慶應スポーツ新聞会

【バレーボール】惜しくも優勝ならず!3位でリーグ戦を終える 中大戦

敗戦に肩を落とす間宮主将 

昭和30年以来、57年ぶりの慶大の優勝を懸けた秋季リーグ最終戦の相手は、強豪・中大。3連敗でスタートしたものの、その後5連勝と本来の姿を取り戻した「どこからでも打ってくる穴のないチーム」(山本・環4)である。慶大は果敢に挑んだが、優勝へのプレッシャーもあり、本来のバレーを貫き通すことはできなかった。春同様、中大に屈してしまい、優勝まであと一歩届かずに3位でリーグ戦を終えた。

10月14日(日) 秋季関東大学男子1部バレーボールリーグ第9日 慶大vs中大 @東海大湘南校舎総合体育館

 

この試合に勝てば、約半世紀ぶりの優勝――。その想いが逆に選手たちを硬くしてしまったのかもしれない。第1セット、立ち上がりはまさかの展開。「僕らが気負い過ぎてしまった」(間宮・政4)というように、中大のファーストサーバー・早坂のサーブになかなか対応できない。タイムアウトやリベロを野瀬(環1)と中出(環4)の併用とするなど、必死に嫌な流れを断ち切ろうとするものの、いきなりの7連続失点。0-7と大きくリードされてしまう。それでも、このままズルズルといきそうな雰囲気をなんとか断ち切ったのは、主将の間宮。鋭いスパイク・サーブでチームを鼓舞すると、それに岡田(商3)・柳田(環2)の両エースも応えて9-11と一時は2点差まで詰め寄る。しかし、このセット反撃はここまで。終盤にまたしても連続失点を喫し、このセットを18-25で落とす。

セッターとして今季初出場を果たした前田優⑨

第2セットもどこか雰囲気が重い。サーブレシーブに苦しみ、リードを許す展開が続く。ここで慶大ベンチは大きな決断をする。「何とかリズムを変えるということで決断した」(宗雲監督)というように野口(環2)に代え、秋に再コンバートされた前田優(環4)をセッターに起用。「上級生としてチームをもっと活気づけよう」という気持ちでコートに立った副将・前田優の存在が、チームに新しい血を注ぎ込む。小気味よいテンポで繰り広げるトスワーク、そしてリベロ時代に培ったレシーブ力。するとチームがようやく息を吹き返し始めた。星谷(理3)のクイック・ブロックなどで逆転に成功。だが、中大もアジアジュニア選手権から戻ってきたセッター・関田を投入し、一進一退の攻防に。最後にかわされ、このセットを20-25で落としてしまったものの、ようやく慶大らしさが垣間見えた。

そして第3セットは慶大が本来のバレーを展開する。「助走がものすごくキレのあるものになって良かった」(宗雲監督)というように、岡田・柳田のスパイクが次々と決まる。21-20と1点リードの場面では、このセットのスタートから出場しているセンター稲田(環2)がネット際のボールを勇気をもってダイレクトスパイク。このプレーで相手を突き放した慶大が25-23で一矢報いた。もう後がない状況ではあったが、「皆で団結してできていた」(間宮主将)というように、これまでの8試合で見せてきた、「今年の慶大の強さ」を示すことはできた。

有終の美にむけ、燃えろ若き血!

だが反撃もここまで。第4セット、徐々に前田優のトスに乱れが見え始めると、相手ブロックもすかさずこれに対応。中盤以降では相手のミスによる得点以外はなかなか奪えなくなり、受け身のバレーとなってしまった。このセット21-25、セットカウント1-3で敗れ、目の前まで迫っていた優勝を逃してしまった。

慶大にとって最終結果の3位は、昭和39年の2位という記録に次ぐ好成績である。しかし、初日から8試合守り続けてきた首位の座を、最後の最後で譲ってしまっただけに悔しさは大きいに違いない。だが、最後の一瞬まで優勝争いを続けることができたという経験は、今後に必ず生かされるであろう。「全日本インカレで勝った者が、一番強い」という言葉を胸に刻み、有終の美へと突き進んでいってもらいたい。

 

(文・古尾谷拓真、写真・並松康弘)



