将(法4)

(今日の試合を振り返って)明後日から海外遠征に行くんですけど、そういう中で結構日程的にもきつくて、体の調子を整えている選手も多かったので、若い選手の起用であったりとか、体力を温存するような戦術を取ったりもしました。そういう中でも無失点の試合をしたのは非常に良かったかなと思います。DF全体の出来は)打たれてはいけないゾーンでシュートを打たれているシーンもあったので、そこで相手が上手くなってくると決めてくると思うので、たまたま無失点だっただけだと思います。だからそこをしっかり海外遠征で詰めていけたらいいなと思っています。(後半は守備の時間帯が長いように感じましたが)グラウンド全体を使ったフルフィールドディフェンスっていうものをやっているんですが、そこはATやMF全体の運動量を増やして、相手がボールをクリアする段階でボールを奪うという戦術なんですが、それを一回やめて、自陣のディフェンスに持ち込んでからボールを奪っていこうというディフェンスだったので、自然とハーフフィールドディフェンスの時間が長くなったのかなと思います。僕らにとってもこの試合をいかにいいものにするか、いい練習にするかというところでしっかり引いて守りきるという方が成長できると思ったので、戦術を変えていきました。(相手攻撃陣の印象は)全然怖くはなかったんですけど、一人4 番の選手が体も大きい選手だったので、そこはマッチアップした選手がしっかり抑えていこうと。まあそういうところで彼に点を取られなかったので評価できるかなと思います。(課題をあえて挙げるとすれば)そうですね、フルフィールドディフェンスをやめてハーフフィールドディフェンスに持ち込むというところで、まだフルフィールドのディフェンスをしてしまっている選手もいたので、戦術をぱっと変えたときにしっかり頭も切り替えて、チームで徹底できるようにならないと。今後強いチームに当たった時に通用しなくなってしまうかなと思うので、そこはしっかりチーム内のコミュニケーションを増やして連携を良くしていけたらいいなと思います。(リーグ戦も残り1試合ですが、海外遠征ではどのようなことに重点を置きますか)相手が上智大で、あんまり強くないので、基本的には1軍は出さないつもりでいます。海外遠征から帰って来てすぐの試合で、疲れとかも残っていると思うので、うまいこと2軍、3軍チームのモチベーションにつなげていきたいので、2軍3軍の選手を起用しようかなと思っています。(リーグ最終戦と海外遠征に向けて意気込みを)アメリカ旅行をしに行くわけじゃないのでしっかり目標を持ってやっていきたいです。8試合あるんですけど、4試合勝利という目標を掲げているのでしっかり勝って、結果を残せるチームになって帰ってきたいなと思っています。

AT田中篤志副将(政4)

(今日の試合を振り返って)勝てたということは大事なことなので、それは良かったなと。また、自分たちのやりたいことが、始めはできていましたが中盤でできなくなってしまったことは本当に反省点だと思いますし、そこは変えていきたいと思います。(自身の得点シーンを振り返って)常に4点以上は取ろうという目標があるので、それは良かったと思います。得点シーンとしては、自分は外での得点が多いので、中で得点が取れたというのはすごく良かったかなと思います。(1,2年生の出来はどうだったか)試合慣れしていないので、言い方は悪いですけれど、格下の相手であったにもかかわらず、自分たちの良いところというか、1,2年生それぞれ個人のいいところが生かせなかったというのは、経験不足なのかなというところがあります。(リーグ戦最終戦に向けて)次回の上智戦は、それもやはりまた格下の相手なので、若い選手たちも多く出てくると思うので、そこでまた経験するという場だと思うので、若い選手たちにすごく期待しています。

MF栗田隆宏(経4)

(試合を振り返って)怪我から復帰したばかりでした。自分を試すいい機会だと思って臨みました。2得点を挙げたが)自分の役割として得点することが任されている立場だと思っていました。それをやれたことは良かったです。でもまだまだやれる部分はあったと思います。もっともっと点を取っていけるプレイヤーになりたいです。(フォーカスした点は)必ず得点することを自分に課していました。チームとしては今まで3試合すべて入りが悪く、先制されていたので、ファーストプレーからみんなが集中してできるように、ということにフォーカスしていました。相手を無得点に抑えたのは、ボトム陣とゴーリーにすごく成果があったと思います。(収穫や課題は)課題としてはシュートバリエーションがまだ少ないことがあります。もっと得点できる機会を作れるように練習していきたいです。(次戦に向けて)やはり得点をすることですね。3点以上は取れるようなプレイヤーになりたいと思います。さらに他のことでもチームに貢献できたらいいな、と思っています。

 

G小畑和博(環4)

(今日の試合を振り返って)初スタメンで緊張しましたが、いつも通りやろうと思ったことがいい結果につながりました。(無失点だったが)純粋にうれしいです。ラクロスは点が入るスポーツですが、今日は無失点で行くことが目標だったのでうれしいです。(無失点の要因は)自分たちのペースを崩さずに、やるべきことをやったことです。(ディフェンス陣との連携は)自分一人だと緊張してしまうので、ディフェンス陣に声をかけて連携を取りました。FINAL4に向けて)まだ時間があるので準備は怠らずに、これから海外遠征もあるので、そこでさらにレベルアップして、僕らの目標は日本一なのでそれにむけて日々レベルアップしていきたいです。(海外遠征について)ラクロスの本場でさらに体格でも我々は劣っていますが、自分たちの持っている力を十分に出して勝ちたいです。

DF岡本遼也(経3)

(今日の試合振り返って)結果だけ見ると、相手を0に抑えたということで良かったと思います。ただ、0点という中にもすごく危ないシーンは何個かあったのでそこを詰めていかないと、日本一とか言っている暇はないと思います。点を取られないということは達成できたので、後は細かいところを詰めていって、本当の意味で相手を完封していきたいです。(ラクロスで無失点という結果は本当にすごいことだと思うが)すごく珍しいことですね。無失点のまま終盤を迎えるとすごくプレッシャーがかかるので、その中で結果を残すことができたのは良かったです。(守備面で今後改善していきたいところ)今やっているのが、ゴール前のエリアを絶対に抑えるということなんですけど、そこで粘り強いディフェンスをやっていければなと思います。ですが、今日もあったんですが最後フリーの状態でシュートを打たせてしまっていたので、そこはシュートを打たせない、打たせたとしてもプレッシャーを与えて外させるということをやっていきたいと思います。(下級生たちの出来について)下級生たちはもっとがつがつプレーをして欲しいですね。今年は4年生が強い代で、下級生たちがもっと押し上げていかないと、4年生達も危機感を感じることもないので。結果に恵まれてていて、だらけてしまっている部分もあるので、そこは僕ら3年生たちのような下の代が中心になってレベルアップをしていくことで、4年生達に危機感を与えたいと思います。(Final4,Finalへ向けて改善していくべきこと)今年は、負けを知らないので、相手に先制された後怖いなというのが正直なところです。そこは、アメリカ遠征に行くので、負けを味わうことで、自分たちの課題を見つめ直すことであったり、ゴール前のディフェンスをもっと必死になっていくといったところを、吸収していきたいと思います。

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