天皇杯のファイナルラウンド進出を懸けた関東ブロックラウンド。試合は3セットマッチで行われ、慶大は駿台学園高、V・チャレンジリーグのつくばユナイテッドSun GAIA相手にともにストレート勝利。関東Dブロック代表として12月のファイナルラウンドへの進出を決めた。
10月28日(日)天皇杯・皇后杯 全日本バレーボール選手権大会 関東ブロックラウンド Dブロック @ぐんまアリーナ
第1試合の相手は、駿台学園高。「春の高校バレー」への出場を幾度も誇る、全国屈指の強豪校だ。「難しかった」(間宮主将・政4)というように、失うものの何も無い相手は第1セット序盤からのびのびとプレーし、競り合いとなる。しかし、試合中盤以降は慶大が圧倒。25-15と大差でこのセットを取る。第2セットも慶大の9連続得点などで、相手を寄せ付けず。大学生の実力を見せつける貫禄のストレート勝ちで、Dブロック決勝へと駒を進めた。
第2試合は、明大にストレート勝ちを収めた、V・チャレンジリーグに所属するつくばユナイテッドSun GAIA とのDブロック代表権争い。そのSun GAIAを率いるのは、長年に渡りバレーボール界の顔として活躍してきた元全日本のエース・加藤陽一選手。筑波大卒業後、東レ、そしてイタリアのセリエAへと挑戦してきた「世界を知る日本のサムライ」を相手に慶大はいかなるバレーを見せるか。
第1セット、慶大は間宮・柳田(環2)のスパイクなどでスタートダッシュに成功し、常にリードを保つ展開。相手のミスにも助けられ、25-20とこのセットを幸先良く取る。
このままストレート勝利を飾りたい慶大。しかし、Sun GAIAもここから社会人の実力を見せ始める。堅守を見せるリベロを中心とした粘りのディグから、加藤選手の強烈なスパイクが炸裂。鬼気迫るプレーをみせる相手に、慶大は逆転を許してしまう。星谷(理3)のクイックや岡田(商3)のスパイクで必死に食らいつくも、高さのある相手ブロックは容易には打ち崩すことができない。このセットを落としてしまうのか。そんな暗雲が立ち込めはじめる。だが、今年の慶大には逆境を跳ね返す強さがある。「自信もってやれた」(間宮)というように、チームに焦りや気落ちは見られなかった。柳田のサービスエースで流れを引き寄せると、岡田のスパイクで23-23と追いつく。相手のミスでマッチポイントを奪うと、最後は間宮のブロックが決まり、慶大が見事にストレート勝ちでDブロック代表への名乗りをあげた。
これで慶大は12月14日(金)〜16日(日)に駒澤オリンピック公園総合運動場体育館にて行われるファイナルラウンドへと駒を進めた。ここからはV・プレミアリーグのチームも交えた戦いとなる。今度はこちらにとって失うものは何も無い。慶大には、挑戦者として大暴れしてもらいたい。
(文・古尾谷拓真)
第1試合 得点 | ||
慶大 | セット | 駿台学園高 |
25 | 1 | 15 |
25 | 2 | 13 |
第2試合 得点 | ||
慶大 | セット | Sun GAIA |
25 | 1 | 20 |
25 | 2 | 23 |
間宮秀太 主将
(1試合目は高校生が相手でしたが)そうですね、やっぱり難しかったです。格下とやる時は受けて立たなければいけないので。でも、その中でもそつなくこなせたのは良かったと思います。(2試合目のSun GAIA戦は)社会人ならではの風格もけっこうあって、多少緊張もあったのですが、自信もってやれたので良かったと思います。(相手には加藤選手などがいらっしゃいました)名選手とは(企業チームと戦った)夏合宿などでも対戦してきたので、あまりそれが(プレーへと)影響することはないです。でも、そのような選手と戦えたということは光栄だと思っています。(最終セットは逆転での勝利でした)みんなで「絶対に勝とう」という話をしていました。(試合を決めたのは間宮選手のブロックでしたね)あれはたまたまだったのですけど、良かったです(笑)。(次の試合に向けて)早慶明定期戦は優勝したことが無いらしいのですが、今日の感じを出せれば勝てると思うので、頑張りたいです。
サイド | 柳田将洋(環2・東洋高) |
セッター | 野口剛志郎(環2・東福岡高) |
センター | 星谷健太朗(理3・渋谷幕張高) |
サイド | 岡田拓巳(商3・熊谷高) |
サイド | 間宮秀太(政4・慶應高) |
センター | 山本悠登(環4・東亜学園高) |
リベロ | 野瀬将平(環1・東福岡高) |
途中出場 | 前田優介(環4・日向学院高) |
川村昌平(環4・春日部共栄高) | |
稲田聡典(環2・日向学院高) | |
吉田純(環1・東亜学園高) |
コメント