得点
慶大 セット 中大
18 25
22 25
25 23
21 25
 

宗雲監督

(今日の試合を振り返って)結果が出なくて、選手を含めて応援してもらっている皆さんに申し訳ないと、それしかないです。(第1セット、いきなりの7連続失点でしたが)どうしたんですかね。あそこまで崩れるとは思ってなかったので・・・選手たちにプレッシャーがあったのかな。それしか今のところは考えられないんですよね。(中大の早坂選手のサーブも良かったですか)良かったですけどね。左右に打ち分けてたりしてたんですけど。でもそれは夏の企業合宿で相当、ジャンプサーブには対応するようにはなっていたので、ある程度の底上げはできていたはずなんですよ。だから大学生のサーブにあそこまで崩されるというのは、今回は想像していなかったですね。(そこで中出選手にリベロを代えましたね)それは一応、早稲田戦のときに野瀬選手がジャンプサーブに四苦八苦していたので、中出選手と併用でとは言ってあったし、リベロの二人もそれは納得して準備していたので。ただ最初に中出がミスしてしまったのが残念でしたけど。(試合途中にセッターを前田優選手へと交代しました)まあ、すごい難しい判断なんですよ、セッターを代えるというのは。(野口)剛志郎のトスワークやトスの質に問題があったわけではないので、今指摘のあったように1セット目、それから2セット目もサーブレシーブがバタバタと荒れていて、そこで手を打つとすると、リベロを中出と併用すること、あるいはサーブレシーブの良いサイド選手を入れるという対応策しかないんです。ところがそのサーブレシーブで信頼できるサイド選手がいないので、最後の最後の手として、何とかリズムを変えるということで、(セッター交代を)決断しました。(その通りにリズムは変わり、3セット目が取れました)前田選手のトスというのは、サイド選手がすごく打ちやすいトスなんです。トスの軌道もきれいですし、球離れも良いですし。だからサイドの岡田選手や柳田選手の助走がものすごくキレのあるものになって良かったですね。その反面、センターの星谷選手が少し打ちづらいというのはあったと思うんですけど。前田選手はもともと、ブロックの高さ以外はチーム1、2を争うバレーセンスをしているので、強打・軟打ともにレシーブの面でも安心して任せられました。(秋季リーグを振り返って)選手がこれを聞いたりするとひょっとして怒るかもしれないけど、2位も最下位も一緒なんですよね。こういうリーグ戦とかでは。別に3位だ2位だというのを否定したり、選手のことを褒めないとかではないのですけど、やはり勝たないと。2番以下はダメですね。(東日本インカレ後に「慶大のバレースタイルを確立したい」とおっしゃられていましたが)うーん・・・自分たちの中で、選手たちの人事異動をしながら層を厚くしたりしたんですけど、結果的にオリジナルの攻撃スタイルは確立できなかった。変わっていないんです。ブロックは少し良くなったんですよ。でもそれも、だんだん上位チームと当たるにつれ、ブロックが機能しなくなってきて、皆が迷いだして、レシーブも上がらなくなって。攻撃も結局は岡田や柳田のエース頼みになってしまって、少し夏に見えかけた、バックアタックを絡めた立体的な攻撃が未完成のままリーグ戦を終えたということですかね。(多くの選手が出場したリーグ戦だったと思いますが)選手層がすごく薄いチームなので、次につながる選手が出てきたというのは大きいですよね。1年生の吉田選手・上田選手がコートに立てたというのは大きな財産だったと思います。(最終戦まで優勝争いができたというのはいかがでしたか)たらればの話となりますが、早稲田戦に勝っておけば、または昨日の筑波戦に勝っておけばもう優勝が決まっていたのに、そして今日と3回もチャンスがあったのに、とれなかった。悔やんでも仕方ないですけど、結果的にあと2点をとる力がなかったということを謙虚に受け止めないと次に進まないと思うので。トータルとして優勝する力はなかったと思います。(次の試合にむけて)終わったばっかりなので、私もいろいろと頭の中を整理しなきゃいけないし、数日休んでから考えたいのですけど、今のままの攻撃パターンだと難しいですね。エースがつかまってしまうので。まあ、少し考えます。

 

間宮秀太 主将 レシーブ賞獲得!

(今日の試合を振り返って)自分が勝負どころで簡単にサーブのキャッチをミスってしまったので、後輩に申し訳ないというか。僕の責任が8割ぐらいだと思うので、来年・再来年に頑張って優勝してもらいたいと思います。(いきなり連続失点でのスタートとなりましたが)場慣れしていなかったというか、僕らも最近強くなったチームなので、やっぱり伝統のあるチームの雰囲気に押されてしまったというか、僕らが気負い過ぎてしまったというのがあったと思います。(第3セットに一矢報いましたが)そこでは前向きにやろうということで、皆で団結してできていたので、そこは良かったと思います。(前田優選手がセッターとして出場されました)やっぱり自分も4年生が入ってくると心強かったですし、あとチームの雰囲気もあの交代で変わったと思うので、良かったと思います。(リーグ戦を振り返って)ずっと1位を走ってきて、守る試合が多くなって、その中で自信持ってやれた場面もあるのですけど、浮足立ってしまった場面もあるので。今後、慶應が強くなっていく上での経験としては良かったと思うのですけど、自分としてはすごく悔しいリーグになりました。(リーグ戦を通じて様々な選手が出場されましたね)僕らの代は僕らの代で慶應のチームだと思うのですけど、来年もまた別の慶應のチームがあると思うので、いっぱい新しい選手が出てきて、今年のこういう空気では勝てないんだというのを糧としてもらいたいです。(最後まで優勝争いをできたというのはいかがでしたか)純粋に周りから期待されているということに関しては、嬉しさみたいなのもあったのですけど、やっぱり毎試合胃が痛いというか。でも良い経験になりました。(天皇杯・インカレにむけて)一発勝負なので、これからいかにミスをなくしていけるかというか、細かいところを詰められるかということが勝負だと思うので、やっぱりやるからには勝ちたいです。

前田優介 副将

(今日の試合を振り返って)セッターとして今リーグ初めて出場して、しかもその試合が優勝できるかどうかという試合だったので、頑張ろうと思ったのですけど、初めてセッターとして出て緊張しちゃった部分があって、力は出し切れなかったという印象です。(セッターとしてコートに立てたということは)セッターになってまだ一度も出ていなかったので、緊張よりもうれしさの方が大きかったと思います。(コンビなどの面は)AチームはAチームでコンビを固めているので、なかなか最初は合わない部分があったのですけど、試合の中で上手く調整していくことができたのかなとは、個人的には思います。(前田選手が入って流れが変わりましたね)セッターとしてという部分ではなくて、やっぱり上級生としてチームをもっと活気づけようという気持ちで入りました。(レシーブでも大活躍でしたね)そうですね。セッターなんですけど、基本的にレシーブにけっこう自信を持っているので、レシーブでもチームの流れを変えられたらと思っていました。(最後のリーグ戦でしたが)唯一セッターとして出た試合で負けてしまってちょっと悔いが残るのですけど、これが最後の試合というわけではないので、次につなげたいと思います。(秋リーグを振り返って)大きな進歩だったと思うのですけど、優勝争いだけではなく、しっかりと優勝しないと、2位だろうが3位だろうがまったく価値のないものだと思っているので、これを教訓にしっかりと頑張っていきたいです。(次戦にむけて)今回出て、コートに出ている方が楽しいと感じたので、現状に満足せず、インカレでは最初からコートに立てるよう頑張りたいです。

山本悠登

(今のお気持ちは)優勝できるチャンスだったのに逃してしまって、すごく悔しいです。早稲田戦のあの時ああしていれば、筑波戦のあの時ああしていればとか言い出したらきりがないんですけど、本当に悔しいです。(今日の試合を振り返って)中央はタレント揃いで、どこからでも打ってくる穴のないチームだったので対応は難しかったんですけど、付き入るスキは絶対にあったと思うので、そこを生かせなかったのが敗因だったと思います。(最後にボールが自陣に落ちた瞬間は)悔しかったです。これで引退というわけではないので、終わっちゃったんだなというのはなかったです。(今日は勝てば優勝という試合でしたが)前日、間宮の実家が近かったということでみんなで泊まらせてもらったんですけど、その時も明日絶対勝って優勝しようということをみんなで言っていました。昨日はアップの時の入りが悪かったので、入りから盛り上げていこうと言っていたんですけど、結果的に負けてしまったので。(6勝3敗という春季と同じ結果となった)そうですね。一緒なんですよね。春よりももっと上に行きたかったというのはあったので、いい調子で6勝1敗までいったのに春と同じ結果になってしまったのは残念としか言いようがないです。(最後のリーグ戦でしたが)4年間のリーグ戦で色々なことがあって、最初の1、2年は2部だったので、優勝できるチャンスがあるところまで来たのに、出来なかったのが本当に悔しいです。(インカレに向けて)インカレがあってこれで終わりではないので、今回出た課題をチームで修正して、次が最後なので絶対タイトル取れるようにチームとして成長していきたいと思います。

中出祥平

(今のお気持ちは)悔しいですね。(最後は中出選手の近くにボールが落ちましたが、その瞬間は)今季のこともそうですけど、4年間のリーグ戦のことを色々思い出して、複雑な気分でした。(今季は学生コーチからの復帰のシーズンでした)外で見た時はみんながどんどん成長していく姿が客観的に見れてコーチみたいな気分だったんですけど、いざ自分がやるとなると、成長した仲間と一緒にやれるのがすごく嬉しかったです。まだインカレもあるので、頑張ってまた一緒にできるようにしたいです。(勝てば優勝という試合でした)そうですね。あまり気負わないようにしたんですけど、3セット目とった時にあと2個取れば、優勝だというのが、ちらついたりはしました。(今季は自分たちのバレーが展開できたか)夏合宿からリーグの序盤にかけてのところで、キャッチからの展開とレシーブを生かしたバレーはできたと思うんですけど、後半相手も強くなってきてあまり出来なくなってしまったところはありました。(6勝3敗という春季と同じ結果になった)6勝3敗なんですけど、他のチームはベストメンバーではなかったので、もう少しいい結果で終わりたかったというのはあります。ただ、最後の筑波と中央には実力で負けていたところがあったので、そこはもう一回練習し直さないといけないと思います。(インカレに向けて)リーグ戦は終わってしまったんですけど、これから自分の仕事をしっかりやっていきたいと思います。

岡田拓巳

(今日の試合を振り返って)優勝が懸かった試合だったので緊張してた部分があったと思うんですけど、1セット目が総崩れして、それでうまくいかなかったというのがあって、その流れを後のセットに引きずってしまったのかなと思います。(自身のプレーを振り返って)昨日あまり良くなかったんですけど、今日もそんなに良くなかったです。個人的に納得のいかないプレーが多かったです。(試合が終わった瞬間の気持ちは)純粋に僕らが中央に勝てる力をまだ持っていなかったという結果だと思うので、その瞬間はとても悔しかったですけど、まだ全カレが残っているので、そっちに意識を向けていこうと思います。(リーグ戦全体を振り返って)最初の三連休の三試合が全部勝ちでスタートしたので、かなり今年のチームができるっていうのを示せたので、その流れでダメなところは直して、全カレで次はタイトルを狙っていきたいと思います。(全カレへの意気込み)今回のリーグ戦はちょっと残念でしたけど、全カレでは応援してくれる方々にも喜んでもらいたいので、頑張って優勝したいと思います。

星谷健太朗

(今日の試合を振り返って)勝ちたかったんですけど、負けたので、また頑張りたいです。(自身のプレーを振り返って)僕は何もできなかったので悔しいです。(途中交代したが、外から見たチームの雰囲気は)相手が強かったので、自信を持って勝てるという雰囲気ではなかったのかなと。(試合が終わった瞬間の気持ちは)負けちゃったんだなあという感じです。(インカレに向けて)優勝争いできる機会はなかなかなかったので、優勝は厳しいのですが、有終の美で終われるように頑張りたいと思います。

稲田聡典

(今日の試合を振り返って)単純に勝ちたかった試合だったので、悔しい気持ちでいっぱいです。(今日も途中出場となりました)監督的にはブロックの方を期待されていたと思うのですが、自分のできることをしっかりやろうと思っていました。(秋リーグ振り返って)ケガとかもあって、なかなか自分が納得いくプレーができなかったのですけど、自分のできることは精一杯できたと思います。でも全然力は足りてないので、これからしっかり練習して中央や筑波にリベンジしていきたいと思います。(ブロックでの活躍が光ったと思いますが)自分的にはまだ納得していなくて、もうちょっと止められたんじゃないかという気持ちもあるので、まだ実力不足の面も多いと思います。(最後の試合まで優勝を争えたことは)スタメンだけでなく、1年生やサポートの人たちなどチーム一丸となって戦えたので、この経験をもう一回、全日本インカレなどへむけて活かしたいと思います。

柳田将洋

(今のお気持ちは)優勝を目の前にして逃してしまったので結果的には悔しいんですけど、この後に大きな大会が残っているので、それに向けて修正していきたいと思います。(最後ボールが自陣に落ちた瞬間は)勝ちか負けなので、そんな複雑な気持ちではなくて、単純に僕らの力が及ばなかっただけだと思います。(優勝が懸った一戦でしたが)いつもよりは気が入るところはあったんですけど、ほぼ普段通りだったと思います。(ご自身のリーグ戦通しての出来は)正直思うようなプレーができなかったので、これをバネにしてインカレに臨みたいと思います。(6勝3敗という春季と同じ結果になった)比較してしまうとそうなってしまうんですけど、僕らのやりたいバレーというのは常に先に向かっていると思うので、あまり過去のことを振り返るよりも、先のことを考えてやっていきたいと思います。

サイド 柳田将洋(環2・東洋高)
セッター 野口剛志郎(環2・東福岡高)
センター 星谷健太朗(理3・渋谷幕張高)
サイド 岡田拓巳(商3・熊谷高)
サイド 間宮秀太(政4・慶應高)
センター 山本悠登(環4・東亜学園高)
リベロ 野瀬将平(環1・東福岡高)
途中出場 前田優介(環4・日向学院高)
中出祥平(環4・駿台学園高)
稲田聡典(環2・日向学院高)
丸谷将大(環2・東筑高)
吉田純(環1・東亜学園高)
 

※試合後には記念撮影も行われた

各大学の4年生・監督が集まり、笑顔で記念撮影 



慶大バレー部の集合写真(ご提供:岩本様)

 

 

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